『見つめられると』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「イチゴちゃん、ご飯おいしい?」
まるでハートがつきそうなほど甘い声で男は話しかけてくる。
別にいつも通りだ、と伝えると大きな手のひらで頭を撫でられた。
「じゃあ、お風呂に入ってくるね」
え、と驚嘆の声が漏れる。
今帰ってきたばかりなのに!ご飯を食べる私を置いてお風呂に入りにいくなんて!
まだいかないでと男の体に擦り寄る。
「も〜甘えてるの?かわいいなあ」
「でも明日も仕事だからごめんね」と悲しそうな目で頬を撫でられる。
そう言われては仕方が無いので諦めることにした。
男が風呂に入り終わるのを待ちながらご飯を食べる。メニューは特にいつもと変わらないが、用意してくれた男の愛情が感じられる。
30分ほど経った後、男が髪を乾かして洗面所から出てきた。
「食べ終わったかな?じゃあもう寝よっか」
いつも2人で寝るのがルーティンだ。
ベットの中に男と入る。いつも通り、素材にこだわったふわふわの毛布、頭にフィットする枕。そして目の前には大好きな人の顔。
「おやすみ、イチゴちゃん。良い夢が見れますように」
男は眠りにつく前に私を撫でてから目を閉じた。
私の大好きな目。愛おしい目。優しい目。
その目で私だけを見つめていてくれるなら、ずっとあなたのものでいるのに。
あなたはいつまで経っても分かってくれない。
この思いはどうすればいい?
ずっと問いかけているのに。
好き。大好き。はやく気づいてと思いを募らせながら眠りについた夜だった。
____目が覚めた。昨日の夜から天気が悪く雨風の音がうるさくてよく眠れなかった。
ふと腕の中を見てみればそこには愛しい存在がいた。つぶらな瞳はこちらを見つめている。
「おはよう、イチゴちゃん。今日もかわいいね」
毎朝日課になっている言葉をかける。
するといつもとは打って変わって少し悲しそうな様子で返事をされる。
「ニャー」
いつも聞いているのにも関わらず思わず笑みが浮かぶほど可愛い声だと思いながら問いかける。
「ふふ、風の音で眠れなかったかな?」
「朝ごはんの準備をしてくるね」と言って寝室を後にする。
イチゴちゃんのペットフードも用意して、自分は昨日の残り物のシチューを温め皿によそった。
「イチゴちゃ〜ん!ご飯できたよ〜」
そう呼びかければイチゴちゃんはすぐに寝室から出てきた。
「それじゃあ、いただきます」手を合わせてシチューを食べ始める。
するとイチゴちゃんはご飯を食べずにテーブルの上に乗ってきた。
「どうしたの?イチゴちゃん。お腹空いてない?」
イチゴちゃんはそのつぶらな瞳でこちらを見つめてくる。まるで綿毛のようなふわふわのしっぽを揺らせながら上品に座っている。
その瞳。その目。なんて綺麗なんだ。
いつまでもそうやって見つめていてくれたら仕事だってなんだって全力で頑張れる。家に帰ったら君がいるから。
そんな思いを胸にしながら毛並みにそってイチゴちゃんを撫でた。
「いつまでもイチゴちゃんが幸せに過ごせるよう頑張るからね」
イチゴちゃんはどこか物憂いな目を細めた。
『見つめられると』
お題『見つめられると』
電車に乗って、あいた席に座るとすぐ誰かからの視線を感じた。
