『私の名前』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
私の名前
「……はね、宝石って意味もあるんだよ」
母が言った言葉。
両親には悪いけど、
"宝石"にはほど遠い。
自分はこの名前が気に入ってるけど。
こんな人だからさ、名前負けってやつにしか感じないんだよね。
同じ名前の、あの子はさ、宝石ってぴったりだと思うんだけど。
カスでしか、ないんだよね。
そう話した彼女。
やっぱり、素敵だと思った。
私、超能力とか、使えないんだけどね、心の声が聞こえたんよ。
それにしても、この2人、こんなにも無自覚なんだなーと。
いちお、私居ますけどーみたいな、
あの子は自覚ないみたいだけど、めっちゃ可愛いんだよね、あの子。
性格はパサパサ系に見せかけてめっちゃあったかいとことか。
実は奥手で初心なとことか。
綺麗な顔に華奢な体。
1000年に1人の王女(プリンセス)って言われてる、お姉さん : 咲妃さんと比べてるだけで、勉強も運動もトップクラス。
咲妃さんは正面から王女/姫(プリンセス)って呼ばれてるし、よく告られてるけどさ、
この子は陰で王子(プリンス)って呼ばれてるんだよ。
男女問わず人気なのってこの子くらいだし。
それに、咲妃さんは女子に一時期、嫉妬からいじめられかけてたって知らないでしょ。
それを察した私の兄である、陸が助けたんだよ。
この人達、10年以上両片想いしてたから、私が助言して、やっと付き合っただけだし。
王子(プリンス)だってさ、姫(プリンセス)に憧れてるから、宝石とは違うって思ってるみたいだけど、
王子(プリンス)って見れば、宝石の意味に納得できるよ、普通に。
嫉妬しそうーとか心の中(たまに陰で)でみんな言ってるけど、サバサバしすぎて嫉妬してもみんな実行できてないんだよ笑
その点は、咲妃さんとは真逆かもね、
いつも絡んでくる、(本人達はからかってるだけっていうけど、)幼馴染って言ってる萊都(らいと)だって完全に両片想いじゃん?
萊都が虫を寄ってこないようにしてるだけで、めちゃくちゃモテてるからね、告ろうとした奴には阻止するの、毎回手伝ってる私だからこそ言えるけど。
男女共に人気とかやばいわ相変わらず。
あの現場見た私だから言えるけど、小3で萊杜(らいりん)くんに初めて告られた(らしい)直後に私と萊都が歩いてきて、隣にいた萊杜くんが名前呼んだら持ってたもの全部落としたじゃん、あの時の萊都の表情やばかったんだよ、
夏祭りの2人の前でしたんだから、
『2人で行って来なよ
私は彼氏の健斗と行くから(イチャイチャしてこいー。)』
そろそろ付き合ってほしい。
「私の名前」
初対面の人には読みにくい名前。
外人が発音しにくい名前。
でも、大好きな名前。
私の名前
私の名前には『美しい』の『美』
が入っている。一卵性双生児の姉も
同じく『美』が入る。
いわゆるソース顔女子で、可愛いとは
言われないが、美人と言われた過去が
ある顔立ちだ。女優さんや何故か顔の
濃い俳優さんまで、似てると言われた
ことがある。とりあえず、名前負けは
していないと言っておこう。
キラキラネームでもなく平凡な名前
だが、私らしいと気に入っている。
わたしの名前。
わたしだけの素敵な名前。
わたしの名前を呼んでくれる大切な君。
君の名前を呼ぶわたし。
君の素敵な名前。
ずっと呼んでいたい。
【クイズです】
親から生まれて初めて貰えるものな〜んだ?
ケーキ?
服かな?
愛情?
愛情って何?って聞かれたら説明難しいけど今回の答えとは違います🙄
正解は…
【名前】です
生まれたら名前貰えるよね?
当たり前だけど
もし名前ないとどうなると思う?
名前がないと
学校にも通えない
携帯も買えない
保険も所得できないので怪我や病気したら大変
資格も取れないし
自動車免許も無理
もちろん家なんて買えない
そもそもお金を得る為にバイトすら出来ない
名前がないと基本的には社会的に生きていく事はこの世界では無理みたいですね。
もし名前がない=戸籍がないという事になると…
この世に存在しない人間という事になります。
戸籍のない人ばかりがいる街ににいる人間を犯罪に利用する為に教育し
犯罪関係の組織に人身売買するみたいな事を書いた小説を読んだ事はありますが…
あくまで小説の中の話なので現実ではありませんが犯罪に利用しようと思えば出来るんでしょうね?
