桜散る』の作文集

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桜散る』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

4/19/2026, 8:25:49 AM

地面に広がる、散った花びらの残骸に視線を落とす。
誰も気にかけることのない、薄紅色の花びら。目を留め、誰もが美しいと称えた花の成れの果てに、空しさが込み上げる。
仕方がないことだ。そう理解はしている。来年花を咲かせれば、ここはまた賑やかになることだろう。去年も、その前の年も、何年も繰り返してきた。
そういえば、と思い出す。去年も同じような光景を目にして、まったく同じことを考えていた。次の年こそはと思いながら、結局変わらない自身に溜息が漏れる。
このまま変わることはないのだろう。緩く頭を振りながら、幹に手を触れる。
誰にも気に留められないと嘆くくらいならば、眠ってしまった方がいい。そうすれば一年など、瞬く間に過ぎていく。
寂しさから目を逸らし、閉じようとした時だった。

かさり。
草を踏みしめる軽い足音がした。
視線を向ける。近づく子供の姿を認め、目を瞬いた。

「きれい……」

笑みを浮かべ、子供はそっと足元に散らばる花びらを拾いあげる。腕に抱えた瓶の中に花びらを入れ、陽に透かして飽きることなく見入っている。
不意にその目が、花が散り、葉だけになった枝に向けられた。
青々とした葉の合間から陽の光が差し込んでいる。目を細めながら歩み寄り、子供は幹を背に座った。

「きらきらしてる。とってもきれい」

丁度、自分の隣。大切そうに花びらを入れた瓶を抱き、木漏れ日を見上げる子供の横に同じように座りながら、その幸せそうな微笑みを無心で見つめた。
木漏れ日よりも煌めく瞳。花が咲き乱れていた頃、誰しもが花を綺麗だと言ってはいたが、それらの言葉よりも自分の中に響いた。
無意識に笑みが溢れ落ちる。嬉しくて、そっと枝葉を揺すり音を立てた。

「すてきな音……本当に全部がきれい」

そんなことを言われたのは初めてだった。そもそも花以外を褒められたことは、覚えている限り一度もなかったように思う。
不思議な子供。たとえ今日だけの出会いだとしても、寂しかった自分には十分すぎる程幸せをくれた優しい子。
そっと葉を揺らし、子供の元へ一枚落とす。

「葉っぱ?」

葉を手に取り、まじまじと見つめる子供を笑みを浮かべながら見つめる。
精一杯の加護を込めた葉。気に入ってくれるだろうか。

「なんだか、桜さんがわたしにくれたみたい」

ふふ、と子供が笑う。瓶の中に葉を入れて、立ち上がった。

「ありがとう!大切にするね!」

見えてはいないだろうに、こちらに視線を向けて子供は礼を言う。笑顔で手を振り、駆け出して去っていってしまった。

そっと幹に手を触れる。先ほどまでいた子供の温もりを確かめるように目を閉じる。
ほんの一瞬のできごとだった。しかし何よりも優しく煌めいていた時間に穏やかな笑みが浮かぶ。
また来年。そう呟いて、眠りについた。



しかし、その眠りは次の日までのとても短いものだった。

「今日もきれいね」

にこにこと子供が笑う。それに答えるように葉を揺らす。
あれから毎日のように訪れるようになった子供。最初は戸惑いもしたが、今ではこの時間が当たり前のようになってしまった。
決して賑やかではないが、とても温かな時間。それはいくつもの季節が過ぎ、何度も花を咲かせ散らした後も続いている。

子供はいつしか可憐な少女になり、少女は時と共に美しい女性となった。
腕に抱いた瓶はいつからか一冊の本に変わり、けれどあの日渡した葉をいつも本に挟み、常に側においてくれていた。

