『美しい』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「いとしい」と感じられる人間こそうつくしい。
「美しい」
『美しい』
綺麗
麗しい
見目麗しい
端麗
美麗
優美
華麗
奥ゆかしい
絶佳
雅
五十音しかない音で
これだけの言葉を表せる。
どれも似たような意味だけれど
どれも違う言葉。
それぞれの特有の意味。
そんな文化は、
そう、日本語は
美しい。
あなたを初めて見た時、
周りのすべてが無になったのを感じた。
息を飲もうとしても、喉がつかえて上手くいかない。
まばたきさえも許してくれない。
体が動かない。
ただ、心臓がすべて持っていかれてしまうのではないかと恐ろしくなり、胸にギュッと手を当てた。
その場に、あなたと同じ場所に存在させてもらっている自分がひどく図々しい存在に思えた。
それほどあなたは美しかった。
お題 美しい
意識してこの言葉を使ったのは、推しだと思う。
あまりにも容姿が綺麗だったから。中性的な顔を好む私にとって、なんで美しいんだろう…雑誌を見ながらぼやくことはままあった。
次に使ったのは、歌詞だった。それもつい最近。
美しい言葉の泉だった。
美しい日本語の集まりだった。
今までにない衝撃だった。
まるでパズルのピースをなめらかに、綺麗に、置いていくかのように。
日本語を、並べていた。
天才的な…美しさだと、感じた。
その日から、私の中で彼が天才だと、認識した。
出会えてよかった。言葉を操る美しい人。
「美しい」
過ぎていく
日々の中に
どれほど
光があるだろう
影は熱く
煮えたぎる程の
眩しさで
映し出される世界は
美しいものは簡単に壊れる。
落ちたら割れるし
すぐ汚れるし
ぶつけただけで歪む。
美しいものほど
扱い方が複雑になってくる。
では美しくないものなら
雑でもいいのか?っていうと
それはまた別になってくる。
大体のものは
普通のものなんだけど
ある特定のものは
今後のその人の運命を左右する
重要なものとなる。
つまり日頃からどちらも
大事にするべきであって
雑に扱っていいわけがないってこと。
何があってもね。
自分を救うものとなるかもしれないから。
そんないつかの日のために
人はものを大事にする。
自分のために他のものを大事にする。
最初からものを大事にする人は
滅多に居ないから
私はあの子がそんな子だったと知った時
もちろん驚いた。
迷子列車「夜の鳥」の運転手。
私は今
ただ代わりに運転しているだけで
本当の運転手はものを最初から大事にする
ポンデリングヘアの人。
彼女は私が見てきた中で
一番夜更かし好きな人だった。
彼女が持っているものには
汚れもヒビも歪みもない。
ただどれも唯一無二の代物で
壊したら二度と手に入らないと言わんばかりの
扱いようだった。
そういえば昔ある人に頼まれて
運転手になったって言ってたような…?
"Good Midnight!"
