『月夜』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
月夜
パワーストーンに興味をもったとき
ふと思ったんだけど
お月様って
大きなパワーストーン
太陽の強すぎる輝きを
月が優しく照り返す
その光には何かしらのパワーがあるかも
なんて考えると
つい見上げてしまうそんな月夜
僕の情熱はいまや 流したはずの涙より
冷たくなってしまった
月にまつわる名曲は数多にあるけれど
そのほとんどが何年経っても色褪せない
#月夜
「今宵は月があまりよく見えず綺麗じゃありませんね」
"月が綺麗ですね"が"愛している"の意味なら
"月が綺麗でない"の意味を問いかける。
『逆も然り』なのか
『逆は必ずしも真ならず』なのか。
つまり"愛してない"のか
"愛してなくもない"のか。
心は夜空に揺れる迷いの月影。
題「月夜」
鼻先がつんと痛む、ふと空を見上げるとぼやけた月が見えた。
霧が濃いのだろうか、雲が濃いのだろうか。
吐息が空に消えてゆく、もう冬かと身を震わせる。
星は月の光によってあまりよく見えない、僕は星の方が好きだ。
星を見ていれば、自分の苦悩なんてちっぽけだって思えたから。
だから今日の月夜は僕にとって残酷とさえ思う。
また月がぼやける。
頬が冷たい。
あぁ。
君と別れたのは、こんな日の夜だった事をまた僕は思い出す。
「いい月だなぁ」と空を見上げて呟くと、
「いい月ですなぁ」と背後から聞こえる。
驚いて振り向いても誰もいない。誰?
「驚かせてすまぬ、私だ、影だ」
わたしの足もとから後ろへ伸びた影だった。
「え。影って話すんですか」
「私は通常の影ではない。
月影の影ときたら特別なのだ」
そんなこともあるのかなぁと思いながら歩く。
「かなりの良い月夜でないとここまではっきりとは話せぬ」
「それはそうかも知れませんね」
「うむ。まさに名月と言えよう」
「なんだか話し方が少し古風ですね」
「うむ。月影の影というくらいだから、
少々時代がかった雰囲気が合うのであろう」
よくわからない理屈だけど、そんな気がしないでもない。
「でもあれですね、月の晩に話し相手がいて
そぞろ歩きというのもいいものですね」
「いつも貼り付いている身としてはさほど感慨はないが」
「そりゃそうか、いつも気づかずすみません」
「いや、なに、気にするな」
「昼間の影さんは別の方なんですか」
「うむ、そうじゃな」
「日勤、夜勤の交代制ってことですかね」
返事がない。建物の陰で月明かりが無くなったら消えてしまった。急いで建物を通り過ぎる。
トンネル内で電波が切れる通話みたいだ。
「もしもし、月影の影さん、いますか」
「失礼した」
「街中だと途切れ途切れになっちゃいますね」
「仕方のないことだ」
「次によく晴れた満月の晩があったら、遮る物のない広い場所にでも行ってみますね」
「それはさぞ気持ちの良さそうな」
「そうですよね。きっとまた会えますか」
「会えるには違いないが、また話せるかは確信が持てぬな…」
「そんなものですか」
「そんなものだ」
「でもやってみますよ、だめもとで」
そこまでで月は湧いて出た雲間に隠れてしまい、
月影の影さんも消えてしまった。
次の良い月夜がちょっと楽しみだ。
明日、日勤の影さんにもちょっと話しかけてみようかな。昼間は人目もあるしちょっと恥ずかしいか。
「月夜」
#354
月の見える夜は
少し怖い
何故なら
月の綺麗な夜には
竜が舞うから
私はその様子をいつも見ている
どこか悲しげな表情をしている
海に潜っては
鮫を喰らい
建物に向かっては
風を起こす
皆は恐れをなして
必ず戸締まりをし、外出を避ける
だが私は違った
あの竜を助けたかった
気づいてもらえるようにと
窓を開けて確かめていた
不思議な事に
私の所には攻撃は飛んでこないのだ
奇跡だとは思う
そういえばカレはどうした?
いない気がするの
訪ねようとしても
断られる
それは掟を守りたいから?
それとも何か別の理由が?
朝になれば分かった
カレはどこか
隠すように行動をとる
血が滲んだその腹に
意味などなかった
私が少しもらったら
同じになるかななんて
甘かった
何かと戦う様に狂った姿は
どこか美しさすら感じるようになった
殻にこもれないなら
暴れろ
私は
海へ落ちた
月夜
月が綺麗な夜ですね
え、口説いてるのかって?
いえいえ、そんなわけではなくて
ただただ月が綺麗だと思っただけですよ
こんな綺麗で静かな夜は
ふらりと散歩に行きたくなりますね
よければ君も一緒にどうですか?
やっぱり口説いているのではないかって?
