頑張って生きる一般人さん。

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誰も寄り付くことのない暗い森の奥。

そこにひっそりと佇む、ひとつの小屋。

私はここで、二人お茶会を開く。

私がブレンドした紅茶。

後味がスッキリして飲みやすいのよ、とあなたに提案する。

なのに、あなたは何も話してくれない。

美味しいとも、不味いとも言わない冷たい体。

私は一筋の涙を零す。

あなたは一筋の血を流す。

そこにほのかに漂うのは、紅茶の香り。

ただそれだけだった。

〜紅茶の香り〜
〜暗がりの中で〜

10/29/2023, 8:24:35 AM