『貝殻』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
綺麗な貝殻を拾ったり
集めたりするのは好き
海岸を歩いて
貝殻を拾うと思う
綺麗な形のままは少ない
色んな冒険をして
勲章を持ってる貝殻のが多い
そもそも
最初は生きてたんだもんね
(2023.09.05/貝殻)
「貝殻」
あなたに貰った光り輝く貝殻。
あなたへの想いを貝殻に込め、待っています。
爆弾の雨にも負けず。
理不尽な時代にも負けず。
私達の思い出の場所や物は燃えて無くなったけど。
私と光り輝く貝殻が目印です。
だから、戦地から早く戻ってきてくださいね。あなた。
フィクションです。
「見て、綺麗な貝殻!」
帽子の下に弾けるような笑顔を輝かせ、君は僕を振り向いた。
「持って帰ろうかな?!」
「いいんじゃない?」
裸足になった彼女に付き合って、僕も靴を脱いだ。靴下を靴に丸めて突っ込んで、彼女と同じように視線を下に向ける。
目が慣れるにつれて、白く大きい貝殻がたくさん浜辺に落ちていることが見えてくる。
「これ、みんな欲しがるよね!お土産にしようか?!」
「ああ…。」
それはどうかな。と僕は思った。都会の狭い箱に押し込められた現代人は、大量の貝殻をかざるスペースなんて、持ってないだろう。
僕は、言葉を濁したまま、サクサクと音を立てて、乾いた浜辺を歩いた。
そのとき、見慣れない材質の丸い石が足に当たった。かすかな透明感がある、薄緑の石だ。いや、もしかしたら、ガラスが摩耗したものかもしれない。
僕はかがみこんで、石を手に取り、太陽に透かした。よく見ると、その石には、見慣れない文字が刻印されている。
「これ、何語だろう?」
僕の声に、君は足を砂まみれにしながら、こちらに歩いてきた。手には、たくさんの白い貝殻を抱えたままだ。
しかし次の瞬間、彼女は手にした貝殻を放り投げた。そして、僕の手から石を奪い取ると、小さく叫んだ。
「これ…。神代文字じゃない?」
「神代文字?!」
【貝殻】
「多種多様な貝殻のように」
内側にこもって書くのが好きなの。
内側から溢れるものを書き留めるのが好きなの。
かつて私を形成していた色とりどりのカケラたち。
零して失くしたら勿体ないと思うから、
殻にこもって書くのが大切なの。
貝殻に耳をあてたら、波の音が聞こえるよ。
子供の頃にそう言われて
巻き貝の貝殻を耳にあてたら
本当に波の音が聞こえた。
砂浜で幾種もの貝殻を集めたのが思い出だ。
きっと、今も貝殻を耳にあてたら
あの頃の波の音が聞こえるんだ。
貝殻。
海に行くついでに拾った、珍しい事に形が綺麗だった
君に貝殻を使ったアートを上げた。
とても喜んでくれたな
…ちょっと恥ずかしいなんてね。
【貝殻】
僕は恋人の誕生日プレゼントに海辺で拾った大きな貝殻をあげた。
『いいの?これ大切にしてたやつだよね』
うんと軽く頷いた。
『ほんと?』
うんと僕はまた頷いた。
『…ありがとうずっと大切にするね』
恋人はそう言って貝殻を自分の胸元に当てた。
『きらめき』
何かを観ている時、読んでいる時、聞いている時、
誰だって一度は感じたことがあるだろう。
「私もそれをやってみたい!」
という衝動。
それは憧れ。
自分にないものを羨ましく思う気持ち。
それであり、同時に、大切な『きらめき』でもある。
やってみたい、なってみたい。
きらきらとしたそれは君の中で瞬く。
それを憧れのまま終わらせるのか、
膨らませて夢にするのかは君次第。
『きらめき』は夢の卵である。
簡単には破れない卵が見つかるといいね。
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気づいたら19時過ぎてたけど供養。