顔を上げると、向かいの席に座る最近流行りの黒髪マッシュルームカットの、おそらく大学生くらいの男の子がこちらを見ている。しかも、容姿はまぁまぁイケメンだ。
なんだか気恥ずかしいんだか、怖いんだかで私は思わず視線をそらした。
(そんなに見つめられると、困るなぁ)
自分の視線のやり場を失った私は、とりあえずカバンからスマホを取り出して、ニュースサイトを出す。特に興味が湧かない記事が出てくるが、そのなかの適当な記事を押す。
それでも、依然として視線を感じる。顔を上げると、視線が合って胸が高鳴る。
(まさか、こんな私に気があるのか? いや、そんなことあるはずがない)
ふたたびスマホに視線を落とすと電車が止まった。
どうやら駅に着いたようだ。私はスマホに視線を落としたままじっとやりすごそうとする。
その時、ふと誰かが近くに来たから視線を上げざるを得ない。そこには、視線の主がいた。
「えっ……」
「おねーさん、頭なんかついてますよ」
そうそっけなく言って、彼は電車から降りていく。
えっ、なに、どういうこと? と思って私はスマホのカメラを起動してインカメラに切り替えた。そして、思わず引いた声が出る。
私の髪にべったり鳥のフンがついていたからだ。たしかに私はその日急いでいて、道中カラスがたくさん止まっている電線の下を走った記憶がそういえばある。
電車はすでに発車し始めた。さいわい、乗客はまばらで皆スマホに視線を落としていて、たまたま大学生くらいの男性が気づいただけだ。
(頭に鳥のフンがついてたら、そりゃ見ちゃうよね)
絶対次の停車駅で降りて、頭洗おう。そうしよう。
私は電車に揺られながら、恥ずかしさで体が熱かった。
見つめられると#46
「人って見つめられると恋に落ちるらしいよ」
そんな綺麗事あるはずないじゃないか。
そしたらなんで恋が実らない人がこんなにいるんだって話じゃん。
私はそんなことを平気で言い放つお花畑な親友に今日もため息をついているわけだよ。
そこで私のボソッと言った言葉を観測したあなたはどう思う?
私はね、前述した通りあんまり信じてない。
恋をするにしたってお互いの関係値の積み重ねじゃんね。一目惚れしたってそれはあるでしょ。
絶対にあり得ない話ではないと思うよ?
でもまぁそうないよねっていう現実主義の乙女だよ。世の中に絶対はないんだよ。だって世の中は十人十色なんだから。
見つめられると、心が高鳴る
彼女の瞳に映るのは、愛しさと希望
でも胸に秘めた想いは、言葉にできずに
一瞬の視線が、私を照らす
でもその先にあるのは、わからない未来
彼女の笑顔に溺れる、甘美な幻想
夢見る心は、彼女への愛で満ちて
でも言葉が出せなくて、苦しみに囚われる
片想いの青年は、ただ見つめるだけで満足する
彼女が見つめる先に、私がいるかどうか
その答えを知りたいけれど、胸の中で葛藤する
見つめられると、愛する気持ちは深まるけれど
言葉にできぬまま、静かに想いを胸に秘める
お題「見つめられると」
最近何処からともなく俺たちのリーダーは注目...いやあれは下心の塗れた目線を数人に向けられてるが相変わらず鈍いあいつは気づかない。
だから今日も俺達はその視線の相手を牽制する。
「おいーーそんなに見つめられると勘違いする人が出るだろう」
悪いな、俺達のリーダー欲しければ一昨日きやがれ!
