『落ちていく』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
落ちていく夜の闇へ
でもあなたとなら
もうこわくない
落ちていく、夢の中へ、自分の世界へ
落ちていく、ビルの上から、アスファルトの上へ
落ちていく、自分の人気が、憧れから届かない所へ
落ちていく、好きの思いと、溢れ出して止まらぬ涙が
落ちていく、時間と共に、太陽の光が
落ちていく、落ちていく、落ちていく、落ちていく、
私は今日も生きている
紅葉が枯れ落ちる、雪が舞い落ちる。 こうやって「落ちる」には様々な使い方があると思う。「落ちる」と聞くと、受験に落ちるとか成績が落ちるとかどうしてもネガティブで暗いイメージが浮かびがちだ。仮にこの世で落ちるものがなにもないとしよう。自然のものも自分に必要な力もそのすべてを維持できるとしたらどうだろうか。最初は嬉しいかもしれないが、徐々に薄れて飽きてくると思う。紅葉や雪、生き物は自然の中で生まれたもので人間の力ではその寿命を延ばすことはできない。改めて考えると、すごく儚いことだと思う…でもすべての命に限りがあるからこそ人は自分が生きてるこの世界にあるものを敬い、尊重しそして大切にしようと思えるのではないだろうか。人生は挫折と経験の積み重ね。時には今までの努力が報われず、悔しい思いをすることもあるだろう。でもその経験があったからこそなにかを達成でできた時の嬉しさや喜びを心いっぱいに感じることができるんだと思う。人はその感動を味わうために、夢や目標に向かって精一杯努力し前に進んでいく。雪のように舞い落ちるから美しさに心癒され、遠くにあるから綺麗だと感じるものもある。改めてあたりを見渡してみてください。何気なく着ている洋服、出逢ってきた大切な人生活に必要なものそのすべてに限りがあります。だからといって終わりの時を恐れるのではなく、寿命が来たときに「今までありがとう」と心からの感謝を伝えることができるように、「今」あるものを当たり前だと思わず、1日1日大切に過ごしていきたいですね。疲れた時は自然の中に身をゆだねぼーっとする時間も素敵だと思います。天気のいい日はちょっと外に出て、普段見られないもの・身近にあるけどなかなかじっくり見ることがないものに触れてみてはいかがでしょうか?大きく深呼吸をして気持ちを新たに笑顔で明日を迎えることができますよう、そして忘れかけていた感謝の気持ちを想い出しこの作品を読んでくださった方々の背中を少しでも押すお手伝いができていれば嬉しいです。
恋に落ちてしまった。
まるで綿飴のようにしゅわりと広がる甘い感覚。
いつもの図書室。教室や校庭の喧騒から離れてホッとひと息をつく。面白そうな本を物色しながら歩いていると人にぶつかった。
「すみません…!」
ぶつかった拍子に柔軟剤の香りがして、少し背徳感を感じる。
「あ、ごめん」
クラスの人気者の男の子だった。授業中先生にタメ口をきく肝の座ったやつ。
そそくさとその場を離れようとすると、「ねえ、」と呼び止められた。
「明日のホームルーム、順番回って来たんだけど、この本面白い?」
私のクラスは国語教師が担任のためか、毎朝ホームルームで好きな本を発表する時間がある。読書の習慣がない人たちは大体漫画の紹介をして乗り切る。
この人もそうするのだと思ってたけど、、
「今から読むの?」
彼が手にしているのは分厚いハードカバー。普段本を読まない人が今から読んでも明日の朝には間に合わないだろう。
「無理かな?表紙が面白そうだったんだけど。本読まないから感覚分かんねえわ。」
そう言いながら渋々本を戻す。
少しお互いに無言になる。会話が終わったようだ。私はその場を離れようとした。
「あ、それ知ってる。」
急に彼は私の持っていた本を指差した。
「それもともと映画なんだよ。イマイチ人気出なかったんだけど脚本とか演出は凝ってて面白いって映画好きの中で人気のやつ。」
そうだったんだ。なんとなくタイトルが気になって手に取った本だった。恐る恐る提案してみる。
「これ発表したらいいんじゃないかな?元が映画なら内容も知ってるだろうし…」
「読んでないのに?」彼は笑った。笑われたのが恥ずかしいのか、クラスの真ん中にあった笑顔が自分に向けられてることがむず痒いのか、顔が熱い。
