『理想のあなた』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「なら、地元の人間として案内してやろう」
彼の申し出は魅力的で、断る理由も今はない。布越しでも大きくて、温かい手。
「オーロラが綺麗に見えるところも押さえておいた。費用は俺が出すから、アレのことを忘れてしまうくらい楽しもうか」
豪快な提案に、繊細な気遣い。
あぁ、そうか。こんなスマートな人が好きなのか。
Title「赤気の観測者」
Theme「理想のあなた」
『理想のあなた』
快晴の朝に起きて羽布団が自分の体温でぬくぬくふわふわしてるのを存分に味わい、起き上がるときは高く上げた脚を振り子のようにしてベッドから滑り出るんだよ。少し硬めで香り高い石鹸を使うのが愉しくてふわふわもこもこの泡を作り過ぎて顔に乗せるとそれも愉しくて!お湯をゆっくり注いでコーヒーをドリップしたら、たっぷりバターを加えて撹拌する。朝の一杯はこれが最強。このまま今日を眠ったら明日はもう目覚めないのが理想だよなぁって、後は一日が終わるまでぼやぼや生きる。
たまにあなたに会えて、来たかって言われてそんな話をしてまたなって言われて別れる。これ以上の理想ある?それとも洞窟の比喩の話する?イデア論は私も好きだよ
どうやら名前を書いて無かったらしい
僕の課題は
係の人に投げられた
書き忘れた僕が全般悪いが、
少しだけ傷ついた
僕はその課題を一生懸命取り組んでたから
ファイルに閉じた紙だけど
他の人のも
もちろん僕のも
投げないで欲しかった
【疲労メンタル】
あなた素敵な理想のあなた
すべてがわたしの理想なの
星と見紛うかがやくひとみ
わたしに触れる指先はこれ
抱き締めてくれる腕もいい
口唇に優しい微笑み象らせ
愛してると声も聞こえそう
もうすぐ完璧理想のあなた
足りないところ付けたせば
できあがりまであとすこし
さがしてくるわまっててね
“理想のあなた”
好きになった瞬間から理想だったのか。
理想だったから好きになったのか。
好き。
好き。好き。好き。
自然と追いかけてしまう。
止められないくびったけ。
何処もかしこも
理想のあなた
【理想のあなた】(300字)
あなたはあたしの理想の女の子。
すべすべで雪みたいに白い肌。背中を覆う長い金髪は、朝の光を束ねたかのよう。ぱっちりしたブルーの瞳は、まるで宝石ね。その瞳を縁取る長いまつ毛も、桃色に染まった頬も、「可憐」の一言に尽きるわ。ふっくらした唇は、形も配置も理想的。レースたっぷりのふんわりドレスなんて、理想のお姫様そのものよ。
そんな理想的な容姿のあたしを、あなたの大きな黒い瞳は毎日映してくれる。毎朝ちゃんとあたしを着せ替えてくれるし、学校から帰ったら楽しげに語りかけてくれる。だから、あなたは人形にとって理想の女の子。あたしがあなたの理想のお姫様でいるのと、同じように。
ね、いつか、入れ替わってみる?
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このアプリでの作品をまとめた『#書く習慣と眠る習慣 』が、コミティアのティアズマガジンのP&Rコーナーに掲載されました。これもひとえに♡を励みに走ってきたおかげです。ありがとうございます!
「こんなはずじゃなかった」
生きているとこんな思考が過るときがある
そういうときを振り返ると
突然の変化に自分が対応しきれずにいて
しばらくするとその変化に慣れ
落ち着いたとき、ふと思うのだ
「こんなはずじゃなかった」
理想はもっとこうなのに
理想はもっとああしてたいのに
果たしてそうなのかな?
今の自分は理想とは違うのか?
