『暗がりの中で』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
暗がりの中で
やば、アラーム忘れた。今何時?
焦りで瞼を開け、幾度か瞬き。枕元のスマホを持ち上げると、土曜の午前4時を数分過ぎたところ。睡眠計測アプリを起動しないまま寝落ちてしまったと気づく。イベント週間は始まったばかり、明日から巻き返そう。アラーム設定、充電ケーブルを繋ぎ、睡眠計測開始。画面を伏せてひと息。
そっと上体を起こし隣へ視線を向ける。規則正しい寝息、伏せた睫毛の美しさ。何度見ても、飽きることも慣れることもなく、その都度新鮮にときめいてしまう。会う度〈好き〉が更新され、深く堕ちていくだけの底無し沼。
昨日は誰と寝たの?
明日は誰と寝るの?
気にしないと言えば嘘。正解を知る術は無く、聞こうとも思わない。今この数時間だけは私が独占する──私にとって〈推し〉である彼。個人的な繋がりを持つ今以上、何を望むことがあるだろう。私達の関係が切れるのは、彼から〈別れ〉を切り出すとき。次に会える日も直前までわからない、不確定事項だらけの歪な関係。彼を欲したのは私。
深夜の思考は良い方向へ行かないと知っている。
ヘッドボードに置いた、ルームサービスのミネラルウォーターを手に取る。ほとんど減っていない容器の蓋を開けて一口、飲み込むと知らず溜息が零れた。直後、もそりとシーツの擦れる音。起こしてしまったか。
「……いま何時」
「4時、くらい」
「よじ……? なんで起きてんのー」
「目、さめちゃった。お水飲む?」
「ちょーだい」
ボトルを差し向けると唇を尖らせ「飲ませて♡」素敵すぎる笑顔を寄越す。私が断れない、逆らえないと知って。それすら嬉しく感じてしまう、きっと末期症状。
ベッドに横たわったまま両腕を広げ「早くー」のんきに笑う最愛の推し。冷たい水を一口、含んだ。ガチ恋オタクの愛情に溺れてしまえ。
(了)
2023.10.29 藍 お題「暗がりの中で」
暗がりの中で (10.29)
拙者は無事、輪廻転生したらしい。
というのも、冷たい川に身を斬られた記憶が最期、今は生暖かい液体が中に揺蕩うているからでござる。
「ぁう」
ふむ、声は出せぬ。へそは妙な紐で繋がれ、暗く狭い湯の中に閉じ込められているようだ。
あれだけ殺生を繰り返した拙者でも、転生出来るのだな…と神仏に祈った日々を思うと感慨深い。あぁ、おひなは無事この世に来れただろうか。共に来世を願って入水した儚き女。
長いまつ毛、ぱっと鮮やかに紅を引いた口。並の武士より立派な気構えはいつも、きりりと此方の気が締まった。
かの利口な娘抜きで生まれ落ちたらと思うと胸がひどく痛む。どうか、今世こそ。
いや、それよりも。
「……。」
この詰められた空間にもう1人、同じようにへそを繋がれた赤子が眠っている。暗がりでよく見えないが、ふさふさとしたまつ毛がすでに可憐な顔を際立たせていた。
『おひな?』
それは、少し困る。
拙者は主君の訃報を聞いた前のような、ぞわりと逆立つ嫌な予感に瞳を閉じて蓋をした。
「暗がりの中で」
だーれだ、誰だ
そこにいるのはだあれ?
返事をしてはいけないよ
〚暗がりの中で〛
こわい、こわい…こわい……こわい
ここはどこ?今は何時?あなたはどうして私を追いかけてくるの?
三つ目の何かが追いかけてくる。
こわいよ…だれか助けて……
こんな暗がりの中に、いつまでも居たくない。
そんな時、足が枝に引っかかった。
後ろを振り向くと、満月の下、怪物がにんまりと笑っている。
やめて、近づかないで、やめて、やめてっ
怪物が手を伸ばして近づいてくる。
あっ、もうダメだ、終わっ…た……
そう思った瞬間、宇宙に浮かぶ月が真っ赤に染まって―――
っっっ!!!
…………ここは…私の、へや?