「とてもきれい。まるで神様が宿っているみたい」

本を閉じ、差し込む木漏れ日に目を細め彼女は笑う。気恥ずかしさを感じながら、神様ではないけれどここにいるのだと、小さく呟いた。



そしてまたいくつか季節が廻り、彼女はある一人の男性を連れてきた。

「ここが私のお気に入りの場所なの。とても素敵でしょう?」

そう言って、彼女は幹に触れ微笑む。その言葉に、男性は目を細めて幹や枝葉を見て、優しく微笑んだ。

「そうだね。とても立派で美しい木だ」

褒められて、落ち着かなくなる。
ざわざわと枝葉を揺らし、そして彼にもまた加護を込めた葉を一枚落とした。

「おや。まるで桜が葉をくれたみたいだ」
「私も昔、貰ったのよ。とても大切なお守りなの」

微笑む二人の距離が近づく。
慌てて目を逸らしながら、密かに二人の未来を祝福した。



それから彼女と彼が訪れるようになり。
そしてそれは月日と共に彼女たちの子供たちや、またその子供たちも訪れ、ここはとても賑やかになった。
年老いた彼女は、けれどいつでも子供のように目を煌めかせ枝葉を見つめている。辺りを駆け回るひ孫たちのはしゃぐ声を聞きながら、優しく微笑んだ。

「幸せな人生を、ありがとうね」

幹を背に、小さく呟かれた言葉。
こちらこそ。そう返そうとしたが、彼女は穏やかな眠りについてしまっていた。

強く風が吹き抜ける。その風に葉を散らし、彼女の周りに降り積もらせていく。
ざわざわと騒がしい周囲の声を聞きながら、彼女の隣で幹に手を触れ目を閉じた。

幸せな時間をありがとう。
遠ざかる声を聞きながら、彼女へと感謝を告げる。

今年で最後だ。
来年は花を咲かせることも、葉をつけることもないだろう。

ふふ、と笑う声がした。目を開ければ、初めて出会った頃の彼女がいた。
手を差し出される。
その手を取り、落ちた葉が作る道を共に歩いていく。




20260417 『桜散る』

4/18/2026, 10:13:38 AM

「桜散る」

何回目かの桜が散る頃、僕は大人になってた
毎日忙しくする日々に季節なんて考える暇もなかった

ふとあの頃を思い出す。
まだ小さく無邪気に過ごしてた日々を。
春が来ることが嬉しくて仕方なかった。

でも今の僕は春が来る度に憂鬱だ。
新しいことが始まる時ってなんでこんなにも
重く感じられるのだろう。

不安や焦りで心が疲れてしまった夜
桜並木のある公園のベンチに座っていると
どこからか風が吹いて桜の花びらが降ってきた

夜の公園は静かで街灯に照らされた桜は綺麗だった
少し冷たい風も心地よくずっとここに居たいと思えた

ぼんやりと桜が散るのを見ていると
風で舞った花びらがベンチにも落ちてきた

その桜を眺めながら嫌なことやこれからのことを
考えているとふわりと桜の香りがした。

優しく僕の不安を取り除くようにあまい香り。

桜は僕に教えてくれた気がした。
毎年散ってもまた生まれ変わることを。
冬の寒さを超えて毎年春になると葉より先に花を咲かせて
決して長いとは言えない花の寿命を見事に咲き誇って散っていく。そんな桜を見て僕は涙を流していた。

桜は綺麗だ。でも簡単に散ってしまう。
だからこそ美しいのかもしれない。
毎年人々が桜を見に行くこともそれはきっと桜だから。

桜は散っても来年も咲く。
何度失敗しても立ち上がる強さを人は持ってる。

僕はもう少し新しい環境に向き合ってみようと前向きに
考えることができるようになった。

そして桜のような儚くも
美しい人生を送りたいと思えた





雪猫

4/18/2026, 10:12:04 AM

春もうららな昼下がり。
さくら舞い散るベンチの下。
降り積もる花びらをまるで布団のように、その身体に受けながら眠りこけるスーツ姿の男に。
俺は見事に恋に落ちたのでした。


                   (桜散る)

