短い小説 『花束』
綺麗な花を数輪摘み、一つの花束を作った。
花といえば赤色、青色、黄色、白色、紫色…。
大体この5色であろう。この5色がバランス良く摘まれたものこそ見栄えが良さそうに見えるが、敢えて少し色に偏りをみせたほうが実は美しい。色も大きさも整っていないのが自然であって、ありのままの花なのだ。
1本1本、一番良いと思う組み合わせ、配置、色合いを考えて花束を作る。花を買いに来た人たちに存分に幸せになってもらいたい。花を買いに来た人たちは、きっと、大事な目的があるだろうから。
2/10/2023, 8:49:37 AM