『相合傘』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
雨の日、自分の傘を隠して入るあの子の傘。
『傘あるじゃん!w』
『差すのめんどいもーんw』
この会話がとてつもなく好き。
『相合傘』
『相合傘』
相合傘をしている、彼女たちの薬指には不揃いの指輪。
「最近旦那が…」なんて愚痴りながら楽しそうに話す。
互いの目を見て、見つめ合って、
まるで恋する乙女のように頬を赤らめては微笑む。
夫と話している時よりもキラキラとした目。
夫と出かける時よりも気合の入った装い。
果たしてそれは偶々だろうか。
彼女たちはあくまでも友人同士である。
やったことは、ない。うそ、仕方なく旦那と。でも、それは、あいあいがさではない。なぜなら、、たのしんでない。そもそも、かさは、嫌い。
私はもう、精も根も尽き果ててしまった。
友人だと思っていた、仲間だと思っていた人間達は、自身の利益のために友情に背を向けて裏切った。
信頼していた相手に背後から刀で切られたかのような衝撃と絶望感が私を蝕む。
今まで築き上げてきた、共に過ごしてきた時間は何だったのだろう。
友情とは、愛情とは、一体何なのだろうか。
まるで自らの尾を喰らうウロボロスのように、終わりない思考が、頭の中を何度も何度も廻っている。
もういっその事、楽になれたら、どんなに良い事か。
うだるような暑さ。
汗が首筋を伝っていくのを感じる。
タオル忘れたの痛すぎ、最悪〜
なんて思いながら信号待ちしてると、不意に陽が遮られた。
入ってく?
振り返ると見知った顔が日傘をこっちに傾けながら、
おはよぉ今日あっちーねー
と隣に並ぶ。
まさか、お天道様カンカン照りで相合傘するとは……
今日の帰りにアイス奢ることを心に決めて、好意に甘えることにした。
相合傘
#54 相合傘
#36の続き
「少し早かったか」
彼の言葉を借りれば、梅雨のイメージを一致させるための散歩。
しとしと降っているが風はないので、自分で傘を差していれば濡れずに済む。
しかし私たちは、ほんのり湿り気を帯びながら歩いている。
彼の声が、とても近い。耳からというより、体を直接伝わって聞こえているような気がする。
「ううん、私が緊張しちゃっただけ」
意識して、歩く速度を緩めた。
私が手を掛けている彼の腕は、びくともせず、
したがって傘も揺れない。
いつもなら、それぞれの傘を差して歩いている。
だけど、たまに彼は開いた傘の下に私を招く。そして、その時は絶対に普段のより大きな傘を使う。
今日みたいに大きい傘を出すぞと宣言するときもあるけど、しれっと持っている時の方が多い。
傘の違いが分かりやすいから私はすぐ気づくし、彼も私が気づいていることに気づいていると思う。
でも彼は律儀に私を呼ぶ。
何も言わずにスッと入ってしまえば、
きっと意識しないでいられるのに。
毎回ドキドキしてしまうのは、そのせいだ。
「着いたぞ」
落ち着かず、ふらふらと彷徨っていた視線を前方に向けると、いつの間にか紫陽花がずらっと並んで植えてある通りに出ていた。
街灯にしては低く、ヘンゼルの目印にしては目立ちすぎ、イルミネーションにしては控えめ。
パッと目に入ってくる様々な青。
色づく前の黄緑や白も多い。
「こちらも早かったか」
「ううん、そんなことない。きれいだよ」
「そうか。このまま少し歩こう」
そう言って彼は、止めていた歩みを進め始めた。
ゆっくり色彩が移り変わっていく。
濃い青、薄い青、紫がかってピンクまで。
「こうして歩くと、バージンロードみたいだな」
「ふあ!?」
驚いて彼を見ると、ごく至近距離で彼の瞳とかち合った。
「嫌か?」
彼の目を見ているうちに、彼の傘を持つ手に強く力が入っていることが、彼の腕に掛けたままの自分の手を通じて伝わってきた。
「いやじゃ、ないです」
同じ傘の下、雨の音が私たちを世界から切り離してしまったような気がする。
あれ、何を、見に来たんだっけ。
距離の近さにボヤけ始めた瞳を見ながら、
そんなことを思った。
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休まず書いて2ヶ月弱。書いてて楽しいのですが、マンネリ感も出てきたので、ここらでひと休みしようかと思います。
私の中で、雑学男子の彼女が同一人物にしか見えない件は解決しませんでした。似た人か、パラレルか、昔と今か。
では、いずれまた。
「 相合傘 」
泣いて家を出た日は必ず雨が降る夜だった
全てを涙に託して雨の中歩いていく
私は雨なんて嫌いだった。 辛い気持ちがいっそ増すから
でも心地いいとも思った
寝る時に聞こえる雨音 涙や感情をそっと隠してくれる小雨
いいことも悪いこともあった。
いつか私に傘を差して一緒に歩いてくれる人を待ちに待った
