『束の間の休息』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
ー束の間の休息ー
じんせいの本は
とても分厚くて、おもくて、難しくて
理解することは
生きている間でも無理なんだろう
それでも、
読み続けなくちゃいけない。
でも、読んでいるうちに
普通の小説なんかとは違って
何ページめくっても
同じシーンで
飽きてくる。
その上、
暗い出来事ばっかりじゃないか。
この本を書いたものは
何が言いたいんだ。
どうやら、この本を
読み終えるには
束の間の休息が
いくつも必要らしい
真っ白なキャンバスに絵の具を絞り出してそれを刷毛で引き伸ばした感じ。
すべての信号が赤で、人も車も1つもない。等間隔に並んだまま微動だにしない空間がずっと続いている。前にも後ろにも左右のどこをみても同じ。あるのにないんだ。
私は大きな通りのスクランブル交差点のど真ん中に立っている。いくら周りを見渡しても変わらない景色の中にいる。不思議とその場から動けない、というより動かない。動いてしまったらどうなるかわからないのに分かる。変な予感とかじゃなくてそう決まっているのだ。赤信号では動いてはいけないのと同じ、そういうことだ。
そうやってると一つ目の化け物がやってくる。周りの建物や信号を食い散らかしながらこちらに向かって進んでくる。そして私の前まできて言うんだ。
『 、 ?』
バキン、と乾いた音がして気がつく。みると刷毛の持ち手部分が折れてしまっていた。安物のチャチな作りだから私の力でも折れてしまうのだろうか。
キャンバスは三脚ごと倒れて床に転がっている。それを追いかけて刷毛を走らせ、ついには盛大に床にはみ出して絵の具まみれになっていた。
「…寝ぼけたか」
キャンバスと目が合った。目が合ったんだ。
それくらい私は疲れている、そういうことにしておこう。
【題:束の間の休息】
カシュ、カシュ。
僕の部屋に筋トレ用の握力ハンドグリップの擦れる音が響き渡る。
今使っているのは100均で買ったものだ。
音こそうるさいが意外と使いやすい。
おかげで僕の野望は達成できそうだ。
……そう僕には野望がある。
鍛える事は手段であり、真の目的は別にあるのだ。
そのため僕は筋トレを続けてきた。
あれは一か月前のこと……
休憩時間、廊下をぶらついていて、あるものを見つけた。
火災報知機である。
特に何の変哲もない火災報知器。
別に気になる点があったわけじゃないけど、僕は何となく眺めていた。
そして目を惹いたのは、赤いボタン。
そこには『強く押す』と書かれている。
僕は思った。
『押すとどうなるのだろう?』と……
もちろん必要のないときに押してはいけないことは知っている。
だから一度はやめた。
怒られるからだ。
でも僕は気づいてしまった。
周囲には誰もいないことに……
つまり、押してもばれないという事
僕は周囲の気配を探りつつ、ボタンに指を伸ばす。
だけど、押せなかった。
思い直したわけじゃない。
何度やっても押せなかった。
『強く押す』ボタンを、『強く押す』ことが出来なかったのだ。
僕は自身の非力さを痛感し、屈辱にまみれ、逃げるようにその場を後にした。
そして誓った。
体を鍛え、絶対にボタンを押してみると……
そして今日。
鍛えに鍛えたこの体。
きっとボタンも強く押せるだろう。
僕は火災報知器の前に立って、深呼吸。
ボタンに指を添え、力を込めて――押す!
ジリリリリリリリ
辺りにけたたましい音が鳴り響く。
成功だ。
あの『強く押す』ボタンを、『強く押す』ことが出来た。
これで僕の野望は達成された。
感動で泣きそうだ
とゆっくりしたいところだが、すぐに先生が来るはず。
見つかる前に、早く逃げよう。
「おい」
突然の声に驚いて振り向くと、そこには体育の先生がいた。
この令和の時代、暴力を厭《いと》わないとんでもない教師だ!
なんで先生が……
あっ!
そういえば、押す前に周囲の確認をしていない。
気持ちが先行しすぎて、身の安全を確保を忘れていたみたいだ。
不覚……
「お前、このボタン押したな?
必要なく押しちゃだめだって知っているよな?」
「いえ、人違いで――」
「バカモン!!!!」
先生は、あろうことか僕の頭を思いっきりぶん殴る。
なんて奴だ。
教師の風上にも置けない。
「暴力だ!
虐待だ!」
「お前がバカをするからだ!
