『神様へ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
お題:神様へ
清流のようなフルートの音が、社に響く。その音色のおかげで、久方ぶりに目を覚ました。そして音の主が馴染みの客と気づいて、わたしは微笑んだ。
「上手くなったものだ」
子供のころから毎日のようにやってきて、ただ一礼をして奏していた。作法もあったものじゃない。その上に、フルートは下手くそときた。されど、願いも祈りも何も込められていないその音色は、心地よかった。
されども、この音色はいつもと違う。
「ああ、そうか、ゆくのだな」
一音一音を惜しむように思いを乗せた温かな音色だった。わたしに奏し奉らんとする音色だった。音の粒が体に染み渡り、穢に淀む体が楽になっていく。
「ふふ、こちらこそ。なぁに、わたしは見ていただけさ。されども知っていたよ。そなたが広い世界へ行くことを。……ああ。約束しよう。わたしの力が残る限り、見守ると」
約束しよう、わたしを慕う人の子よ。約束しよう、その時まで。
「神様へ」
私は今まで報われないことが多かった。
原因不明の酷い体調不良、死ぬ気で勉強して失敗した中学受験、兄弟のために我慢してきた沢山のこと。
本当に辛かった、悔しかったし苦しかった。と、思っていたのだけれど。
体調不良が良くなってから、当たり前のことが出来るだけで、そこに在るだけで、幸せだと思うようになった。
毎日が素晴らしく、そして美しい。
感謝をするようになった、何事にも。
そうしたら今まで上手くいかなかったことが、驚く程に上手くいくようになり、自分の精神力も高まった。
神様は、きっと、見ているんだろうな。
神様へ
いつもありがとうございます。
僕は神頼みが好きじゃない。
まず、そもそも、神なんか居ない。
顧問に嫌われたり、
親に束縛されたり、
必要以上の期待を背負わされ、応えきれなかったから、責められたり、
練習量も実力も1番になったのに、年功序列で、選手から排除されたり。
神様がいたら、僕の努力を見てくれているはずなのに。
神様がいたら、何かはマシなはずなのに。
神様がいないから、努力は報われないし、人間関係も恵まれない。
そう考えるしかない状況で生きてきたから。
僕の周りの人間は、よく神頼みをする。
“勝てますように”だとか
“担任が誰々でありますように”とか。
みんなの中に神様はいるんだろうな。
きっとみんな努力が報われ、人間関係も恵まれている。
僕の中に神はいないし、きっと心は誰よりも荒んでいる。
今の僕は人を妬むことしかできない。
こんな心の荒んだ人間だから、神が近くに居てくれないのだろうか。
神を信じれば、神は何かしてくれるのだろうか。
きっと関係ないだろうな、前にも同じことを思って神様に願い事をしたけど、叶えてもらえなかったんだから。
その時の僕の願いは、些細なことだったのに。
僕の唯一心を許せる先生に来年も教科担当をしてもらうこと。
なのに。
その先生は転勤したんだ。
こんな些細な願いも叶えてもらえなかったら、何も期待したく無くなる。
神なんていてたまるか。
今、神になにか聞けるとするならば、
“神様は本当にいますか”
と聞きたい。
きっと答えなんか帰ってこないだろうけど。
神様へ
どうか、これからの世界も平和のままで…
不平等がなく、何不自由なく、
人だけではなく、動物や植物だって…
地球上に生息している生物だけではなく、
他の惑星も同等に…
私1人では出来ないことですから、
神様、お願い致します…、
『宇宙を優しくお見守りください』
神様へ。
神様への
お願い事は
たくさんある。
でも健康第一だね。
京都から離れるのが
嫌だから
少しのんびりしたよ。
神様に
少しだけ、勇気があれば…いつも、意気地無しの自分が嫌になる…あの人との関係が、もしも壊れてしまったら…それが怖くて、想いが、伝えられなくて…でも、あなたが他の誰かと親し気にしていると、不安で、怖くて、落ち着かない…だから、苦しい時の神頼み…本の少しだけ…背中を押してください…
あなたを熱心に信じている人達ほど苦しんでいるような気がするのは、私だけでしょうか?
「神様へ」
誰の手も届かない存在でいてほしい。
凡人とは一線を画した存在でいてほしい。
我々の理解の範疇を超えた存在でいてほしい。
こちらを見下ろすことすらしない、孤独で孤高の存在でいてほしい。
嗚呼、私の神様。
どうか、普通の人みたいに笑わないで。
人の輪の中に溶けて行かないで。
その瞳に誰のことも映さないで。
私たちと同じ地平に立たないで。
只人に堕ちた貴方に、追い付けない私が惨めになるから。
もし許されるなら君の下へ行き
人には言えない方法で殺る
【神様へ】
神様へ
純粋な子供たちのことだけは、
あなたしか守れないから
判断力がつくまでは
どうか騙さないでくださいね!
神様へ、…どうか…俺のお母さんを守ってあげてください…
【神様】
わたしの
あなたの
その祈りの先の存在
それが、神様?
