『落ちていく』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
急速に 落下するように
あなたの奏でる音に溺れていく
その声 もっと聴きたい
その低音 最高だわ
何度も何度もリピートして
ヘッドフォンで あなたを摂取する
それは満たされることなく
依存性は尚更高まる
新譜なんていらない
お気に入りの曲にだけ とことん
◇落ちていく◇
浮き上がるようでその逆だった。
掻き抱かれて苦しい海に沈められる。
「怖い」
狂おしい波が私を浚って行ってしまう。
彼の肩にしがみついて爪を立ててしまった。苦しくて苦しくて息が上がってしまい涙が溢れる。
涙を拭う唇があった。
「辛いか」
窒息しそうなほどの水の泡が身体を変えていく。うち震えて声が出た。彼も耐えている。
全てを変えてしまいそうな海に二人して落ちるのだ。
どうですか。落ちた経験はありますか。
受験に落ちる。
穴に落ちる。
段差から落ちる。
木の葉が落ちる。
あ、こんばんは。
私はしがない音楽家。曲の作れない音楽家でございます。
これは、私が出会った数多の喜劇たちのお話。
今日はひとつ、ある姉妹のお話をしよう。
小さな彼女がまた涙を落とさぬよう、どうか見守ってあげておくれ。
舞台は大きな病院。
その大きな病院の一室には、1人の少女が横たわっていた。
その少女の双眸はまるで窶れていて、見ているこちらも良い顔は出来ない。
しかし彼女は笑うのだ。
「___だって、じゃないと“のこり”がもったいないよ」
「残り?」
「うん。のこり。」
「だってせんせいが言ってた。わたしね、“のこり”半年でしんじゃうんだって。」
「病気が悪化したの。」と、幼い彼女は舌っ足らずな日本語で笑った。
まるでそれが当たり前かのように、そうなる事を知っていたかのように。
だから、彼女は「残りの余生」を余すことなく使いたいのだと。
泣いて終わるなんて勿体ないんだと。
「あ!そうだ!ね、おんがくさん。ドアをあけて?そろそろくるの。」
「ウン?ドア?いいけど来るって?…ああ!あのクソガキ!」
「くそがき?ひどい。わたしのかわいい妹なのに!」
時計がちょうど90°の形になる時。
午後15時に、いつもやってくる子供がいる。
アイツはもーーーう本当にクソガキの典型で___
「ちょっと!!!オマエなんで今日もいるのよ!!姉さんから離れて!」
うるせえ。おっと。
先程までの静かで穏やかな空気はどこかへと飛んでいってしまう。
ベッド上の穏やかな少女の顔とそっくりな、もう1人の少女。
__彼女たちは、一卵性双生児なのだ。
「なんでいつもいるのよ。アンタのせいで姉さんが“あっか”したらどうするのよ!」
「ふふ、そんなにすぐ“あっか”しないよ。」
病弱な「姉」と、
元気な「妹」。
対照的な彼女たちは、今日も楽しそうに病室で笑うのだ。
「ねえ!おんがくさん!わたしドナーが見つかったって!っ、げほっ、っぐ、」
「わ、無理しないで。」
胸元を押さえ込んで激しく咳き込んだ彼女を支えながら話に耳を傾ける。
一瞬顔を歪めた彼女はまたニコリと笑って「ありがとう」と一言。
「ごめんね。でも、すごい、うれしい。」
「ね、おんがくさん。わたしね、わたし、もう“のこり”がないんだって。わたし、いきられるって。」
「おんがくさんおんがくさん。そとであそぶって、どんなだろう?大きな声でうたうって、どんなだろう?サッカーってどんな風なるーるなの?さむさ、で、っげほ、もうくるしいは、なくなるのかな?っふ、かふ、も、こんなふうに、ならなくていいのっ?」
そこまで言った彼女はまた大きく咳き込んだ。
彼女の小さな背中をゆっくりと擦りながらその期待に答える。
「ぜーんぶ、君の病気が治れば知ることができるものだ。私に聞くまでも無いんじゃない?」
「……そっか。そうだね。……おんがくさん、ありがとう。びょうきがなおったら、わたしと、いつきと、それからたくさんの友達といっしょに鬼ごっこしようね!」
「ええ。勿論。沢山遊ぼう。あのクソガキも一緒にね」
手術の日程はたったの10日だそうで、今までの生活に比べればへっちゃらなんだとか。
ただ、入院中は家族に会えないからそこだけは辛いのだ。そう言って彼女は寂しそうに笑った。
結果だけお話しよう。
ドナー手術は成功に終わったそうだ。
ただ、彼女は前のようには笑わなくなった。
双子とは、なんとも残酷なものだ。
お互いが自分の半身とも言える双子は、臓器の適正までも半身と言えたようだった。
病弱な彼女が、願いを。
妹と沢山遊びたいのだ、と言えていれば、言うチャンスさえあれば、何かが違ったのだろうか。
全てを知った彼女は何を言うのだろう?
