『月に願いを』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
#月に願いを
一人孤独な夜の下
月に願いを
あの子は祈る
涙流さぬ安寧を
遥か常世に果の中
願いは叶い
光差し込む
そっと微笑む月の下
月に願いを
山の端に薄っすら残る夕陽の上で、明るく輝く三日月…光のグラデーションに、はっと息を飲む。もし叶うなら、もう一度だけ彼女と逢えますように…
もし、"今"一つだけ願いが叶うのなら、
母を自由にさせて欲しい。
みすぼらしい父の姿を正直俺自身もうんざりだ。
毎日キレる父を見ていいと思うわけがない。
母を呼ぶ時は「おい」と呼ぶ始末。
ゲームをしてはすぐにキレる。
ゲームの中の人物にもキレるし、
もはや救いようがない。
母が不満を垂らす中で、俺が、
「早く一人暮らししたいなぁ」
そう言うと、母は顔を下にしながら、
「いいなぁ...」っと言った。
この言葉にどれだけの思いが乗っているのだろう。
考えただけで心が痛くなる。
母の心の声が聞こえた気がしてかける言葉が見つからなかった。
父という牢獄に閉じ込められて、
別れたくても別れられないこの状況を、
母はどう思っているのだろうか。
自由がない人生なんて楽しくないだろうに。
本当に母は優しすぎる。
母を自由にさせて欲しい。
母を楽しませてあげたい。
そのためには俺が成功しないといけない。
#月に願いを
一昨日みた映画を見返すようにいつかのあなたを思い出して泣いていたら、すうとひとすじ、こめかみをくすぐるものがあった、みるみるかなしみが肥大化して、それが両のまぶたのすき間に溢れていく、生きているだけでともなう痛みを、今は、少しだけでいいから、月あかりの、ひんやりしたとこに、置いておいて
寂しい夜は月に願いをおくる。その願いが叶った試しはない。
「星に願いをかけることはあっても、月に願いをかけることはないよねぇ」
べろべろに酔っぱらったまーやちゃんは、がははと大口を開けて笑った。
深夜の公園には私達以外、誰もいない。
缶チューハイ一本で出来上がった安上がりな酔っ払いは、ブランコをきいきい揺らしながら饒舌に喋る。
「月のほうが願い事を叶えてくれそうな気がしない? わたしはする。だって、月って大きいし、ぴかぴかだし、目立つしさぁ」
缶チューハイを煽って飲み干してから、まーやちゃんはわざとらしい大きなため息をついた。
「そーだよ、そーだよ。月は目立つのにわたしは全然だめ。地味の地味子は今日もだーれにも話しかけられませんでしたぁ!」
まーやちゃんが大学に入学してから一ヶ月。大学デビューすると意気込んで頑張っていたのが空回り。人見知りの性格は直せず、未だに友達が誰もいない。
彼女の頑張りを私はよく知っている。それこそ、小さな頃から一緒にいるんだもの。
励ましの言葉を投げかけると、まーやちゃんは屈託笑った。その笑顔を他の人に見せられたらいいのにね。
私達はお互いの匂いを嗅けば、それでだいたいのことは終わるのだけれど。
人間の友達づくりとやらは、とても面倒臭そうだ。
「話を聞いてくれてありがとうね。行こ」
まーやちゃんは私を抱えて帰路につく。一匹で歩かせられないからって、首輪とリードをつけて抱えて散歩するのはちょっと不満。犬じゃないんだから。
「わたしの友達はあなただけなんだよねぇ」
まーやちゃんの腕の中から見た月に、私は「にゃあ」ととびきり可愛らしく鳴いて、彼女に人間の友達ができるよう願いをかけてみたのだった。
お題「月に願いを」
好きな子が、いた。
僕は、幾千もの星が輝く夜空の下で恋心を失った。
心臓を高鳴らせながら、震える声で言葉を紡ぐ。
「今日は、月が綺麗ですね」
少し考えた後、君は小さな声で呟いた。
「星の方が綺麗ですよ」
「..そっか」
溢れ出そうになる涙を必死に堪えながら返した。
月に込めた願いは、星に砕かれた。
「月に願いを」
「月に願いを」
新月。三日月。半月。満月。時間が流れると同時に
月も変化する。
どの月でも輝く姿を見て、明日も頑張ろう。そう呟く。
天国のおばぁちゃん。明日も何事もなく過ごせますように。
まるで月は私のおばぁちゃんの輝かしい笑顔に近い。
今日も月をおばぁちゃんと照らしながら願い事をする。
明日も上手くいきますように…と。
『月に願いを』
「月って人間に例えると腹黒っすよね」
「……それはどうして?」
「表側は綺麗でも裏側は汚いらしいっすよ、月って。
腹黒っぽくないっすか?」
「でも月は暗い夜に光を届けてくれるわ」
「それだって自分で輝いているように見えるっすけど、実際は太陽の光を借りてるだけっすよね?
