『貝殻』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
貝殻
あの日君と言った思い出
耳を澄ませば波の音が聞こえて来る気がする。
いずれ忘れてしまったとしても、
この貝殻だけは、 永遠に宝物だ。
あの人は、泳げないのに海へ行くのが好きだった。
海に行って、ずうっと、寄せて、返す音を聴くのだそうだ。
彼は海へ行くたびに「思い出」とひとつ、貝殻を拾ってきた。
日が暮れるたびに増える貝殻。巻き貝に、さくら貝。色も形もバラバラだ。テレビ棚の隅っこに置かれた貝殻は、少しずつ、少しずつ増えていった。
いつもは部屋の汚れに無頓着な彼も、貝殻だけは捨てないで、と言っていた。いつの間にかテレビ棚は、ほんとうの海のようになっていった。
ある時、突然貝殻は増えなくなった。
2人だった部屋は半分になり、影を、持った。貝殻はそのまま、少しずつ埃が積もっていった。もう貝殻は増えない。
今まであれだけ一緒にいたのに。
今までずっと一緒だったのに。
私は行き場を失い、海へ沈む。深く、暗く。
深く、暗く。
貝殻
すごくきれいな海岸にあり。
昔はたくさん拾った
今はゴミが海岸にはいっぱい!
地球が汚れていくのはなんだかな?
貝殻も寂しそう
未来はきれいになりますように!
貝殻というと真っ先に
砂浜で埋れかかったものや
アクセサリーとかに使われている姿を想像するけど
たぶん、ほとんどの人は
貝を調理して中身を食べたあとのそれを
貝殻という言葉を聞いて最初に想像しないだろう
だって食べる中身がメインなわけだし
残った殻は用が済んだあとのものなわけだし
かく言う私も貝殻と聞いて
食べたあとの貝は想像しないわけだけど
砂浜で埋れかかったものを想像するわけだけど
中身を食べたあとの貝を想像する人は
他人が思いもよらない
おもしろい発想とかができそうな
そんな気がする
ただの勝手なイメージだけどね
頬を撫でた、潮風。
連れてくるのは、あの日の記憶だ。
きみの無邪気な笑顔に誘われて、初めて海に触れたあの日。
忘れてない。
俺が見つけた綺麗な貝殻を、きみは割れないように慎重に持っていたっけ。
割れないように加工して、ネックレスにして手渡したときの、きらきらした表情が今でも胸を締め付ける。
一生大事にする、って。
ありがとう、って。
その細くて、壊れちゃいそうな首に通して、泣きながら笑ったんだ。
でもそのネックレスは今、俺の首にかかっている。
今年も一緒に海来ようね、って言っただろ。
僕の分まで生きて、じゃないだろ。
忘れていいよ、じゃないんだってば。
海から来る冷たい潮風は、頬の涙を拐っていった。
─貝殻─ #55
貝殻
ビーチコーミングがしてみたい
キミが欲しいと言った貝殻は
実はタコの仲間なんだね
検索して驚いたよ……
いつかキレイなそれに
出会えるといいね
人影のない砂浜
そんなことを思い出す夕暮れ
『貝殻』
海に行って、
貝殻を拾ってきた。
そんな事もあったなぁ、と
古くなった貝殻に耳を傾けてみた。
海の音がする。
全てを受け流してくれそうな、
落ち着くような音が聞こえた。
【貝殻】
ホラ貝を吹く音が聞こえる。祭りには欠かせないものなのだがこれが海という場所に生息する生き物の殻だという事をつい最近知った。あれは精巧に作られたものじゃないのか。自然界であんなものが作られるとは驚きだ。それとあれを楽器にしようなどとよく考えたな、と改めて思った。人間の発想力は凄まじいものだ。
【海辺】
2001/07/30
久しぶりに、遥とデートをした。
車で港町に行って、海沿いのカフェでランチをしたり、浜辺を歩いたりした。
3ヶ月ぶりに会ったものだから、何だか緊張して、胸の鼓動がやけにうるさくて、とてもむず痒いような感覚だった。
浜辺を歩きながら話をした。
これまでのこととか、これからのこととか。
どうやって出会ったんだっけ、とか。
これからどんな風に過ごそう、とか。
思い出を振り返る度に懐かしさや寂しさが込み上げてきて、
未来のことを話すと期待と不安が押し寄せた。
正直な話、僕は遥と結婚したいと思っている。
こんなに素敵な女性は、もう僕には見つけ
ることができない。
それくらいに愛おしい存在になっていると感じる。
遥は山が好きらしい。
僕はしまった!と思った。
山派だと分かっていれば、海辺でデートなんかせずに山登りすれば良かった。
僕はなんて馬鹿なのだろうと思い、自分を責めた。