そんなことないですよ
こんな月の綺麗な夜
独り占めするのはもったいないじゃないですか
そうですね
やっぱり、君だから誘っているのかな
いやでも本当に
口説いているわけではないのですよ
空を見上げると数多の星と三日月が浮かんでいた。「星月夜の砂漠」という名の通り、此処はあたしが知る限り月と星が最も良く見える。
此処はアイツと出会った場所だ。
散歩をしていたところで、この場所に来て間もなく迷子になっていたアイツを見つけた場所。
小さなティーセットを広げ、月を眺めながらお茶を飲んだ場所。
あの日と同じように月を見上げ、お茶を口に運ぶ。あの時と違い今は一人だ。けど独りじゃない。
【月夜】📚
月夜
昼間とは違う
やわらかな光に照らされる景色
暗闇に怯えるひともいるだろう
それでも私はその景色が好きだ
眩しい太陽に照らされた
色鮮やかな景色
美しさも醜さも
すべての輪郭をはっきりとあらわす
そんな世の中に疲れたとき
色を失った ぼんやりとした世界に
自分も溶け込んでしまいたい
それでも闇には堕ちていかない
空から月が照らしてくれるから
夕暮れに疲れを落とし
黒胡椒の効いたポテサで
氷が溶ける落ちるまで
好きな芋焼酎を口にする
キミが鼻唄まじりで
グラスを横取りして…
飲み干す…
飲み過ぎだからね…と
今度は僕が飲み干す…
その悪戯な微笑みにやられて…
今度はバーボンを注ぐ…
グラスは1つ…
疲れた心がグラスの中へ
氷と溶けていく…
ねぇ…
僕らイイチョウシだね
真ん丸な月が
僕らに照れているよ
月の照り返しに
僕が…
キミに照れていることを…
キミはしらないのに…
ねぇ…
そうでしょ!
Mr.Moon Lightさん!!
………
ザ・ビートルズ Mr.Moon Light
夜道を一人で帰る
心細いけど月が見ていてくれるのかな
そんなわけないか
見守ってくれるなら隣を歩いて欲しい
…我が儘言わなければ付いてきてくれるのかなあ
今夜はのんびりお酒でも飲みましょ
昨夜の温もりを ひとり思い出しながら
あなたもこうして 思い出してくれてるかしら?
見上げた空に
昨晩の月夜がチラついた
次は いつ逢えるかしら…
#月夜
一日中仲のいい友達と遊んだ。
幸せな時間が終わった後の特有の浮遊感と満足感と、疲労感と虚無感が混じった感覚に襲われながら1人帰路に着く。
夜の空気は澄んでいて、もう夜も遅いはずなのに、街灯の少ない田舎道がとても明るい。
一日の記憶を呼び覚ましながら、見上げた先には少しの欠けもない満月が、ふわふわと浮いていた。
あの日は、可惜夜とでも言おうか。
誰にも見つからないようにそっと寝台を抜け出して、
彼の傷の手当をしていたんだ。
彼がふと空を見て
「この月は何色をしている?」と問うた。
目は見えているはずなのに。
なぜそう問われたのか、分からなかった。
『綺麗な色をしています』
だが、何も聞かずそう答えた。
疑問に答えるように彼は話した。
「母様が亡くなって父様が変わり始めた日から、私の目から、心から…色がなくなった。君が綺麗という虹も桜もしゃぼん玉も…この月も、何色か分からなくなった。」
『……』
「おかしな言い方になるが、私の目になってくれ。君が心から綺麗だと思うものを教えてほしい。私の世界に色が戻ってくるその瞬間、隣には君がいてほしいんだ。」
言葉に驚く暇もなく、彼に接吻をされた。思えばあれが初めての接吻だった。
――新月だった。
彼は突如この家から消えた。生死はまだ分かっていない。
『…貴方のおかげで私も分からなくなりました。』
虹も桜もしゃぼん玉も…この月も、貴方が隣にいないからまるで綺麗と思えない。
貴方は今どこで何を見ているの?
隣にいろと言ったきりで私を置いていくなんて許せない。せめて死んではいるな。貴方の死に顔を見るのは私だ。必ず見つけてやる。見つけて世界に色がついた瞬間、あの日よりもずっと愛のこもった接吻をしてやる。落ちる涙と強かな決意を池に浮かぶ満月が受けとめた。
『月夜』
吸い込まれそうなくらい綺麗な
橙色の月が輝いている。
そんな月夜には
2人で静かに散歩しよう。
白い息を吐きながら
月夜を眺め
夜の匂いに包まれながら
夜風が吹き抜けていく
時折虫の囀りが聞こえ
足音でリズムをとりながら
月夜の光を頼りに歩く
【月夜】
月夜
あたしの中のどうしようもない醜さと失望を、受け止めてくれたのは貴方だった。月夜に一人歩くあたしを、見つけてくれて、抱きしめてくれた貴方が好き。一緒に泣いてくれた貴方が好き。貴方は運命なんて信じちゃいないけど、それでも私は貴方と出逢えたのは神の導きだって信じているの。貴方がそばに居てくれるなら、明日だって生きていたい!
誰が植えたのかも分からないチューベローズの花を見つけ、綺麗だねなんて呟く貴方は、月に照らされて輝いていた。
「月夜」
月が綺麗な夜に、ふと思いだす本がある。
幼い頃初めて好きになった作家さん。
今でも特別な本。
「月夜」
月夜という言葉を聞いて思った。
最近、月を見ていないと。
久しぶりに月を見ようかな。
「ねぇ、一緒に月を見よう!」と彼に言った。
彼は頷いた。
外に出ると、肌寒く、ブルブルと震えた。
隣にいる彼が突然、手を繋いできた。
「こうすると、少しはあたたかいかな」
「あたたかいよ」
私は笑った。
空を見ると、月は綺麗だった。
「綺麗だね」
「うん」
手を繋いで彼と見た月を私は忘れないだろう。
《月夜》
狂う 狼男 冴える 銀盤 地上の霜に故郷を想う 二千里外故人心 めぐりあひてもすぐに雲隠れする 三五夜 凍りつくブランコの影 漱石の流儀で愛を告げてみる