これからを知れることに歓喜するのか。
はたまた、これからに意味が無いことに気づいてしまうのか。
それを知る由は、私には無いけれども。
「……ねえ、おんがくさん。わたし、どうして生きてるんだろう。…………ねえ、なんで。」
小さく開かれた口から、言葉がおちていく。
しずかに、しとりしとりと涙も落としながら。
「なんで、」と静かに呟いた言葉は、果たして誰に向けられたんだか。
私にかもしれないし、病院にかもしれないし、はたまた。
妹にかもしれないし。
まあひとつ確かに言えることは、世界は確かに残酷で、愛情というものはその中でも1等、無慈悲たということ。
ああ、彼女は今も元気に生きているだろうか?
楽しみだったサッカーはできたのかな。
大きな声で歌えているといい。
友達と寄り道なんかして、親と喧嘩して。
それで、また大きな声で笑えていれば、いいけれど。
彼女が繋いでくれた“のこり”を、謳歌してほしい。
曰く、成し遂げんとした志を1度の敗北によって捨ててはいけない。……なんて誰が言ったか。
そんな彼女達には、エリーゼのために。
敬具 あなたたちのおんがくより。
___________
すみません、迷走してしまった。
意識が落ちていく狭間でこれを書く。
今日も1日頑張ったと褒められる日もあれば
今日のあの一言はあの子を傷つけたかもしれないと
1人反省会を開く日もある。
今日も、高熱にうなされながらフリック入力。
こんな時くらい休めよときっと思われるだろう。
でも、病気の時ほど
孤独で、辛くて、世界が真っ暗に見える。
誰かと繋がりたくて
いつも以上に明るい文面でLINEを返し
書く習慣を開く。
さぁそろそろ落とそう。
ばいばい意識。
落ちていく。
何処から?
落ちていく。
何処へ?
上も下も分からない無重力の暗闇を
堕ちていく。
辿り着く先が地獄の底だったとしても、貴方となら。
『落ちていく』
落ちていく
今日も飽きずに恋をする。
愛しいあなたに落ちていく。
落ちていった...
みんな、みんな
消えていく
俺を置いて
みんな消えていく
置いていかないで...
お願いだから
# 3
落ちていく
落ちていく
どんどん落ちていく
あなたと二人
高揚感の中落ちていった
先のことはどうでも良かった
だんだん光が遠くなった
暗闇が深くなった
落ちていく
もう何も見えない
手を繋ぐあなたの顔すら
落ちていく
二人で奈落へ
─落ちていく─
私は今、落ちている。
まるで海みたいに蒼い空のような。
まるで桜が浮いている川のような。
そんな綺麗な景色へと、私はゆっくり落ちていく。
いつもは上にいる鳥達も、今は私が上に居るようで。
今までなかった自由すら、今は私の羽になっている。
耐えられなかった世界すら、今はこんなにも美しい。
花のなかった生活も、やっと自由になってゆく。
息苦しかった生活も、やっと幸せになってゆく。
さぁ、もう少し。怖がる必要なんてない。
ただ目を瞑って、落ちるだけ。
お久しぶりの作者です。
ハート1500いきました!ありがとうございます!
