『永遠に』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「無限の愛と、永遠の愛、どっちがいいと思う?」
スマホを眺めていた幼なじみが不意に零した。
彼氏と別れたからさよならパーティをしたいと呼び出されてから半日、持参したケーキやスナック菓子、思いっ切り食べようとデリバリーで頼んだピザを食べ散らかし、ほとんど文句ばかりだった思い出話を聞き終えて、彼女は二人で撮った写真を整理しはじめたところだった。僕は思い出のグッズ処理班を任され、もったいないなあ、と思いながらも夢の国のカチューシャをゴミ袋に入れていた。
「それ、どう違うの?」
どっちも終わりがないという点では同じだと思う。
「わかんない?」
「わからんよ」
「無限の愛は、いくつでもでてくるラムネって感じでえ、永遠の愛はながーいポッキーみたいな感じ」
「……で?どこがどう、選ぶポイントなん?」
「フィーリング」
幼なじみの目尻に、涙が浮かんだ。重力に従って、ぽたりと落ちると胸に抱えていた黄色いクマのクッションに小さく染みができる。昔僕がプレゼントしたもので、すこし色褪せてきている。
「彼氏は……、元彼は、もっと、アソートチョコみたいなのが良かったんだなって」
「ますますよくわからん」
でも、なんとなくわかった。一種類の決まった味だけじゃなくて、他の色んな味を感じながら、ひと袋分、いつか終わるまでを楽しみたいタイプということだろう。
それじゃあ僕は長い長い、チョコ部分すら終わらないポッキーを選ぶと思う。
君が齧りにくるのを、ずっと待っている。
永遠に、眠ってしまえ。どうして、私達が逃げ続けなければいけないのだろうか。逃げ場を探して逃げ続ける、こんな事、心の傷を隠す絆創膏にもなりやしない。
消してやる。お前達の隠していた存在だけを残して、お前が大切にしているものを全て失わせてやる。毎日、コツコツと研ぎ澄ましたナイフがその肉体も心さえも切り刻む瞬間だけを私は心待ちにしているのだ。
目を覚まして、白い天井と対面する。これの繰り返し、あんなに強気な言葉を、心では吐くことが出来ても私は病院のベッドから出る事はできない。彼奴らに、つけられた傷がマグマの溶岩のように煮えたぎって熱が発生しているのを感じる。その熱を冷ますかのように、私の瞼の隙間から堪えきれなかった涙が枕に流れ落ちていった。
永遠に、忘れねぇからな。
お終い
空を見上げて困り顔
凍えながら貴方を待った
本当は傘なんて忘れてないのに
貴方無しでは歩けない
じっと見つめ嘘を付いたの
二人きりの帰り道に浮かれて
高鳴る心臓抑えては
好きという2文字が頭を回る
交わる視線に近づく距離
このまま永遠に雨が止まなければ
本気でそう思いました
【永遠に】
色あせて乾いたキャンパスに、再び色を塗り直す。
永遠に
とわに
えいえんに
読み方によって意味合いが違うらしい
とわに
「いつまでも変わらずにある状態が続くこと」
えいえんに
「いつまでも果てしなく続くこと」
「時代を超えて存在すること」
確かに似てるようで違うかも
取り方によっては、どちらも
平坦な道がずっと続いてるような感じもするけど。
えいえんに平坦な道が果てしなく続いてるかと
思うと、それだけでゲンナリする。
とわには、平坦な道が続いてはいるけども
昔からある道が変わらずに残ってるっていう感じ。
私はとわにの方が好き。
あと、とわにの方がなんとなく温かい。
えいえんには寂しい、冷たい感じがする。
捉え方、考え方は人それぞれだから、
色々な答えがあると思う。
とわに愛を。
えいえんに愛を。
やっぱり、とわにの方が好きかな
永遠に…って言葉に疑問を覚える
基本永遠なんてないから
永遠があればずっと睡眠とってたい
でも永遠なんてない
人はいずれ土に還るそしたら今の人生に幕を閉じるんだけどね永遠に
生きてる時に永遠はないのはなんの皮肉だよ
永遠に変わらぬものなどあるのでしょうか
貴方の心は変わらず私に向けられるのでしょうか
私の命は既に消えかかっているようです
寂しがり屋な貴方には誰かがついていないと
ひとりで生きていけない貴方ですから
私がいなくなってしまったら貴方は生きてはいけないでしょう
貴方が生み出す言の葉を私は深く愛しています
なので貴方には生きていただきたいのです
貴方のことを愛している人を私は知っています
なので私の代わりに貴方のお傍に
とても心は痛いけれど仕方の無いことです
愛する貴方、愛する貴方の言の葉の為に
どうか私の代わりに愛して下さい
いつか貴方の命が終わる時に必ず必ず迎えにきますから
それまでは私の事はお忘れくださいね
貴方が私を忘れても
私は貴方を永遠に
永遠に愛しています
それでは束の間のお別れを
ごきげんよう
永遠?
