『病室』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
『病室』
旅先で体調不良になった私は
知り合いがひとりもいない土地で入院した
4人部屋の病室には年配の女性が2人いた
彼女達は誰も見舞いに来ない私に優しくしてくれた
2週間経った頃ひとりの女性の病室が変わった
それから1週間経たないうちにもうひとりの病室も変わった
退院の日
お世話になった看護婦さんに彼女達のことを聞いた
2人共もうこの世にはいなかった
私が退院するまで伝えないで。という約束をしていたらしい
彼女達から頂いた優しさは今でも私の心に残っている
あの病室で笑った3人の笑い声とともに
水がぽたぽたと落ちる音がする
だらだらと流れる汗は気持ちが悪い
水が飲みたい、喉が渇いた
そういっても体は動こうとしない
波のようにぐにゃぐにゃした頭が揺れる
気づいたら4:36と出ているのに気がつくけど
何も出来ないままブルーライトの光を浴びる
カーテンが段々と明るくなるのに気がつく
恐怖は消えない
病室にいるかのように白いベッドは、暗闇に照らされて黒いベッドになる。
それは肌に触れると
涙で湿っているような感じがする
病室にいるかのような僕の寂しさは
注射で埋めることは出来ない
その部屋には消毒液はなくて
僕の涙の匂いだけで埋め尽くされたみたいだった
僕が呼んでも誰も来るはずもなくて
病室にいたおばあちゃんは来るはずもなくて
ただ1人寂しい僕は
またあの病室に身を委ねたい
もうだめだ、と父は言った
白い四角い病室に
味のない時間が
規則正しく流れていることが
おそろしかった
わたしはあのとき
なんと言葉をかければよかったのか
後悔など、するはずもなかった
わたしの心には
埋められない大きな空白があった
向き合うこともままならない
正体不明の空白が
それとどう折り合いをつけて
それまでを生きてきたのだろう
わたしはあのとき
なにを言ってあげられたのか
冬の病室は 季節感もなく
無機質に沈黙するばかりで
#病室
「病室」
消毒液の匂いと、なんとも言えない匂いが漂っている
白くて、殺風景で、静かで
寂しさを、ひしひしと感じる場所
手術後の病室、部屋は真っ暗で静か
どうしてこんな時間に目が覚めたのか、もう一度、目をつぶっても寝られない。
麻酔が完全に切れてないのか
体が自分のじゃない様な不思議な感覚で
気持ち悪さも感じた。
必要最低限の物だけで殆ど何もない
誰もいない
嫌な電子音
おかしな自分の体
自分には大きすぎるベットが体を動かせない事を改めて実感させる。
自分に繋がれた点滴や機械を取ってしまいたくなった。
起きて歩き回りたい。外に行きたい。
自分に繋がれたものを取った所で今の体じゃ走る事も歩くことも出来ないが目に見える物についつい八つ当たりしてしまいそうになる。
早く退院して家へ帰りたい
僕… ?ふとして上を見上げたら看護師さんたちが僕を覗き込んでいる。
あ、これアニメとかでよくあるやつだ。と、僕は思った
「私、何があったのでしょう?」あれ…?私?
まぁ、いっか。
あれ、なんか目の前がぐるぐるす…バタン
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ヒト… ?ふとして上を見上げたら看護師さんたちがー…
あれ?なんかこの光景、見たことあるな。
なんでだろう。あぁなんか…頭がものすごく痛い…
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生物… あれ?何!?この感覚もしかして私、人間になれたの!?
?なにか、がこっちを見て…る…
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
無… ?………………
家族以外の面積はー
断られた
ずーっと会えない
早く退院してください
毎日お祈りしてます
早く治りますように
もしかして
追い出される方が
早いかも
こんなご時世に病気に
なると ほんとに
病室が遠すぎる
目が覚めると、知らない天井が真っ先に見えた。
なんとなく頭が痛い。
(ここは…病室?)
ズキズキとした痛みの中でぼんやりそう思った。
そういえば、どこからかアルコールの臭いがする。
(俺は一体何でこんな所に?)
