『柔らかい雨』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
彼女は窓の外を見て、柔らかい雨が降っているのを見た。雨音が心地よく、彼女は外に出て、雨に打たれるのが好きだった。
ある日、彼女は偶然にも彼と出会い、一緒に雨の中を歩くことになった。
雨が強くなり、二人は屋根の下に避難した。彼女は彼の目を見て、心臓がドキドキしていた。彼は柔らかい笑顔を浮かべて、彼女に話しかけた。
「雨の中、一緒に避難できて良かったね。」
彼女は彼の言葉に心がときめき、彼に寄り添った。
「雨の日は、特別な日だと思う。」
彼女はそう言って、彼の手を握った。彼は彼女を見て、優しい笑顔を浮かべた。
「そうだね。君と過ごす雨の日は、とても特別だよ。」
二人は雨の中で、お互いを見つけた。彼女は柔らかい雨が、彼との出会いをもたらしたと思った。
「ああ、うん、降ってるらしいな。『柔らかい』どころか強風暴風気味な荒れ模様の雨が。どこぞで」
なお、このアカウントで連載風の舞台にしている東京は夏日の曇天あるいは強風です。
某所在住物書きはアプリの通知画面を見ながら、今日も今日とて途方に暮れている。
まさしく、これである。リアルタイムネタ、現代時間軸の連載風、「最近のフェイクな東京」を描くにあたり、時に題目と「現在」がズレる場合がある。
たとえば「雨」のお題の日に東京は快晴、とか。
「まぁ、しゃーねぇわ。このアプリ、雨ネタと空ネタが結構エンカウント率高いから……」
だって「雨」の字が確実に入ってるってだけでも、これで6回目の雨なお題だぜ。物書きは小さく首を振り、観念したように物語を組む。
――――――
最近最近の都内某所、木と草と花が静かに冬を待つ自然公園、雨天。
季節に合わず、秋の肌寒さなど、どこ吹く風。
湿気と暖気をはらんで温かく、柔らかい雨の降るベンチチェアに、
遠くの花を景色を鳥を眺めて、自称人間嫌いの捻くれ者が、傘をさし座っている。
名前を藤森という。
膝の上には、何故かご機嫌子狐が一匹。
首に「エキノコックス・狂犬病対策済」の木札をさげ、毛づくろいのつもりであろう、藤森の本来であれば季節外れに違いないサマーコートを、くしくし、ぺろぺろ。舐めるなり甘噛みするなり。
時折鼻を押し付け匂いをかいでは、くしゅん、小さなくしゃみなどしている。
「相変わらず雨が好きだな」
その藤森に、背後から声をかけた者がある。
藤森の親友で、職場の隣部署同士。宇曽野という。
「『あのひと』は私が雨を好むのを嫌った」
振り返るでもなく、藤森が応じた。
「あのひとにとって私は人間嫌いで、優しさどころか感情の欠片も無くて、仕事以外に興味が無くて……」
それから、何だったかな。ため息ひとつ吐く藤森を、子狐が膝の上から見上げ、目を合わせようとして首を動かし、結局失敗して頭を尻尾の枕に下ろしている。
「あのひと」とは、藤森の8年前の初恋相手であり、名前を加元といった。
元カレ・元カノの、かもと。ネーミングの安直さはご容赦願いたい。
雪国出身の上京組、東京と田舎の違いに揉まれて擦れて捻くれていた、無機質な頃の藤森に惚れて、
都会に慣れて心を開いた藤森が加元に惚れ返したところ、SNSの鍵無し別アカウントで、「地雷」、「解釈違い」の批判まつり。無論バレぬ筈がない。
藤森は区を越え職を変え、合法的手段で名字を「藤森」に改めて、加元の前から姿を消した。
何も言わず、何も伝えず、さよならも告げず。
「そしたら後輩から、『先輩自身のためにもハッキリ言ったら』と言われた。『ちゃんと、もう愛していないと言え』と」
「まぁ、ひとつの手だな」
「私自身のため、と言われたんだ。……考えたこともなかった。ただ衝突を避けて、逃げ続けていたから」
「それが『お前』だ。自分より相手が大事で、無感情どころか優しさの塊で、仕事より花と雨が好きで」
「どうだか。……いずれにせよ、私はつまり、『解釈違い』だったんだ」
バタリ。
木から雨粒が傘に落ち、比較的大きな音をたてて、
驚いた子狐が目を見開き、耳をピンと立てて、やがて藤森に庇護を求めた。
「一度だけ、逃げるのをやめてみようと思う」
さらさらさら。季節外れの温かい雨は、止まず絶えず降り続けている。
「自分のために。正面向いて。前に進んでみようと」
一度だけだ。
失敗したら今度こそ、逃げに徹する。
決心の視線と抑揚で呟く藤森の肩を、宇曽野が強く、優しく叩き、
柔雨はそれらをただ、温かく包み濡らした。
場違いな子狐は誰に見せるでもなく、藤森の膝の上で小さな横長看板を支え持ち、それには
【近日!7月17〜18日頃からチマチマ続いてきた「藤森」と加元の恋愛トラブルが、ついに決着!?