4/18/2026, 10:08:04 AM

お題「桜散る」

桜散るらむ 桜散るらむ

また、この季節が終わる。
もう気遣いを忘れた笑い声。まだ人見知りを引きずるぎこちなさ。
人畜無害を謳う風が、不躾も恥じず、窓の外から流れてくる。

性懲りもなく散った桜は、未来ある者への気配りか。巣立った者への餞別なのか。 
清楚な振りした桜自身も、ずる賢くも、初々しい芽生えを予期させている。

手付かずなのは、自分だけ。何もなさず、何も変わらず、ただ散りゆく桜に取り残され、空虚な今に、落ちたまま。

恨むのは飽きた。妬むのは諦めた。
夏の苛立ちも、冬の涙も、何の意味もないことは、もう、痛いほど知り尽くした。

だから、せめて、証を残そう。
無意味で、無価値で、何の役にも立たない、身勝手で、下らない、このわだかまりを。

さあ、何をしようか。
何もできなくて、何でもできる、未来も過去も知らない自分。

今の自分は、誰より自由だ。不安も怖れもないのだから

桜散るらむ 桜散るらむ
桜散るらむ 桜散るらむ

4/18/2026, 9:53:44 AM

部活、何入るか決めた?


『夢見る心』『桜散る』(後日投稿します)

4/18/2026, 9:50:01 AM

『桜散る』

 僕は、学校の帰り道に気になっている女の子を見つけた。羽月だ。
「…またアイツ、一人で帰ってるよ。」
僕は走って羽月の被っているフードを外した。
『うゎ!って、律君!!何?』
「お前、また一人じゃねーかよ。」
『ヘヘッ。…桜、きれいだね。』
羽月は立ち止まって、ひとり寂しく咲いている桜の木に優しく触れた。
「…もろともにあはれと思へ山桜 花より他に知る人もなし…お前、百人一首好きだろ?今の風景、この歌にぴったりだよな。」
羽月はふりかえった。
『…律君、もしかして私のために百人一首覚えてくれたの!!!』
羽月はキラキラした目で僕のことを見た。
「お、おう。」
『かくとだにえやはいぶきのさしも草さしも知らじなもゆる思いを…』
羽月はそう言って僕に笑いかけた。

 それから何日たったかな?
羽月は学校に来なくなった。
病院に入院してしまったのだ。
僕は、悲しくなった。
そんな時に、羽月からラインが来た。
『あらざらむこの世のほかの思ひ出に 今ひとたびの逢ふこともがな』
「これって、百人一首だよな?」
僕は、この意味を調べてみた。意味は…。
『もうすぐ私は死んでしまうでしょう。あの世へ行く思い出として、最後にもう一度だけあなたに会いたい』だった。
僕は、急いで病院に向かった。
待ってろよ、羽月。
まだ行かないでくれよ!!
「羽月!!大丈夫か?」
『律、君。来てくれたんだね。』
「当たり前だろ?」
『前言った、百人一首の意味、わかった?かくとだにえやはいぶきのさしも草さしも知らじなもゆる思いを…』
僕はうなずいた。
「これは、恋の歌だ。そうだろ?」
羽月は静かにうなずいた。
「僕も、僕も羽月のことが好きだ。」
『今の気持ちを、百人一首で教えて?』
「…瀬をはやみ岩にせかるる滝川の われても末に逢はむとぞ思ふ、忍ぶれど色に出でにけりわが恋は ものや思ふと人の問ふまで」
『ありがとう。大好きだよ?生まれ変わったら、必ず会いに行くからね。もし私にあったら、来ぬ人をまつ帆の浦の夕なぎに 焼くや藻塩の身もこがれつつ、そう言ってね。約束だよ。』
羽月はそう言って静かに息を引き取った。
「羽月?羽月!頼むよ、僕をおいて行かないでくれよ。嫌だよ。待って…。」

 あれから、2年経った。
羽月に会いたいな…。
羽月のことは、いつまでも忘れられない。
 桜散る…。
『あの。あなたこれ落としましたよ?』
突然女の人に声をかけられた。
びっくりして振り返ると、羽月がいた。
幻覚だと思って目をこすったけど、やっぱり羽月だった。
「は、羽月?羽月、だよな?」
すると彼女は、『なんで私の名前を知ってるんですか?どこかでお会いしました?』
と言った。
前よりも礼儀正しくなっている。
僕はこう言った。
「はい。2年前に会いました。…来ぬ人をまつ帆の浦の夕なぎに 焼くや藻塩の身もこがれつつ、僕は、あなたにもう一度あった時にこの歌を歌ってほしいと言われました。覚えていますか?」
彼女は、少しずつ笑顔になっていった。

