『胸が高鳴る』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「胸が高鳴る」
「おかえりなさい」
いつもの何気ない彼女との日常。毎日が不安で安定のない今だからこそ僕にとってはこの何気ない日常が大好きだ。そんな日常を少し変えようとしてる今。僕の胸は高鳴っていった。君という大切な人と永遠の幸せを共にしようという言葉を伝えるすこしまえ。
むねがたかなる たかなる たかなる
はやく はやく とどけ
胸が高鳴る
先月260万ドルが当たる夢を見た
その日にジャンボ宝くじを買った
きっと高額当選するに違いない
胸が高鳴る
お題 胸が高鳴る
初めて見る風景。初めて出かける場所。
一人旅はいつだってドキドキする。
誰かと一緒じゃないから、自由気ままに観光する。
行きたいところへ行き、食べたいものを食べに行く。
気の向くままに行ければ良い。
自分が満足する旅であればそれでいいのだ。
退屈な毎日を離れて旅に出る。
そう、それこそ胸が高鳴る瞬間。
非日常を求めて出かけよう。
春キャベツ
練乳氷
秋は梨
あんこう鍋に
胸が高鳴る!
お題☆ 胸が高鳴る
胸が高鳴る
(本稿を下書きとして保管)
2024.3.19 藍
"胸が高鳴る"
今日は医院の休みの日。昼間の街中を、ハナをジャンパーの中に入れて歩く。
街に出ると、どこを歩いても路面が出ている。『もう少し暖かくなったら地面歩かせるか』と考えながら歩いていく。
「……ん」
数十メートル先のベンチに腰掛けている人物を見つけた。
──あいつがここに居るの、珍しいな。
ベンチに近付いて、顰めっ面をしている人物に声をかける。
「よぉ」
「……あぁ、貴方か」
こちらを向いて俺を認識すると、いつもの顰めっ面が一瞬で綻び、端につめて隣に座るよう促す。
「午後からだって聞いてはいたけど、ここに居んの珍しいな」
「ボールペンを買いに」
「あぁ、確かこの辺だったよな。お前お気に入りの文具店」
小さく頷くと、人差し指をハナに近付けてハナの匂いチェックを受ける。数秒後「みゃん」と鳴いた。
「けど、なんでまだここに居んだ?用事は済んだんだろ?」
そう聞くと、ハナを撫でていた手を止めて口を開く。
「久しぶりに、この辺の空気を吸いたくてな」
息抜きだ、と答える。
こいつはCRのドクターとして日々奔走していると同時に、外科医としての功績に見合った忙しさを持っている。
以前程ではないが、スケジュールが分刻みの時が少なからずある。
ジャンパーのファスナーを開け、「ほれ」とハナを飛彩に託す。慌てて両手で受け取ってハナを抱き留める。
「みゃあん」
飛彩の腕の中に収まったハナが喉を鳴らす。
「抱き方はこれで良いのか?」
「気持ち良さそうにしてんだから大丈夫だ」
「そうか」
視線を落として「また大きくなったな」とハナの顎の下を指で掻くと、『もっと』と言うように顔を上げる。
その様に、飛彩の口角が僅かに上がる。
トクン
その綺麗な横顔に心臓が跳ねる。
やはり俺は、面食いな所があるのかもしれない。
好きな理由の中に『顔』があるのかもしれない。
「そろそろ行く」
と言いながらハナを渡してくる。両手で受け取って抱き留める。
「もう行くのか?時間はまだ先だろ」
「あぁ。だが、もう大丈夫だ」
ありがとう、と柔らかく微笑みながら片手を上げる。
また、トクン、と心臓が跳ねた。
手を上げ返すと背を向けて離れていく。その背中を見送りながら、ハナをジャンパーの中に入れてファスナーを閉める。
心配するように俺の顔を覗き込んでくる。
「はぁーっ……」
大きな溜息を吐きながらハナの頭を撫でる。
ハナのゴロゴロに、早くなってきた拍動を和らいでいくのを感じた。
こんなに胸が高鳴るのはいつぶりだろうか。
まだこんな人が存在していただなんて信じられない。
あぁ、長く生きているのはやはり素晴らしい!