※スワイプがバチクソ面倒なので過去作参照はオススメしません】
と書かれていた。
柔らかな雨
柔らかな雨は、最近あってないな。
よく逢うのは、スコールみたいな雨。
柔らかな雨、
小津安二郎の「東京物語」にでも
降ってそうな雨ですね。
降ったり止んだりの雨
アナタは朝から不機嫌
ベランダで煙草を吹かしている
ワタシは小さく笑いながら
アナタを買い物に誘う
ふと
植え込みの花壇に目をやると
アマガエルの姿
アナタにアマガエルがいるよと教えると
アナタは小さくはにかんだ
雨の日は憂鬱になることが多いけど
アナタが笑顔になる
柔らかな雨の日なら
好きになれる
学校からの帰り道。
傘を忘れた時の憂鬱な気持ちも今はない。
ざあざあとふる豪雨が優しく見えるのは、きっとあの子が傘を貸してくれたから。
柔らかい雨
ヤバい、降りそう。
空がどんどん薄暗くなっていくのを電車の窓から見ていた。最寄り駅の改札を急いで抜けて、外に出る頃にはすでに道路が濡れていた。
「あぁ〜、降ってきちゃった……」
一人言を呟いてしまう。傘は持ってない。周りには私と同じように空を見上げている人が何人かいる。
小雨だし、マンションまで歩いて5分。走れば、と一歩踏み出しかけた時、黒い傘を差した彼が足早にこちらに歩いてくるのが見えた。嬉しくて大きく手を振る。
彼は私を見つけると、手を振り返す代わりに傘を上下に少し揺らした。
「迎えに来てくれたんだ、ありがとう」
歩く速さを緩めて近づいてきた彼にそう言うと、
「この電車に乗るって、LINEくれてたから……」
微妙に外した返事が返ってくる。
「でも、ごめんな」
「何が?」
「傘これしかない。急いでてそっちの傘持ってくるの忘れた。だから入って」
「そっか。ふふ、相合い傘なんて久しぶりだね」
大きな傘だけど、大柄な彼と二人ならギリギリだった。なるべくくっついて歩き始めると彼はこちらに傘を傾けてくれる。彼の肩に雨粒がポツポツと落ちている。
「こっちは大丈夫」
私は彼が持ってくれている傘の柄を真っ直ぐに戻す。
「こっちも大丈夫」
彼はまた私の方に傘を傾けた。彼の顔を見上げると、彼は少し笑って視線を前に向けた。
生活の中でしばしば示してくれる、彼のこういう親切さがとても好きだ。
私は黙って両手で彼の手を包むと、そのまま少しだけ傘の柄を彼の方に戻した。
「それで今日はね……」
手を離すとさっき途切れた話の続きを始める。家まで5分のランデヴー。柔らかい雨が包むように降っている。
#80
#29『柔らかい雨』
傘をさすほどでもないか、とそのまま歩いていれば手を引かれて中に入れられる。ペースも合わせてくれるし、車道側は譲らないし、肩ちょっと濡れてるじゃん。いつからそんな紳士的になったわけ?