そんな人が現れた今、その人に傘を差して欲しくても居ない。
分かってる 人生そんな甘いものじゃない
でも 叶うのなら貴方の傘に私も入りたい そして隣を歩きたい
叶うなら 愛合傘なんかを2人で分け合ってみたいと思ってしまう
相合傘
滅多には見かけないね
興味ないだけかもしれない
特にどうとも思わない
どうゆう関係かによるね
別に特別なことではないから
隣を歩いていて
同じ空間にいることは
私達は共有しているわけです
地球にいて
時間を過ごしている
あちらこちらに区切りがあって
それぞれが歩んでいる
同じ死に向かうただそれだけの道を
外にいけばいくほど
同じようなものだけど
内ではやっぱり違うわけです
近い外から見るか
その相合傘の内から見るか
もっと遠くから外として見るか
ただの集合体として捉えるのかで
様子は違うから
その時々で同じでも違うわけなんですよ
その時々に思った場所から言うわけ
浪漫に溢れれることだと
当事者か近いしい者か物語あたりで
私には無関係だなって思う
いつかまた私が相合傘を見かけたら
どう思い考えるのか解らない
でもきっと同じ文章にはならないと思う
相合傘は憧れかも
相合傘と言えば甘酸っぱい恋愛
私は恋愛とは程遠いから
少し羨ましいの
男女で相合傘してると
からかわれて嫌とか
そういうのでさえ羨ましいの
そんなに仲が良い
男友達とかできなかったし
だから
可愛くて
男の子たちとも仲が良くて
話題の中心にいるような女の子は
苦手って思うことも多いけど
憧れてる部分も大きいな
「げっ、雨降ってる」
「えっ!?嘘でしょ!傘持ってない...」
「へ〜、来夏、傘持ってないんだ〜」
「黙れよ、冬夜」
「あっ、私今日用があるからじゃね〜!」
「晴香!?傘入れ...て、いないし」
はぁ、どうしようか。
まぁ、そこまで強くないし走って帰ればいいか。
「じゃあ、私も帰るね」
「あれ〜?来夏傘持ってないんじゃなかった?」
「走って帰るけど?」
そんなびっくりした顔されても困るんだけど。
「はぁ...」
「雨も強くないし!じゃあね!」
そう言って走って帰ろうとすると、腕を掴まれた。
「来夏、こんな雨の中帰ったら風邪引くよ?」
「大丈夫!私風邪引いたこと無いから!」
「あっれ〜?もしかして相合傘するかもしれなくて
恥ずかしいのかなぁ?」
「わかったよ!有り難く入らせてもらいますよ!」
「はい、決定!行こうか!」
最悪、晴香絶対この状況を狙ってた!最悪!
明日会ったら殴ろう、それがいい。
まったく喋らない冬夜の方を少し見ると服が少し濡れていた。自分のを見るとまったく濡れていなかった。
「ねぇ、冬夜、服濡れてるよ?」
「んっ?うん、知ってる」
なんなんだよ、私だけ意識して莫迦みたい.....。
# 38
相合傘…
私は同性の友達としかしたことがない。
好きな人との相合傘に憧れるけれど
私にはきっと無理だろうな…
きっと相手に心臓の音が聞こえてしまうと思うから
当たり前や普通が通用しないのが恋なのだ…
恋愛も人生も相合傘のようには上手くいかない。
好きな人とする相合傘程、
幸せな事は無いだろう。
学生時代に彼とよくした相合傘。
いつも道路側を歩いてくれた格好良い彼。
梅雨間際の小雨の日。
幸せな相合傘。
いつも歩いてくれる道路側。
道路側。
道路側。
ながら運転の車に、彼ははねられて。
2度と目を覚まさなかった。
#相合傘
「今日の天気なら傘はいらないね」
繊維の隙間から肌を濡らす
汗のような雨
そんな雨
あと何回降るだろう
あなたが隣にいるうちに
【相合傘】
今日は午後から雨予報だったから傘を忘れてきた。君に入れてもらうために。
「傘忘れたの?」
「忘れたの、駅まで入れてよ。」
優しいからきっと入れてくれる。人よりは少しだけ大きめの傘。
「どうせ、家近くでしょ。自転車押して帰るから一緒に入ればいいじゃん。」
善意に漬け込んで一緒に帰る。俺が好意を持ってると知ったらなんて言うんだろう。
「自転車押すから傘持ってよ。」
「ん。」
少しだけ彼女の方に傘を寄せる。すると、すかさず彼女に「濡れるからもうちょいそっち寄せなよ。」なんて言われるから変に気なんてつかえない。チグハグな距離感で他愛もない話を繰り広げる。
「家、誰もいないしココア淹れてあげるからおいでよ。」
「お言葉に甘えて。」
でかい図体に見合わず好きな甘いもの。年々綺麗になっていく彼女。彼氏とかいるんだろうな、人気だし。考えるだけ無駄なおかしな話。
「案外、弱いんだね。」
「なんていきなりディス。」
「誰もいないから襲われるかとでも思ってた。」
「そんなことするわけないじゃん、そんなん嫌だろ。」
そこまでじゃない。でも、弱いのもそう。だって、嫌われるのが怖いから。頭が切れるわけじゃないから考えられない。
「嫌じゃないよ。」
耳を疑う。なんて?
