『衣替え』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
少し遅い秋が来た。
温かい飲みものと、美味しいクッキー。
休日の愉しみ。
木々や草花は朱く染まり、豊かな実りを与えてくれる。
ああ、なんと良い季節だろう。
ああ、なんと良い瞬間だろう。
衣替え
人恋しくなる季節の晴れた日
しまいこんだ色とりどりの洋服を取り出して
暑い日差しを共に過ごした服をお手入れし
衣替え
衣替え
最近は、季節の変わり目が曖昧だけれど…そのうち、秋が来て、冬になる…
朝夕も、何気に寒があったり、街路樹も、色付き初めて、暖かい飲み物も恋しい季節になった…
取敢えず、上着を引っ張り出してみようと、衣装ケースを押入れから出して、何枚か取り上げた…すると、紙切れが1枚ポロリと落ちた…
友達の私服を見ると季節が変わったことに気づいて、
衣替えしたのかなってどうでもいいようなこと考えちゃう。
わたしにはそんなの関係ないのになあ。
でも、わたしは衣替えの瞬間みたいなのを見るのが好きなんだよね。
違う一面を覗けるみたいでさ…なんて、考えちゃう。馬鹿みたいだよね。
年に四回ある季節の変わり目に衣替えをする
また、この季節のオシャレをすると思う
【衣替え】
白いシャツが黒い詰襟に変わる日を忘れられない
禁欲的なその佇まいはうっとりするほど美しくて
自分は永遠に着られないその上着の下の体温に憧れた
あなたほど、詰襟の似合うひとはいなかった
あなたのようになりたかった
凛として寡黙で、時々子どものように無邪気に笑う
君が
ゆっくりと
僕の肩に
頭を乗せてくる
月が水面に
映り月光が揺れて
金の船を浮かべた様
君の髪の香りが
ふわりと香り
僕の心を揺さぶる
僕は君を見つめ
月光に照らされ
ながら
そっと唇
重ねる
衣替え
季節に合わせて
制服を変える
でも君は変わらない
嗚呼
このまま何も変わらなければ
君と一緒だったのに
君とのお揃いは
また来年
: 衣替え
季節の変わり目にやってくる「衣替え」。
常に気温が一定な国では衣替えの概念すらないだろう。
そんな面倒な入れ替えを極力楽しむにはどうすればよいか。
それは「洋服を減らすこと」だ。
少ない洋服でも最高のお気に入りのものを集め、収納する。
衣替えの時期になると再会する洋服達。「待っていたよ」と言わんばかりに新たな季節のお気に入り達が再び勢揃いする。
季節の変化が多い日本で過ごせる喜びを、ささやかだけと楽しむ。面倒を楽しみに変えるだけで、人は少し陽気になれたりするんだ。
10月のはじめ。
昔から冷え性の私は、朝晩が冷えるようになりジワジワと冬が近づいてくるこの時期の朝は、いつも少し憂鬱だった。
「おはよう、アキちゃん。あれっ、もう冬服なんだね」
毎日登下校を共にする幼馴染のカナちゃんは、開口一番少し驚いた顔でそう言った。
「おはよ、カナちゃん。そうだよ。だって最近朝晩寒いじゃん。私は衣替えの時期を待っていたのよ……」
「アキちゃんはほんと冷え性だねぇ」
腕を擦り震えるふりをしながら答えると、カナちゃんは苦笑した。
そんなカナちゃんはまだ夏服のスカートに長袖シャツといった感じだ。対する私は冬服で、ブレザーもきっちり着ている。
最近は、朝晩が少し冷えるようになって、夏服ではつらい季節がやってきたと私は感じていた。だから、衣替え移行期間初日の今日、バッチリ衣替えを完了してきたのである。
学校への道を2人並んで歩く。
先週末にあった小テストの話、昨日のテレビの話、好きな漫画の話、お互いの家族の話……とりとめのない話をしながら進んでいく。
毎日話していても、話題はなかなか尽きないもので、2人で歩く道は楽しい。
学校へ続く上り坂は、日当たりが良く、今の季節は心地良く感じる。
学校に近づくにつれて、同じ学校の生徒の姿が増えてきた。半袖だったり長袖だったり、夏服だったり冬服だったり、今朝は様々だけど、いつもと変わらず賑やかだった。
校門をくぐり、昇降口を入って、階段を上がる。2年生の階に着いたところで、クラスが違うカナちゃんとはおわかれだ。