胸が高鳴る
希望や期待すると、裏切られるのだから、初めからしない方が良い。だから、人生の時間の中でそうした感情の高まりとは無縁の生活を長いこと過ごしてきた。
YOASOBIやONE PIECE FILM REDや葬送のフリーレン…"推し"のある生活にようやく慣れてきて、気付いたら胸の高鳴りがそこにあった。
あの時みたいに
急に寂しくなって
誰でもいいから
そばにいて欲しくて
好きでもない人
必死で追いかけたり
嫌いな人を
必要以上に嫌ったり
気持ち悪くてダルくて
全てが嫌だった
でもそれってたぶん
血が薄かっただけなのね
血が足りなかったから
誰かの心で補おうとしてたんだ
どっちも大切さ同じくらいなんだ
胸が高鳴る
鼓動が鳴り止まない。
昔から緊張にはめっきり弱かった。
深呼吸しても肺がまだ震えてる。
大丈夫、歌えば緊張も晴れるって心の中で何度も唱えて誤魔化す。
「間もなくです。出番は次の───」
舞台袖は想像よりも暗くて孤独だ。
でも寂しいなんて言うのはきっと違う。
ステージに立てば、そこには私以外誰もいない。
小さい頃に考えていたものとは全てがかけ離れていた。
お客さんの顔は自分へのスポットライトで見えなくて、どこまで入ってるのかも分からない。
目の前は淡白な光だけに包まれている。
私の中に一つだけ鮮やかな記憶があった。
「歌はいつもあなたのそばにある。それに不思議な魔法の力を持ってるんだよ。たとえあなたが一人でも、歌えば誰かと繋がれる。その曲を作った人、その人の人生を彩った人、あなたが曲に重ねる人。想いは言葉にしなきゃ伝わらないけど、伝えようと努力すればそれはいつか伝わるんだ。伝わらなくていい想いなんて、ひとつもないからね。」
あなたと歌うとき、目の前にたくさんの人たちが思い浮かんだ。
どの人も私の空想の中の人だった。
たった一人を除いて。
歌詞や曲調のイメージだけで想像した、曲を作った人、その人の人生を彩るたくさんの人たち。
そして、私の想いを伝えたいあなた。
空想の人たちでも、彼らはそれぞれの人生を歩んでいて、一人ひとりが伝えたい大切な想いを持っていた。
誰か一人でも欠けてしまったらこの曲は生まれない。
なにより、あなたがいなければ歌にはならない。
あなたに想いを届けたいという気持ちが生まれて、初めて歌になった。
あなたの歌はどこまでも自由で、輝いていて、たくさんの想いが伝わってきた。
私はそんなあなたの歌が大好きで、いつかあなたのように歌えたらと思っていた。あなたの歌に救われていたから。
「一人じゃない…」
はっとした。私は今まで大切なことを忘れていた。
ステージの上は確かに孤独かもしれない。だけど、歌うことで私は一人じゃなくなる。
あなたが教えてくれたんだ。
この曲が背負ってきたたくさんの人たちの想いを歌にするのは私。
伝わらなくていい想いなんてない。
届いてほしい。
いつもと変わらないステージのはずだった。
けれどそれはまるで違うものだった。
目の前に広がるのは淡白な光などではなく、暖かくて柔らかい色の光。
希望という言葉を色で表すことができたら、きっとこんな色なんだろう。
お客さんの顔は見えなくても、この曲に思いを乗せるすべての人たちがいた。
その想いが伝わるべき人たちがいた。
そして、あなたがいた。
胸が高鳴る。
私も伝えたい想いを乗せて歌うよ。
あなたへ。
好きな人、所謂"推し"のフォトブックの発売は夏。
今日はそのフォトブックのお渡し会参加券付き先行予約が始まった。
このところあまり元気がなくて、好きなものへの興味関心より疲れや不安が勝っていたこともあり、購入を悩んでしまったのが、心境の変化かなんなのか。
少し前なら、会えるなら行くしかない!と意気込んで即購入していただろうになぁ。
休み取れるかなぁ?時間間に合う?とか、余計な悩みごとが増えたからってのもあるんだけど。
でも。
会えることが決まっちゃったら、急にドキドキというか、わくわくというか、楽しみな気持ちが溢れてしまって。
私の人生には、大きな目標がないから、短期目標を作るようにしている。
いつかビッグに!なんて夢を持てるほど、自分には力がないと自覚してしまったから、今年中に、とか、何歳までに、とか、名探偵コナンの最終回を見るまでは、とか。
なので今日は、その短期目標が新たにできた日。
「7月14日まで生ききる!!!」
できれば少し痩せて自信もって会いたいので、半身浴でもしますかァ〜といった22:58
《胸が高鳴る》
風が心地良い。
一歩先には道がなく、はるか下にはアスファルトを走る車の列。
ああ、ワクワクが体から溢れだしそうだ。
ここまで来るのに、たくさんのことがあった。
たくさんに我慢して、時に戦って、負けても進み続けた。
頑張ったよ。
嬉しいことも、楽しいことも、悲しいことも、嫌なことも、いろいろあった。
この手には、そんないろいろを書いた紙飛行機。
ここで今まで積み重なったいろいろを捨てて、また歩き出そう。
新しく歩きだす。新しい私を始めるんだ。
考えるだけで胸が高鳴る。
さあ、飛び立て!
気にしてないと言いながら
あなたを探している
あなたが視界に入るたび
胸が高鳴っている
そうか、
これが恋というものか
自分に正直に
どんな時
そう感じたのか
もう一度よく
思い返してみて
「胸が高鳴る」
話すだけで緊張して
姿を見るだけで気分が上がる
月日が経って
今では胸が高鳴ることもない
ただ私の隣はこの人で
この人の隣は私で
平穏な日々がただただ愛おしい
「胸が高鳴る」
胸が高鳴るときってどんなとき?