なんだか、うっすらしてて、
ピンと来ない
ごめんなさい…
僕は、世界一不幸だ。
好きな人は振り向いてくれない、親からも嫌われている。
挙句の果てには、病気になった。しかし、僕は親に嫌われているから、入院することも出来ない。
だから僕はもうすぐで死ぬ。
できることなら、もっと生きたかったな。
神様。次産まれてくる時は、せめて、僕を大事にしてくれる人の元に生まれたい。
生まれ変わりたい。
神様へ
神よ私はこの大いなる試練に負けません
生き抜いてみせます
スカーレットは全てを失い故郷タラの土を握りしめて、すっくりと立ち上がり神に向かって拳をあげる。
大好きな大好きな映画のワンシーン。
戦うものの
歌が聞こえるか
鼓動があのドラムと
響き合えば
新たに熱い
生命が始まる
明日が来たとき
そうさ明日が…
レ・ミゼラブル
あゝ無情
神よ
私は、あなたに復讐すると誓いました。
あなたのくれた
十字架と試練に私は笑って応えます。
必ず
最高の復讐はより良く生きること
私は、あなたに復讐します。
どんな十字架も私を試すための苦難も
少し早めの別れも
人と少しばかり違っていた道も
あなたがくれたもの全てを
なんでもない顔をして
生きると誓います。
辛い時こそ笑ってやる。
最高の復讐をあなたにします。
いつの日にか
あなたの前で
あなたにもらった人生は
ひとつの曇もないほどに
素晴らしいものだったと私は言う。
それがあなたへの最高の復讐。
「神様へ」
僕は普通とはかけ離れた家にうまれた。
小さい時から毎日、毎日リビングから両親の怒鳴り声、何かを殴る音、壊す音が響き渡る。
僕はビクビク震えながら部屋に閉じこもっている毎日だった。
リビングに降りれば両親に八つ当たりされ、学校ではクラスの空気に馴染めなく、僕だけが浮いていた。
頼れる相手も居なく、孤独な日々を過ごしいた。
そんな中、両親が離婚した。
母も父も僕のことは要らないらしく、どちらにも引き取られなく、そのまま部屋に一人残された。
本当に一人になってしまった。
僕は一人で生活することになり、高校生になると同時に引越しをした。
高校では親友と呼べるような友達もでき、部活には金の問題で入れなかったが、バイトを4個掛け持ちしなんとか生活できてた。
それから3年間、毎日笑いあって幸せが溢れる日々を過ごしていた。
でも母が何故か知らないはずの僕の家に押し掛けて金を請求してくる為、仕方なく毎月3万をやっている。
そんなこんなありながらも、卒業式を迎える春になった。
卒業式を迎える3日前に親友が交通事故にあった。
しかも親友を轢いたのはいつしか出ていった僕の実の父親だった。
腹が立ってしかたない。父親が憎い。
涙すら出てこない。出てくる暇もないくらい怒りが込み上げてきた。
嗚呼、神様がいらっしゃるのなら父親の存在を無かったことにし、親友に会わせてください。あとは何も要りません。
この台詞を毎日、毎日唱えている。
いつまで待っても叶わない事ぐらい分かっている。でもそうでもしないと僕のテープでぐるぐる巻きつけた今にも砕けそうな脆くなった心が持ちそうにない。
いつも私のこと見守ってくださり、本当にありがとうございます。
これからも見方でいてください。
神様、どうしてでしょう、どうしてわたしを選んだのでしょう、わたしでなければならない理由は何でしょう、わたしに降りかかる痛みの雨の理由は何でしょう、わたしの身体を見てください、わたしの身体は傷でいっぱいです、右眼は潰れて兎の瞳のよう、服に隠れた部分は痣だらけ、背中を赤く染める火傷は眩しいくらい、理由を教えて、わたしの苦しみに理由をください、理由があればわたしはこの傷を、痛みを、苦しみを、涙を、血を、わたし自身を、あのひとを愛することができるでしょう、どうか、神様、救いなんていらない、むしろ、わたしはいつまでもこの残酷な雨に濡れていたい、あのひとと一つでありたい、ああ、理由だけで、理由だけでいいのです、どうか教えてください、わたしはすべてを愛したいのです、神様
"神様へ
前略 何も覚えておらず申し訳ありません。
本当に何も覚えていないのです。何処から来たのか、何をしていたのか、兄弟はいたのか。
何もわからず、思い出せず、知らず。
わたくしの兄弟がこれを読むあなただと、わかったとき。わたくしはあなたが気になって仕方がなかった。名前、西暦、仕事…わたくしと血縁関係をもつあなたに、一度会ってみたいと思ったのです。
ですからこうして、遥か遠く未来に生きているあなたに、手紙を書いています。
そちらの世界でわたくしがいないとなれば、あなたはきっと取り乱し、笑顔が消えてしまう。これはわたくしの記憶ではなく、なんとなくそう感じました。
本当に申し訳ありません。
わたくしは大丈夫です。心配は要りません。いえ、心配だとは思います。けれど、わたくしの事は考えすぎず、前向きに生きてください。
そして目の前にある階段を上るように、前だけを見続けていてください。決して、下らないでください。
神様、どうか無情なわたくしめにお許しを。
わたくしの兄弟に、わたくし以上の幸福をもたらしてあげてくださいませ。
#2024.4.14.「神様へ」
翡翠の姿の上りさん。
なんか泣きたくなる。この人の名前聞くと。
最新作で下る方出てきたらマジで泣くわ。
明日はHQ!