まあ私達にはちゃんと親から頂いた名前があるので大丈夫ですね。
あなたに普通に名前を付けてくれた親もしくは名付け親に感謝ですね😁
【私の名前】
私の景色が見られるのは、
あと少し先の季節。
今では平凡な響きかもしれないけれど、
豊かさと幸福を感じる、美しい景色だと思う。
#私の名前
#私の名前
最近、私は私の名前が好きになった
だって、あなたが私の名前を好きって言ってくれたから
「私の名前」
人にはそれぞれ自分を認識するための名前がある。
未来、ひとみ、花、葵。
世の中には数え切れない程の名前があり、同じように数多くの漢字、読み方が存在する。だから当然、一緒の名前になってしまう人もいるのだ。
遥、小春、結衣、光莉。
私の名前は紅葉。
よく見る定番の名前ではあるがおそらく私と同じ名前の人は数少ないことだろう。
この名前を見たら、もみじ、もしくは くれは と読む人が多いかもしれない。しかし、私の名前はそんな可愛いものではない。
────────私の名前はめいぷる。
私はこの名前が嫌いだ。
私は自他ともに認めるいわゆる普通の女の子で人と違うところと言えばこの名前くらいだっただろう。だからだろうか。この名前のせいで私には特定の友達がいなかった。
「あいつってさ、めいぷるって名前の割には普通だよな」
そうやって笑う声を私は何回聞いただろうか。
最初の頃はそんな言葉に傷ついて流していた涙も今となれば一滴も出ない。
人間いつかは慣れると言ったもので、私はもう笑う声を聞いても何も感じなくなってしまっていた。
だけど時々ふと考えてしまう。
もしも。
もしも、私がめいぷるに似合うような奇抜な、可愛らしい容姿をしていたら。
もしも、私の名前が普通の女の子の名前だったら。
私は今頃沢山の友達に囲まれ幸せに暮らしていたのだろうか。
下を向いて生きることは無かったのだろうか。
でも今更そんなことを考えたところで過去も未来も変わりはしない。
そんなくだらないことを考えながらも私は、今日もこの生きずらい世界で生きていかなくてはならないのだ。
「私の名前」
私の名前(真名)は命に等しい。
この事の意味に本当に気がつく人、または気がつかなければ命に関わる時がある。興味があればゲド戦記の『影との戦い』を読んで欲しい。しかし、読んでもこの本は、ただのファンタジー小説である。もし、あなたが深い力を宿していたら(希少だけど)その事は良くわかるはずだ。まだ目覚めていなければ、いつの日か救われるかもしれない。
普段は、ニックネームを使うと良いだろう。
名前以上に大切な事がある。どんな場合でも、いつかその時がやって来る事がある。さまざまな事件の報道の中に、時々精神鑑定を必要とするものがあるが、はたして病が原因なのだろうか?と思う事が良くあった。
いま踏み込むと、ただのオカルトになるので、やめておこう。魂の存在、精霊などの存在が、物理学的に解明される時が来るだろう。また、それを乗り越える方法も見つかるはずだ。いまは意識を進化させる事が優先だ。いまは、それだけ危ない時代だ。
その危なさの主な原因はITで(これだけだと限定はできないが)いままでの価値観が至る所で崩壊し始めている。またグローバル経済の世界なので、価値観の共有が必要だが、混沌とした状態なので、先が目えない。そこに忍び寄る得体の知れない影に囚われたら、おしまいである。誘惑は至る所にある。
どうか名前を大切にして欲しい。そして、より良い方向に進んで欲しい。目覚めた時は戦って欲しい。あなたの味方を見つけて欲しい。すでに信仰のある方は神が守ってくださるだろう。
戦争のない、人と人が殺し合う事のない世界となる様に祈っている。人類がさまざまな価値観を乗り越えていけるよう願っている。あなたの名に幸いを。
注意⭐︎推敲しました。
初投稿というのはドキドキするもので
〝誰かに向けた挨拶〟も苦手だ。
その人に映ることが目的で印象つけるのが嫌いだ。
ここではなんという名前にしようか。
今までの名前は
小夜子(さよこ)
→3月8日の20:00に2500g未満で生まれたから。〝さ〟んがつ〝よ〟うかに生まれた子。夜に生まれた小さい子。
あくあ🐋
→アクアマリンが誕生石だから。アクアは水という意味のラテン語。マリンは海を表すラテン語。