そして彼女はこう言った。『めぐり逢ひて見しやそれともわかぬ間に 雲隠れにし夜半の月かな』

4/18/2026, 9:30:10 AM

桜散るってあまり良いイメージ無いけど
私はハラハラ舞う桜の花びらの下を
歩いてるとすごく特別な気持ちになる

若かりし頃に人事異動で寂しさと不安を噛み締めながら

桜色のお財布を奮発して買ったなぁ

これから頑張るぞって自分への激励のつもりで

懐かしいなぁ

桜並木の下を

涙堪えながら見上げた桜は

特別綺麗だったなぁ

でも忙殺されすぎて、呑気にお花見なんてすること

この先の人生であるのかな…って

切なくてまた泣きそうになって


でもね、大丈夫だよ

その何年も先にはね

幼子の柔らかい髪に舞い落ちた花びらを

笑いながら眺めたり

真新しいランドセルを背負った我が子を

なんだか誇らしく目を細め眺めたり

ブカブカな制服に身を包んだ我が子を

すごくたくましく感じたり

そんな特別な気持ちを味わえる春が来る

これからはどんな桜になっていくのかな

毎年そんなことを考える

4/18/2026, 9:26:11 AM

桜散る

 早苗は愕然とする。
 メール、手紙、電話。
 すべての結末を見たり、聞いた。
 彼女の結末は、全部駄目だった。

4/18/2026, 9:19:01 AM

『桜散る』

いつもありがとうございます。
仕事が終わらずスペースのみです😭

4/18/2026, 8:52:30 AM

: 桜散る


桜散る公園のベンチに
小さな女の子が語りかけていた

「さくらちゃんは、とってもかわいいね
ピンク色がすごくにあってる」

優しい瞳に映る花びらが
恥ずかしそうに女の子を見つめている

散り落ちた姿さえも
こんなに愛おしく褒められたら
私だったら、小躍りしちゃうかも…

そう思った時
柔らかく吹いた風にのって花びらが
クルリとお礼のダンスをしてみせた

すると

「風さん、笑っちゃダメでしょ
風さんの鼻息で、さくらちゃんが
クルクルして、目が回っちゃう」

そう心配しながら、そっと花びらに触れる

「もう行かないと…
じゃあ、またね」

女の子は、もう一度にっこり笑うと
淡いピンクのワンピースを揺らした

花びらが、名残惜しげに見送っていると
さっき叱られた風が我慢できずに
大きなクシャミをぶっ放し
花びらは見事に飛び去った…

なんともはや…

よし、家に帰ろう
私は公園を後にした


                    桜月夜

4/18/2026, 8:48:18 AM

花が散るときは知らなかった
きみと出会って
また花が咲くなんて

すけまる

4/18/2026, 8:43:26 AM

一週間ほど前、僕は友達と桜を見に来た。
友達と言っても半ば腐れ縁のような奴で、なんだかんだ言いつつ一緒に馬鹿をしたり、大騒ぎできる貴重な奴。
お互いに言いはしなかったが、きっと、お互い特別だった。
僕は基本的に社会の規則から外れたダメ人間で、適当な女の子を誑かしてはその子のお金で生活するような人間の塵を自認している。
夜の街を生きる僕は、彼がいなきゃ昼間から外を歩くのなんて、きっと滅多にしないだろう。
馬鹿で、口うるさくて、何かと小言を言ってくる喧しい奴。
だけど、やっぱり大切にしていた。
それなのに。
彼は3日と少し前、僕の所に全く足を運ばなくなった。
突然音沙汰が無くなるのは初めてじゃなかったから、僕もそこまで気にはしなかった。
でも、3日も間が空くのは初めてで、連絡の一つもないのはさすがにこれまでに無かったことだ。
人でなしの僕にだって、心配なんて感情はある。
珍しく彼とのトークルームに自分からメッセージを送ってみたり、普段は嫌いな電話だってかけてみた。
けれど、既読は付かないし、電話先から聞こえるのは無機質なアナウンスのお姉さんの声だけだ。
何か、ざわざわとした不穏なものが脳裏をよぎった気がしたけど、学校の勉強をろくにしてこなかった馬鹿な僕の頭じゃそれを言語化して誰かに伝えるような真似はできなかった。
彼は僕とは違う。
暖かな日だまりの下に生きていて、自分の身体を日銭のために切り売りすることもない。
僕なんかより、ずっとずっと世界に大切にされるべき存在。
今日、彼が見つかった。
あの日見た桜の木の下で、原型も分からないくらいの肉の塊になって。
全部、僕のせいだった。
僕は夜の街でさえ、随分な嫌われ者だったみたいだ。
奴らは僕と同じで臆病だから、僕に直接の手出しはしてこなかった。
もっと無害そうで、人を傷付け慣れていない彼を狙った。
得体の知れない激情が胃の奥からこみ上げて、それで奴らを見つけて、殴って、壊した。そんなことをしたって、彼はもう帰ってこない。
雨の降りしきる中散った血飛沫は、薄まって桜の色によく似ていた。
頬を伝う温かい雨の雫が、彼と一緒に桜の花まで、散らしてしまっていた。
来年の桜を僕が目にすることは、きっともう無い。
再来年も、その次も、ずっと。

