『突然の君の訪問。』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
あなたは急にやってくる
やってくるや否やわたしたちに覆いかぶさり
乾いた風で
キンモクセイの香水が香る
赤や黄色で華やかに彩られたドレスは
それまでのわたしたちの熱を冷ます
わたしたちはゆっくりと動きを止めて
あなたの静けさに耳を澄ませる
何も聞こえない心地良さ
もうすぐ秋がやってくる
僕はあるカフェの店長をしている。
しばらく顔を見なかった、突然の君の訪問。
ちょっと痩せたかな。
顔色も良くないみたいだ。
いつものカフェオレを出しながら、様子をうかがう。
常連客の何人かが来て、君は何事もなかったかの様に笑っている。
なんだ、気のせいかな。
それでもお会計の時、ふっと寂しそうな顔に戻ったのを見逃さなかった。
明日も来てくださいね。
そう言うのが僕にとっての精一杯の言葉。
こくん、と頷いた君、やっぱり笑顔の方が素敵だな。
突然の君の訪問。
ぴんぽーん。
あぁ、宅配便かな?まどろみかけていた脳を対人モードに設定し直して、ドアを開ける。目の前に見えたのは、見覚えのある、眼鏡をかけた女の子……
「お邪魔しまぁす!」
開けた少しの隙間から腕が伸びてきて、その人はうちの中にするりと入ってしまった。
「……棚橋さん。何しに来たんですか」
棚橋さんは意味ありげに笑う。
「前は中野くんが廣瀬さんの通い妻になったでしょ。こんどは私の番」
ふふん、と自慢げに言って、棚橋さんは手に持っていた手提げ袋を僕に見せつけた。
「見て。スーパーで買ってきたんだよ」
「ネギが飛び出てますね」
「うん、妻っぽいよね」
「妻っていうか、お母さんですかね……」
棚橋さんはキッチンに進んでいってエプロンをとる。
そして自然な流れで僕にエプロンをかけた。
「材料は買ってきたから、あとはよろしく!お鍋の材料のつもりだけど、中野くんならいろいろ出来そうだよね。……アクアパッツァで!」
……ぜんぜん通い妻じゃない。通い妻は、もっと献身的なはずだ。
よいことか
わるいことか
胸が締めつけられる
一瞬の緊張感
………突然の君の訪問。
突然の君の訪問。
インターフォンが鳴った。
宅配便かと思い出たが、違った。
勧誘かと身構えたが、そうでもないらしい。
話ぶりからして知人のようだ。
話しながら考え、思い出した。
十年以上、連絡すら取っていない相手だ。
家を教えた覚えはない。
短くはない時間インターフォン越しに話しているが、用件が分からない。
やはり勧誘だろうか。
何にしても厄介事だろうと判断し、刺激しないよう追い返す努力を試みるが、上手くいかない。
不用意にインターフォンに出たことを激しく後悔した。
突然インターホンがなった。
「ちょっとみゃにす出れる?」
お母さんに言われ、インタホーンに出た。
「え…?西宮先生…?」
出てみると私の担任の先生だった。
「突然失礼します。今日は家庭訪問の日で、
ちょっと色々お話し聞かせてもらっても
よろしいでしょうか?」
「え?みゃにす。あなたこの前訪問ないって
言ってなかったっけ?」
「あー確かに…あっ…たねー………」
「ちょっと先生そこに居てください。(圧)」
「は…ハイ」
5分後
「すいません!お待たせしました!」
「あはは………大丈夫ですよ…。」
その後、みゃにすはフルボッコで家庭訪問を
迎えたとさ。
風邪で寝込んでいるあなたを心配して
おかゆ、スポーツドリンク、栄養剤を差し入れした
突然の君の訪問。ありがとうと言われた
おかげで元気になったよ
あなたは笑顔で言った
そんな遠い昔のことを思い出した
高熱で寝込んでいる日
そんな自分を不器用なりに看病するあなた
突然の君の訪問
なんだこの、香水みたいなテーマ。
しばし休業中…
突然の君の訪問。
チャイムが鳴って
扉を開けると
睡蓮の香りがして
霧のように消えた
名前を呼んでも
応えはないまま
静かな雨の白昼夢
【突然の君の訪問。】
ドアの前にちょこんと座り
小さな声で「にゃあ」と鳴く
微かに震える小さな君
わたしは君を運命と名付けよう
〚突然の君の訪問。〛
君は、突然。
僕の家におしかけてくる。
"お前、元気ですか?"みたいな。
君って僕が言うだけで、君は幼馴染の男。
金髪の髪を輝かしながら過ごしてる。
僕の知らない所で君の事が好きな人が何人もいる。
僕も本当は"すき"って言ってるよ。
君の隣で、いつも。
僕は、最初らへんから見ていたら分かるだろうけど、人付き合いがあまり得意ではない。なので、中3の春にあった修学旅行も行っていない。
だって、他人と2泊3日の共同生活なんて嫌じゃん?