お互いに何も喋らないまま信号で止まって待つ。跳ね返る雨が陽炎みたい。再び歩きだしてしばらくすれば家につく。送ってもらっちゃったな。また明日ね、と言えば片手を上げてまた明日、と返される。折り畳み傘はバックに入れたまま。
窓ガラスに柔らかい雨粒が打ち付けられ、その中には幻想的な世界が広がった。
私はゆっくりと窓辺に身を寄せ、雨音が奏でる音に耳を傾けた。
そうすると何故か心が落ち着いて、荒れた心を癒してくれる。
『レモネード🍋』
私に、とってのレモネードは、気分に変化がほしい時。
きゅんとした想いを閉じ込めたい時。
嫌なことがあって、何処へ気持ちの遣り場がなくて涙が逆流した時に、おまじないのように
グッと、レモネードと私の苦い気持ちと抗うの。
これでも、なかなか人前では、泣いちゃダメだって理解っているから(;_;)
想先生ともうすぐしたら終わりの桜を一緒に見て淡い想いを抱いた時。
でも、タイムリミットがあってなかなかレモネードが氷が邪魔して飲めなくて、バリバリと氷をかまなくちゃならない時は
ホント、恥ずかしかしいやら、焦りやら‥‥(*ノェノ)キャー 想定外だった(^_^;)
想先生のさり気なく感じた。(^_^;)ごめんなさい🙏
先日、絵本作家さんの講演会へ行った。虫のこととか食物連鎖についてだった。
先生は、桜は、春にはキレイな花を咲かすけれども、でも、春じゃなくても桜なんだよ^_^♫と言われた。
夏や秋や冬も、桜なんだよネ‥‥確かに🌸🌸🌸🌸🌸
私は、必死にノートに作家さんの先生の言葉を閉じ込めた_φ(・_・
ヘルパーさんのおじさんに、フリスクをもらった、スカッとした。
作家の先生は、京極夏彦先生ともお仕事をされたと言われたうわあ~(*´∀`*)✨と、胸が熱くなった.。o○
絵本作家さんの先生は、キレイな先生だった。
みんなで、笑いながら、深く頷きながら学んだ_φ(・_・
今の私は、もうちょっとしたら、川柳教室の締切なのでピッチを上げるためにレモネード🍋に力をもらおうと想っています(#^.^#)♫💛.。o○
レモネード🍋は、私にとってのとっての何れにしろスイッチなんだよネ~(#^.^#)V
終わり
柔らかい雨にからかわれている。
これは俺なりの褒め言葉なんだけどさ、
俺等はこんなに綺麗だけどお前は奇麗だな、羨ましいなって。
褒めてる?皮肉?どっち?
これは褒め言葉なんですが、
僕はこんなに奇麗でみんなの頭の中をぐちゃぐちゃにすることしか出来ないのに、
君たちはどんなに嫌なことがあっても明日には蒸発出来るんでしょう?、羨ましいです。
この「褒め言葉」、ぜひ受け取って頂きたいです。
2023/11/07 柔らかい雨
生憎なことに、昨日は小石が降ってきてるんじゃないかと思う程の雨だった。仕事が終わってへろへろな体に鞭を打つように傘を叩く雨粒は大きく、時に風に煽られ横殴りに降りかかってきて、ブォンと風に遊ばれた傘は何度もコウモリになった。柔らかかったのはどうやら傘の骨らしい。
もう散々だなと家に帰ってきてみれば、なんとしまい忘れていたらしいタオルがベランダに佇んでいた。タオルは一心にあんな大きい雨粒を受け入れ、時折風に大きくはためいていた。何てこったろう。濡れた体を拭いながら部屋にしまい込めば、湿って飴を吸い込んだタオルはくてんと私の腕の中にひしょげた。柔らかい、優しい雨だったらまだ救いはあったのに、と自省した。天気予報見たらベランダも確認するべきだった。
柔らかい雨/
雨が頬を撫でる。
傍目には目立たないが、私の産毛は柔らかいながらけっこう密で、降ってきた雨は薄い膜に一旦するりと弾かれて頬をすべり落ちる。
それからいくつか降り、空が垂れこめて、やっと頬が濡れる。頬っぺたまで素直じゃないと恋人が笑った。
「柔らかい雨」
私の心が今は優しい
あたる雨粒あたたく
柔らかい雨
先ほどから、陽だまりで雨に打たれている。
年季の入ったベンチで、齧り掛けのパンも
そのままに。
周りの人はそんな俺も特に気には
していない。
柔らかい雨…慈雨とか、恵みの雨とか、
英語ではwelcome rainとか、blessed rainって言うんだろうな。故郷では、晴れてるから