「でもありだな、そうするわ。ありがとう,」
私は本を彼に渡した。
「読みたかったんだろ?発表終わったら渡すわ。」
また2人で話せるのだろうか。またあの笑顔を独占できるのだろうか。
本能的に危険を感じて目を逸らす。だけど遅かった。浮遊感につつまれる。恋に落ちてしまった。
「落ちていく」
落ちていく人を
さばくつるぎは
血の匂いしか無いではないか
正義を振りかざせば
うるさい宝石の音しかしない
落ちていく水の中は
下の方がはるかに清いこともある
落ちた者にしか見えないものもある
無重力の気持ちが。
ゆっくり 落ちていく。
深い 深い
深海の中に
悲しみの涙とともに
どこまでも
落ちていく…。
夢を見た
自分が暗闇に呑まれ
延々と落ちてゆく夢
目が覚めると冷や汗をかいていた
こんなに寒い季節なのに
さらさら、砂が落ちていく。
どんな人だって、毎日、毎分、毎秒。
さらさら。さらさら。
誰かの砂時計が落ちて、砂が地面に広がっている。
溢れた砂は元には戻せない。風に乗って飛んでゆくだけ。
落ちた砂は戻せない。砂時計は逆さにはならない。
ただ流れ落ちる砂の音を、誰もが同じように鳴らしている。
「落ちていく」 白米おこめ
落ちてゆく。落ちてゆく。落ちてゆく。
心が深く、深く、深く……底の見えない闇へと……
私はニヒルな笑みを浮かべて煙草を吸う。
少し口の中で煙を転がして鼻から息を吸い肺に落とす。
数秒息を留め頭が痺れる感覚に酔いしれる。
部屋には彼がコレクションとして持っていたヴィンテージ物のワインの空き瓶が数本と、私の胃袋から出てきたその残骸。
知らぬが仏とはよく言ったものだ。
彼が他の女とキスしているシーンなんて見なければ……
落ちていく
止まることなく落ちていく
どうしてしまったのだろう?
上っていたはずなのに
どこまでも落ちていく
今まではうまくいっていたのに
ある時からまったくもってダメだ
なんて非情な世界なのだろう
これがランクマッチの厳しさか
レートがじわじわと
しかし確実に下位へと進む
でも楽しくはあるのでまだまだ頑張れる
これから調子を取り戻し
レートをどんどん上げてみせる
ランクマッチの厳しさを
実力をつけてはねのけてみせる
火に集まった虫が
焼かれて落ちていく
私と同じだと思った
質のいい才を持ったもの
時代に必死で喰らいつく私
才に焦がれて落ちていく
火を消すか
虫を救うか
どちらも自滅だろう
「落ちていく」
その感覚。
認めたくないのはきっと
落ちる前を知っているから。
守るべきものの為に。
自分自身の正義の為に。
題 落ちてゆく
まどろんだ朝日が差し込む。
鳥のさえずりがモーニングコール。
少しヨガをして、お風呂に入る。ごはんはフレンチトースト。あとは、コーヒーを飲みながら、本を読む。
そんなモーニングルーティーンを過ごせたらいいのに。
実際は、朝日が差し込んで、スマホ見て『まだ寝てて大丈夫』って思って夢の中に落ちてゆき、結局遅刻ギリギリになるんだよなぁ
落ちていく
冷たく暗い海の中に一人でいる、そんな気分だ。
自分の上で必死に上を目指し、泳ぐ人たちをただ見つめているだけの毎日。
優しい人に「頑張れ」「ここまでおいで」
そう言われても、私は泳ぎ方を知らないから、もう間に合わないから、と自分に言い訳をし動かない。
人生二十一年目、様々な「優しい人」に出会ってきたけれど、みんな上から声をかけるばかりで、私を迎えにきてくれる人なんていなかった。
まあ、自業自得なんだけれど。
人生の波に争わず、そのまま流され落ちていった結果がこれ。
こんなふうに、これからの人生も一人で孤独の中に落ちていくんだろうなって。
最初は慌てたよ
心臓がヒュッとしてね
頭の中もパニックになって
「&#?%$";!?」
でも慣れってのは恐ろしいね
加速度が落ち着いてしばらくすると
この状態にも次第に慣れてきたよ
まあ、ちょっと風は強いけど
良い天気だしね
他にも人はいたんだけど、頭を下にしてたから駄目だったね
どんなときにだってそれなりのやり方ってのがあるからね
とりあえず煙草をくわえてみたんだ
落ち着こうと思って
人生山あり谷ありって言うし
こういう経験も悪くないよね
自分軸ってのが大切なんだろ?