「じゃあ、また放課後にね!」「うん、また!」
手を軽く振ってそれぞれの教室へ。
クラスの友達と挨拶を交わしながら、自分の席に向かった。
私の席は窓際で、柔らかく日が差してきて暖かい。
私はブレザーを脱ぎ、椅子の背に掛けてから席に着いた。
チャイムが鳴って、朝のホームルームが始まる。
憂鬱は、いつの間にか消えていた。
「衣替え」
衣替え。
やっとだ!と私は、思った。
10月も半ばを過ぎ
とっくに衣替えの季節は来ているのだろう
しかし私のクローゼットは夏と冬が入り混じっている
3日前は真夏用のノースリーブのワンピースを着ていた
2日前は真冬用の厚手のダウンを着ていた
何てこった
差が激しすぎる
夏になったり冬になったり
でも段々と着実に寒くはなっているし
前々から秋の空気が漂っている
私の苦手な冬がやってくる気配がする
あなおそろしや〜おそろしや〜
寒さに凍えてこたつの住人になってしまう前に
今のうちにお散歩楽しもうっと
♯衣替え
小さい頃、よく親に「そろそろ“子供替え”かな」とその子供替えの説明をされた。
私は親の言うことをきかない悪い子だからいらない。他の子供ととりかえようかしら、と。
向こうはたぶんもうそんなことを言ったことも忘れているのだろう。
そして、小さい頃の私にとって、それがどれだけ怖くて恐ろしくて、心を縛るものだったのか、知る由もないんだろうな。
まして今だってこうして忘れられずにふとしたときに心を氷色に染め上げているなんて知りもしないね。
─衣替え─ #102
(衣替えと聞いて真っ先に思い付いたのが子供替えのことでした。今の私、他のものを考えるほどの余裕なかったみたいです)
リネンのパジャマの上に綿のカーディガンを羽織る。
虫喰いで穴の空いたほつれたカーディガンを。
涼しい風が、風鈴を鳴らしながら窓から入ってくる。
日の出ない夜は、だいぶ冷えるようになった。
熱帯夜に活躍した薄手の半パンも、長い袖の上着やくるぶしまである長ズボンの染みついた防虫剤の香りの中に、すっかり埋もれてしまっている。
網戸から外を見た。
まだ夕方というべき時間なのに、日はすっかり落ちかかって、外は夕日色に焼けている。
「もうそろそろ衣替えの季節だね。こっちは明日から更衣期間に入るよ」
昨日、届いたメールにはそう書いてあった。
夏が長引いた最近の四季の中では、非正規の仕事をそこそこやって家事に家の環境作りに勤しんでいるこっちより、職業柄、仕事で気を抜くわけにはいかず、家では非番の日に帰って寝るだけのあちらの方が、衣替えには敏感だ。
制服というのは、偉大だ。
見た目も何割増しにカッコよく見えるし、衣替えというイベントをちらつかせて季節の変化も教えてくれる。
まめな暮らしは、どうやら、暇があれば出来るものでもないらしい。
今日日、普段から好き勝手服を選んでいる社会人の方が、衣替えには疎いだろう。
自分の洗濯物の山を見て、つくづくそう思う。
目の前の衣類の山は、見事に夏物から秋物への地層を構成している。
表面に厚ぼったい秋物が固まっていて、内側へ下へグラデーションのように夏を思わせる薄い布が、埋もれている。
まあ最近、季節の変わり目も曖昧だもん。そんな気まぐれな季節に付き合ってらんないよ。
そんな言い訳を口の中で呟きながら、靴下を引っ張り出す。
そろそろ日も沈むし、冷え対策をしておかなくては。
ごうっ…と強い秋風が吹いた。
思わずカーディガンの前を合わせる。
風鈴が荒ぶって、短冊がひっくり返る。
書き上がったメールの返信を読み返す。
いつも送られてきたメールの返事は、来たメールよりずっと長くなってしまう。
「次会えるのいつになりそう?衣替え、手伝いに来てよ!」
メールの最後に書いてしまったその一文を取り消しながら、今も仕事をしているはずの、送信先のあなたを思う。
あなたにとっては、この仕事が天職であり、生き甲斐でもある。
そういうあなただったから、出会うことができて、ここまで関係が続いているのだから。
だから、いつまで?とかそんな事は聞かない。
自分でそう決めたはずなのに、気を抜くとそういうことを書いてしまう自分がいる。
これは肌寒い季節感のせいだろうか。
