『衣替え』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「衣替え」とかけまして
「春一番」と解きます。
その心は「服/吹く」でしょう。
今絶賛
衣替えの季節になってきましたね〜
運営さんは分かってお題を出しているのかなー
まーどっちにしろいいんだけどね
私はどちらかと言えば
暑がりの方だから
この季節まだまだ半袖でもいけます!
母に管理されていた頃は、気づいたときにはクローゼットの中身が入れ替わっていた。トレンドに敏感でないと思われないように。いつだって母が気にしているのは季節よりもトレンドや流行だったように思う。
母に見放されてからは逆に、クローゼットの中身は一切変わらなくなった。リストカットの跡を隠すために、首の索条痕を隠すために、体重が落ちて骨の浮いた身体を隠すために。常に身体全体を覆い隠すような服を着ていた。
「来週から夏服なんだって!」
高校の制服に身を包んだ純が笑う。初夏に入り、気温の高い日も増えてきた。一日ごとに夏に向かっていく。純に似合う季節が来る。
「わたしも、夏らしい格好してみようかな」
隠し続けた傷跡は触れると確かな違和感はあるけれど、治療の結果もうだいぶ薄くなっている。
「海琳は綺麗だから、絶対似合うよ」
「ありがとう。純くんにそう言ってもらえるのが、一番うれしい」
週末はきっと、君のために衣替えをする。
【衣替え】
最近、どうにも美智子の様子がおかしかった。
同じクラスに在籍する美智子は、元々明るく快活な少女だった。授業中にはよく手を挙げて黒板に数学の解答を板書していたし、放課後になると他クラスから部活動の仲間がよく美智子を尋ねてきていた。
しかし、最近の美智子は一言で言うと生気がない。私が声を掛けても精気を吸い取られたような眼でぼうっと振り返るだけだ。学校には来ているが、部活動には参加していないらしい。本人は「気にしないで」というので、一、二週間程経つと皆はその美智子を普段通りだと思うようになっていった。
壇上では担任が朝の挨拶をしている。隣の席に座る美智子は相変わらず青白い顔で前方を見据えている。
「また別の学年で行方不明者が出ました。ここ最近、近辺で不審者の情報も相次いでいます。皆さん、くれぐれも登下校には気をつけてください」
最近どうにも物騒なようで、他学年での行方不明者が相次いでいる。これで三人目だっただろうか。他校でも同様の事件が起こっているらしく、今朝も母親から注意するようきつく言われた。
すると、美智子がその細い腕をそっと掲げた。
「八屋さん、どうしました?」
八屋、というのは美智子の名字だ。
美智子は担任に名指しされ、ぼそぼそと小さな声で呟く。
「体調悪くて。保健室、行ってきます」
確かに美智子の皮膚は見るからに青白かった。普段通りだと思っていたが、体調が優れなかったようだ。
それに、十月になったというのに未だに美智子は半袖のままだった。皆衣替えをしてカーディガンやブレザーを羽織っているというのに、彼女だけは薄いシャツから青白い細腕を出していた。
美智子は担任からの了承を得ると、おぼつかない足取りで教室を後にする。時たまに体調不良で保健室へ向かう女生徒がいるため、特段教室がざわめくようなこともなく、担任はそのまま話を続けようとした。
私はすかさず手を挙げて話を遮る。
「あの、すみません。美智子が心配なので、一緒に行ってきます」
明らかに具合の悪そうな美智子を、友人として一人で保健室へ向かわせるわけにはいかなかった。担任もこれに異を唱えることなく、私は急いで美智子の後を追いかけた。
保健室は一階にあるため、階段を駆け足で降る。踊り場の辺りまで降りると、保健室とは別の階で美智子が廊下へ出る後ろ姿が見えた。
美智子は保健室へ向かったのではなかったか。私は疑問に思い、その背中を追う。彼女は廊下を奥へ奥へ進むと、人気のない空き教室へ入り込んだ。
私は悪い気を持ちながらも、少し空いた扉の隙間からその様子をそっと覗き込む。
カーテンが閉まりきった暗がりの教室の中で、美智子は肌をこすっていた。掌で皮膚を引っ張るようにこすり、こすり、こする。するすると皮膚が剥けていく。よく見ると、皮膚と一緒に着ていたシャツやスカートも、まるで皮膚と同化しているかのように剥けていく。
皮膚がまるまる向けた中には、美智子がいた。カーディガンを纏い、スカートの下には黒のストッキングが見える。
その光景は、カエルやトカゲが自らの皮膚を引っ張りながら脱皮をする様子に似ていた。
訳がわからなかった。私が知っている美智子は、いつの間にか知らない美智子になっていた。
私はその光景から受けた衝撃のあまり、額や掌に汗を浮かべる。扉に手をかけると、ギィと鈍い音が響いてしまった。
音に反応したのか、美智子がこちらをゆっくりと振り向く。
「……見た?」
美智子の口が、頬の端まで裂けそうなくらいにニタァ、と広がった。
・衣替え
真っ白い粉を、纏う。