これが僕の人生さ
ん?
なんだろう。
何か近づいてくるみたいだ
あぁ、フラップターだ
乗ってるのは、
ドーラだね
どうやら助けてくれるらしい
やっぱり僕は
ツイてるな
32. 落ちていく
今日が終わってしまう。そう知らせる西日が部屋の中に入り込んでいる。凍える夜を連れてくる癖に優しい顔をしたそれは、出来る事なら捕まえてずっと閉じ込めておきたいものである。野望から伸びた右手は虚しく空を切った。拳は赤く染まっていた。
落日
落ちていく。
いや。
墜ちていった。
ごめんね。
でも、こうしなきゃ。
私がやられちゃうんだ。
ばいばい。
ごめんね。
目の前の少女は、
落ちていった。
今日も可愛い。
そんなことを思いながら智也は春を見ていた。
春はそんな視線には気づかず、パソコンに向かって仕事をしている。
一方で智也は春を見ているせいで全く仕事が進んでいない。
この調子では残業になりそうだ。
しかし、智也は今日春をご飯に誘う予定だった。
そのため、定時に間に合うようにあっという間に仕事を処理してしまった。
これだけの才能があるなら普段から発揮すればいいのに。
と、同僚は皆思ったことだろう。
定時になると同時に鞄を背負い、部屋を出る。
会社の出口付近で立ち止まり春を待つ。
この時、待ち伏せをしている気がするが気のせいだ。
5分くらいして春が出できた。
同僚と楽しげに話している。
「少しいいかな?」
と、智也は声をかけた。
「なんですが?」
「よければ今度食事に行かないかい?」
「えーと…?」
「本当によければいいんだ。いつでもいいし、気が向いたら連絡して。」
そう言い残して小走りに智也は去っていった。
ただ、呆然とした2人だけがその場に残された。
別の日の太陽が落ちる頃。
偶然にも定時に帰れた智也は1人帰路についていた。
すると、遠くから春とその同僚が話している声が聞こえた。
「あのさ、前の食事に誘われたやつあったじゃん。」
「あぁ。あれきもすぎてまだ返事してないわ。」
「あんなんセクハラだよ。セクハラ。」
「だよね!もう訴えたいくらい!」
「訴えればいいじゃん。」
「そうしようかな。」
笑い声とともにそんな話が聞こえる。
智也は自分のことだと気づくやいなや心が何処かにいってしまった。
訴えられてしまえば、社会的地位は落ちる。
職場の恋ももはや枯れ果ててしまった。
たった一度。たった一度が全てを壊してしまった。
ただただ、恋も智也も落ちていく。
夕日とともに…
どこまでも落ちていく
深い深い夜空を越え 星空の海へ
惑星と踊り 太陽に焦がれ 月に馳せ
煌めく星雲の水面に沈み
ただ星々が征くままに 心運ばれ
そうして輝ける星々をなぞって
交わる線に貴方の星座を見つけたら
蛹脱ぎ捨て際目の先まで
#落ちていく
現実は眩しすぎるから
僕には暗いぐらいがちょうどいい
誰にも気づかれない海底に
落ちていけたらいいのにな。