『窓越しに見えるのは』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
長い人生の中で
あの辛かった日々は
ある意味で
わたしの財産ともなった
辛い思いをしたからこそ
それまでより格段に
視野が広くなる過程であったのだと
今でもその頃の残像を見る
窓越しに見えるかつての風景
わたしの中に仄暗い影を落とす
今のわたしを保つ為
あの頃を忘れない
病室の窓から見えるのは、一本の樹木だ。
とっても、とっても大きい。
あの木が季節の移り変わりを表してくれる。
青々とした葉っぱが、赤や黄色に染まって、枯れていって、また葉っぱが茂ってくる。
病室で寝たきりの状態のあたしは、この変化を見るのが好きだった。
あたしが退院できるのは、葉っぱが青くなってから!
あともう少しだよね。
頑張ろ!!
〜窓越しに見えるのは〜
雨の音で起きた。
昨晩夜更かしをして、つい昼前まで寝てしまっていた。
お腹はあまり空いていなかったので、自室でスマホをいじいじする。
家族は皆出かけているのだろうか。物音や話し声はしない。
のそり。
さすがに、と思って体を起こす。
窓を見やると、窓ガラス越しにカエルが張り付いていた。
窓を軽く殴るが、カエルはただ顎あたりをぷくぷくとふかしているだけで、ビクともしない。
2階のアパート
6畳間の部屋で
徒然なるままに
窓の外に目を向ける
通り行く人は皆、その電線にいる烏よりは小さい
同じ目の高さにいて、こちらを見ている。
もう向こうの国の戦争は、終わったのか?
俺は食べるものがないんだ、早く終わらせるように言っていてくれ。
烏は何処かへ飛んでいった。
烏を採って食べてやればよかった。
下の通行人に聞かれはしなかったか?
色々なことが渦巻いた。
またあした、
窓越しに見えたのは友人の楽しそうな顔。
時々笑っているように見えるが内心は笑ってない。
私の友人は笑って何もかも隠す。
まぁ、たったの二年だが一緒に居て友人の感情は黙っていてもわかるようになった。
周りの人は気づかない。
平気でヘラヘラして友人を無意識に傷つけている事に。
でも、友人は僕の前だと偽りがない。
何故かと聞いたら本当の友達と言えるからだった。
だが、僕も同じだ。
友人以外の前では自分を偽る。
窓越しから見ていてもつまらない。
友人の所へ行こう。
窓越しで見ているよりも直接会いに行く方が最適だ。
# 50
いつものように教室の窓から外を眺めていた
梅雨の時期だというのに
今日は珍しく雨ではなく晴天だった
丁度違うクラスの奴らが体育の授業を受けていた
久しぶりだからなのかみんなテンションが高い
ずっと見ていると
誰かの姿がちょくちょく視界に入ってくる
それは、いつもからかってくるあいつだった
あいつは運動神経だけはよく
活躍しているあいつの姿が目に留まった
何故か目を離せられない
授業が終わるまで
私は、窓越しであいつを見ていた
#窓越しに見えるのは
ここは僕が生まれたかった世界ではありません。
痛みも苦しみもありません。嬉しいこともありません。鳥も蝶もいません。あなたもいません。なにもありません。
見たい景色はいつだって僕の頭蓋骨の中に広がっています。僕はこの景色を見たら死んでしまうのでしょう。
窓を割りました。一瞬見えた天国だけが僕を救ってくれました。
行き交うヒトの流れ
渦巻く負の感情
汚されてゆく善人
あーあ。
人間界は狭いなぁ
『窓越しに見えるのは』
束の間の呼気
曇りガラスの温もりに触れれば
彼の姿をうつし出す
病気の珊瑚を見せる前に
彼の足音を奏でる
トタンの壁
チタンの床
破綻の夢
揺れるベッドには甘い絶望が詰まってる
余りものの愛 引き算の憂鬱
知らない国の歌を歌ったら
さめざめとひとり泣いて 私は家に帰りたい
~窓越しに見えるのは~
自由に往来ができなくなった世界
56文字の黒の史書
窓越しにみえるのは
授業中コクコクとしながら
睡魔と闘うあの人
昨日もそうやって窓越しにみつめてた
そしたらあなたは
ほんとにいきなり ぱって目を開けて
窓越しにガラス反射の私の目を捉え
私もあなたの目を捉えた
息と時間が止まった瞬間だった
でもあなたはただニコってして
すぐに隣のあの子と話し始めた
少しでも嬉しいと思ってしまって
自分でもわかるほど顔が熱くなって
勝手に何かに期待してしまった
浮かれていたのは、私だけね。
_ ₈₅
授業をサボる私の
暇つぶしにもならない
退屈にも見える
あまりにも平和な平日。