テーマ:桜散る

4/18/2026, 8:35:17 AM

桜散る頃
浮き足立った幻想は
夜明けのネオンと共に消えて
冷え切ったコンクリートの河川敷には
死んだ花びらが転がっているだけ

ハイボールが美味かった
透き通った夜は終わり
今あるのは
何でも照らして白日のもとに晒す
隠すことのできない太陽の朝
日陰者の天敵である

路地裏の喫茶店に隠れて
薄暗い店内の中
珈琲を注文する
リトルシガー・フォルテを取り出して
石が死にかけのZIPPOで火をつける
自由な時間は終わったのだと
咳き込みながら理解する

明滅する高速道路のハロゲンライトが
私の命を表している

4/18/2026, 8:26:34 AM

【桜散る】
(※性的表現有り🔞)

オレは旦那が朝から出かけていて
留守にしていることをいいことに
お兄ちゃんに会いに行った。

お兄ちゃんがオレを膝に乗せて抱き寄せる。

「ヤリたいのか?」
「お兄ちゃんだってヤリたいくせに…」

遊ぶようにキスをしあいながら
カーテンを締め切った部屋でおたがいに触れ合う。

「あ…」
高鳴る脈が伝わってくる

もう熱がそこまで来てる…
もう止められない
このまま…

今年の春も 淡い桃色の桜が散った…。

4/18/2026, 8:16:29 AM

花が散ってタイルに落ちると滑る

枯葉も落ちて雨水を含むと滑る

タイルに雪が積もると似た感じ


便利って言われる生活は

有事に誰もが不便だと知る

便利に依存はしない方が良い

依存でなくて手を取り合う間柄

それくらいがちょうど良い

主役は自分自身なんだから

散り際が去り際が良いと全て良く見える

4/18/2026, 8:10:07 AM

こんな夢を見た。自転車に二人乗りしながら、すっかり桜が散った並木道を走る。
「桜散っちゃったね、もう葉桜ばっかり」
自転車を漕ぐ彼の背に話しかける。
「そうだね。でも今年はいつもより桜が長く見られたよ」
「そうだっけ?」
「うん。だって、今年はキミと桜を見た回数が去年よりも五回多かったからね」
「もしかして、数えてたの?」
「そうだよ」
「何それ」
笑いながら、彼の背を軽く叩く。彼は痛いよ、と軽口を叩き、ひたすら自転車を走らせた。
「桜って、咲いてから散るまでが全盛期みたいなものだよね」
「僕は、そうは思わないよ。桜が全て散っても、キミとこうやって葉桜の季節を楽しめるんだから」
彼は、葉桜が好きなのか。少し変わってるな。
「まだ、思い出してないんだね。そろそろ思い出してほしいから、少しアプローチ変えようかな」
彼は自転車を停めると、こちらに振り向く。
「僕の顔に見覚えはない?」
覗き込んできた彼の顔をまじまじと観察する。何だか、懐かしい気持ちがする。同時に目を逸らしたいような、それでも見ていたい衝動に駆られた。
「キミのおかげで、桜が全て散っても僕は消えずにすんだ。…これで思い出してくれた?」
そう言われ、脳裏に桜の舞い散るベンチが過った。そうだ。私には、とても仲のいい誰かがいつも一緒にいたのだ。もう少しで思い出せそうな気がする。喉まで出かかった彼の名前を呼ぼうと口を開けた。彼は腕時計を見ると、悲しそうな顔をした。
「ごめん、時間みたいだ」
彼がそう言うと、ざあっと並木道の葉桜がざわめいた。
「次会うときは、名前呼んでね」
目を開けていられないほどの突風が吹き、風が止むと彼はいなくなっていた。

