繊細な花』の作文集

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繊細な花』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

6/25/2024, 12:19:33 PM

繊細な花なんてないんだよ。
それが、うちの母さんと父さんの口癖だ。

僕は花屋の息子で、家にはたくさんの花が溢れていた。
確かに、どの花も逞しかった。
扱いが難しい花や、時期を逃すとすぐに散って枯れてしまう花も確かにある。
虫に弱い花も、環境の変化に弱い花も確かにあった。

でもそれは、僕たちが観賞用の視点で見ているからで。
僕たちがわざわざ観賞用に、生息地以外の環境に連れてきているからで。
どの花も生きるのに精一杯で、病気だろうと虫がつこうと命を繋ぐことを諦めなくて。
なるほど、確かにその様は、とても外部の変化にすぐに脆く崩れ去る“繊細”という言葉にはそぐわなかった。

繊細な花があるとしたら、そりゃ造花だろうなあ。
かつて庭師だった母方のじいちゃんは、よく呟いた。

僕もそう思った。
花も、花について駆除される前の虫も、庭先から拾い上げた子猫も、そして人間たちも。
おおかたは、生きることを諦めない逞しさを持っていて、葉をたたみながら、のたうちうねりながら、じっと蹲りながら、「死ぬ」とか「毒親め」とか吐きながら、そして本気でそう思いながらも、自分を助けて命を諦めないために、必死だった。
それを繊細だなんていうのは失礼だと思った。

繊細な花というものは、きっとアンデルセンの『うぐいす』に出てくるような陶器でできた花。
きっとミダス王が不用意に触ってしまった時の止まった金の花。
細いガラスの茎と薄いガラス片の花びらでできた花。
そんなものだと思った。

そんな繊細な花を見ることなんてない、と思っていた。
繊細な花のような人に会うことなんてない、と。
でもそれは違った。

今年初めてクラスメイトになった。
この学年一の美人だと、よく騒がれていて、名前は僕でも知っていた。

初めて顔を見たときに、僕は衝撃を受けた。
想像していた雰囲気と違ったから。
人としては初めて見る、繊細な花だった。

透き通るような白い肌。
すらっと伸びた体躯に、柔らかで滑らかな声。
穏やかに微笑み、端正な姿。
そのどれもが、繊細で脆くて造花だった。

話したのは、たった一度だった。
「ねえ」
僕に声をかけて笑った顔は、恐ろしく綺麗で、儚かった。
「明日からは、もうここには来ないような気がするんだ」
「…そうなんだ」
僕がかろうじて搾り出した返答に、満足そうに、今までで一番綺麗な顔で、微笑んだ。
「うん」

彼はそれ以上、言葉を紡ぐ必死さを持ち合わせていないようだった。
「…なんで、僕にそんなこと言ったの?」
僕は繊細さを壊す恐れより、この繊細な花に何もしないで帰してしまう方がよほど怖くて、そう聞いた。
「なんかさ、」
遠くを眺めて、それから弾けるように破顔して、僕に向かって言った。
「クラスの中で君だけは、俺のこと分かってくれてそうだったから」

「…そうなんだ」僕は呟いた。
「それじゃ」僕をおいて、時計を見上げて、立ち上がる。
その背中に僕は、声をかけたんだ。
「また明日ね」
振り向いたその顔は、悲しそうで、優しくて、どうしようもないくらい美しくて。

僕はただ、ああ、何を言っても、造花はもう割れるんだ、そう思った。
「…ん」
それだけ答えて、彼は夕焼けの中に消えていった。

あれから二度と、彼と話すことはなかった。
繊細な花が使っていたあの机には、水に生けられて生き生きとした白菊が陣取るようになった。
造花を囲んでいた花たちが、繊細な花の死を悼み、乗り越えて生きるために、啜り泣き、学校を休み、やるせなさを吐き捨てた。