息つく間もなく、黄色い湖に落とされる。それはとろりと冷たくて、きゅっと身が縮んだ。
ちゃぽんっ
白かったはずの身体は、あっという間に黄色いマーブル模様だ。
ぽすん
したたる液体が落ち着くまもなく、何やらカサカサしたところに下された。
纏わりつくカサカサは、チクチクして気持ち悪い。
気がつくと身体はカサカサに覆われていた。
…そして。
ジュワワワワ…
何がなんだかわからないまま、黄金の液体に包まれた末。
僕はどこに出しても恥ずかしくない、サクサク衣を纏ったミンチカツに無事、生まれ変わっていた。
衣替え
(お題更新のため本稿を下書きとして保管)
2023.10.23 藍
衣替え
あれ、去年まで何着てたっけ
クローゼットや箪笥、衣装ケースを漁ると防虫剤の匂いがした。
丁度良さそうな何着かを適当に出してみたけれど、思ったより少なく、あることが判明した。
元々服装に無頓着な私は持っている服の大半が部屋着で、けれどその量が多かった為に外出用の服を持っている気になっていただけだったのだ。
結果、3パターン程の服装をローテーションする日々が続いている。
「衣替え」
季節の変わり目と言うことで妻が服の整理を行っていた。
家族共用のクローゼットはほぼ妻の服で埋まっている。
断捨離を行うのは大賛成である。
処分してよい服を何着か選んだ後、私が近所の古着屋に売りに行った。
思った以上の金額になったため、妻の機嫌も良く何よりだ。
ふと店内を見てみると、半年前私が売ったカーディガンが売られていた。
100円くらいで買取りされたので、いくらで店頭に出すのか気になっていた。
900円とリアルな価格設定であり、健全な取引だったことに感心した。
服じゃあなくて体が衣替えできたらいいのにな。
いつも同じ心の温度でいたら疲れる。
暖かい体でいたいこともあるし、冷たい体でいたいときもあるし、それなりでいたいときもあるし。
自分で温度調整するのって難しいから、服みたいに簡単に調整できたらいいな。
社会人になってから、衣替えは年2回じゃなくなった。
服代が嵩むし知りとうなかった。
我々はがしゃどくろ。
骸骨の妖怪である。
そして私は、そのがしゃどくろを率いるファッションリーダーである。
我々には長らく服を着る習慣がなかった。
しかし、個体数が増えるに連れ、個体識別出来ないと不便という声が出てきた。
そこで人間のマネをして、服を着ることにした。
初めは適当にシャツを着るだけであったが、次第にファッションに目覚める個体が出てきた。
その中でも特に優れたセンスを持つのが、この私ということである。
ファッションとは不思議なもので、気合を入れると見せびらかしたくなる。
しかしなんの用意もなく街へ行けば、陰陽師や霊媒師などに祓われてしまう。
恐らく嫌われているのだろう。
なので身内で楽しんでいた。
そんな我々にも衣替えの季節がやってきた。
もちろん我々には、衣替えの必要などない。
人間は服で気温変化に対応しているらしいが、我々は気温の影響を受けないからだ。
実際ほとんどの個体は行わないし、やっても上着を着るだけである。
しかし今年は違う。
去年の今頃、命知らずの個体が街へ出た。
無事に帰ることはないと思われたが、普通に帰ってきた。
そしてある情報を持ち帰った。
ハロウィンである。
その日は怪物が街を練り歩いても問題ないというのだ。
それを聞いた我々は興奮した。
そうファッションを見せびらかす事ができるのである。
今までファッションに興味を持たなかった個体も、オシャレし始めた。
そして多くの個体が衣替えを期に、ハロウィンを視野に入れたコーディネートで着替える。
みんなで出ていく街を話し合ったが、渋谷に決まった。
どうやら、どこでもやっているわけでもない様で、今回は無難にということで、規模の大きい渋谷ということになった。
最近は、ファッションに不慣れな個体のサポートで忙しいが、全く苦にならない。
みんながファッションに興味を持ってくれて嬉しいのもある。
それ以上にハロウィンの事が楽しみなのだ。
あと一週間ほどでハロウィン。
その日ばかりは、ファッションの中心は我々だ。
「あ、もう衣替えか」
という季節感がなくなってきたこの頃、昔を顧みると、10月1日には、一斉に冬服姿で登校していた。
今では、夏でも長袖のブラウスを着て袖をまくっている生徒を見かける。
セーターを着ている生徒もいる。
教室には冷房が効いているから、とか、ファッションとして格好いいからとか、様々な理由があるらしい。
自由。
個性。
個人差、ということだろうか。
テレビなどで流れる天気予報で気温と、服装指数なるものも確認する。
男は世間の変わり様に時の流れを感じた。
ふーう、と長くため息をついた。
いつからだろうか。
寒さも暑さも、体温すら感じなくなったのは。
それと同時に誰からも気づかれなくなった。
「俺はここにいるのに」
人肌の恋しさは日に日に増すばかりだ。
ある日、デパートのトイレに入り手を洗った。
その時にふと鏡の中の自分に触れた。