「しかし聞いたかい?隣向こうの血の池でお釈迦様が救いの手を差し伸べたって」
「ああ、聞いた聞いた。なんでも細っこい糸で罪人釣りあげようとして結局切れちまったとか」
「はあ〜〜〜。釈迦ってのもアレだねえ。要領悪いのか性格悪いのか」
己が聞いた話とだいぶ違うことを言いながら、大柄な男たちはガハガハと笑った。
ここは血の池地獄。
真っ赤な血の池に罪人が浮かんだり沈んだりしているところだ。
僕も例に漏れずぷかぷか浮かんだりぶくぶく沈んだりしながら、こっそり他の罪人の与太話を聞いている。
地獄の沙汰も金次第なんていうけれど、地獄で本当に必要なのは屈強な身体である。
そう、こんな場所でのんびりおしゃべりに興じる事ができているあの男たちのように。
「釈迦が頼りになんねえんじゃあ他の神様が助けてくれるの待つしかねぇなあ」
「ほかっていうと例えば?」
「うーん、そうだなあ、イエス様とか?」
イエス様!
ギャハハとあがった笑い声に、発言した男の顔が真っ赤に染まる。
反射的に拳を振り上げた男を、別の男がどうどうと宥めた。
地獄で喧嘩はご法度だ。
私刑がまかり通ったら地獄の秩序がめちゃくちゃになっちゃうので。
地獄に秩序もクソもあるのか?とは思うけど。ぶくぶく。
「まあまあ、しかしイエス様ってのはどんな方なんだ?釈迦よりましなのかね?」
男は少し離れて血の池に浸かっている男に声をかけた。
彫りの深い顔立ちに、血がこびりついてなおキラキラと輝く金髪、教科書みたいにきれいに筋肉がついた身体を持つその外国人は、声をかけられたことに気がつくと、髪をかきあげながらチラリと流し目をよこした。
あちこちできゃあ、という黄色い悲鳴が上がった気がするが、仕事はちゃんとしてください獄卒さん。
「さぁ、会ったことがないからな。でも救うならまず己を信仰してる罪人から救うんじゃないか」
ごもっともである。
イエス様だって全然知らない強面屈強柄悪男どもに助けてって言われてもまず断るに違いない。
ちなみにこの外国人、好奇心で「youは何しにこんなところへ?」って聞いたら「観光」って答えられた。
じゃあイエス様もだめかあ。
どうする?一生ここで過ごすか?
なんて獄卒が頭抱えそうな男たちのところへ、新たに男が一人増えた。
その人は血の池に豪快に浸かると、あ゛ぁ゛〜なんてオッサン臭い声を上げる。
「おお!アニキ!お疲れ様です!」
今まで雑談をしていた男たちが慌てて場所をあける。
そう、この一等体のでかい男がこのあたりの罪人の取りまとめをしているのだ。
「ああ、やっぱ釜茹でからの血の池がたまんねえよな。こういうの"チルってる"って言うんだろ?」
「?なんかよくわかんねえけどかっこいいっすね!」
バカの会話である。
バカだけどなんだかちょっとほっこりしてしまうのは小さな子供の会話を聞いているような気持ちになるからだろうか。
話してるのはゴリゴリの筋肉ダルマだけど。
「んで、おめぇら、なんの話してたんだ」
「あぁ!いやね、向こうの血の池で釈迦に弄ばれた奴らいたでしょう?釈迦が信用なんねえってならどの神様なら信用できるかと。やっぱお伊勢さんですかねえ」
釈迦完全に悪いやつ判定である。
釈迦も匙を投げてイエスも見捨てる奴らに頼りにされたんじゃ、天照だってもう一回くらい引きこもりたくなるかもしれない。
そんな話を聞いた取りまとめの男は、ガッハッハと豪快に笑った。
「バカおめぇら!こんないいとこ他にねえだろ!針山で凝った筋肉に穴開けてもらって釜茹でで汗かいて血の池でその体を冷やす。生きてた頃でもこんないい銭湯はなかったぜ」
たしかになあ!やっぱもう少し楽しんでから次行きますか!
和気あいあいと会話を楽しむ罪人たちを見ながら、獄卒たちは何処かへ電話をかけ、「あいつらの刑期って、あ、まだ。早まったりは?あ、ない、そうですか」なんて言って涙を流している。
う〜ん。やっぱりここは地獄だな。
神様へ、この人たちのことは別にいいけど、もし聞こえていたら僕のことだけは助けてくださいね。
ぶくぶく。
何かしら迷ったとき、神様がいたらな、と
思ってしまう。
神様は、空想の中でとても崇高で、
正しい道を教えてくださると
信じているが、答えを確認したことはない。
そもそも、確認できない。
神様よりも、自分自身で答えを導かなきゃ
ならないから。
神様へ、夢の中でよいから、一度だけ
出逢ってみたいです。