僕は毎日学校に行った。
僕は、何もせず、今までと変わらない日常を生きながら、時々、繊細な花の最後の笑顔を思い出した。

あれが、繊細な造花の満開だったのかもしれない。
今はただ、ぼんやりとそう思う。

6/25/2024, 12:18:21 PM

『繊細な花』と言われてすぐ思い浮かぶ
のは桜の花。

満開はもちろん美しいが、散り際の美しさ
も捨てがたい。

花びらの一つ一つは薄くて軽いのに集合体
になると存在感が増す。

繊細でも芯はしっかりしている女性のような
イメージの花だと思う。

〜お題『繊細な花』〜

6/25/2024, 12:16:53 PM

お題 繊細な花

(2024/06/25 21:16:43)

6/25/2024, 12:15:40 PM

『繊細な花』


人はそれぞれ素敵な花を持っている。

その花が同じな人なんていない。



君は楽しそうに笑うよね。

君は楽しそうに話すよね。


君はいつも笑ってるよね。



でも、表に見えている君は本当の君ではないかもしれない。

見えないところに隠れている君が本当の君ではないのかな。



僕に見せてくれる君の笑顔は可愛くて、美しい。

でも、僕には見せてくれない君の本当の顔はどんな顔なのかな。



君は僕の前ではずっと笑ってる。

けれど、僕が見ていないところでは悲しそうな顔をするときがある。

ふと君の顔を見た時にはどことなくただ一点を見つめていたりもする。



君の花は凛と咲き誇ってるように見えて、誰も見ていないところでは萎れているのかもしれない。


花は繊細なんだよ。

花は栄養がなかったら枯れてしまうんだよ。


だから、花が枯れてしまう前に助けを求めてよ。


僕が君の花をまた咲かせるから。

6/25/2024, 12:14:12 PM

繊細な花。
この言葉を聞いて、何を思い浮かべるだろうか。
それは花なのか?それとも人?いや、あるいは大切にしているものだろうか。
まあそれは、人それぞれということで。
繊細。それは、どういうときに使う言葉?
人の容姿や、性格を表すときにも使う。
いや、一つの単語だけで考えても意味はないか。
じゃあ、『繊細な花』で考えよう。
おれにとっての繊細な花は、妻だ。
優しく、職場でも人気で、賢く、綺麗。
この完璧な妻は、言われたことをネガティブに考えてしまう。
そして、落ち込んでしまう。だが、その姿を人に見せず、綺麗な花であり続けられるようにしている。
完璧な花。繊細な心。この2つを持ち合わせ、輝き続けている妻に、尊敬の眼差しを向ける他ない。
それに、結婚をしているのだから、この妻を幸せにしなければならない。
おれと妻が、ずっと一緒にいられるように、
繊細な花でいてほしい。

6/25/2024, 12:13:05 PM

人が花を見て心惹かれるのは、単にその見た目の美しさからだけではなく、いつか散ってしまうという「繊細さ」を花が持っているからだと思う。もし花が散ること無くずっと同じ美しさを保てたとしたら、その魅力は随分失ってしまうだろう。

6/25/2024, 12:10:52 PM

些細な花
些細・・・・・
私は些細な事で泣く
些細な事で傷つく
些細な事で考えすぎる
些細な事で・・・・
些細な事で・・・・
花って
水、日光、肥料、咲く場所
とかがあるから咲くでしょ?
人は
食べ物、飲み物、居場所、味方
とかで生きていくでしょ
花も人も似てる
些細な花
私は自分見たいに
些細な・・・・・
些細な・・・・・
些細な花が見たいよ