絶対絶命のその瞬間に、自分の部屋に飛ばされた。
ほっ…
夢だったのね……
子供の頃の彼は暗がりの中で本を読もうとしていた。
ただ、眠れなかったから。
子供なりに眠れる方法を考えて。
だけど馴れない本を読もうとしてすぐに閉じた。
眠くなったわけではなかったけど。
本に悪い気がした。
一生懸命にこの本を書いた人が居るから。
その後、少年はすぐに夢の中にいた。
暗がりの中でうずくまる
誰か僕を見つけてよ
そう、叫べたら
ずっと一人ぼっちなんだよ
そう、嘆けたら
誰かが一つの愛情でもくれたら
僕は変われたのかな
僕は僕の中の深い深い闇の中に飲み込まれていった
ー母さんも父さんもあいつらもみんな堕ちちゃえばいいのにー
[※hrak二次創作/オリ主/Sky×hrak]
《諸注意》
※最早別人(キャラ崩壊)/ネームドキャラの親戚位置に居る設定のオリ主(に辿り着かなかった)/尻切れトンボ/リハビリ品/
※嫌な予感がしたら[次の投稿]をタップ推奨
side:抹消(のつもり)
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──子供の頃の話だ。
今思えば、夢でも見ていたんだろうなと思う。ただそれでも、あのクリムゾンレッドの蝋燭に灯る淡い炎が忘れられなかった。
『──おや? 珍しいな、ニンゲンなんて』
『迷子か?』と小首を傾げながら、先の見えない暗がりからカンテラを片手にソレは現れた。
混じり気の無い白い髪と暗い褐色肌のソイツは、顔を覆う仮面の向こうから黄金色の目を覗かせていた。民族衣装に似た身形をしていたせいか、見た目は中性的で声を聞くまで男だと認識できなかった。そのときの俺はと言えば、自分の手も見えないくらいの闇に怯えて身動きが取れなくなっていたんだったか。事実カンテラと共に男が現れるまで心細くて泣きそうになっていたのだし。当時7歳未満の子供だったにしては、まぁ我慢強い方だったと思う。
『うん? ──あぁ、なるほど、"引っ張られた"のか。にしても"裏世界"の方に落ちるなんてお前も災難だったな』
『……うらせかい、ってなに?』
『裏世界は…………ソファの裏とか、束ねたカーテンの中とか、そんな感じの場所……っていうのかな、あれ。……説明ムズイな。──あ、ルイス・キャロルの『不思議の国アリス』とか読んだことはある?』
『ウサギをおいかけて、あなにおちるやつ?』
『そうそう。今のお前は"アリス"みたいになってるってこと。ただ彼女と違って穴の中で迷子になってたみたいだけど。……とりあえず、ここは真っ暗で何も無いし、表に連れて行くよ』
そう言って俺の手を優しく、けれどしっかりと掴んだ男は、明かりを消したカンテラを背負うと外套を"羽撃かせた"。
驚いて思わず目を瞑った俺を見て、男はやわらかい声で『目を開けてみな』と言った。言われるがまま目を開けると、一面の星空と月明かりに照らされた青紫色の砂漠が広がっていた。
『運が良いな。最初に見るのが《星月夜の砂漠》なんて』
『"王子様"の導きかもな』と、男はゆっくりと地面に降りると俺の手を緩く引きながら、砂漠の奥にひっそりと佇むバラの庭園へと足を進めた。
【暗がりの中で】
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【定期】着地点見失いました(タイムアップ)
いつか書き直したい(切実)
星の子の容姿は現時点では特に決めてないです。
何も見えない
水の中のように反響する音
大きな大きな温もりの中
ここから出るのは少し怖い
怖い怖い、夢のうち
それでも聞こえる音に耳をすませば
やさしいやさしい子守唄がきこえくる
あいしているよ
あいしているわ
そばにいるよ
そばにいるわ
いとしいこ
いとしいこ
まだ出るのはこわいけど
この暗闇は安心するけど
きっとこれから苦しいけれど
きっとこれからたくさん泣くけど
くらがりから出たらあかるいから
きっとそのさき、泣いた以上に笑うから
あいしてね
そばにいてね
だいすきだよ
【暗がりの中からの愛情を】
暗がりの中で
暗がりの中で何かが蠢いている。持っていた懐中電灯で照らしてみると、無数の蛇。所狭しと蠢く蛇を見て、耐えきれず叫んでしまう。いったいここはどこなんだ。
昨日、女の子を誘拐し、あまりにも泣き叫ぶから、とうとう殺してしまった。その女の子を山に埋めに来た帰り、足を滑らせ穴に落ちてしまった。その穴の中に無数の蛇が蠢く。何とか穴から出なければと上を見ると、落ちた穴の入り口ははるか上にあり、そこから満月が見える。
