『花束』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
花束
プロポーズの時の花束
退職祝いの花束
感謝の花束
日々のお祝いにお疲れ様に記念の日に
そんな素敵な日に花言葉に載せて想いを伝えられる
そんな花束って素敵
花束で日々を彩る
心を動かせる
素敵なもの
『花束』
「どう?この花束、私が作ったんだ!」
「とても綺麗……だけど、一色だけしか無いから味気がないわね。私ならこうするわ」
「わぁ!カラフルでとっても映るね!でもなんて言うか……統一感?は無いかな」
「……ままならないわね」
「……だねぇ」
雪面に落ちる木立の影が美しかった。腰からゆっくりと根本に座り込む。首から下げられた一眼レフを弄りながら肩を撫で下ろした。ふ、と吐く息を追いかけるように見上げると突き抜けるような真っ青な空が目に染みて、喉奥を引き攣らせる寒さを一瞬忘れてしまう。雪を掻き分けるように咲く花。小鳥の囁やくような囀り。枝に積もった雪が溶けて葉に弾かれる音。雪解けとともに連なる冬木は、満開の桜へと大空に枝を伸ばすのだ。少しずつ歩み寄る春の気配に心を踊るとともに今ある景色を宝物のように抱きしめる。
青々と咲く花だけが全てではない。吹き付ける風と混ざりながら舞い上がる雪の粒は六角形の結晶であり、冬に降る花なのだとレンズを通して視てきた。牡丹雪や花弁雪。段々と強くなる風に押し上げられると、迷ったようにしばらく漂いながら銀世界へと姿を隠していく。幻想的な花束が滲ませる光に、自然と指はカメラのシャッターを切っていた。春の陽だまりの中へと移ろいゆく瞬間を永遠に残していたい。消え行く影へと手を伸ばすように。
/ 花束
一生幸せにするって
君の息が途絶えた瞬間まで
心揺らぐことなく
愛し愛されたた日々..
悲しい
辛い
それでも前を向いて
一度離れてもいつか
また逢える縁
そう信じて..
空色が似合う君に
笑顔の花束を..
2023/2/10
定期的に花が届く。今日届いたのはジキタリスだ。前回は鈴蘭。遡るとスノードロップ、水仙、夾竹桃。全て有毒植物である。鳥兜やダチュラ、曼珠沙華と何とも分かりやすいラインナップの時もあった。
『死ね』
花束に明確な悪意を潜ませて。わざわざ一種の花でブーケになる量を用意するのにはいつもながら恐れ入る。仄暗い執念の塊をじっと見た。
(辺境の地に追いやるだけでは不十分らしい。)
しかし直接、間接問わず自分の手を汚したくないのだろう。だから花を送ってくるのだ。
短い小説 『花束』
綺麗な花を数輪摘み、一つの花束を作った。
花といえば赤色、青色、黄色、白色、紫色…。
大体この5色であろう。この5色がバランス良く摘まれたものこそ見栄えが良さそうに見えるが、敢えて少し色に偏りをみせたほうが実は美しい。色も大きさも整っていないのが自然であって、ありのままの花なのだ。
1本1本、一番良いと思う組み合わせ、配置、色合いを考えて花束を作る。花を買いに来た人たちに存分に幸せになってもらいたい。花を買いに来た人たちは、きっと、大事な目的があるだろうから。
誰も居ないことを願いながら
10年ぶりに実家へ帰った
相変わらずの薄暗い家
連絡もしないまま
今更どんな顔して
どう接したらいいのか
カーネーションの花束を
テーブルに置いて
気まずさと一緒に家を出た
#花束
今日は、記念日なので花束を送ろう。
大切な人たちに。
【花束】
わたしは花束が苦手だ。
人間の勝手な都合で摘まれ、寄せ集められ、重い想いを背負わされる。
花だって生きているのだ。
何の準備もしていないのに、急に渡されても困る。
犬や猫を突然預かってと言われたら困るでしょう?
ペットと花は違う?