時や状況の変化で理想も変化しているのだ
過去の自分が描いた理想は過去にある…
私の理想は貴方の隣にいることだから。貴方があなたらしくいられる、
理想のあなた
でいられるような関係になれたら。それだけで充分よ。難しいけれどね。
『理想の自分』
「だったらいいな」をやめて行動した瞬間
理想の自分に一歩近づく。
道行く人はみな、スラリとしたモスグリーンの幻影。
他の人から見れば、自分もまたそんなようなものだろう、と彼女は思う。
待ち合わせ場所の前にある大きなビルに設置されたディスプレイには、新製品のフルフェイスゴーグルの宣伝動画が延々と流れている。
ゴーグルのデザインなんて、どれだけ洗練されていようとも、結局つけてしまえば自分では見れないし、他人も見ることがないのだから意味がないはずなのに。
それでも時代と多くの人々の好みに合うような物が売れるのは、いつの時代も変わらないらしい。
——デザインはともかく、やっぱり軽いのはいいよね。
あと素材も。
あの新素材は、気になるから試着予約してみようかな。
そんなことを考えるうち、こめかみの当たりから小鳥のさえずりの音が鳴った。
《○○さんが到着、接近まで約5メートル》
彼が来る方角へ顔を向けると、ゴーグル越しの視界で『彼』の姿がくっきりと浮かび上がる。
あ、やっぱりかっこいいな、と思う。
ちょっと下向き加減になった時の伏せた目元の陰影は、ゴーグル投影用のデフォルト素材にはないものだから、彼の調整によるものだ。
そういった細かな調整の仕方が、彼女の好みに実に合う。
……でもちょっと、今日の服のチョイスは違うかも。
あと、前髪のセットはもう少し——
彼女の思考を読み取って、彼の服装はナチュラル系の色合いのタウンカジュアルなものから、モノトーン調のシックなものへと変わり。
少し眉毛にかかるくらいの前髪の分け目位置が調整された。
彼女の、視界の中では。
『待たせちゃったね、ごめんね』
「まぁまぁ、待ってたよ」
ゴーグルの中で呟やかれた彼女の言葉は、
『1本早い電車に乗ったせいでほんの少し待っただけだから、気にしないで』
と発言されているが、彼女がそれを聞くことはない。
どのみち、ゴーグルが変換した発言だって、彼がそのまま聞くとは限らないのだ。
今日のデートのためと、彼女が思案して着てきた軽やかなベージュのワンピースと薄桃色のヒールという格好ですら。
彼の容姿を、彼女が、彼女の視界上で調整したように。
彼も、ゴーグル内の視界で、彼女をどんな風に設定して眺めているのか、知るよしもない。
姿も、喋る言葉も、声の起伏も、態度すら。
万人が身に付けるフルフェイスゴーグルが、その人それぞれに合わせて、不快感ないように変換してくれる。
そして互いの意思同意が重なれば、彼らのように、互いをより細かく設定することができる。
『あなたと一緒に過ごせる時間は、本当に幸せ』
『僕もだよ。もっと一緒に過ごせるように、隣同士の家にしない?』
『素敵! 大賛成!!』
変換された彼らの会話を、そのまま聞く者は誰一人としていない。
……徹底的に膨大な情報を積み込まれ調整され尽くした、AIだけが、唯一。
彼らの元の発言から変換された発言、そして各個人が微調整しているものから、気分の周囲の波長まできっちり読み込んで、今この瞬間も、学習し続けている。
おかげで、ここは。
誰一人傷つくことがない世界。
理想は、自分で作れる世界。
……が、実現した。
だからこそ。
フルフェイスゴーグルを外す唯一の場所である家だけは。
誰かと共有することは、ない。
彼女は、にっこり微笑む。
『じゃあ今日は、住みたい街を選びながらランチしましょうか』
職場や利便性などで候補地が視界の片隅にババっと出てくる。
彼も同じだろう。
あとは互いのAIが、二人の最適解を選んでくれる。