蛇がだんだんと私を取り囲む。すると1匹の蛇が私の耳元で
(おまえは女の子を殺した。そしておまえは私たちに殺される。ここは地獄の入り口。もう帰れない)
と囁く。
そしてその蛇は私の口の中へ。次の蛇が鼻の中へ、目の中へ。腹の中で無数の蛇が内臓を食い荒らす。その痛みは想像を絶する。
意識を失う事はない。
蛇は
(これから数々の痛みを味わってもらう。ここは地獄の入り口だ。これからがお楽しみだ。)
そして、無数の蛇に寄って奥へ奥へと運ばれていった。
暗がりの中で私は生きている
一度も日の当たる場所で生きていたことはない
いや
小さい頃は幸せという光に包まれて生きていたかな でも影が少しずつ私の背後から忍び寄り今となっては全てを包まれてしまった
だけどそれに慣れた
明るい場所は苦手だ
今となっては居心地がいい
暗がりの中で私は今日も生きている
暗がりの中の光に手を伸ばそうとして、火傷した。
やはり、私には幸せなんて手に入らない。
あなたを鏡として
見ているから
あなたになりたくない
嫌ところは
絶対にならない
ある人から聞いた話だ。
空が明るいらしい。
朝日は眩しいらしい。
それでも、どこか影を感じるって。
どこの話なのかは聞かなかった。
聞いたら「なんでそんな分かりきったことを。」と言われそうだから。
僕は馬鹿だから、わからなかったけど。分かる振りをしたんだ。
感じ方は人それぞれだし、分からない事が無様だとも思わない。
暗がりの中で悩む君が、可哀想に見えただけ。
だから、話だって聞くし君が満足するまで同意しよう。
それはきっと僕の本心じゃない。
だから、君はいつまでも暗がりの中から抜け出せない。
#暗がりの中で
*暗がりの中で*
1羽の鳥が引っかかるコード
私は、その鳥のように
沢山のコードにかかる。
その事しか考えられない。
そこは闇だった。
ただ、それだけだった。
誰も寄り付くことのない暗い森の奥。
そこにひっそりと佇む、ひとつの小屋。
私はここで、二人お茶会を開く。
私がブレンドした紅茶。
後味がスッキリして飲みやすいのよ、とあなたに提案する。
なのに、あなたは何も話してくれない。
美味しいとも、不味いとも言わない冷たい体。
私は一筋の涙を零す。
あなたは一筋の血を流す。
そこにほのかに漂うのは、紅茶の香り。
ただそれだけだった。
〜紅茶の香り〜
〜暗がりの中で〜
「暗がりの中で」
我が家では、私、妻、二人の娘の計4人がひとつの寝室で寝ている。
早起きを心がけている私だけ、毎朝4時に起きている。
バイブのみに設定したスマホのアラームで目を覚まし、暗がりの中こっそり寝室を出ていく。
下の娘はまだ一歳半程度のため、起こしてしまうと大変だ。
土日は疲れがたまっていると、すぐに起きられないことがある。
アラームのスヌーズ機能がはたらき、バイブのオンオフが繰り返される。
そんなときに限って妻の眠りが浅く、後になって「ブーブーうるさかった」とクレームがつく。
申し訳ないという気持ちはあるが、早起きは止められないので、明日は頑張って起きようと思う。
山奥にある祖母の家
周りには該当すらも無い
暗闇で天井を見つめた
瞼が重くなる感覚はない
気分転換に散歩をしよう
近くのスキー場に来た
ふと空を見上げると
文明の中にはないひかり
僕の目は覚めてしまった
暗がりの中で呻く。
う~いて~、いて~よ~
脈動のバクッバクッに合わせてズキンッズキンッと
頭が痛む。
予兆のうちに薬を飲めば間に合うのだが
いきなり来たときは慌てて飲んでも、もう薬は効かない。
それでも家にいるときはまだ幸い。
音の無い暗い部屋で横になり、タオルで頭を締め付ける。
これが痛みを多少なり緩和させる唯一の方法である。
頭を取りたい…
出来るわけないけど、それだけが頭をよぎる。
う~いた~、いたいよ~
暗がりの中で、痛みが治まるまで呻く。
押入れの中、布団と布団の間に挟まって、君が横切るのを待ち伏せ。
まだかな、はやく来ないかな、飛び上がって驚く君を想像してニヤニヤする。
しばらく待ったが、君がやって来る気配はなかった。
なんだツマンナイの、と欠伸をして目を閉じる。
パチっと目を開けて、もう一度欠伸をした。
よく寝たー、と身体を伸ばしながら押入れから出た瞬間、襖の陰から君が飛びかかってきた。
ビックリしたな、もう〜!!
テーマ「暗がりの中で」
大好き
あと5ヶ月もすれば別の高校
今のクラスが学年が
あなたがどうしようもなく好き