🐋にしたのは、クジラは死んだ場合、肉塊を肉食の魚たちが食べ、それより小さな魚が骨に残った肉も食べ、骨に寄生した生き物が分解しつつ骨の中の栄養を摂り、そして硫黄菌が分解し跡形もなく居なくなるから。海に生き、生き途絶えても他の生き物の糧となるクジラが羨ましいから。
金烏玉兎
→金烏は太陽の異名。玉兎は月に兎がいるという伝説から月の異名を持つ。転じて歳月を表す言葉。綺麗だから名にした。
よし。この名前で行こう。
私は水蓮〝すいれん〟。ここではそういう自分で生きよう。
『私の名前』
私の名前は、太陽に向かって咲きほこる夏を冠する花の名前だ。
初対面の人に名を名乗ると、必ずと言っていいほど可愛い名前だと褒めてもらえるので、この名を送ってくれた親に感謝しているし、自分でも気に入りの名前である。
私はこの夏を冠する太陽に向かって咲く花の名に負けぬような人間性を身につけるべく、日々明るく振る舞うよう務めている。
そしていつの日か、本当の意味で自分の性格は向日葵のように明るいと言えるように頑張るのだ。
『私の名前』2023.07.20
わたしの名前は、家族で考えた。
というより、本科になる前から決めていた名前だ。つまり芸名である。
苗字はわたしが敬愛する両親の芸名から、名前は本名から。
これで「わたし」の完成である。むしろ、宿命と表現してもいい。
わたしの幼なじみで同期である大親友は、彼女のパパが演じた役から苗字を、名前は本名に一字足している。
学校を出て、本格的に劇団に所属してから、本名よりその名前で呼ばれることになる。
お客様はもちろん、先生方、スタッフのみなさん、先輩に同期に後輩たち。愛称で呼ばれることもあるが、だいたいは芸名で呼ばれている。
わたしが両親と同じ道を歩むと決めた時に、彼らは反対しなかった。むしろ、喜んでくれた。そして、そのまま「名前」を決めた。
その甲斐あってか、わたしは一回目で入学することができて、優しい先輩と楽しい同期と出会うことになり、卒業から何年か経って、幼なじみとおとめの頂点へ立った。
わたしは「わたし」の名前が好きだ。
もちろん、「わたし」もわたしの名前が好きだ。
わたしに与えられた二つの名前を携え、今日も舞台に立つ。
私の名前
忘れた名前
何だっけ、思い出そうとするととてつもない痛みが私を襲う。
そして思い出す、母に殺されかけた記憶が父からの暴言、あぁいたいな
愛されたかった、私の名前はいらない子、母はそう呼んだ。
書く習慣/107日目。
「 私の名前 」
( ^ω^) コ↓コ↑は〜、何かとち狂った学園。
「先生、皆さんと初めてなので、まず…
お名前をどうぞ!」
「荒川 男です。」
「先生、最初は漢らしくて良いなと思ったけど…読み方知ったら、アダム(男)って大きく出たね、全人類の親だよ…親より親になってるよ」
「天川 七海です。」
「先生は少し悩んだよぉ…ナナミン?かと思ったけど、マリン(七海)なんだね」
「鬼龍院 天音です。」
「先生ビックリだよ、キリュウイン(鬼龍院) は読めたけど、ソプラ(天音)は意外だよ…アマネじゃ無いんだね」
「鈴木 心愛です。」
「先生は一瞬いいなと思った…心と愛がこもったホットココアの様な感じで、でも…ココア(心愛)は男の子だからなぁ…」
「田中 珍子です。」
「先生は愚か者です。一瞬でてきた読み方が、とても許せません!。それでも君は、
立派な、よしこ(珍子)だ!珍子〜!」
「夜神 夜神です。」
「先生…渾身の驚きです。夜と神で、黒いノートの夜神家かと思ったら本当に、
ヤガミ(夜神)ハデス(夜神)だもん…上と下の2字セットで完結だよもう…」
「奈那 菜七です。」
「先生 は一瞬困ったよぉ…
ななななな…だよぉ。
ナナ(奈那)ナナナ(菜七)って連続で、
な〜!な?なぁ?」
「日高 凹凸です。」
「先生はこんなのでも名前になるんだなって感動したよ。テトリス(凹凸)だって、名前に恥じない様に積み重ねて行くんだぞ」
「さて、少人数のクラスですが仲良くしましょう!先生は皆んなと仲良くぞ」
「先生〜!先生の名前は何ですか?」
「サクラ先生って呼びますか?」
( ^ω^)
「先生の名前は、サクラではありません。
名前は、
記論落-桜桃〆
と呼びます。」
こうして、先生も生徒も
キラキラ(ネーム)していた。
・・・何故こんな名前かって?