4/18/2026, 8:04:29 AM

「サクラチル、とは、何だか不吉じゃのう。」
お爺ちゃんは、花びらが舞い散る中、桜の木を見上げて言った。



ボクは、生粋のお爺ちゃん子、だった。 
お爺ちゃんは、とにかく格好よくて、ボクは大好きだった。
言うことなすこと、今の時代とはかけ離れていて、ボクが全く知らないことをたくさんたくさん教えてくれた。



そんなお爺ちゃんのことを、ボク以外の家族はみな鬱陶しがっていた。
ボクは内心、
″なんで分かんないかなー、この渋さ″
と、ずっと思っていた。





お爺ちゃんは、大抵自分の部屋で難しい本を読んで過ごしていた。
本棚にずらっと並んだ本は、背表紙をみただけでもボクには理解できなかった。試しに手に取ってみたこともあるが、案の定、最初からちんぷんかんぷんだった。そんなボクを見て、お爺ちゃんはその難しい本の内容を分かりやすく教えてくれた。
本当に、お爺ちゃんはすごい!と思った。





🌸 🌸 🌸



桜散る中を歩くことがあると、ボクはいつもお爺ちゃんを思い出す。お爺ちゃんに憧れて、同じ大学教授になったけれど、まだまだまだお爺ちゃんには叶わない。



″いつかボクもお爺ちゃんみたいに、渋ーくなれるかな?″


舞い散る桜の下、ボクは誰にも聞こえないように、呟いた。

4/18/2026, 7:51:12 AM

桜が散る音を聴いた。
多分あれは本当に桜が散った音であった。


身体が弱く、家の奥の薄暗い部屋で長い間看病されている杏介という若い男がいた。彼はひとりで立つことができないので、歩いた時の顔に受ける空気の優しさも、世界の形が常に変わりゆく事も彼は知らなかった。
長年、同じ天井ばかり見てきた。

無機質なもので溢れかえる彼の視覚には唯一、彼が全てを目で追いきれぬ、元気で可憐な女の子がいた。
彼女は事ある毎に杏介の部屋に来ては、楽しそうに其れを話した。
杏介は足音と共に新しい季節の訪れを教えてくれる彼女を、鳥の声すら聴こえぬ部屋で毎日待っていた。

季節は春。
満開の桜の美しさを人々教えようと可愛く鳴く鶯の声は当然杏介の耳には届かない。
然し鶯よりも快活な彼女の声も何故か其処にはなかった。毎日来ていた彼女が最後に杏介の部屋に来てから、もう五日も経っている。最後に来た日は確か桜が家の前に綺麗に咲いたことを教えてくれた日だった。

二日経った。まだ彼女は来ない。
三日経った。まだ彼女の声すら聴こえない。

………十日経った。一週間はとうに過ぎている。
日光の降る外の世界ではもう桜が散り終わっただろう。然し杏介は見たこともない桜が、今頃、見事に美しく散っているような気がした。
可憐に宙を舞うように、ひらひらと。其れでも、杏介の部屋には桜の花びら一枚すらも訪れなかった。

杏介が聴いた桜の終の音は、薄暗い無機質な部屋の、
長い長い無音の音だった。
重ねて、その無音に似合う小さな涙の流るる音がした。

4/18/2026, 7:50:19 AM

桜はすぐに散っていってしまうの?

そうだね、
それでもきっと、たくさんの人が桜を見上げる

それはきっとありふれた幸せなんだよね。


44「桜散る」

4/18/2026, 7:45:34 AM

桜散る
咲いたと思った桜
そんな桜が散る
あっという間でこの時期限定な桜🌸❀.*゚

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