親も呼ぶからな!」
「そんな!」
職員室まで連行された僕は、先生から説教と、力の込められた拳骨を貰う羽目になるのであった。
束の間の休息
次は絶対
点を決める
これ以上離されない
追いつく
追い越す
あと30秒
さあ、気合い入れてこ
いけ、私
午後3時、いつもの時間だ。
僕は作業の手を止め、隣にいる彼女に声をかけた。
「休憩にしようか」
本日彼女が用意してくれたのは、深蒸し茶だ。
丁寧に淹れたのだろう、水色が美しい。
湯呑みからお茶の馥郁たる香りが湯気とともに立ち上っている。
火傷しないように息を吹きかけ、そっと一口含めば、甘みと渋みのバランスの良い味わいが口の中に広がっていく──美味しいお茶だ。
美味しいお茶を淹れてくれた当の彼女は、いつものお饅頭に頬を緩めている。
美味しいお茶に美味しい甘味。
緊張感から解放された緩やかな空気。
研究所の無機質な空間が穏やかな空間に変わっていく──この束の間の時間が、僕は愛おしい。
胸に広がる温かさに浸っていると、彼女が話しかけてきた。
「博士、明後日からお休みですよね」
「うん、断られるかと思ったんだけど案外すんなり通っちゃったね」
「会社が有給申請を断ることは、余っ程の事情がない限り無いですからね」
新しい培養機の搬入に伴い彼女の有給を申請するついでに、自分の分も上げてみることにした。
当初の想定では、代理などの問題で本社から難色を示されると思っていたのだが──拍子抜けするくらい簡単に受理された。
まぁ、「ようやく取る気になりましたか」とお小言は付いてきたけれど…。今後は、有給消化もちゃんとしていこうと思うくらいには、お小言が長かったけれど…。
何はともあれ、有給が受理された僕は、何年かぶりの連休を取ることになったのだ。
「僕が休みの間は、僕の同期がここに来てくれることになっているから安心してね。彼は色々な研究所を兼任しているから、きっと勉強になることが沢山あるよ」
僕の言葉に彼女がピタリと止まった。
「博士の…同期…」
「ん?待って…。何で急にそんなニヤニヤしだしたの?な、なんか嫌な予感してきたんだけど、き、気の所為だよね?」
「大丈夫です、大丈夫です。気の所為ですよ。博士の同期の方に、博士の過去を聞いてみようだなんて、そんなこと思ってませんから」
「心の声漏れちゃってるよ!?僕のことより、技術的な事とか、スキルに繋がる知識とか、そういうことを聞いたほうが…」
「大丈夫です!それ“も“聞きますから!」
「それ“だけ“にしよう!?」
「大丈夫です!博士を支えるうえで役に立つ知識を学んでおきますので!博士はゆっくり休んでくださいね!」
そう言うと彼女は満面の笑みを浮かべた。
これは絶対、スキル以外も手に入れようとしている顔だ。
後でこっそり同期の彼に連絡をしなくては──。
あ、でも彼のことだからきっとあれこれ彼女に吹き込むかも──。
束の間の休息中に起こるであろう──想像に難くない出来事に、僕は頭を抱えるのだった。
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束の間の休息
「束の間の休息」(一行詩)
一刻の無糖珈琲を飲む昼休み
◆
一刻一粒のチロルチョコ
◆
一刻のパイプ椅子で居眠り
◆
一刻の一服してくる紫煙
年休消化の休日
急な出勤を想定しているから予定はない
寝たいだけ寝る
食べたいものを食べる
明日もがんばろ
「束の間の休息」
5分間
アラームかけて
顔伏せて
職場の空気で
息継ぎをする
忙しなく過ぎていく毎日
朝起きる
仕事に行く
お風呂に入る
毎日のルーティンの中で
アニメを見る
映画を見る
友達と会う
好きなものを食べる
特別ではないかもしれないけれど私の小さな幸せ
″束の間の休息″
「あ″ー終わらない終わらない終わらないぃ…」
文化祭前日の午後6時。いつもなら「じゃあそろそろ帰ろうか」なんて話してる時間。なのに今日は終わらない。何故って?文化祭前日だからだよ分かるだろ!!!!あっちこっちでやる事たくさんあるんだよ!!
「他の役員は先に帰したのは正解だったな…全員でやっても終わらなかっただろうし」
さらに1時間半作業したがもうタイムオーバーだ。もういい、明日の朝早く来て残りの作業をやる。ぶっちゃけ書類仕事なので1人でちまちまやれる。
ーーーーーーーー
「終わった…」
文化祭1日目が始まる1時間前。終わってくれた…疲れた…あと眠い…ねむ………
「今何時だ!?!??!?」
突っ伏して寝てしまった!!まずい!開会式の用意何もしてないぞ!!?
「あ、おはよう会長〜」
「え、あ、おはよう。今何時!?」
「あと10分で開会式始まる時間」
「ヤバい!!早く準備しなきゃ!!」
「終わってるから落ち着いて〜」
「落ち着いてられるか!!
…え終わってる?」
「うん、終わってるよ〜。僕会長起こしに来たんだ」
「…なんで終わって…?」
「そりゃ副会長の僕が代わりに指示出したからね」
「…??」
「頑張りすぎる会長が珍しく寝てたからさ、ギリギリまで寝かしとこーと思って」
「そうなの…」
「そうなのー。じゃあ行くよ会長。もう開会式始まるからさ」
「はい…」
(寝起きでテンパってた会長かわいー…俺が起こしに来て良かったー!)