もう一度言う。
花だって生きているのだ。
あなたの想いは花束じゃなくて、言葉で表現してよ。
花が好きなら、群生しているものを見に行こうよ。
蝶や蜂が命を紡いでいる花畑や花園へ行こうよ。
あの日の花束、まだ残ってるのよ。
貴方が、緊張して渡した、
ピンクのガーベラの花束。
私がピンクを大好きなのを知っていて、
買ってきてくれたのよね。
愛しているわ。
いつまでも、永遠に。
母の退院の日に
花束を渡した
2
母に申し訳ないなと思う
見守ってくれてるだろうに
母が亡くなって家に帰ってきて
私は横で一緒に寝た
お母さんが
生きてくれていたらな
母性が恋しい
花束なんて洒落たものは
あげられないけれど
愛情なら誰よりも注げるよ
花束には色んな意味がある
君にはどんな花束が似合うかな
かすみ草?
勿忘草?
朝顔もいいかもね
きっとどんな花でも君は喜んでくれるだろう
そんな君のために
花束を選ぶ時間も
僕はとても楽しいよ
初めてお付き合いをして一年が経った日、
彼は小さな花束を贈ってくれた
初めてプロポーズされた日、
彼は両手にいっぱいの花束を贈ってくれた
初めての結婚記念日、
貴方は抱えきれないほどの花束を贈ってくれた
初めての命日、
貴方は一本だけ花をくれた
でもわかるの。
その一本に託された想いが、
あの時から変わっていないこと。
毎年この日になると
僕は花束をあの海へ投げ入れる。
君が死んだあの綺麗な海に
君が好きだと言った花を。
記念日だからってわけでもなく、なんとなくあの人に渡したくなって、花屋に駆け込んで買った花束。
帰るうちになんだかだんだん恥ずかしくなって、でもやっぱりやめたなんてしたくなくて、結局顔も見ずに無言で押し付けた。
あとから、やっぱり顔見とけば良かった、と後悔した。
ありがとう、って、あの人の声が、あんまり優しかったから。
雨の中、傘ともう一つ。
白の花束を抱えて歩く。
前が見えない。少し大きすぎただろうか。
生の、その青い独特の匂いでむせそうだ。
君に手向ける、最後の。
前が見えない。少し大きすぎたんだろう。
君の好きだったこの香りが、鼻について、
離れない。
#花束
一輪。
また、一輪。
大きな川にかかる橋の上。
そこを歩きながら、川面に向かって次々と花を落としていく。
買ったときはあんなに綺麗だった花々が、今は水の上に連なって寂しく流れ去っていく。
本当は君へと贈るはずの花たちだったのに。
君の幸せを叶えるのは僕ではなかったから。
「さようなら」
ただの飾りとなった花束に、僕はそっと別れを告げた。
【花束】
3月10日。私の夫の命日。
少し前に綺麗に咲いた、カタクリのお花を少しばかり束にして。
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自然を愛し、花を愛し、私を愛してくれたあなた。
あなたが亡くなってから庭に植え直した梅の木も、今では立派に育ったわ。
一緒に梅の花も持ってこようかと思ったけれど、メジロがついばんでしまったわね。
だからその代わりに、昨日写真を撮ったのよ。
あなたほどうまくは撮れなかったけれど、見てもらえると嬉しいわ。
この写真、私が持っていると、まるであなたがその場にいるような気持ちになってしまうのよ。
それから、今日も蝋燭は持ってきていないわ。火は嫌いだもの。
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・・・。
・・・・・・。
もう4年も経つのね。
この寂しさともそろそろお別れかしらね。もうすぐ私もあなたの元へ行きますからね。
1949/3/10
花束を渡されるのは
いつもどこかさみしい
おめでとうも
これからもがんばっても
それはつまり
さようならということ
ガーベラやミニひまわりの隙間に
残った人たちの安堵が見える
わたしは美しい花々を持ち帰って瓶に挿した
そして花束がただの花になって枯れるまでを
見届けた
#花束