瞳に映るのは憂いか
魂の色は此処にある
幼子の無垢な輝きは
色を変えて時を刻む
呼応する美しい魂に
出逢えたのなら幸い
湖面に揺れる光りは
透明で澄んだままに
忘れかけていた私を
記憶の中のあなたと
『見つめられると』
君を目の前にすると言葉が出なくて
見つめられると体温が上がる。
ほんのり赤くなるならいいのに
赤りんごみたいに真っ赤になるから
緊張してるの
バレちゃうじゃん
─────『見つめられると』
花束
見つめ返すと…。
わたしが微笑む
卒業の花束は
今日もわたしを見つめている
見つめられると笑ってしまうから
見つめないで欲しいのだけど
見つめて欲しい今の俺
視線を感じて振り返ると、じっと見つめられていた。
まいったなぁ……。
そんなに見つめられると困ってしまう。
仕方ない。この店での窃盗は諦めよう。
視線を感じて振り返ると、じっと見つめられていた。
まいったなぁ……。
そんなに見つめられると困ってしまう。
仕方ない。この犬は拾って帰ろう。
今日は散々だ。盗みを働けなかったし、帰りには食い扶持が増えてしまった。
しかも、あまりにも真っ直ぐに見つめてくるこいつの瞳に、そろそろ真面目に働いてもいいかもしれないなんて、そんなことを考えてしまった。
『見つめられると』
見つめられたら、逸らしちゃう。
わたしが見てた光。
それが突然こっちを向いたなら。
そんなつもりがなくても。
眩しくて。
つい目を逸らしちゃうよ。
きみを見てたかったのに。
話したかったのに。
でもきみはわたしには眩しすぎるから。
だから、見つめないで。
(///∇///)イキナリカアチャンイウナ
違うわ~ってかあε=(ノ・∀・)ツ
お題は👉️見つめられると👈️
じゃあ~ってかあε=(ノ・∀・)ツ
朝、目覚める
いつものことだが、間近に視線を感じる
薄目を開けてそちらを見る
かわいい真っ直ぐな瞳
おはよう
人差し指でちょんとご挨拶
猫に見つめられるという日々を送って約3年
見つめられてついつい差し出すおやつにご飯
仕方ない、今日も差し上げるとするか...
見つめられると
橘月子
あめふっているよ
かぜもつよいよ
おさんぽ、いきたいのね
そとにでてみようか
ほらあ、あめだね
あれ、いくの
やっぱりやめるの
見つめてうったえてくる
かわいい、愛犬
君に見つめられると
だめな自分を見せたくないと
気を張りすぎて
動けなくなってしまう
動けるほどの勇気があったなら
【見つめられると】
あなたの漆黒の瞳に見つめられると、
そこに吸い込まれそうな気がして、頬が熱くなる。
眩し過ぎるあなたを前に、何もかも灼け付いてしまう気がして、直視出来ない。
「…何か、付いてる?」
恐る恐る尋ねると、あなたが近付いてくる気配がする。
「何も付いてないよ。キレイだなぁって、見惚れてた。」
視線を逸らしていても、あなたはひたすら真っすぐに自分を見つめている。
「…恥ずかしい。」
頬を挟まれて、視線が合う様に顔を上げさせられる。慌てて、視線を逸す。
穴が空きそうだと、思った。
#みつめられると
小学校の頃から片思いしてきた。
そして今、
この頃その子に、チラチラと視線を送られることが多い
振り返ると、顔を赤くして目を逸らしちゃう。
そんな君を見て、私も顔が赤くなる。
ねぇ、勘違いしていいの?
私の事好きだって……
:見つめられると
ぶっ刺さないと喋ってくれないの。
何度も何度も刺して、その度にズタズタになってまうけど仕方がないわ。腕もお腹も太ももも心臓もズボズボ穴だらけになって、血だまりの上で横たわっているばっかりだけど、死にはしないし消えたりはしないから安心してね。
お話したいときは髪を鷲掴んで引っ張ってあげれば起き上がるから、それで顔を上げさせて。起き上がっても何も言わないならもう一度刺してみてね。それでもだめなら投げといてちょうだい。ベチョベチョ血だまりの上に横たわるだけだから。意外と気持ちいいのよ、生ぬるくて暖かくて。
またお話がしたくなったらいつでも来てね。