元々、ゲームやデータ別に
名前はいろいろ使ってて、
名前が無いから無字名とか呼ばれてるけど…
名前の最後にわかりやすく
( ༗ )をつけてるんだよね…
表示されない時あるけど
さて、私の名前
記論落-桜桃〆は、
キロクラク-オウジョウ (締め)と読み
( 記録、論理、落書き )
になっている…
最後に桜桃はサクランボと読むが
別の言語で発音するとオウジョウとなる。
ちなみに、
「アンタもチェリーパイにしてやろうかぁ!」
って賭け事に負けたから
数日間、チェリーパイにされた為
テラーノベルの名前をつける時
「まぁ…いいか」って感じで
\( ^O^)/現在こうなったわ〜け。
まぁ、桜桃を…
サクラやチェリーが多いけど
オウジョウって無理やりやろうがい!
って思った人がいると思うけど…
コレなんて読む?
→ 胡桃
一般人なら、
コモモ?か、クルミ?となるだろう。
だが、一部は、フータオと呼んでいる。
そこの原◯プレイヤーよ…
そう言う事だよ…私の名前は。
では、また明日…
異世界だとキラキラネームでも
普通にいい名前 扱いになる説。
( 客観的 )
僕の名前は光太。親が言うには、自信に満ち溢れていて、太い芯のある人間になって欲しいという思いが込められているそうだ。でも今の僕は自信も太い芯も欠片ない。将来の夢もないのでただとりあえず毎日をのんびりと生きている
長い長い列を並び、早々と次の階段に行く奴やなかなか時間のかかる奴がいる。
私の前に並んでいた奴は早々次の階段へ進んだ。
天国の門で、優しそうなお爺さんに
「あなたの名前はなんですか?」
って聞かれた。
私は
「名前とはなんですか?」
と答えた。
お爺さんは、
「一番たくさん言われた言葉ですよ」
って。
私は
「可愛いって言われました」
と、答えた。
お爺さんはにっこりして門を開けて私を次の階段へ送り出してくれた。
他にもたくさんの言葉をもらった。
「いい子」とか「お利口さん」とか。
「ダメ」と「いけない」も小さなときはたくさん言われたけれど、それをやめたら「いい子」や「お利口さん」って言われたから同じくらい言われた言葉だと思う。
朝起きたら「おはよう。今日も可愛いね」って言われて1日が始まるし。お散歩にいけば、知らない人からも「可愛いですね」
毛を切りに行くところに行けばみんなが「可愛いくなったね」って言われた。
お留守番の長い日は「ごめんね」って言われた。
そのあとに美味しい物をくれたし、「可愛い」をたくさん言われながら膝の上を独占した。
私が死んだ時、みんなが泣きながら。「ありがとう」も言われた。何度か聞いたことあるような気もする。
やっぱり一番言われたのは「可愛い」
なかなかいい名前じゃないか。
可愛いって言う前になんか言ってたような気もするけど、「たくさん」可愛いとか「いっぱい」可愛いとかそんな感じかな。
凄く凄く愛してるよって伝わったから、私の名前は「可愛い」で間違ってない。
②
余命の残りはそんなにないはず。
シワだらけの私にはそんな事はどうだっていい。
この世に未練もない。
私の人生、失敗だらけ。
早く終わりの時が来て欲しいのに、なかなかお迎えはこない。
自分の希望は罷り通らない。
さもしい人生だった。終わってないけど。
もう何十年も一人きり。
気の合う友達はみんな先に逝った。
金もないその日暮らしになったのは自分のせい。
若かりし頃に生き別れた我が子はもう50も過ぎた頃だろう。
私の人生、何一つ残せなかったなんて言わない。
私はあの子を産んだ。
私の生まれた意味はあの子だけ。
あの子の名前は夫がつけた。長男だからと。
そんな事はどうだっていい。
臍の緒、写真、何も持たずに追い出された。
あの子には私の記憶はないだろう。
過ぎた事は仕方ない。
酒もタバコもギャンブルも、やらなかった。
死んだような毎日を過ごしただけ。
良い頃合いだと、スラムのような若者の街に行く。
怪しげな若い男にこちらから声をかけるが、なんせ私は年寄りで、気味悪がってまともに話も聞いちゃくれない。
