『最初から決まってた』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
~最初から決まってた~
最初から決まってたんだ。
私と彼が別れることなんて
サヨウナラ
最初から決まってた。
葉が何時かは朽ちるように
食べれば無くなるように
落とせば割れるように
これは あまりにも当たり前の事
山のような手紙の束を庭に並べ 火をつける
燃える 宝物
宝物だった もの
いのちがいつか無くなるように
必ず別れがくるように
大切なものも ただの 塵になる
最初から決まってた こと なの に
溢れた雫が 当たり前のように地面に落ちた
虹の向こうまで歩いて行こう
そう言い出したのは君の方だったはずだ
駆けるように進み始めて
だんだんとスピードが落ちて
やがて虹は消えていた
ぽたぽたと滴り落ちる屋根からの雫が
少しだけ冷たかった
テーマ 最初から決まってた
「テスト。試験範囲は…」
(やる気出ねえええ…、もーいーや、白紙で0点でも。別にそれで死ぬわけじゃないしさ〜)
2週間後
「お前、どうだったあのテスト」
「んっ、んんー?!」
「なんだその笑顔は!結構難しかったろ!!」
「いやあ、だってさ…」
*「最初から決まってた」
俺は君と出逢うべきじゃなかった。
俺が君と出逢ってから、君は、
君の人生は、
どうも悪い方に曲がっていっているみたい。
俺らは出逢うべきじゃなかった。
最初から決まってたんだ。
出逢うべきじゃなかった。
そう、最初から、決まってた。
#最初から決まってた
私は「明るい」という要素がない。
違う。……違うよ。
ー私は元からそうなるっていう
運命だったんだから。
お題『最初から決まってた』
日々成長していくごとに、前の主様の面影に似ていく今の主様が怖い。
前の主様に勝手に恋慕の情を募らせていた俺は、今の主様にも同じような想いを抱くのではないかと恐れている。それは前の主様にも、今の主様にも、失礼にあたると思う。
それに、また恋をするのが怖い。一方的に恋をして、俺を残してまた先に逝かれるのも怖くてたまらない。
俺は、とても身勝手で、感情的な人間だ。328年以上生きてきて、何も学んではいないらしい。
「ねぇ、フェネス」
13歳になられた主様は無邪気な笑顔を俺に向けてくる。
「ハウレスが書庫で使う脚立を新しく作り直してくれるって約束してくれたの」
ハウレス、と聞いて腹の奥からドス黒い感情が湧き起こってきた。前の主様ともハウレスはお似合いだったじゃないか。きっと今の主様とも、ハウレスなら——
「フェネス……フェネス、どうしたの?」
主様のお声で我に返った。
「お腹痛いの? 大丈夫?」
おろおろと俺を気遣ってくださる主様は何と優しくお育ちになられたのだろうか。
「いえ、俺でしたら大丈夫です。ありがとうございます、俺なんかにも優しくしてくださって」
すると、主様はちょいちょいと手招きをする。俺にしゃがめとおっしゃっているのだ。言われるがままに片膝をついて視線の高さを合わせれば、手で覆った口元を耳に近づてけてきた。何の内緒話だろう。
耳を傾ければ、頬に柔らかい感触。
「俺『なんか』じゃないでしょ? それに、こーゆーことするのはあなたにだけだから」
なーんてね! とカラカラ笑う主様に、俺は顔を赤らめるしかなかった。
もし今の主様へのこの気持ちが恋であるならば、それは最初から決まっていたことなのかもしれない。置いて逝かれるなら見送るだけだし、ハウレスや他の執事たちにも渡すつもりもない。
なぁんて、執事兼親代わりとして抱く感情としては、やはりまずいよなぁ……うーん。
「お腹じゃなくて頭が痛かったの? 大丈夫?」
頭を抱えている俺を気遣ってくださる主様は、やはり優しい。
「あの人に会いたい」
「ひとり旅がしたい」
そんな事より
この茹だるような暑さから逃げたいだけ
この現実から逃げたいだけ
#64「最初から決まってた」
僕と君が出会って仲良しになる運命
僕と君が出会って親友になる運命
そして
僕が君に惚れる運命
僕は君が大好きだ
この恋は生まれた時からもう既に
最初から決まってたのかな
8/7 お題「最初から決まっていた」
どうやら、運命の女神は最初から私の最期を決めていたらしい。
定められた婚約者に会いに行き、そこで濡れ衣を着せられ投獄された。私は妾腹の末子ゆえ、死んだところで故郷がそう困ることもない。むしろ邪魔者が消えることに喜ぶだろうか。
牢の窓から月を眺めていると、何やら廊下が騒がしい。息を潜める。押し問答の気配の末に扉が開き、そこに現れたのは―――
「お助けに参りました」
「……姫?」
少ない共を連れて、婚約者は一礼すると、花のような笑みを見せた。
「最初から決めていたのです。こんな事態になったら、お父様を捨ててあなたを助けると」
驚いた。どうやら、私の運命の女神は彼女であるらしい。
(所要時間:8分)※構想除く
運命なんて、最初から決まっている。
そう考えると無慈悲のように見えるけど、どこか安心するような気もする。
結局、人間は死ぬものだから。
だから、楽しく生きるために皆が身をやつしているのだ。
私の運命なんて
こんなもんだったんだ
頑張っても報われない
思っても届かない
楽しくいたいのに続かない
運命なんてクソくらい
そう蹴り飛ばして突き進む
今まではそうやってきた
何度目の山なんだか
何回乗越えたらいいんだか
決まってたんだよ
って、諦めたら楽なのかな
それとも、もう少しあがこうか
------------------------------最初から決まってた
最初から決まってた。
そんな事、本当にあるのかな?