人肌恋しいような、切ない寒さを醸し出す、季節の変わり目の、秋の空気のせいだろうか。
だとしたら、衣替えは大切だ、と思う。
人肌恋しい寒さを感じないために、厚い服を着るようにしなくては、なんで思う。
この自分の弱音も寒さのせいなら、あったかい格好をしてれば、強い自分でいられるはずだ。
だから制服には、夏服と冬服があって、更衣期間が定められているんだろうか。
…今年は横着せずに衣替えをした方がいいかもしれない。
夕方の地方ニュースではちょうど、衣替えの時のクリーニングについての特集をしている。
「衣替えって面倒ですよね。しかし…」
にこやかな微笑みを湛えて、専門家(衣替えの専門家ってなんなんだろ。資格とかあるんだろうか)が衣替えのメリットと蘊蓄をつらつら語っている。
……やめだ、めんどくさい。
立ち上がって、窓から離れる。
衣替えって、細かくてめんどくさい。
人のためにやるならまだしも、自分の服にそんな時間をかけるのは…ほんとにめんどくさい。やめだやめだ。
いっそ、こっちの分まで丁寧に、向こうで衣替えしてもらおう。
「こっちの分まで、存分に衣替えしといてください!寂しさを感じなくなるまで!」
消した弱音を、勢いで打ち込めたおどけたそんな言葉で塗りつぶす。
冷静になったら、弱音がはみ出してきそうだったので、読み返さずにそのまま送信ボタンを押す。
画面を見ずに電源を切って、スマホを放り出す。
やめだやめ。
大の字で仰向けに天井を見上げる。
照明をつけていないリビングは、もう薄暗くなってきている。
寝返りを打つ。
窓の外は、夜の闇に呑まれつつある。
ああ、秋が来たのだなあ。
秋物と夏物が混じった山を見上げて、秋を感じた。
秋の肌寒い、切ない風が、洗濯物の山の頂点を撫でて、通り過ぎていった。
ピンクのふわふわカーディガン
顔が少しだけ埋まるタートルネックのニット
手のひらが隠れるパーカー
コツコツいい音の鳴るブーツ
チェック柄がかわいい赤のマフラー
ニットの上にも着けやすい長めのネックレス
ココア色のロングコート
冬は私をかわいく彩る
「衣替え」
衣替え
彼と住み始めて二度目の衣替えの季節がやって来た
色んな事があったこの数ヶ月
最近は元結婚相手と関わる事もなく、
穏やかな毎日だ
彼のご両親にも今一緒に住んでる彼女が、10代のほとんど付き合ってた彼女の私だと言う事も全て話してある
結婚の挨拶はお互い要らないんじゃないかと言うくらいだ
彼のお母さんには話す前から、そうなんじゃないかと思ってたわぁーと言われる始末…
母親ってすごいな…
長い年月が過ぎても、私の名前を先に言われた事には驚いた
あの生意気だったキャラは消える事がなかったんだろうか?笑
まだ〝結婚〟と言う話しは親には言ってないが、
そう言う事なんだろうと思われてる状態である
お互い話しが脱線気味で結婚の話しが全然進まない
まぁお互いの親への挨拶、顔合わせ、入籍日までは決めているからそこに無理矢理合わせればいいだろう
次の衣替えの頃には、私は人妻だな
【衣替え】
肌の上を滑る風が冷たくなって
空から舞い降りるあれを思い起こす季節になれば
クローゼットの衣装を入れ替える
みなぎったやる気を体現するように
袖を通して今日も机に向かう
大事なあの地できみに会いに行く準備を始めなきゃ
2024-10-22
衣替えの時期とは言うが、急激に寒くなったり、また暑くなったりで服選びに時間がかかる。
仕事で着る作業着も長袖の人が少しずつ増えてきているが、自分はまだ半袖のままだ。作業で動いていれば汗だくになるし袖が邪魔だからなのだが、そうわ言っていられない寒さがそのうちやってくる。
雪が降ったら衣替えをする合図だ。
(衣替え)
これってどんなんでもいいねつくん?やったら
誰もこれにいいねしないで!!
システム確認したい
君にあげるために買った
このシャツ
かわいい、ほしいと
ねだる君のほうが
僕にとっては
可愛くて、欲しかった
仕舞って、出して
繰り返して
でも渡すことはできない
チェストの中を
入れ替える時期に
君の笑顔も
僕の記憶の引き出しから
仕舞って、出して