貝のように黙っていられたら、よかったのに。
お喋りな貝の中身は、空っぽ。
オレは、虚ろな脱け殻。
空虚な言葉を吐き続ける。全てを煙に巻き続ける。
でも、おまえは名探偵だから、オレの真実に気付いてしまうんだ。
だから、本当に大嫌いだったよ。
かなしきときは貝殻鳴らそ
二つ合わせて息吹きをこめて
静かに鳴らそ貝がらを
誰もその音をきかずとも
風にかなしく消ゆるとも
せめてじぶんをあたためん
静かに鳴らそ貝殻を
🐚新美南吉「貝殻」
私は海を歩いてた
その時貝殻を見つけたんだ
懐かしいな、
幼なじみを思い出しちゃう、、、
諦めないといけないのはわかってる
だってもう結婚しちゃったんだ。。
懐かしいな、、と思い貝殻を拾った。
私は100均でカラーの貝殻を買った。最初は眺めるのに飽きなかったが、数日経つと飽きてしまった。そして、今日、その貝殻を捨てた。
貝殻
海に行くと、貝殻を見つけたくなる。
昔は通貨に使われていたこともあるらしい。
それくらい綺麗だから、通貨にもなったのかなと思う。
綺麗なもの惹かれる者は、今も昔も同じだったかな。
貝殻を耳に当ててみよう。
微かに音がするでしょう?
よーく耳をすましてみると、波の音が聞こえます。
サザン…ザザン…と真っ青な空の下で静かに響く波の音。
ひんやり涼しい夏の味を噛み締め秋へ向かいます。
#貝殻
死と、詩の、はざまにある、しとしとと降り続ける秋の雨は、カーテンの隙間から見つめるなぎ倒された稲たちに、なにか言いたいことがあったんだろうか、倒れた稲穂の継ぎ目から、彼らがまた目をさます前に、言いたいことがあったんだろうか
『貝殻』
貝殻
あと、数年したら、
私のことも忘れちゃうのかな…
でも、わたし、
忘れちゃってもしょうがないと思う
後悔なんかしないよ
だって、いっぱい思い出作れたじゃん!
私を友達として、仲良くしてくれてありがとう。
貴方と出会えて本当に幸せでした。
今まで、私を支えてくれてありがとう。
頑張ってね。元気でね…。
その昔、まだ小学校に上がるか上がらないかぐらいの頃だったか、夏に、両親に連れられて、海辺に建つ旅館に泊まった事がありました。次の日の朝、目を覚ますと、かすかに、波の音が聞こえたのを覚えています。朝食はうにご飯。
人と話すのが苦手だった。この声のせいで、よく馬鹿にされていたから。
ー男なのに声は女みたいなんだな。
そういわれたから僕は口を開かない貝殻のようにつぐむしかなかった。マスクをして、誰とも話さないようにしていたら周りから人が消えた。誰とも話さない、誰にも心を開かない。いつの間にか人との付き合い方を忘れたまま大人になった。声変わりの時期になっても僕の声は女のように高いままであった。家族はこんな声でも素敵だといってはくれたが、内心気持ち悪いと思っているに違いない。僕の目を見ないで話すからだ。唯一こんな声を褒めてくれた友達がいた。
ー安心する優しい声だね。
その友達とだけはよく話すようになったが、今は何をしているんだろう。僕の嫌いな僕の声。貝殻のように閉じた心と口をゆっくりと開かせてくれた僕の唯一の友達。
<貝殻>
ふたつ無いと
生きられない
今の私は
片割れをさがす
乾涸びた一枚
「貝殻」
貝殻。
白くて小さいの。
大きくて、灰色。
欠けたやつ。
丸いのや、尖ったやつ。
裏がキレイな虹色。
見たことがない変わった形のものまで。
集めてみたら、とてもカラフルで個性豊か。
波に揉まれてたくさんの貝殻が流れ着く。
何処から来たのか。
どこで生まれ、死んだのかわからない。
それは亡き骸。
捨てられた殻。
海は広くて大きいから。
遠い国からやってきたものも、
流れ着いているかもしれない。
どこで旅が終わるのか…。
自分じゃきっと選べない。