全てが偶然の様に訪れる。
たまたま出会った人達と、
たまたま起きた出来事。
最初から決まってたなら、
こんな人生選ばない。
#最初から決まってた
私の恋はいつも最初から結末がわかってる恋。
叶うはずなんてない
叶うわけがない
でも追いかけたくなる
好きだから。
一度も叶ったことのない私の恋
いつになったらこんな人生終わるの
早く好きな人できたって言って私から離れてくれたらいいのに
いつまでも近くにいるから離れるときに辛くなるんだよ
だからいつも叶わない
もう好きにならなければいいの?
違う気がするけどもう考えたくなかった
「最初から決まってた」
きみを好きになることは
初めて見た時から決まってたみたい
歴史っていう物語は、最初から結末がわかってる訳で。
だから、そうなるまでの過程を学んで人によっちゃ面白い、つまんないとなる訳で。
つまりね、人はよく終わりよければすべてよしと言うけれど、私はこう思うんだ。
その過程、つまり今が楽しければ、結末がどうであれ、納得した人生なんじゃないかって。知らんけど。
#最初から決まってた
「未来時計」
なかなか来ないバスを待ってる最中に、雨が降ってきた。幸い屋根があるしあと20分もすればバスは来るからと、スマホを片手に暇を潰していた。するとスマホの向こう側に誰かの足がみえる。僕は顔をあげると
「こんにちは」
優しそうな笑みを浮かべる老人の姿
「こんにちは」
挨拶して会話するのかしないのか迷っていると
「バスはもう来ないようだよ」
「え?」
まだ来ないの間違いじゃないのかと思ったが
「君は運良く救われたようだね」
「はは、、そうですか」
失礼かもしれないけど、少しボケてるのかもしれないな
「これをみてご覧」
「はあ」
老人が腕を差し出すと見たことのないような腕時計をつけている。数字が午前11:14を差した途端に赤くピカピカと点灯している。
「これはなんですか?」
僕が尋ねると老人は深刻な表情で目をつむる
「君が乗ろうとしていたバスが事故にあったことを知らせてるんだ」
「そんな!!」
そんなの嘘に決まってる。だいたい定刻より8分遅れるって通知があったし。僕は急いでスマホを開いた
「…うそだろ」
hohoニュースの速報で僕が乗るはずだったバスが、すれ違いざまにトラックと正面衝突して、崖から転落したと。現在救助中だが、けが人や死者は多数いると…
「おじいさん何者なんですか?」
「私はこの未来時計の後継者のひとりだ。これを引き継いでからは、危険を回避するよう先回りして対象者に伝えるのが役目。」
「だからおじいさんはバスの事故を回避させようと僕の前に現れたんですか?」
「そうだ。だがバスが遅れたことが幸いした。もし定刻通りにきて乗っていたら、君はここにはいない」
バスの悲惨な光景を想像して鳥肌がたった
「運命は最初から決まっているんだ。だが、それを回避できるのは未来時計の役目」
おじいさんはそう言うと立ち去った。後日、僕の自宅に未来時計が届いた。僕も後継者となったのだ
お題:最初から決まってた
絵里
最初から決まってた
さいしょからって何?
意味もなく選択したわけじゃない。
始まらないと何も見えてこない。
失くして後悔したものもある。
幻想に浸っていたと言えば嘘になる。
羅針盤の針はまだ定まっていない。
レールの先はまだ誰も知る由もない。
立ち止まっている場合ではない。
賽は投げられた。
ここからが、はじまり。
10年前に書いた小説を
記憶だけを頼りに構成し直して
一から書き起こした
ストーリーの大筋は決まっていて
ゴールを設定してあるのに
書いても書いても辿り着かない
結果的に、20日間かけて
8万字を超える長編小説になった
それが2年前の5月のこと
寝る間も惜しんで頭をフル回転させた
ここ最近で一番楽しい時期だったかもしれない
微細に仕組まれた
運命を
「最初から決まっていた」
と始まりから諦めていたわけじゃない
もがいても、もがいても
変わらぬ運命に疲れ果てた
それでも
「選ばされた運命」
ではなく、
「自分が選んだ運命だ」
と叫ぶのは最後の意地か。