(こいつ意外としっかりしてたんだな…)
「束の間の休息」
風が気持ちいい。
最近、色々な事が忙しくてあまり外に出ていなかった。
今は、束の間の休息。
紅茶を飲み、景色を見た。
たまには、こんな日もいいなと私は、思った。
【束の間の休息】
休みか。久々過ぎてやる事が思い付かない。例え、それが刹那の間でも。目を閉じて、何も考えない。その程度か。休息は休息。隙だと捉えるな。そう言われましてもね。気が休まる気がしない。本当に休みってなんだろうな。え?煙草休憩?俺、煙草嫌い。服に臭い付いたら最悪だから。はー…やっぱり目でも瞑るか。
束の間の休息
チョコレート一欠片と
透き通るオレンジ色の紅茶
束の間の休息
思い返す半日
終わらぬ業務
パワハラ上司
理不尽極まれり
吸って吐いては肺の汚染作業
女とのキスは、、
この話はやめておこう
【束の間の休息】
不調隠して元気に振る舞い勤務
感染症とかではなく、単に自身の身体の問題でね
家の事を済ませて少し休む
勤務の後、用事の合間に少し休む
纏めて休まないと
結局は休めた感じがしない
それでも合間合間にコーヒータイムや仮眠とる
そうやって毎日こなすだけ
秋のとある日
そとにでると
ふんわりと香ってくる。
金木犀だ。
1年に何日かあるだけのその日。
外に出るのがすごくうれしい。
香りの届く家の近くをうろうろ。
とても幸せな私の束の間
〝束の間の休息〟
赤ちゃんが泣いてる。
おかあさんは、ぼくに妹だよ、と言う。
ぼくに妹ができた。
いつでも家のなかを、ばたばた、おかあさんの笑った顔を見ないな。
イスに座って、ふぅ、と…おかあさんは元気ない。
冷蔵庫を開けて、いつでもぼくの好きなジュースを、おかあさんは買ってきてくれる。それを座ってる前に置いた。
「のど、かわいてない?」
「良いの? 大好きなジュースなのに」
「いいよ」
「お兄ちゃんだね〜! ありがとう」
おかあさんが、わらった。
今なら少し休めるな。
そう思い張っていた気を少し緩めた。たびたび休憩を挟んではいたが、2時間も同じ姿勢をとっているため疲れが出始めていた。
手と足は状況に応じた繊細な動きが求められるし、特に目は僅かな変化も見逃さないよう常にあちこちを見回している。
これで疲れるなというのは無理がある。
そばに置いていたブラックのコーヒーを一口飲み、指の腹で瞼の上から軽く目をほぐす。
ふと顔を上げると、休憩の時間が終わろうとしていた。
緩めていた気に活を入れ、その時を待つ。
『束の間の休憩』
目覚めるとすぐコンロに火をつける
お気に入りのインスタントコーヒーをドリップしてカップに注ぐ
ベランダに出ると湯気立つカップを片手に煙草に火をつける
見下ろした朝露の街は
昨晩の喧噪が幻だったかの様に昇る陽をただ静かに待っていた
煙草の煙は深く澄んだ空気とは相まみえず
お互いに拒絶しながらも
仕方なく物理法則に従うと風が攪拌して混じり、いつの間にか見えなくなった
毎朝のこの時間、
朝日が昇るまでの束の間の休息
何にも縛られず
誰にも咎められない
この景色を
毎日眺めている
さすがにもういい加減に働かなくちゃ、とは思うのだけど
本当に毎日、本気で思ってるけど
自由を感じているんだから
仕方ないだろ
束の間の休息を感じながら
もう五年になる
この景色を眺めていると
明日からはきっと
頑張れる
ような
そんな気がする
『束の間の休息』
惜しいな昨日の日記のタイトル
2024/10/08㈫日記
最近、新しい 作者さん増えたよね。
僕が、このアプリを始めた頃にいた
作者さんも、だいぶ いなくなっちゃった。
今日の日記。
朝靄が山に掛かっていた。
やっぱり季節は寒露かあ、と
思いながら病院に行った。
それでも駅に向かう男性は
ほとんど半袖だった。
胃カメラ検査をしてもらった。
結果は胃炎だったんだけど
もしも重い病気なら
ここに書けなかったと思う。
苦しくって。
そして「これ何?」って胃を擦る日々から脱却出来たから良かった。
先生が検査を早くしてくれたから。
ありがとうございます。
前に、胃カメラ検査した人の話し
書いたじゃない?
やっぱり、そういうお知らせ?
予見?みたいなのあるよね。
スピじゃなくって確率論の話しって
書いていた件の。
みんな、元気でいてー。
今夜は 冷えて寒い。
何を着たらいいんだろうと
暖かくなる家着を探した。
1年ぶりの秋だから わからない?
元気出して行きましょ。
おやすみ。