「なんて?」
声に出ていた。
「だから、嫌じゃないって。」
ココアを吹き出しそうになる、あっつ。彼女の言った言葉に動揺しつつもいつもと同じを装う。変える気なんだ。
「好きならいいの?」
彼女が珍しく動揺している。
「好きだからいいよ。」
動揺しないわけない。
あなたの隣は私じゃなきゃ嫌よ
だから、ねぇ
私以外の人と相合傘しないでよ
#相合傘
: :
: ♡ ♡
: ♡ . :
♡ /|\♡ :
.: ././. | \\ ♡
. ♡ '⌒'⌒|'⌒'⌒' :
| ♡
.∧,,∧ LOVE ∧,,∧
(〃・ω・) (・ω・〃)
(OO OO)
こんな頃が懐かしい…
今じゃときめかないけれど
なくてはならない存在に…
※図案…文字アプリの変換より拝借
相合傘ってロマンがあると思う。
クラスの奴がふざけてカップル作って相合傘書いて
「○○と○○は付き合ってるー」
「やめてよー!」
みたいな光景を、1人教室の隅で見たり。
雨の日の街中でカップルが手を繋いで寄り添いながら相合傘してたり。
かくいう俺はやった事など当然無いが、ないからこそ、ロマンを感じるものだ。―誰かが言った。
「手に入らぬからこそ美しいものもある。」
と。
確かに手に入ってしまえば想い焦がれる事はないし、興味も無くなり、あんなに耽り想い描いた妄想も途端につまらない日常に変わるのだと考えてみると、「経験しない」というのもいいように思える……のは、これもただ俺が怠惰なのだろう。経験してみたいししてみたくない存在。そんなもの。
【相合傘】
ミーチャンの可愛いところ
その1
酔うと瞳がタレパンダ的に可愛い
神さま…ありがと…
雨が降ってきた。
先程まで確かに晴れていた訳では無いが、目的地までは持つだろうと思って傘なんぞ持っていなかった。まぁいい。
濡れたところでもう関係ないのだから。
空を仰げば雨水が目に入る。2階から目薬をさすのは苦難のはずだ。そんな、微妙な偶然がなんとなく面白い。しかし、目が痛いのは嫌だからと前を向いて歩き出す。
最初はぽつりとした雨粒も途中から雨足が強まる。
さぁさぁ。
ここからお立ち会い。
雨に濡れることなど気にもせず小さくでき始めた水溜まりを蹴飛ばしながら進んでいると、ふと雨が止む。
いや、止んだ訳ではなく、傘が差し出されたのだ。
「傘。なんで持っていかないの。」
そんなの要らないからに決まっている。
「心配したんだよ、ほら、帰ろうよ。」
1本しかない傘に人間が2人。手を引かれるがかえる気は無い。だって、こんなにも。
「認められない世界はあまりにも息苦しいじゃないか。」
ぽつりと言えば、苦く笑われた。
「仕方がないよ、どんなに足掻いたって変えられないものは変えられない。無駄なことよりも、今一緒は相合傘を楽しもうよ?」
「そうだね、今は。今だけは。」
帰ろう。
それはたかが家路。
短いけどもおなじみのデートコースに、傘がひとつよく似た男女が1組。
行き着く先は同じ場所、答えも同じ。ただ今だけ足踏みをしよう。近いうちに2人はきっと。
1年前のあの日雨が降っていた。
私は傘を忘れたフリをして2人で傘をさして駅まで歩いた。
好きなあなたと一緒に歩けることがすごく嬉しかった。
あなたが好きだと言ってくれた日
すごく覚えている。
だってあんなにも嬉しかったんだから!
でも1年たった今あなたと一緒に歩くことはもう二度とできなくなった。
それは、もう二度とあなたがこの世に帰れない人になっちゃったからなんだ。
どうか幸せに。