そんなことを思い出しつつ
また尊敬しつつ、
今日も私は彼女の代わりに
「夜の鳥」を運転する。
美しいの価値観は人それぞれで違う。
だから、僕が美しいと感じたものを、誰もが美しいと感じるわけではないし、逆に誰かが美しいと感じたものを、僕は美しいと感じないかもしれない。
それでも、今こうしてひたむきに努力して、苦しみ、もがきながらも夢に向かって前に進もうとする君の姿は。
たとえ世界中の誰もが顧みなかったとしても。
僕は「美しい」と感じるよ。
君の美しいギターの音色が、声が、
僕の耳に錆び付いて消えてくれない
君の美しいその文字が、何より好きだった
君の優しい言葉達が、
僕は好きだった
君の表情、全部好き
笑顔も、怒った顔も
泣いてても拗ねてても
その表情一つ一つ
どうしてそんなに美しいんだろうね
ラベンダー色に輝く満月の下、街の小さな片隅で、一匹のイケメン猫がロックを奏でる。
月夜に響き渡る歌声に、周囲の猫たちは魅了され、シッポをリズミカルに揺らし始める。
まるで深海のネコ平目のように。
美しい猫たちの幻想的なロックナイトが始まる午前0時。
君もこっそり参加してみるかい?こわくないよ、大丈夫。
「美しい」
子どもらと向き合う時間ことさらに
胸に秘めたる醜さ露わ
カラスウリ暗闇に花浮かび出で
透明な白色に喰われる
♯美しい
惹かれていく
なにか見つめるその虚ろで、空で、苦しんでいる
あなたのそのうつくしい瞳に
二人で居たあの部屋
統一された黒色の家具
二人だと隙間だらけのテーブル
お揃いのマグカップ
テーブル越しあなたを眺めた
「美しい」
不思議とそう思ったことはない
ただ、あなたは愛おしい
美形だとは思うその顔も
手入れの行き届いた髪も
それ自身が好きだから
美しいなんて思わなかったんだろうね
本当に美しいものってなんだろう。
私は愛だと思う。
たとえあなたがどれほど悪事を重ねようと、心が薄暗く腐っていようと、決してあなたを見捨てはしない。
私はあなたが帰ってくるのを待っている。
全てを我慢して、全てに期待する。
あなたが本当に必要とするものは惜しみなく与える。
あなたを愛しているから。
世の中に飲み込まれないで、これから堂々と立派に生きていってほしいから。
あなたが戻ってくるなら私は全ての事を許すよ。
どうかお願い。
この手を離さないで。
そして忘れないで。
私があなたを愛していることを。
なにも理解できずひたすらに気持ち悪いようで、本能がそれを美しいとだけ遺して理解を拒むまでに歪んだ黄金比を持つ作品を、私は描こうとしてきた。しかし、いくら娘の彫像に名前をつけても、壁に爪を立てて愛し合っても、何も書けなかった。私が遺した作品とは、理想にしてはいかにも無に等しいのだ。私が求めた理想は、私が書いているうちには叶いもしないのだろう。憧れは理解から最も遠いと、誰かが遺した。良い言葉だ。真実だ。憧れるからこそ、求めるからこそ、「美しい」と、理解を拒むのだ。
さらばともよ。
世界の造り方。
耳では、心のあり方を決める。
目では、思考の癖を決める。
鼻では、行動への初動を決める。
口では、現状のあり方を決める。
心の状態を変えたかったら、聴くものを選べよ。
そしてね、現実いやでしたら、心に大切なものを置いておけよ。
よかったのは、好きな音楽をずっと流しておくの。
目で見てもね、あんまり。目は、情報の60%を占めるとか聞かなかった?
でも本質は、目で見えるものをどう感じるか。
めんどくさいね。好きな音楽聴いて、好きなこと呟けよ。
まだまだ未熟でした。目は心とつながりにくいけど、耳は心とつながりやすいよ。
だから、ようつべとかショートとか、いろんな目で見る情報、よりも、目で聞くんじゃなくて耳で聞け。
ウイ、マドモアゼル。アヒルの子。
美しいとするものの基準。
正しいとするものの基準。
もし、人類全てがそれらに全く同じ基準を持っていたら·····、この世から戦争や差別は無くなるのかもしれない。
でもそれは、たった一つの価値観に支配されるということなのだろう。
その基準から外れたものは美しくないものとして、正しくないものとして排除される。それはやっぱり危険な思考なのだと思う。
私が美しいと思うものも、誰かにとっては醜いものなのかもしれない。
私が醜いと思うものも、誰かにとっては美しいものなのかもしれない。
それを常に認識していることが多分、〝分かり合う〟ということなのだ。
END
「美しい」
傷が美しいのではなく、生き様が美しいんです。
お題:美しい
私が美しいと思ったものを誰かが侮辱する。
それを見た優しい人が大きな声で叩きのめす。
誰かが美しいと思ったものを私は否定する。
それを見た正義の人がこれでもかと叩きのめす。
鏡越しの私はちっとも美しく思えなかったのに、貴方の瞳越しに見た私のなんと美しいことか。