私には無縁な概念
かも…
永遠と思えることが
何一つとしてないから
だから
一瞬でいいから
永遠を感じてみたい
please
まー
永遠に続くと思っていた苦痛
そこに光をくれたのは君だった
掴もうとしたら消えてしまった光
まだ目に焼きついて残ってる
普通じゃないことに誇りはない
皆と違うことに特別感は感じない
永遠に止まない負の感情
堪らなく怖い明日も
泣きたい夜があった日も
生きたいと思ってしまうんだ僕は
仲睦まじく”永遠に”
結婚式で本気で誓って願ったはずだけど
日々の生活とはそれをスッカリ忘れさせる
何がどうしてそうなるのか
『亭主元気で留守がいい』
ほんまにそうやわ。。。
永遠に 永遠を望みましょう
愚かな私たちは空ばかり見上げてる
痛みも哀しみもまるで聴いていない
それでも未来がより良いものでありますように
希望がありますように
争いを忘れる子供たちに紡いで
形に残らずとも 道すがら崩れ落ちても
闘いのない 私利私欲に呑まれないように
永遠に鳩が羽ばたくことを望みましょう
#永遠に
作者より
毎回僕の作品にいいねをつけてくださる方々、本当にありがとうございます。
黒衣です。
最近、スランプ気味になってしまいかけなくなっていました。楽しみにしてくださる方々大変申し訳ありません。
今後もこのような期間があるかと思いますが、どうか暖かい目で見守っていただければ幸いです。
よろしくお願いいたします。
永遠に
永遠なんてない
明日がある保証なんか
何処にもない
『永遠に』
コミュニティごとに自分のキャラクターを変える
家族のコミュニティ
学校のコミュニティ
部活のコミュニティ
ボランティアのコミュニティ
だいたい素の自分なんだが
末っ娘の甘えんぼキャラ
目立たずコツコツ勉強するキャラ
目下の子に指導するしっかりキャラ
お年寄りに愛されいじられるキャラ
ふと
友達を作らないぼっちキャラを
大学生時代に試した
大学入学はこれまでの自分を消す
とても適したタイミングだった
最初の数ヶ月でまったく精巧なキャラクターに仕上がった
新しい生活でのキャラ変は
このコミュニティの中では
過去の自分をよく知る人がいないし
永遠に続けられるだろうな
いろんな気持ちを削ぎ落とし
他人のことを気にせず
自由だった
ただゼロから始まっただけだった
永遠に続くと思ったそのコミュニティの中の
私のキャラクターは
しかしいろんな人のと関係を構築して行った
人の気持ちになったり
人を助けたり
人に頼ったり
人に迷惑をかけたり
人を許したり
そうして
自分らしい自分になって行く
永遠の愛を誓う
…って言っても、命は永遠じゃないからなあ
でも、永遠じゃなくていいから、僕を愛してほしい
テーマ:永遠に #352
永遠に続く人生なんてないんだ。
昨日まで元気だった父さんと母さんが死んだ。
事故だった。
車と車の。
相手側も死には至らなかったが、
かなり重症だと言っていた。
僕は一人になった。
涙は出なかった。
僕は冷たい人間なのかもしれない。
葬式も通夜も
僕は父さんと母さんの知り合いに頭を下げられる。
可哀想という目で見られたし、
言葉にして出された事もあった。
色んな人に「突然のご不幸」と言われた。
僕は相手側の人にも何度も謝られた。
泣いていた。
代われるものなら代わりたいと言っていた。
でもそんな事する必要はない。
僕の両親は死に、
相手は生きていた。
ただそれだけが現実だ。
僕は冷たい人間なのかもしれない。
気を使って相手の人に声を掛けられていれば。
葬式や通夜に来てくれた人と
少し気を使って話せていれば。
僕は変わったかもしれないのに。
そんな声も掛けられない僕は冷たい人間だ。
・永遠に
「…と、言うわけで、円周率は永遠に続きます。そのため便宜上πを用いて…」
本当に?