わざとにも思えるくらい
眠気を誘う柔らかな日差し。
空 雲 鳥
人々の生活
5時間目のこと。
–窓越しに見えるのは–
彼が手を振る。私も振り返す。
はつらつとした、生気に満ち溢れた笑顔。血色の良い頬は丸みを帯びて、にいっと上がった口元からは真っ白に輝く歯が覗いていた。
きっとすぐ、私のことなんて忘れてしまうんだろう。
どこか諦めた心境で、おざなりに手を振る。かたん、と電車が動き出す。
その瞬間、彼がぐっと拳を握り込んで。唇を食い締めて。きらり、瞳が輝いたような気がして。
えっと気付いたその時には、もう車窓には彼の姿は無かった。
#窓越しに見えるのは
なに黄昏てんだよ。
なんて茶化そうとしたお前の顔は随分と苦しそうで、窓に反射したその顔を見て俺は内心唇の端を吊り上げる。
きっとお前は、俺が窓から最近よく名前を口にするようになった女を見ている、と思っているんだろうけど、本当に俺が見ているのはお前だけなんだよ。
いい加減気付け、ばーか。
まぁ、気付けねぇのも仕方ねぇけどさ。
窓越しに見えるのは、いつもと変わらない景色。
いつもと変わらない、なんの争いもない、穏やかで満たされた日々。
それが当たり前だと思い、今までなんの疑問も感じなかった。
それは、些細なことだった。
いつもと変わらない景色の中、いつもと変わらない人や車の波。
その中に、じっとこちらを見つめる一人の少年を見つけた。
どこか見覚えのある少年は、ずっとこちらに語りかけているようだ。
何だろう?と思い体を動かそうとするが、なぜか体が動かない。
気が付くと自分の手足には鎖が繋がれていた。
えっ、と声を出そうとしても、何故か声が出ない。
気が付くと自分の口元にはマスクのようなものが付けられていた。
徐々に意識が覚醒していく感覚があったのと同時に、突然視界が真っ白になり、眩しさのあまり目を眩ませた。
目を閉じ、視界が塞がれながらも、意識は次第にはっきりとしていく。
周りでは慌ただしく動き回る人の声や物音が聞こえる。
そう思っていると、自分に話かけていると思われる女性の声が聞こえてきた。
「--さん、--さん、聞こえますか?聞こえたら目で合図して下さい」
女性の叫ぶような慌ただしい声に、何事かと思ったが、その言葉に促され目を瞬きさせると、女性がまた、大きな声で話し始めた。
「先生、先生!--さん、意識覚醒しました!!」
うるさいな、と思いつつ身じろごうとするが、やはり体は動かないままだ。
「やりましたね、意識を別の生物に移す研究、ついに成功です!」
...意識を、別の生物に?
この女性は一体、何を言っているんだ?
そう思っていると、徐々に目の眩みが落ち着き、視界が開けてくる。
眼前に見えたのは一人の若い女性と、傍らでこちらを観察する初老の女性。
そして、目の前にあった鏡には、自分の体と思われる、毛深いそれはまるでゴリラのような自分の姿が映し出されていた。
窓越しに見えるのは
綺麗…。沖縄に修学旅行来ている。海がとても綺麗だ。僕の隣に座っているのは僕の好きな子、海を見て綺麗と呟いた。本当に綺麗だ。窓越しに見えるのは、海を眺めている彼女。この世界で誰よりも綺麗だ。
もう勉強したくないよーーーー!
将来に役立つのはわかってるんだけどさー、、
息抜きに窓の外を眺めてみたら
小学生くらいの子達が鬼ごっこしてはしゃいでる。
あー、もっと遊んどけばよかった。
でももっと勉強してたらよかったなーとかも思うなーー、
もういっかいやり直せたらなーーー、
こんなに勉強に悩まされずに済むのかなーって
午後3時にふと考えた
窓越しに見えるのは
外の世界。
私は出れない、
触れられない世界。
私自身も怖くて出れない。
出たくない。
外の世界は広い。
ここに慣れた私はこのままでいい。
最近、出会いもなければ面白いこともない。
平凡な毎日にうんざりしていた。
昨夜、悪夢を見た。
わたしの大切で大好きな"もの、ひと、まち"が全部めちゃくちゃになる。真っ黒な空が広がり建物は崩れみんなはどこか遠くにきえていく。いつの間にかわたしの周りには何も無くなって…。きがつくと独りだった。
何も無い空間に、突如響くアラーム音。
ここで目が覚めた。私の部屋の天井だ。
起き上がって、恐る恐るカーテンをあける。
窓越しに見えたのはいつもと変わらない景色だった。
母のいつも通りの朝ごはんは、いつもより美味しかった。
切手だとして
何処に貼ろう
宛先はどこだ
3階窓の風景
枠ごと剥がし
扉に貼った
左角、少し
背伸びして