彼女は、ゴーグルの中でゆったりと流れるロマンティックな音楽を聞きながら、彼との散策を楽しむのだった。
「もういいよ」
求めているのはただそれだけ
テレビでは児童虐待の報道
羨ましいよなあ わかりやすい苦しみの形が
自分にそう囁いている自分をひねって潰す
「お母さんのこと、大好きなんだね」
わざと苦笑で返して見せた
だって嫌いって言ったら
僕が悪いことになるから
「なんでそんなことを言うの」
そう言いたいけどわかってるよ
不安なんでしょう
僕が正解に育ってるかどうか
自分の評価基準を満たしてるかどうか
あなたの人を見る目はそればっかり
「そんなにうちが嫌か」
当たり前でしょ 辛いからいたくないんだよ
あなたの評価がこわいから
あなたたちの不安定なんか
どうだっていい場所にいたいから
「もういいよ」
心から諦められたらどれだけ楽なんだろうね
あなたたちに怯える必要もないくらい
どうでも良くなったら
それが僕の望みなんですよ
なんて、くだらない
「死ねばいい」
そう思ってしまう自分を
今日も風呂場で殺しました
『理想のあなた』
理解して想うこと。。。
自分を理解して
自分を想う
私は自分をどれだけ理解しているだろう。
作り笑いが上手で
嫌なことを我慢して
限界まで走り続けて
動けなくなってやっと理解する。
「 無理していたんだな。。。 」 と。
自分は何をしたいのだろう
自分は何が楽しいって想うんだろう。
誰かのために奮闘し 自分がすり減っていく
自分じゃない誰かのために時間もエネルギーも費やしていく
熱くて疲れ果てた自分
こうして ひんやりする風に吹かれ
薔薇の花の香りを嗅ぎながら
すうーっと深呼吸すれば
自分が喜んでいることを知る
少しだけ 理想の自分に近づけたのかもしれない
黒猫はな
私は、クールで、凛としてて、何があっても動じず淡々としていられるようなかっこいい女性が好きだ。でも同じくらい、素直で、感情表現が豊かで、天真爛漫な可愛い女性も好きだ。どちらにも憧れる。
双方の悪いところを組みあわせて出来上がった中途半端なのが今の私。変わりたいとは思うけど、なかなかうまくはいかない。
でも今の私も、そんなに嫌いじゃなかったりする。
ー理想のあなたー
追いかけても求めても間に合わない
寄ってもすぐに離れていく
いつまで続けるの?
この先に何かがあるの?
理性と本能はずっと穏やかに喧嘩している
だから、間違わないで生きている
あなたは私の鏡になっても
本当に欲しかったものがなんなのか
分からなくなってからでは遅くて
理想のあなた
「理想のあなた」
理想のあなたを演じてあげる。
あなたのために。
私のために。
だから、理想のあなたを教えて。
と、外側の私が問う。
理想の私って、どんな私なのだろう?
こころのそこから笑いたい
自分の考えを常に持っている
嫌味いやれても顔色ひとつ変えない
できたらいいな
“理想のあなた”
「私は私」と言い切れる
「私が私を1番好き」と言える
「私は素敵!」
「私は綺麗!」
「私は天才!」
「私ほど魅力的な奴はいない!」
「私って最高!」
「さすが私!」
と言えるのが、理想の私
理想のあなた
宮沢賢治の
雨ニモマケズ
あの詩のような
人になりたいなぁ
完璧な人なんていない。
だから支え合えばいいんだって、それすらも僕の理想を押し付けていた。
心を落ち着いて置いて置ける場所が見つからない不完全な僕は孤島に1人、
偽って作った笑顔は孤島に霧をかける。
それでも自分の涙を見つけてくれる人を探していた。
顔を上げた、、そっか誰もいなかった。
理想のあなた、いや、理想の私はすごいぞ!
理想の中だから、小説みたいに要素もりもりなんだ。
多分、気持ち悪いぐらいに。
まず詰まらず言葉が出せて、友達がたくさんいて、ちゃんと夢を叶えてる。
ほら、すごい!
夢のまた夢、そのさらに夢のはなし。