……こういう考えなので、行けなかったのだ。みんなが行ったのが関西方面。USJやら、清水寺やらは、いいなあとは思う。君が訪問してきたのは、そんな修学旅行の最終日、もう、みんな家に帰ったかなと思った時だった。訪問してきたのは、親友……という程でもないけど、会えばいつも話をする友人だった。僕の家を唯一知っている友人。僕がコナン好きだと知っている友人。彼はお土産を持ってきてくれた。名探偵コナンキーホルダー、ボールペン、、、割と、というかめっちゃ嬉しかった。これは「お土産をもらった」というだけではない。こういう、些細な心配りの出来る友人に対しての感謝。初めて彼を尊敬したと思う。
突然の君の訪問は、僕の心に深く刻まれた。こういう人の気持ちを考えられる人物に、僕はなりたい。
#2 -突然の君の訪問。-
突然彼がやってきた。
どうやら私に会いたかったみたい。
時間があったから
一緒にお菓子を食べて、
ゲームをして、アニメをみた。
至福のひととき
「そろそろ帰るね、ありがとう。」
『うん、またね。』
-ピピピピ ピピピピ-
目が覚めると午後3時
さて、おやつを食べよう。
突然の君の訪問。
驚いた。
喧嘩したあとだったから。
ささやく声で。
「ごめんね」
突然の君の訪問。
え、どした?大丈夫?
彼はバケツの水を被ったように濡れていた。
「ごめん、ごめん、俺、上手くやれなかった。」
彼は泣きながら私に手を伸ばした。
うん、うん、大丈夫だから、大丈夫だから、
泣く彼を慰めながら私も気持ちを落ち着ける。
そうね、そうね、苦しいね、大丈夫だよ、私がいるよ
子どもみたいに泣く彼はひたすら謝り続けた。
今日の事は全て雨に流そう。
ね、大丈夫だよ、
私がいるよ。
❧
㉖突然の君の訪問。
君はある日やってきた
私の生活に
『お休みしましょう』
という言葉と共に
大好きな本が読めない
何をしても疲れる
何をしても楽しくない
涙がとまらない
よく考えたら
それは突然ではなかった
これまでの生活で起こった
必然だったのだ
ある日の朝、インターホンの音で目が覚める。
ドア越しに君の声。
もう、突然の訪問はダメだって。
「訪問販売は、もうお断りですって。」
「突然の君の訪問。」とかけまして
「映像と音声が合ってません」と解きます。
その心は「訪れた/音ズレた」でしょう。
「突然の君の訪問。」
時間指定の10分前に「少し早いですが」と一言添えて来る事があったのがヤマト
夜に時間指定をしても朝一番に何食わぬ顔で来る事があったのが佐川
追記:いつもお仕事お疲れ様です
半年ぶりくらいだろうか、いや、それ以上だろうか。
しばらく学校に行かなかった私のところに、君が来てくれた。
君はいつもと変わらない声で話しかけてくれる。嬉しく感じるのに、心の奥底に罪悪感も湧き出てくる。私と話してたら、私と同じことになるのに...。
「あ...あのさっ、よかったら僕と付き合ってください」
突然の告白。思いもよらず笑みがこぼれてしまいそうで、でも、その気持ちを殺してしまった。君が傷つく姿を見たくないから、悲しむ姿を見たくないから。何より、私は貴方が幸せにしてる姿を遠くから見た方が良いのだ。
君が消えた玄関を、ただぼうっと見つめ、一雫の涙を零した。