性同一性中学生

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湿る空気に纏われながら悪いことをしていると分かっていても教室の黒板に書いた相合傘。叶うはずのない気持ちを書いても意味がないのにね。廊下を歩く大人の足音扉に手を掛けてガラリと扉が開くおとが教室に響く。「ごめんな、ごめんな」黒板の相合傘とその名前を見た先生が泣く。机に置かれた花瓶に目をやる。貴女の居たはずの席だった。いや、確かに昨日までは居た。黒板の相合傘は湿った空気と消える。

6/19/2023, 3:18:42 PM