『未来』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
『未来』
「あなたの未来、みてあげようか?」
ファミレスのボックス席で向かい合った親友が唐突に沈黙を破った。
「なにそれ……占い?」
私は腫れぼったい瞼を瞬かせて問いかけた。
親友はピエロのような奇妙な笑みを浮かべて頷いた。それは、私をからかっているようにも、照れ隠しのようにも見える、本当に奇妙な笑みだった。
「占いなんて、できたっけ?」
私の問いに、親友は「まぁ、まぁ」などと言いながら私の手を取った。
どうやら手相占いらしい。
「なるほど」
親友は私の手のひらを撫でながら呟く。
「あなたは今、とても辛いでしょう。昨晩も涙がこぼれるほどに」
「そりゃ、まぁ、彼氏と別れたばっかりだし。……って、それ占いじゃなくて、さっき私が愚痴らせてもらった話じゃん」
私は口ごもった。
「からかってるならやめてよ。惨めになる」
「でも、あなたは1人じゃない」
親友は突然、凛とした声で告げた。
そして、笑みを消し、真面目な顔で私の手を握る。
「あなたから離れた人もいるけど、あなたのそばから離れてない人も、ちゃんと居る。
そして、いつか、あなたの側に寄り添う人と新たに出会う可能性もある。
それを忘れないで」
親友からのお告げに、私はすっかり毒気を抜かれた。
私は、ほとんど無意識にコクリと頷き「ありがと」と呟いた。
親友は、へへっとイタズラっぽく笑って、陽気な声で続けた。
「ちなみに、今日のラッキーメニューはジャンボパフェです。親友とシェアして食べるとなおラッキーでしょう」
「じゃ、お告げどおりにしようかな」
私は苦笑いしながら、テーブルの上の注文ボタンを押した。
ある時からそれに思いを馳せるのをやめた。
ただ漠然と、そう遠くない未来に別れが待ち受けていることを感じ取ってしまったから。
未来は私にとって「死」そのものだったから。
だんだん衰えていく彼らを見るのがつらかった。
未来
昨日、未来に向けての、いろいろな、事を、カウンセリング受けた。
内容は、多岐に渡るが、結局は、自分のしたいことが、分かり、実行する必要が有ると言う結果が分かった。
大体思った通りの答えだった。
今日からは、目標が出来て良かった。
あとは、努力のみである。
未来は今にも過去にもなり得る。だから、変えられるっていうイメージが湧くのかな。
あした、きょうよりも
じぶんを好きになることができたなら
それはすばらしいことだとおもう
あしたの好きのために
今日につながる未来を
悔いは残っても
引きずらないように
未来を信じられるのは自分だけ
/6/17『未来』
一年前は消えたいと思ってた
二年前は体が動かなかった
五年前はもう死にたいと思ってた
大丈夫
一歩ずつ
生き返ってきてる
人間になる
なるようになる
この体に慣れるまで
もうすこし
――とある病床に伏した少年の記録。
/6/16『一年前』
未来…かぁ…。
自分がどうなっているのか、どんな環境で生きているのか、結婚はしているのか、子どもがいるのか…考えれば考えるほど、未来はわからない。
先のことを考えると、だいたい良い妄想しかしない。(笑)
「こうなっててほしいな…。」「こうなりたいな…。」とか。
でも、今書いてて思った。
「こうなっててほしい」って願うばかりでは、自分のほしい未来とは違うものになる。
それは、良くも悪くも…。
もし、本当に望むものがあるのなら、自分が本当に望むものとは何かを明確にして、小さなことから計画を立てて、失敗を重ねては挑戦することを忘れずに行動すれば、そのうち光が見える気がする。
もし、完全に自分が望むものじゃなくても、その時の自分が幸せであればいい!!
今自分がしていることに満足していればそれでいい!!
全てが自分の思い通りにいかないからこそ、冒険ができる。
自分が思いもしなかったものに出会える。
良いものばかりではないかもしれないが、それを含めて学びになる。
どうかそれを忘れないでほしい。
良くないことが続くと、良き未来を気づくことを諦めそうになるかもしれないけど、冒険をやめたら景色は変わらない。
自分が思う道を進み続けて。
どうか良い未来を気づいてください。
ねぇ〜!
なんだよ
君は未来が分かるとしたらどうする?
....急にどうした?
別に、意味はないよ?で、どうなの?
どうもしねぇ
なんで?
変えようとしても未来なんて
変えられねぇだろ
変えられるかもしれないよ?
.....そういう手前はどうなんだ?
あはは、私もどうもしないよ
なんなんだよ
いやぁ、散歩してたらこの事について
質問してる人がいたから、君は、どう
返すのかなぁって思っただけ〜
あっそ、其れだけか?
あ〜、あとね、これから任務だから!
五分で来てね!
巫山戯んな!其れを先に言え!
ごっめ〜ん!てことで、じゃね〜!
# 36
『未来』 145
やい、お前!
なんだってそんな顔をするんだよ。
未来だぞ!?