だけど、遥は楽しそうだった。
「見て、貝殻!可愛いでしょ?」だなんて言って、はしゃいでいるのだ。
そんな彼女の姿を見ていると、海辺のデートも悪く無かったと思える。
海水で貝殻を洗う彼女は、何だか嬉しそうな顔をしていた。
またいつか、海辺のデートをしたいと思う今日この頃。
貝殻
私は必死に貝殻を掘った。貝殻の中から聞こえる波の音を聞きたくて必死に掘った。
しかし、いくら掘っても見つからない。でもどうしても聞きたくて必死に探した。しばらくしてやっと見つけた。「やったー!私は小さな歓声を上げた。早速耳に当ててみた。しっかりと波の音が聞こえた。嬉しかった。
頑張って掘った会があったなと我ながら思った。
胸のトキメキを…
貴女に…
baby baby baby
stay with me
貴女さえいれば
baby baby baby
stay with me
何もいらないさ…
…♪
ミーちゃんが居れば…♪
『貝殻』
私を背負って。
私を纏って。
ねえ、叶えて。
私にもう一度、海を見せて。
あなたは私の願い。
あなたは私のもの。
貝殻
カタツムリも貝の仲間ということで
しんだカタツムリのカラもまた
貝殻なのですね
個人的には
手に入れたいとは思わない物
海の貝殻だって
生き物の名残です
どうせならヤドカリさんに
うまく再利用してもらいましょう
※お題と関係ないです
自分に自信なくて、
変わりたくて
まずは垢抜けを頑張ろうと思った
スキンケア、マッサージ、メイク
色々とした
お小遣いだって減らされたし
時間だってかかる
けど変われない
ずっとしてるのに
周りから言われる言葉は
昔と変わらず否定的な言葉
自分なりに頑張ってたつもりだった
つもりだっただけで努力が足りなかったかな
と考えてもっと自己肯定感が下がる
『醜形恐怖症』という歌には
「結局努力する子が一番なんて
戯言には騙されない。
少女漫画の最後笑うのは
綺麗な顔したヒロインだから。」
「お金や時間を惜しまないで
どんな努力を積み重ねても
"加工だ" "メイクだ" "いじった"(整形)
とか元良くなきゃ叩かれる始末」
などという歌詞がある
努力して可愛くなる曲とかあるけど
「元が悪かったら努力しても
マシになるだけで可愛くはならない」
「美人も努力してるとしても
土台が違うから美人より努力が必用」
と思ってしまう
もうめんどくさい
無意味じゃん
もうやめよう
勉強を頑張ろう
確かに私はなにもできないけど
そんなに否定する?
少しだけでいい
だから認めてほしい
ただ、それだけなのになぁ
紫色の空が広がり、青色の海がたぷたぷと揺れる。
ベージュ色の砂浜には、色も形も様々な貝殻が散らばっていた。
ワンピースを着た少女が、裸足で砂浜に足跡をつけていく。
オレンジ色の巻貝を拾い上げ、ふっと息を優しく吹きかけた。
貝殻は砂でできていたかのように、小さな粒子となってバラバラになり空に浮かんだ。
そして細かく並び、映像を作り出した。
それは貝殻に詰まった、狂気の映像。
戦争を繰り返し、栄光と領地の為に戦った兵士達の、血と怨嗟の記憶。
悲鳴と命乞いの声が鳴り響いた後、その映像は夢だったかのように消えてしまった。
少女はさっきと同じ様に、貝殻を拾い続けた。
狂気の墓場であるこの砂浜の
貝殻が全て消え去るまで
お題『貝殻』
海に行くと
貝殻を探す
うすピンク色の
桜貝を
さがす。
見つけると
何か
いい事がありそうで…。
少女の
初恋が
実るような…。
貝殻をお土産に貰った。
巻貝の殻で先っぽが少し欠けている。
うん、間違いない。これは法螺貝だ。
吹けって事か。
(貝殻)
《貝殻》
うちに秘めた想い
そっとしまっておきます
わかば
━━━
《貝殻》
固く口を閉ざす
誰にも言わない、言えない
あなたのことは…
あおば
掘り起こして、埋めて、
また掘り起こして。
小さな背中が立ち上がる。
差し出されたバケツいっぱいの、
きみからの贈り物。
【貝殻】
暑すぎる日本の夏。
今日も何もせず、暗い部屋の中液晶を眺める。
言うなれば私は引きこもりだ。
言わなくても引きこもりだが。
自分はまだ中学生なのに、もう昔を懐かしんでいる。
小学生の頃は何も気にせず、海にこもりまくっていたのが懐かしい。小麦色の肌も、白に近づいてきた。
子供の頃に集めた貝殻は、全部粉々になってしまった。
大人になったら、粉になったものですら記憶からなくなってしまうのだろうか。
昔ばかり見てはられないから。
、貝殻