最後の記憶では確か自宅のベッドに身を沈めたはず──夜中に喉が渇いて起きた記憶はあるが、外に出た記憶はない。
横たわったまま左に視線をやると大きな窓がある。
そこから見える景色は雲のひとつもない快晴だ。
空が見えるだけで周りの建物等は目に入らない、随分高い場所にある病室だな。
窓以外全て白い壁を眺めながら、ここはどこなのか、何故自分はここに居るのかを考えてみる。
が、情報が少なすぎて何も思い当たらない。
状況が分からないばかりなのはどうにも気持ちが悪い。
身を起こそうと腹筋に力を入れると頭の痛みが一際増し、思わず呻きながら頭を抱えてしまった。
「うっ………ったく、何なんだよ……」
呻きながら目の届く範囲を見回してみるが、どうにもものが少ない──というか、俺が寝ているベッド以外にものがほとんどない。
随分前に個室で入院した事があるが、ナースコールや袖机のような棚などがあったように思う。
待てよ……?
ナースコールが無いとしたらどうやって医者を呼べば良いんだ?
酷く痛む頭痛の他に悩みが出来てしまった。
この後また別の問題にぶつかり、あんな事件に巻き込まれるだなんて…この時の俺は予想もしていなかった。
次回「ナースセンターに潜んだ殺人鬼」
一生続きません。
私はがむしゃらに働いた
自分を築き上げるのに必死だった
この人のようになりたいと
自分に自信がなかったから
今は病室にいる
疲れていたんだって初めて気がついた
眠るってこんなに深いんだって
よくわかったんだ
わしは入院したことはありません。
だからその寂しさや苦しさを理解することはできないけど、想像できる人そして寄り添える人でありたいと思います
貴方の髪を梳かし、爪を切り、ただ心臓の鼓動を聴く。
今日の出来事を話す。
短針だけが相槌を打ち、長針が次いで返事をする。
夕食の時間になり、私は一人部屋を出ていく。
影と歩く帰り道。
ぼんやりとした月明かりだけが、私の涙を知る。
-病室-
椅子に座らないで、わざとベッドの足元に腰を掛ける。
大人たちだけで話をしてる。
お菓子を食べて聞いてないふりをする。
一番近くにいるよ。
仲良ししか座れない所だよ。
他人って何もできないんだね。
他人って痛いほど他人なんだね。
「 病室 」
静かで。
綺麗で。
一人でも寂しくない。
自然の音が遊びに来るから。
「病室」
病室には、誰かのお見舞いでしか訪れたことがない。
それほど病室とは、ほとんど無縁な人生を歩んできた。
もし病室で過ごす時が来たら、
私は何を考えたり、思ったりするのだろう。
何度も訪れたことのある病院。
お見舞いに行く相手は毎回同じ人。
でも、同じ病室を訪れるのは数えきれるほど。
あの人は、それだけ入退院を繰り返している。
病室で微笑むその人が儚くて、泣くべきではないのに涙が零れた。
どうして泣くのと、その細い指で涙を拭ってくれたその人にこそ、泣く権利があるというのに。
二度、病室に入ったことがある。
一度目は命を終わらせる為
二度目は命を繋げる為
何も無かった。
あったのは虚無感と絶望と失望。
何も無かった。
あったのは苛立ちと痛みと人の冷たさ。
そこは人が生まれ
安らぎを得
そしていずれ
死んでいく場所
「私をここから連れ出して。」
少し困ったように、でもとても愛おしそうに、
私を見つめるその瞳に吸い込まれてしまいたいとさえ
思ってしまう。
白い天井、くすんだカーテン、忙しなく部屋の前を通る看護師さん。全部ぜんぶ、もう見飽きたの。
個室の小さな病室で
一人で静かに喪った
一緒に死んでやれれば良かった
人殺しになってしまったんだと
本気で思った
救うはずの場所にいるこの自分が
異物に思えて仕方がなかった
なのに自分で絶つ力がどこにもなかった
あったのはただの無と虚
いっぱい泣いたらいいよなんて言われた
白い箱を見ても一滴も流れなかった
あぁ ついに人間でなくなったのだと思った
今のうちに誰か殺してくれと願った
それが3年前の11月半ばの事
誰も殺してくれないから
結局今日まで生き延びてるけど
今でも明日死んでもいいやって
思いながら生きてる
命を無駄にするなって
それは僕への軽蔑?君の理想?
喪った人にしか分からないもんがあるんだよ
鎖のように繋がれてる毎日
孤独の夜も孤独な朝も
ひとりで乗り越えられることを
ひとりでおぼえてしまったよ
抱えきれないものは
胸にしまうことしかできないんだって
ねぇ 誰が教えてくれるの?
忘れたいものだけが降って積もって
いつしかそれが瞳の色になって
この目であの空をみつめても
青くて白いミライのそのさき
なにも見つけられなくて 。
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私は,静かな病室にいる
誰も来ない…
私はナンデここにいるの?