今からするのは未来の話だ!
未来にはきっと空飛ぶクルマがあって、自動運転で誰でも簡単に世界中を旅できるんだ!
食料にもお金にも困ることが無くなって、これまで仕事だったものが趣味に置き換わっていく。
不治の病なんて言葉も忘れ去られて、不老長寿が当たり前の世界になってんだ!
……ワクワクするだろう?
ほら、お前も何か言ってみろよ!
例えばそうだな……幸せな家庭とかどうだ?
お前昔から結婚したがってたじゃないか。
将来どんな家族と暮らしたいんだ? ん?
……気が乗らないなら夢の話でも良い!
『叶えたい夢があるんだ』ってこの前言ってたろ?
どうだ? 夢が叶った未来の世界!
想像するだけで楽しくならないか?
……おい、何とか言ったらどうだ。
…………はぁ。
……なぁ、頼むよ。
ちゃんと顔を上げてくれよ。
もっと笑えよ。
もっと楽しめよ。
もっと語らえよ。
もっと上を向けよ。
……何時からだよ、お前が『未来』と聞いて下を向くようになっちまったのは。
未来の私へ
未来の私は何をしてますか?
素直に笑えていますか?
病んでいませんか?
すごい辛かった。しんどい時に誰かを頼れたらこんな思いしなくて良かったのに
誰かに助けてって言えてたら何か変わったのかな?
溜め込まないでちゃんと相談してたら良かったのかな?
怖い。もう誰にも裏切らないで欲しい。本当は大丈夫じゃないはずなのに無理して偽物の笑顔作って泣いて過呼吸になって心配かけたくないから嘘ついて偽物の自分見せてなかったら良かったのかな?
どこかで限界きてたのかな?全部私のせいなのかな?
#39「未来」
未来の僕へ
これを読んでいる僕は今、何をしていますか
よく未来へ当てた手紙に見かける気がする
でもそれを読んでいる時の僕は
いつも凄いことなんて何一つしていなくて
書いている僕がそのまま大きくなっただけで
やりたいことはあるのに
叶えたい夢はもうあるのに
そこへ飛ぶ脚力がなくて
自分で自分が嫌いになって
卑下をして
病んで
壊れて
僕は
骨に戻るんだ
「未来」
私が眺めている未来というものは
私が幼い頃に思い描いていた絵とは色も形も違う
あの頃は虹色で、余白があって、どこに何を描いてもよかった
私は今、描き終わろうとしているキャンバスの上から
何を描こうとしているのだろう
【未来】
「これで 晴れてあなた達は『夫婦』です。
おめでとうございます。」
『婚姻届け』を出したオレ達…
いや、『婚姻届けみたいなもの』を出したオレ達
あれは5年前だ。
オレ達はインターネットで知り合った。
2年前
10/26に交際を始め
11/12に初めてリアルで会い
12/24のクリスマスイヴに
雪のなかでプロポーズをされた。
そして『結婚前提』に交際し、
去年は毎月デートをし、思い出を作った。
たまに「子供が居たら」なんて
「もしも」の話をしたりする。
女の子だったら『なのは』
男の子だったら『つかさ』
だが、そんな憧れを持っていても
オレ達は子供が出来ないのだ。
なぜならオレ達は
『男同士』だからだ。
好きな人と一緒になれるのは嬉しい。
だが 周りは冷たい目でオレ達を見る。
周りの目が気になって
人前で手を繋いだり、
「恋人」と言うのが苦手だった。
そんなオレの気持ちを
彼は優しく気遣ってくれた。
「結婚したら同棲しよう
そうすれば人目気にせずイチャイチャ出来る」
彼はオレとの同棲を考えていた。
「それと 子供は『養子』を迎えようよ
オレ達の実の子供じゃないけど
きっと良い家族になれるはずだよ」
オレは彼の考えに賛成した。
そしてオレ達は
市役所で『婚姻届け』(みたいなもの)を提出し
『夫婦』として生活を始めた。
いつか養子を迎えて
『本当の家族』の様に家庭を築き、
『ママ』と呼ばれる時を待ち望んでいる。
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[おまけ]
オレ「ねえ、結婚したら何やりたい?」
彼「今まで道理だよ」
オレ「何するの?」
彼「好きな事 やるの!
結婚しても2人でやりたいこと
やっていこうよ!」
オレ「するの?」
彼「もちろん子供も含めてね!」
将来が楽しみです。
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遠くない未来、日本がなくなってるかもしれないなあと思う。でも、私がこの世からいなくなってる頃の話だと思いたい。
わがままフェアリーである。
明るい未来、暗い未来。
今の私にはどっちか分からない。
今後の行い次第なんだろうなぁとは思うんだけれども。
だからこそ、私は大切にしたい。
今の、この瞬間をも。
〜未来〜
『あらすじ』
「僕は未来からやってきた。」
そう言うのは私の大切な人だった。
私はついさっき、この人に告白をしたのだ。
「…………え?」
困惑する私に、君は悲しそうに笑った。
「僕は君のことが大好きだけど、
…未来から来た人間は、過去の人間と付き合ってはならない決まりがある。」
お題:《未来》
まだそんなくよくよしてるのー?