狐の嫁入りとか何とか。
いつまでも、この優しさに打たれていたい。
どこにも、帰りたくない。
俺の心が、泣いているのだ。
それを天が、癒やしてくれているのだ。
こんなとき、フィクションでは、
狐の子供が、蕗の傘でも
差し出してくれるんだろうな。
そこから冒険が始まって…
「おじさんっ、傘、あげるからさしてっ」
目線を上げると、そこには本当に狐の子供がー
ではなく、黄色いカッパを着て、フードが
ちょうど垂れ耳になって、
緑の傘をさした子供が。
「え、あの、いや、イイヨ、君が、僕が、
風邪引くよ」
何言ってるんだか。
「いいの、ぼく、カッパ着てるし、この傘、
振り回して穴空いたから、
今度買い替えるってママが
言ってたやつだから、おじさんにあげる」
と、を傘をぐいぐい押しつけてくる。
「じゃあねっ」
「ああ、あー…」
降り続く雨。
おじさんに、緑の子供用傘は、
きついなあ…。
雨音さえ聞こえない小さな粒で
風に乗って肩を濡らす
タチの悪い女みたい
『柔らかい雨』2023/11/0714
柔らかい雨
柔らかい雨が、私の頬を撫でる。太陽は薄い雲にかかっているけれど、陽射しは届いている。風はなく、地面も濡れることはない。
真っ白なウエディングドレスが、柔らかい雨と、優しい太陽の光の中、一層、キラキラと光る。
私の隣で彼がにっこり笑う。
チャペルの鐘の音。
二人だけの結婚式。
永遠の愛を誓った私達は、これから何があっても離れる事はない。
彼がそっと頬にキスをする。
愛しています。
永遠に。
柔らかい雨。霧雨とか小雨のことかな。そういえば今日は台風かってくらい風が強くて雨もちょっとだけふってたな。
雨にうたれたまま踊る奴がいてもいい。それが自由だ。そんな感じの言葉を聞いたことがある。そういうシーンは霧雨じゃかっこつかないね。
ざあざあぶりのどしゃぶりも嫌だけど微妙な感じの雨もそれはそれで嫌なんだよね。
雨ふってるし傘さすかって外歩いてたらいつの間にか傘をさしてるの俺だけ、みたいなの。時々ある。
しかし今日は普通に暑いな。なんだか蒸すし嫌な感じだ。もう普通に扇風機つけてるしなんだったらエアコンつけたいとすら思ったくらいだ。
バイトの時は行き来が夜と朝になる。今の季節は昼暑くても夜と朝はそれなりに冷える。だからちょっとだけ冬仕様の服を着ていく。
だけど今日は朝めっちゃ暑くても上脱いで半袖で帰ってきた。今日はまじで暑いな。
雨には沢山の雨がある
力強い雨
霜のような雨
でも僕は
"柔らかい雨"が好きだ
今日は友達と賑やかな街を歩いていた。
欲しかった洋服や可愛い文房具など色々買えた。
お昼ご飯を食べ終わってしばらく歩いていたら
急に雨が降り出した。
天気予報では予報されていなかった大ハズレの雨が。
当然傘も持っておらず、私も友達もずぶ濡れになった。でも不思議と嫌な気持ちにはならなかった。
つまりこれは冷たい雨とかではなく柔らかい雨なのだろう。
冬に備えて春物、夏物を仕舞い込んだのに夏に似た陽気が俺たちに襲いかかる。七分袖を肘まで上げた君はカレンダーを横にしたり自ら傾いたり、残り少ないはずのページを捲っては首を捻っていた。
「もう11月だよね?」
「暦上はね。季節はまだ冬になりたくないらしい」
「あんなに酷暑だったのにまた夏はやだなぁ…。何もかもぬるい~」
換気で窓を開けた君はそのままベランダへ。
「あ、お天気雨…!」
呼ばれてベランダに出れば生暖かい風が頬を撫でた。これからまた夏に戻ってしまってもおかしくはなさそうで、鼻先に当たった雨も冷たくはなく温度があるように思えた。例えるなら柔らかい雨だ。
「狐の嫁入りかな?それなら寒いより暖かい方がいいよね」
「お祝いに虹が出るかもしれないね」
「見てみたいかも」
叩きつけるような雨音はなく跳ねた雨粒は軽やかな音を奏でた。「可愛い演奏だね」と口にして耳を澄ます君の想像力の逞しさにいつも笑みが溢れてしまう。不満を言いつつ面白いことへ頭を切り替える君といて飽きることはないなと常々思い、空を見上げた。
1ヶ所だけやけに明るい。本当に祝い事がありそうな、そんな予感を残していた。