それで綺麗だの美しいだの言ってもらえるんすから、人でいうなら嘘吐きの偽善者みたいなもんっすよ」
「それでも良いじゃない。
"やらない善よりやる偽善"
私達からしたら裏側なんて見えないし、その輝きの違いも分からないわ。
私達が知っている月は、綺麗で美しくて夜空を照らしてくれる素敵な存在よ」
「確かにそうかもしれないすけど……っていうか会長、机に寝転がってマンガ読むの辞めてくださいよ。
誰かに見られたらどうするんっすか……!」
「大丈夫よ。
生徒会室の鍵なら閉めてあるし、仮に見られたとしても適当に取り繕って微笑みかければ一発で誤魔化せるわ」
「はぁぁ……お願いしますよ、ホントに。
会長に憧れてる生徒も多いんすから」
「心配症ね。
なら私は裏の顔がバレないように、大先輩の月にでもお願いしておこうかしら?」
「……あたしも憧れてたんだけどなぁ(小声)」
「何か言った?」
「……なんもないっす」
月に願いを
月に願いを。月は何か願いを叶えてくれるだろうか。
星といっしょだよね。きっと。
空にずっといてくれて、見守ってくれてるから。
叶えてくれそうな予感がする。
月…月は綺麗だなぁ…
ふと、引き寄せられるように
眺めてしまう事がある。
もう直ぐで、家に着くところだけど
こんな日があっても良いかとも思えた。
それほどに、美しい月だ。
ぼんやりと眺めながら、今日1日の
出来事が…ゆるく巻き戻ってゆく。
ふとある女性が、チラついた。
なんの気もなく接していた同僚だった。
たった、数秒前までは。
驚きと、自覚してしまった感情に
月を眺めるどころではなくなった俺は
言葉にならない気恥ずかしさに
足早に、家に急いだ。
月には、人の心を開かせる
不思議な力があるのかもしれない。
【お題:月に願いを】
月に願いをって願われた月の身にもなれよ
そんなことより誰とも喋らなすぎて言葉が胸に詰まって息がしづらいです
【月に願いを】
里わの火影も 森の色も
田中の小路をたどる人も
蛙のなくねも かねの音も
さながら霞める 朧月夜
『朧月夜より』
月は僅かに霞んでいた方が趣がある。
全てを見せてくれないのが、また面白い。
月に願う。
貴方を霞ませる雲でありたい、と。
受け取っては手放して
後悔しての繰り返し
どうして?ってその時の私は
なんにも見てなかったから
でも明日は違うと思うんだ
今日は「好き」が何かを考えた
その答えは時間と共に変化するだろう
今のところでいいから
その定義を残そうとして
何も見てない目をやっと空に向けて
ちっぽけな自分のために
照らしてくれる月を見た
優しかった
ありがとう、私はまだまだ
学ぶことがたくさんある
#月に願いを
お月様
どうか僕を幸せにしてください。
どうかもう一度
やり直させてください。
僕は多くの過ちを犯してきた。
だから、やり直したい。
初めから全て。
僕は幸せになりたい。
幸せになりたいです。
お月様。
どうかお願いします。
もし願いが叶うのなら
今すぐ・・叶えて欲しい
逢いたい人がいます
夢でもいいから
朝日が昇る前までいい
目が覚めたら、消えてしまうけど
曇り空でお月様が隠れないように
いつも照らして
月に願いを
昼間に月が見えてても
願いをかけるのは、たいてい夜
星があまたあっても
祈るのは、もっぱら流れ星
いろんな人と逢っても
好きになったのは、貴方だけ
~~乗り遅れ~~
いつまでも降り止まない、雨
それを厭う人もいる
それを願う人もいる
いつまでも照りつける、太陽
それを厭う人もいる
それを願う人もいる
無い物ねだりって分かっているけど
ちょこっと交換できたら、いいのにな
月に願いを…
この先も自分らしく、自然に過ごせられたらなぁ〜
勿論、一緒に微笑ったり怒ったり楽しんだり哀しんだり出来るパートナーも居ればサイコー
そんな人が現れるのを夢見て…
「月に願いを」
欠けたりする月に
願い事なんてしないよ
今日は月を見た
真ん丸で、とても綺麗だった
でも、寂しそうにも見えた
真っ暗な夜空に、ポツンとある月
星はキラキラしてるけど、
月はただそこで、やんわりと光っていて、
僕達を見守っている様だった
人間は、流れ星に願い事をするらしい
迷信だけど
僕は、月に願い事をした
だって、皆が流れ星に願い事をしたら、
全部届かないかもしれないから
それなら月に願ってみようと思った
僕達を見守っている様だから、きっと聞いてくれる
叶うかはわからないけどね
僕の願いは、―――。
叶うといいな。『ニャーん』
黒く、金色に光る目をした猫が、
夜空に向かって、鳴いた
黒猫は、楽しそうだった
お題〚月に願いを〛