家族や友達、大切な人たちと笑い合うとき。
特別な日に幸せで心が埋め尽くされるとき。
テストでいい点数を取ったとき。胸が高鳴る。
もっともっと小さなことにも目を向けてみると、毎日かもしれないよ。ご飯を食べれる、愛してくれる人がいる、生きている。
胸が高鳴っている。ありがとう。
8:06
いつもの列車。
車内アナウンスが今後の停車駅を順に告げていく。
前から五両目の右端のドアから入り、向かいの降車ドアに彼を認めた。
目を閉じ、ワイヤレスイヤホンで何かを聴いている。
細い睫毛がエアコンの風に震えている。
彼との接点は、あの時だけ。
あの日、
いつもだったら十両編成の列車の、前から一両目に乗車していた私は、他の路線が信号機の不具合により運転見合わせとなった影響でホームが大混雑したため、後ろの車両にスペースを探さざるを得なくなっていた。
いつもと違う状況に、私はかなり焦っていたんだと思う。
ポニーテールにしていた髪から、祖母の形見のシュシュが落ちたことにさえ、気づかないほどに。
「これ、落としましたよ」
右肩を叩かれて振り向くと、目の前に祖母の形見のシュシュがあり、見上げた先に、長めの金髪頭、両耳に緑色や銀色のピアスが光り、細い睫毛が空気に震える切れ長の目をした、きれいな顔立ちの男性がブレザー姿で立っていた。おそらく他校の制服だろう。
いまだかつて出会ったことのなかった人種に、私はすぐに返事ができなかった。
「え?あ、…ありがとうございます」
やっと出した声は変に掠れていて、周りの雑踏に搔き消され、彼の耳には届かなかったかもしれなかった。
シュシュを受け取ろうとした時、発車ベルが鳴り、車掌がマイク越しに声を張り上げた。
「間もなく扉が閉まります。駆け込み乗車はお止めください」
はっと彼は車両と私を交互に見たかと思うと、おもむろにシュシュに伸ばした私の腕を掴み、
「あんたも乗るよな?」
と、またも返答する間もなく、私を引っ張って五両目に飛び込んだ。
なんでこうなったの!?
私は、パニック状態になった。
確かに、乗るつもりだったけど。
でも、知らない人、というか、祖母の形見を拾ってくれた恩人と、まさか一緒に乗るなんて、てか―。
「これ」
ぎゅうぎゅう詰めの車内で、リュックを前に抱え、扉に片腕を伸ばした状態で、彼はもう一方の手で私の前にシュシュを差し出した。その時、爪先立ちしても吊革に届かない低身長の私が圧迫されないように、彼が気遣ってくれていたことに、私は気がついた。
カッと頬が熱くなる。
「あ、ありがとうございます。」
シュシュを受け取り、左手首にはめた。学校の最寄り駅に着いたら、髪を結び直そう。
「顔赤いけど、熱い?しんどくなってないか?」
頬の赤みに気づいた彼が神妙な顔で聞く。
私は顔の前で両手を横に振った。
「だ、だいじょぶ…です」
胸が、ドキドキして苦しい。
学校の最寄り駅は快速でたった二駅。
それなのに、いつも以上に長く乗っているみたいに感じた。
結局、降車駅は私が先で、彼がどこで降りるのかは知らないままだ。制服から学校を割り出すことも出来なくはないけど、本人に黙って調べるのは何となく気が引けて、検索にかけるのはやめた。
彼と話すきっかけになるものは、できるだけ残しておきたい。
「どこの学校に行ってるんですか?」
そう、聞けたらいいのに。
話しかけることができたらいいのに。
目を閉じて音楽を聴いてる人が相手なんて、ハードルが高すぎる。
そこへ、彼と同じ制服、同じ背格好でツンツン頭の男性が車両の接続扉を開けて、五両目
の後方へ行こうとしたところ、彼の真横で歩を止めた。
出し抜けに、男性は右手の人差し指で彼の右頬を突っついた。
カッと彼が両目を見開き、仰け反った。
あ、
瞬間、彼と目が合った。
私の心臓が、確かに跳ね上がった。
『胸が高鳴る』
目を瞑り、深く息を吸う。情けないな。自分で決めた事なのに、足が震えてる。前奏が流れ始めた。もう逃げられない。深く吸った息を吐く。流れた音を聴きながら、自分の心の中に集中する。大丈夫。ここからは僕の舞台だ。頭に浮かぶ歌詞をひとつひとつ大事になぞっていく。喉を大きく開いて腹の底から声を出すんだ。遠く、遠くに届くように。全身を震わせ、泣き出しそうになるのも全部歌に変えて。全部、全部…。
まだ余韻の残る体育館の中、拍手が聞こえてきた。いつの間に曲は終わっていた。一瞬だった。夢だったかもしれないなんて思ってしまうほどに。だけど、身体に残った熱と、有難く受け取った称賛の言葉が、それが夢でなかったことを物語っていた。正直、緊張であまり覚えていない。本当に情けない話だ。何処かで行われた、よくある文化祭の一演目の話。
胸が高鳴る。
胸が高鳴るのは
明日Liveだから。
明日胸が高鳴るのに
天気が荒れるって
蓬莱さんが言ってた。
楽しい生誕祭なのに。