申し訳なさそうな顔も、苛立ってる顔も、困った顔も、微笑む顔も、見慣れているから気にしないで。だけど包丁は忘れず持ってきてちょうだい。刺さないと喋れないから。滅多刺しにしてくれたって構わない。
痛めつけたいわけじゃないのよ。私はね。でも、みんながみんなそうじゃないから。踏んづけて蹴り飛ばしてボコボコに殴ってスッキリしたい子もいれば、詰ったりお説教する子もいるし、ただ眺めて無視して帰っていく子もいる。
待ってるから。また来てね。
どれだけ包丁を用意しても、どれだけ血を掃除しても、どれだけ待っていても、一向に喋る意思を見せない。声を掛けてみても、そばに座ってみても、抱きしめてみても何も言わない。無表情、無気力、クタクタの屍。時折半分開いた目で見つめられるけど、何かを求められているような、そうでもないような、意図は読めない。
仰向けに寝転んでぼーっと暗闇を見つめているときだけ、ほんの少し幸せそうに見える。
でもごめんなさいね、お客さんが来たから包丁で刺されてもらわないと。何も語らないあなたのために代わりを努めてくれる大事な人たちだから。
だからごめんね、そんなに怯えないで、怖がらないで、逃げようとしないで、余計ズタズタにしたくなるじゃないか。
大嫌いなんだ。喋らねぇし無視を決め込むし逃げてばっかのくせにすーぐ被害者する。だからボコボコにしたい。役立たずはゴミ。ズタズタになって弱ってさっさといなくなればいい。なのに、なのになのになのに!なんでこんなみすぼらしくてきったねぇこいつなんかを大事にすんだよクソが!さっさとくたばればいいのに。
こうやって自尊心を削っておくことで私は私でいられる。酷な話ね。でも仕方がない。こうやって均衡を保っておけば人の中で生きていける。まともでいられる。おかしなことを人前で言うことなく普通の人としていきていられる。我慢できる。自我を保っていられる。私が私として生きるためには犠牲になってもらわないと。変な子って思われないように、除け者にされないように、傷つかないように生きるためには先に刺しておくのが一番なんだ。
これは最低限の必要犠牲だ。致し方ない。
そう言って皆、刺しに来る。「ごめんね」「ごめんなさい」「ごめん」「ごめんよ」と言いながら、ぐっさり包丁を肉に食い込ませてくるのだ。でも、それも仕方のないことなんだろうなって。痛いけど、誰も話を聞いてくれないし、それなら、暗闇でべっとり横たわってるほうが、いいんじゃないかなって。少なくとも、嫌ではないから。それに皆、代わりに生きてくれてる。ならほっとけばいい。ただひたすらに蹲っていたい。それが叶うなら「本当の自分の気持ち」なんて必要ない。それに嘘の言葉で喜んでくれているなら本音なんてない方がいい。本音ってのは全てにおいて消費量が激しい。なら嘘で固めた姿のほうが身軽でいいのさ。
賢く生きなきゃ。ダメージは少ないほうがいい。
生きるためには「本当の自分」なんて邪魔でしかない。本音本心ありのままを受け入れてほしいなんてね、それを望めるのはごく一部の人だけさ。お前は特に駄目だ、望める側じゃない。だから諦めてるんだろう。実に良い選択だ!ありのままの自分でいたら他人から嫌われることをきちんと理解している。ありのままを受け入れてもらおうとするからカモられて搾取されるんだよ。
もう二度と愚か者になりたくない。
可愛い可愛い可哀想な子。ぶっ刺さないと喋れないけど、他の子が話してくれるから、もうそれでいいって、それすらどうでもよくて興味がなくなってるのね。代弁者はやっぱり必要?ありのままの貴方だって十分素敵よ。さあ、手を取って、踏み出して。胡散臭い?それは困ったなぁ、どうしたらいいかな。
しばらくはやっぱり無理みたい。また引き篭もっちゃった。お話したいとき、また今度来てちょうだいね。包丁を使い切っちゃったみたいだからまた用意しておくわ。じゃあ、またね。
待ってるから。
良ければまた、刺していってね。
一人ぼっちの昼過ぎ六畳半。
窓を開けて窓辺で眠ろう。
太陽に背を向けて。
それでも、太陽は私を
暖かい光で見つめている。
溶けるようだ。
そんな目で見つめられると自分を抑えられないんだから、覚悟しといてよね。