6/25/2024, 12:08:39 PM

白いレースの向こうに
置いてある花瓶

いつも通る道の家の窓際に
飾られていた 花

何日かおきに
花瓶にある
花の種類がかわっていた

前は
小さな彩りの花

その前は
赤い葉っぱの束

その前の前は
なんだったか

知らない花が多かったけれど
向日葵や紫陽花など
知っている花も時折見かけた

時々飾る花が変わっているのを見るのが
密かな楽しみだった

だけど先週から
花は何も飾られていなかった

次の日もその次の日も

後から聞いた話だが
この家は解体されて
駐車場になるそうだ

最後に飾られていた花は
紫苑の花だった

【繊細な花】

6/25/2024, 12:08:28 PM

『繊細な花』

繊細で秀麗、また豪華絢爛
そんな花を、僕はまた見つめる。
眉目秀麗、泰然自若。
完璧のような、花。
世界でたったひとつだけの花。
その花に、僕は恋をした。

繊細な花。
容姿端麗。衆目美麗。
世界でたったひとつだけの、
繊細な君に。

6/25/2024, 12:08:02 PM

ナツキとフユト【22 繊細な花】

ナツキはあっけらかんとしているようでいて、実はとても繊細なことをフユトは知っている

だからこそ、しばらく居候させてほしいと言われたときも断らなかった

あんなふうに言っているが、本当はよほど深い事情があるのだろうと

どこかはかなげな花を思わせるナツキのことを憎からず思っているのはたしかだが、だからといって、簡単に手を出すことなどできない

(つづく)

6/25/2024, 12:06:12 PM

僕の彼女はとても繊細だ。
まるで繊細な花のよう。

僕と君は出会った。
あの日は雪の降る日で
とてもその雪は繊細なようで細かかった。
その雪に似た君はとても綺麗だった。
思わず声をかけてしまいそこから中を深めた。

彼女は僕の家に入り
急に寝てしまった、気まぐれ君。

でも僕が泣いている時は寄り添っくれて
楽しんでいる時はじゃれようとする君。

君はまるで繊細の花のよう。








君は猫。

6/25/2024, 12:04:29 PM

繊細な花はかわいそう
繊細な花は綺麗
繊細な花は私だ
繊細な花は守る
繊細な花は心だ
繊細な花は生きる
繊細な花は丈夫
繊細な花は枯れる
繊細な花は扱いやすい
繊細な花は可愛い
繊細な花は不憫
繊細な花も希望と絶望

6/25/2024, 12:03:15 PM

「繊細な花」

男って

何か繊細なところ

あるよね

女って

何かいてくれるだけで

いいよね

花みたいで

男と女が出会って

繊細な花に

なるのかな?

6/25/2024, 12:02:38 PM

「繊細な花」

繊細というと、細い、弱々しい、華奢など
イメージしてしまう。
花はまさに繊細だと思う。
でも繊細な花に見えても、
力強く根を下ろし生きている。
そんな風に生きている花たちを見ると、
頑張ろうと思う。

6/25/2024, 12:02:25 PM

あれ?
晩酌ビールが確実に増えていってます。
わたし、繊細なんですね。
繊細な花
あれ?
まちがいました...笑

6/25/2024, 12:00:29 PM

繊細な花



彼女を初めて会った時の第一印象。
それは勝ち気な、でも華があるお嬢様だ。
綺麗なブロンドの髪の毛は腰まであり、よく手入れされている。

黙っていれば品のあるご令嬢様という感じだが、僕らのような庶民の人たちの輪の中で、段々と素が出てきたのか、表情がコロコロ変わるのが面白かった。



それでも親元から離れ、知らない土地に引っ越してきたお嬢様からすれば、心細いところもあったのだろう。

誰もいなくなった教室で泣いているところを見た。
ポロポロと涙が溢れ出る彼女を見て、初めて人が泣くのをこんなに綺麗だと思ってしまった。

慰めるべきなんだろうか?
でも泣き顔を見られるのはあまりいいものじゃないだろうと思って、静かに教室から離れた。


彼女は華やかで気の強い人かと思っていたが、
本当は繊細な人なのかもしれない。

僕だけの秘密にしておこう。
その繊細な花を遠くから、これからも見守ろうと誓いながら。

6/25/2024, 11:58:33 AM

繊細な花

そっと触れたら弾けそうな蕾
そこからチラッと見える雄蕊
花びらに張り付いている雫に
じーっと見つめれば1枚1枚と
他の花よりも弱々しいけれど
どうしても惹かれるあの香り
目が見えずとも全てを感じる
そして上に美しく生きている
あの花は何と名付けようかと
繊細な花を感じながら今日も
深い深い眠りに落ちていった

