おと。

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「げっ、雨降ってる」
「えっ!?嘘でしょ!傘持ってない...」
「へ〜、来夏、傘持ってないんだ〜」
「黙れよ、冬夜」
「あっ、私今日用があるからじゃね〜!」
「晴香!?傘入れ...て、いないし」
はぁ、どうしようか。
まぁ、そこまで強くないし走って帰ればいいか。
「じゃあ、私も帰るね」
「あれ〜?来夏傘持ってないんじゃなかった?」
「走って帰るけど?」
そんなびっくりした顔されても困るんだけど。
「はぁ...」
「雨も強くないし!じゃあね!」
そう言って走って帰ろうとすると、腕を掴まれた。
「来夏、こんな雨の中帰ったら風邪引くよ?」
「大丈夫!私風邪引いたこと無いから!」
「あっれ〜?もしかして相合傘するかもしれなくて
恥ずかしいのかなぁ?」
「わかったよ!有り難く入らせてもらいますよ!」
「はい、決定!行こうか!」
最悪、晴香絶対この状況を狙ってた!最悪!
明日会ったら殴ろう、それがいい。
まったく喋らない冬夜の方を少し見ると服が少し濡れていた。自分のを見るとまったく濡れていなかった。
「ねぇ、冬夜、服濡れてるよ?」
「んっ?うん、知ってる」
なんなんだよ、私だけ意識して莫迦みたい.....。

# 38

6/19/2023, 4:56:27 PM