ここまで来たら小説家の夢を持ってもいいでしょうかね…?
これからはハート500ごとに報告させていただきます。
これからもよろしくお願いします!
以上、作者でした。
考えすぎかな?
いや、どうだろう
そんなふうに
すぐ思ってしまうもので
毎度毎度考えまくり
そして落ちてゆく
奈落の底
ほぼ100%
対人関係
家族ですよ
仕事なんかは
何かあったとて
特に気にしないスキル発動
家族だけはそうはいかない
厄介だけど愛おしい
そして今日も
奈落の底
6.落ちていく
最初は変なやつだと思ってた。
陰キャでキモい。
でもこいつの目を見てると目が離せなくなる。
なぜなんだ。分からない。
「ムカつく…」
こいつを知る度にむかついてくる。
声も顔も性格もキモイのに何故かそばにいたくなる。
こんなのおかしいのに…
お前は俺に「永遠を捧げるよ」とか言っててすっごい
キモい。でも俺は少し嬉しかった。
これが好きということなのだろうか?
いつの間にか俺はこいつ中心の生活になっている。
キモいし俺のことしか眼中にないけど、逆に俺しか
考えてなくて俺の事になると目がキラキラになる。
こいつに俺は恋に落ちてしまったんだな。
最初は何ともなかった。
声も匂いも仕草も顔もどうも思ってなかったのに
優しくするから、たまにかっこいいとこ見せるから
全部が好きになった。
みんなに優しいあなたは色んな人の心を落としてしまうのかな。
私だけ落ちていけばいい。
他の人は落ちていかないでいい。
その無邪気な顔も、いたずらも私のものだけでいい
困ったように笑いかけるあなた。
勉強を教えてくれるあなた。
いじわるするあなた。
その全てに落ちていく。
暗闇に
ふっと
落ちてゆく
どこまでも暗く
深い場所に
落ちてゆく
溶けてゆく
淡く白い灯りに
もう届かない
『落ちていく』
#落ちていく
ヒラヒラと一葉の紅葉が落ちていく。
すぐ下の水溜まりに落ちたその紅葉は、優雅に水溜まりの中を泳ぐもすぐに対岸に着いてしまった。
その姿にきっと私もこの紅葉のように狭い世間しか知らないのだなと、ふと思うと虚しくなって、死にたくなった。
色を落とした空の下
今日も帰ろと鳥が鳴く
月の隣の一番星
指差し喜ぶキミが跳ぶ
陰る道に光を落とし
今日は帰ろと僕は云う
浮かれた心はそのままに
沈む黄昏と歩き出す
峰の先へと落ちていく
朱い光は落ちていく
長い長い宵の中
思い出語る家の中
#落ちていく
ゆらひらり。落ちる落ちる。
落ちた先は、儚き美しい幻想郷。
嗚呼、厭だ、厭だ。
落ちる、と言えば地獄であるのに。
なにを、夢幻を語っているか。
落ちていく
気持ちが落ちていく…
どんどん落ちていく。
【落ちていく】
フワフワした毛布にくるまり、お気に入りの抱き枕をハグして目を閉じる。
「眠い?」
髪を撫でてくれる君の大きな手が気持ちいい。
「今日も良く頑張ったな。偉いな」
ぬくもりが眠気を誘う。
「明日も大丈夫。うまくいくよ」
眠りに落ちていくこのわずかな時間。
やわらかな君の言葉に不安とか、怖さとか、そんなネガティブなものが消えていく。
こうしておれは優しい眠りに落ちていく。
落ちていく
居心地のよい
その場所へ
暗く荒んだ
心の底へ
〖落ちていく〗
何を頑張っても
友達とどんなに仲が良くても
そこから上には行けなくて
とどまることすら許されず
落ちていく