十数人目のナンパの末に聞き出した彫り屋さん。
トントンとドアをたたいて
「ごめんください」
ギギッと開いたドアの向こうにはあちらこちらにピアスや入れ墨の男。私より若いが年配だ。
「なんぼかかっても構わないからニ文字だけ鎖骨の下に掘りもんしてください。」
男は、
「金はいらんよ。何と彫る?子の名前か?」
私と似た奴もおるらしい。
「子の名前を彫れんから、呼び名の二文字を平仮名で」
男は施術台と言うには年季の入った部屋を指さす。
ベッドだったらしき物に腰掛ける。
お互い無言。
白紙とペンを渡されて、彫って欲しい文字を書く。
歳のせいか、お世辞にも綺麗とは言えない字。
男は無言で紙を濡らし、私の鎖骨の下にその紙を貼る。
しばらくして紙を剥がすと紺色にその字が残っている。
「あんたの書いた字の通りに彫ってやる。」
そう言ってそっとベッドに押し倒された。
ドキドキする年ではない。
しかしながらただただ官能的だと思った。
余命いくばくもない男女が名も知らず、互いの人生が交差する瞬間に。
多少の痛みは慣れた年頃。
「はい。終わった」と
鏡を見せてくれる。
痩せてくたびれた老婆の私に意味のないような二つの平仮名。
漢字二つで名を成した我が息子。
元の夫の漢字は残したくない。
あの世への土産に息子とわからぬようにカナで持って行く。
あの子の名前の由来くらい知りたかったなと思う。
「ねえ、そういえば! 私の下の名前、知ってる?」
僕は、プリント等で見た彼女の名前を思い出した。
「えっ……と、彩さん、だっけ」
「知っててくれたんだ! 嬉しい。でも下の名前にさん付けなんて、なんか変な感じ! 彩でいいよ」
「いや、それはさすがに……」
「それにね、聞いて! 大発見なの。彩っていう漢字ね」
彼女は、自分が見つけた宝物を人に見せる幼い子供のように、目をきらきらとさせた。その表情は、本当に輝いて見えた。
「音読みするとね、サイになるの。サイだよ、佐井くんの名字とお揃いなの」
ただ、そんなこと。それだけのことを、こんなにも嬉しそうに話してくれる。その笑顔はあまりにあたたかくて、まるで陽だまりの中にいるようだった。
自作小説『感情喰い』より
私の名前
私の名前はとても平凡。ゆみこ。自由で美しい子どもで、由美子。なんて芸のない。真面目だけが取り柄の父らしい名付けだと、せっかく名前をくれたのに申し訳ないけれど、子どもの頃は、もうちょっとかわいい名前にしてくれたらよかったのに、と少し恨みがましく思っていました。今ではシンプルで覚えやすいいい名前だと思っていますが、その頃は、友達の夢ちゃん、や奈々ちゃん、最後に子がつかない名前の子がうらやましかったですね。平凡な名前のせいか、友達からは苗字にちゃん付け、さん付け、だったり、苗字を呼び捨てだったりで呼ばれることが多くて、それも密かにコンプレックスでした。
それでも、小学校六年生の時にはじめて私を下の名前で「ゆみこ」と呼んでくれる友達ができ、その子とは今も親友です。
自由ってなんだろう、と最近考えることがあります。
物理的にどこへでも行ける体の自由、時間の自由、お金の自由。自由にもたくさんありますよね。
でも、たぶん、父が私に望んだのは、誰にも支配されない、自分の意志や生き方を貫ける心の自由を持て、ということだったのではないか、と思います。
幸い私は、父の思惑どおりかどうかはわかりませんが、自由にやりたいことをやり、それが今幸運にも実を結んで生きることができています。ありきたりな名前でがっかりしていましたが、私らしい名前だと、今は思えています。
佐久
さくさく
軽々と行こう
easy revenge
タバコに書かれたあれですね
重くて固いことは
自分には合わない
どんなに重要に見えたとしても
合わない
さくなだり
激しく落ちる水の音
あらゆる罪とけがれを祓う音
私の名前
おもしろくて
話がはずんで
ちょっと変わってるけど
親切で
笑顔がいい感じで
楽しい気分になって
また会いたいと思う
…名前を言わなくても
誰かの顔、思い浮かんだ?
「私の名前」
#171