それからだ。
どうやら俺は鏡と入れ替わってしまったようだ。
今まで他人に興味を持つことはなかった。
それなのに、今ではいつでも他人を見なければならない。
自分の姿を様々な感情で見つめているところは、見られたくないだろうなあ。
俺は嫌だ。
目をそらしながら、ちらりといろんな顔を見る。
少しでも温もりが欲しい。
誰でもいい、気づいてくれないだろうかと毎日、願っている。
「衣替え」
一年中常夏みたいな服着てるくせに、
「秋服いいじゃん」って気付くから。
誰のために選んだと思ってるの。
【衣替え】
Today, everyone said that it is cold, but I don’t think it. I believe that I can wear short clothes more. Before a little bit time ago, I think that everyone said it is too hot, but it become cold as soon as it became in October. When it is summer, I can enjoy the blue color clothes, and short shirts. When it became autumn and get colder, I think that I can wear orange or warm color clothes, and long clothes. I hope that my clothes will fit me, and not ripen or eaten by bags. If it is possible, I will like to buy and wear the new clothes if my mother agree with me. She always said that I should wear the clothes more. I know what that she want to say, like for the eco and for the money. But I like to try new things, which include clothes, too. Thank you for reading this long, and English sentences. It might be boring to read, but I will try to write them more interesting.
132 おしゃれの秋をやり過ごす
今朝は寒いなと思ったので、ヒートテックのインナーTシャツを出して着こんだものの、日中の日向ではまだ少し早かった。けれど、日が暮れるとまたちょうど良くなったので結果オーライ✌️こうやって「おしゃれの秋」といわれる季節を無難にやり過ごしている。
お題;衣替え
めらめらめらと燃える空に、いくつもの渡しそびれたわたしの恋がとけていた、それがまぬけに、衣替えしたセーターに燃えうつり、まんまとあぶられていよいよわたしは灰になるのですか。ひかっているわたしの骨を、鎮火してください。
ここ数日、箸置きが硝子の涼しげな物から
焼き物や木製に入れ替わった。
母が箸置きの衣替えをしたらしい。
物もモミジやイチョウやキノコなど、なんとも秋らしい。
ブドウにサンマ、サツマイモ…焼き芋?
割ったサツマイモの断面にゴマが付いてる。凝ってるな。
母は箸置きを買ってくるのが好きなようで
季節感が楽しめるほど集まってるようだ。
そういえば今年は暑さが長引いたから入れ替わり遅かったな。
秋限定物に出番がないまま冬が来ちゃわないか心配だ。
衣替え
10月1日じゃまだ暑い
6月1日前でももう暑い
子供の頃は
10月1日前でももう寒い
6月1日じゃまだ寒い
寒い時期の方が長かったのに
暑い時期が長くなっているのだなぁ
温暖化を実感
【 衣替え 】
着替えるのって、ステキじゃない?
気分も見た目も変わって、別人になったような感じで!
もちろん、季節感とかも大事なこと。
でも、自分が纏いたいものを選ぶのは一番重要よ?
誰に何を言われようとも、自分らしくいられるもので、
自身を飾らなきゃね。
一生に一度、一回きりしか着れないと分かってるから、
なおさら憧れちゃうの。
ワタシ、今日は天ぷらになります。
明日はフライだったらいいな。
毎年、衣替えのシーズンが鬼門である。
昨年までの服をどこにしまったか思い出せないのだ。
衣装ケースにしまったところまで思い出せたとて、「ここにある」と思って開けた押し入れの引き戸の向こうにあるのは別の家族の服が入ったケースであることも多々ある。
ものを考えたくないので服を一年で捨てる生活に憧れる。そこまで裕福でないどころか拗らせた貧乏性にそんなことは到底無理な話だ。
【衣替え】【ほぼ実体験】