ほーら、元気だして?ニコッ
未来は今の自分よ
変えて見せなさい
未来
【未来】
未来ある若者に幸福を、なんて政府が銘打っていた。政治家がそれを名のもとに選挙を開催していた。俺は今年から選挙権を得る歳だ。まぁ、それも法改正前。だから、既に選挙権はある。でも、初めてなんだ。"記憶では"
起きたら病院のベッド。聞かされた話では転んで頭打って気失って気づけば一部の記憶が抜け落ちていた。いや、過ごしているはずの一年間の記憶がなくなっていた。その頃に彼女が出来ていたらしい。大学で仲良くしているやつだった。あれ、友だちだったよな......? なんて。こんな感じで日常に支障をきたす程度で記憶が抜けていた。未来ある若者、なぁ。未来あっても記憶がねぇんだ。重要な気がするんだけどな。未来ある若者には記憶が無い。
お題:未来
それは美しいものだろうか
蕾だったものは綺麗に開く
そしてだんだんと枯れていく
美しいか
それは切なく悲しいものだろうか
子犬の寝ていたベッドは
あっという間に小さくなって
やがて空っぽの汚れたベッドになるだろう
悲しいか
それは明るく先の見えるものだろうか
世界一綺麗な蝶の蛹は
羽化したらどんな翅を持って出てくるだろうか
世界一綺麗な翅だろう
明るいものだ
それは暗く先が見えないものだろうか
右か左か前か後ろかもわからないまま
先が見えない洞窟を進む
自分は今何処にいるのか
自分は今何処へ進んでいるのか
誰も答えてはくれない
しかし進むしか無い
ただぼんやりした不安があるままに
大人になったら何になる?
いつからだろう、その問いを避けるようになったのは。
美由紀はぬるいコーヒーをすすった。
道路に面したカフェのカウンター席で、外を人が通るたびに反応してしまう。
待ち人現れず、である。
メッセージには既読がつくのに、返事も来ない。
もう行っちゃおうかな、と思っても性根が優柔不断で決断出来ず、惰性でまだ待っている。
「ごめん、遅れた!」
突然すぎる登場に驚いて水の入ったコップを揺らしてしまい、カウンターが少し濡れた。
息も絶え絶えである。
美由紀がコップを差し出すと、沙織はそれを受け取って三口で空にした。
「電車が遅れてた上に隣駅で降りちゃって、走ってきた」
隣駅までは確かに歩けない距離ではないが、ちょっとした運動にはなっただろう。
「一言返事くれたら良かったのに」
「パニクっちゃって……」
沙織は混乱しやすいタイプで、考えてみればいつもこうだ。
「まあ、いいよ。合流出来たんだし」
「ほんとごめん、ありがと」
沙織は水で濡れた口元を手の甲で拭った。
「時間まであと二十分あるし、もう少しここにいようか」
「そうだね。私もコーヒー頼んでくる」
沙織は中学時代からの友達だ。
あの頃から比べれば背も伸びたし、髪も伸びた。顔立ちも大人になったのに、本質は変わっていないように見える。
それとも美由紀が相手だからだろうか?現に店員さん相手の沙織はテキパキしている。
「お待たせ」
ものの数分で戻ってきた沙織は小さい鞄を膝に置いて隣に座った。
アイスコーヒーには氷が入っていない。沙織のいつも通りのオーダーだ。
「昔さぁ、よく話したよね。大人になったら何になる?って」
「そうだっけ?」
いきなり何?と言われるかと思ったのに。
予想外の反応に美由紀は会話が沙織のペースに巻き取られるのを感じた。
「昔って、どのくらい昔?」
「中学生の時」
「あー、覚えてない」
頷いたかと思うと首を振る。慌ただしい奴だ。
「沙織、聞くたびに違うこと言うから適当だなーと思ってたよ」
「だろうねぇ」
ストローから口を離した沙織は美由紀の方を見た。
「美由紀はずっとフルートやってたいって言ってたもんね」
「何で覚えてんの?」
「いつも同じこと言うから熱心だなーと思ってたんだよ」
沙織は美由紀がカウンターに置いているフルートのケースに目をやった。
「昔より今の方が考えてるかも、未来のこと」
「え、何それ。気になるんだけど」
沙織は身を乗り出す美由紀を受け流して時計を見た。
「映画終わったら話そ」
美由紀はアイスコーヒーを一気に吸い込む沙織に釣られてコーヒーを流し込んだ。
映画館まで走るのは、何だかやけに楽しかった。
未来とか将来とか理想とか夢とか
誰が語ろうと それは格好良いものでしかない
それを追いかけるのが人生
折れて挫けるのも運命
追っかけて大成させるのも運命
未来はとっくに決まってる
運命なんて変えらんない
そう考えりゃ
人生楽観的に過ごせるよ
私なりの
鬱脱出法。
_ ₇₆