眠さ絶頂の、昼下がり。子守唄にしか聞こえないはずの先生の声が、やけにはっきり聞こえた。
***
たぶん、あれが始まりだった。
一日五桁。一年間で1800桁。
126,526桁目の数を書き終えて、私はふっと息を吐いた。
バカなことをと、人は笑うだろう。コンピュータを使えば、1秒じゃないか、と。でも、それが正しいだなんて、いったい誰が証明できる?
自分の目で、手で、永遠を知ることにこそ、意味があると言うのに。
目の前の、計算用紙。そばには愛すべき家族。
悔しさは、ある。薄れゆく意識の中、私は口を開いた。
***
バカみたい。円周率の計算なんて、心底無駄。大人しくπを使えばいいじゃない。
眉を顰めながら受け取った計算用紙は、模造紙をつなぎ合わせただけの、質素なものだった。ところどころ黄色く変色していて、正直、触りたくない。
聞けば、ひいじいちゃんの遺品らしい。早く捨ててしまえばいいのに、なぜか私の代まで回ってきてしまった。
さすがに毎日とは言わないけど、一ヶ月に五桁程度、計算しろと。うちの伝統だから、と。苦笑していたけど。
私、数学、大嫌いなのに。特大のため息が出た。
…とかなんとか言っていても、人は慣れるものだ。数ヶ月後、いつものように計算しようとして、私ははたと手を止めた。ありえない。だって。
『割りきれた』
いや。よく考えれば当然か。これだけ長い間計算し続けていて、間違えない方がおかしい。どこかで誰かがミスしたんだろう。
ちょっと迷って、私は消しゴムを手に取る。2を5に変える。
これでもう、割りきれない。ひいじいちゃんは、永遠を証明したかったのだという。
大成功だね、と私は呟いた。
貴方の顔が、声が、仕草が、その全てが好き。
だから、私と堕ちていこう。――永遠に。
願うこと
君の世界が永遠にただ幸福であれ
さよならの後
20231101「永遠に」
永遠に
永遠
それはいつまでも続くこと。
何千年、何万年…
ゴール地点なんてない。
人生は永遠じゃない。
いつかはみんな星になる。
だから「永遠」はあまり身近に
感じられないかもしれない。
でも、間遠なものだからこそ
面白いと感じる人もいるのかもしれない。
「形のないものだからこそ 本質を知りたい」と
私が幼い頃はずっとずっとみんなと生きたい
なんて思っていたけど
今は、人生は永遠じゃないほうがいい気がする。
みんな不死身になってしまったら
単純に地球の人口や資源が心配になるし
ずっと生きてたら
楽しいことも沢山あるだろうけど、
辛いことも山ほどあるだろうから。
私達が今生きているということは
決して無駄じゃない
「永遠」がもしも形あるものだとすれば、
私達の残してきた人生という遺産は
その一部として永遠に残り続けるから。