6/25/2024, 11:58:08 AM

エケベリア リラシナ というバラのような

葉っぱが美しい小さな多肉植物が

家に来て4~5年になる

枯れかけた事もあったが復活

花びらの先がオレンジ色の

スズランのような繊細な花が咲いた

恥ずかしそうにいつも下を向いている




✴️69✴️繊細な花

6/25/2024, 11:57:26 AM

貴族同士の政略結婚。よくある話だ。
地位、権力、名声、富それらすべてを欲しがる輩はたくさんいる。
この女もその1人だろう。
蝶よ花よと育てられた娘には酷な場所。
戦場と化したこの国を捨て逃げ出すに決まっている。
もしくは怯え、家に閉じこもり死んでゆくのだと思っていた。
「なんです? その顔は」
目の前にいるのは先日婚礼の義をあげた女、ケイシーだ。
白い細身のドレスに身を着飾っていたあの日とは違い、戦士と同じく鎧を身にまとって剣を振っている。
「ぼさっとしていますと、死にますよ。アロイシウス様」
彼女の声に我に返り、敵を斬っていく。
「なぜ、君がいる」
「なぜと、言われましても。当然のことですよ」
「なに?」
クスクスと笑いながら、敵をなぎ倒して行く彼女はまさしく戦場の修羅そのもの。
「幼い頃から戦闘のすべてを叩き込まれ、嫁ぐ際には、命がけで国を守れ、と言われておりますゆえ、私が戦うのは必然かと」
剣についた血を払い、振り返る彼女はドレスを着飾ったときよりも美しかった。
「繊細な花だと、思いましたか?」
薄藤色の瞳がアロイシウスをとられる。
「蝶のように自由に舞い、花のように咲き誇り、最後には踏みにじられる。そんな女に見えましたか?」
「あぁ、見えた。君は最初から美しかった。だからこそ、このような場所に嫁いでいいはずのない。そして俺はたくさんの人を殺し、いつかは戦場で死にゆく人間だ。君との婚姻もすぐに解消するつもりだった」
「けど、手放したくなくなった?」
「そのとおりだ。ケイシー」
ケイシーの頬をひと撫でし、唇に口づけをする。
「ムードの欠片もない口づけですね」
ふっと笑った彼女。言うとおり周りは敵国の死体が散乱している戦場。
それでもこの思いは伝えておきたいと思った。
「ケイシー、愛している。全力で君を守ろう」
「いいえ、アロイシウス様。そこは共に戦おうと言ってください」
彼女は微笑み言い、アロイシウスの手の甲に口付けた。
「私は貴方と共に戦うためにここに嫁いだのです」
「君の言うとおりだなケイシー。共に戦い、そしていつかこの国が平和であるように生きよう」
2人は手を繋ぎ戦場を後にする。

6/25/2024, 11:55:45 AM

繊細な花


こちらのお題がループしていると書き込まれているのを見つけた。

私が毎日毎日、心底、読むのを楽しみにしている方の投稿で。

これなら書くのを止めるかも、とも書かれてあり大変ショック。

初めて読んだ日から、貴方のユーモアで優しく時に芯の強い、それでいて家族想いで私なんかにもすっと頭に入ってくる柔らかい言葉で綴られた
ーー

もうなんて言えばいいのか、こーゆー時に自分の語彙力表現力のなさに辟易します。

とりあえず。

貴方の投稿文をほんっとうにこんなに楽しみにしているファンがいることをお忘れなくーーー泣

私の投稿文が奇跡的に貴方の目に留まることを願って。


若かりし時は繊細な花だった私より。


今は聞かないでend

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