Shamrock / 村雨

Open App

[※hrak二次創作/オリ主/Sky×hrak]

《諸注意》
※最早別人(キャラ崩壊)/ネームドキャラの親戚位置に居る設定のオリ主(に辿り着かなかった)/尻切れトンボ/リハビリ品/


※嫌な予感がしたら[次の投稿]をタップ推奨


side:抹消(のつもり)
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼


 ──子供の頃の話だ。
 今思えば、夢でも見ていたんだろうなと思う。ただそれでも、あのクリムゾンレッドの蝋燭に灯る淡い炎が忘れられなかった。



『──おや? 珍しいな、ニンゲンなんて』


 『迷子か?』と小首を傾げながら、先の見えない暗がりからカンテラを片手にソレは現れた。

 混じり気の無い白い髪と暗い褐色肌のソイツは、顔を覆う仮面の向こうから黄金色の目を覗かせていた。民族衣装に似た身形をしていたせいか、見た目は中性的で声を聞くまで男だと認識できなかった。そのときの俺はと言えば、自分の手も見えないくらいの闇に怯えて身動きが取れなくなっていたんだったか。事実カンテラと共に男が現れるまで心細くて泣きそうになっていたのだし。当時7歳未満の子供だったにしては、まぁ我慢強い方だったと思う。


『うん? ──あぁ、なるほど、"引っ張られた"のか。にしても"裏世界"の方に落ちるなんてお前も災難だったな』

『……うらせかい、ってなに?』

『裏世界は…………ソファの裏とか、束ねたカーテンの中とか、そんな感じの場所……っていうのかな、あれ。……説明ムズイな。──あ、ルイス・キャロルの『不思議の国アリス』とか読んだことはある?』

『ウサギをおいかけて、あなにおちるやつ?』

『そうそう。今のお前は"アリス"みたいになってるってこと。ただ彼女と違って穴の中で迷子になってたみたいだけど。……とりあえず、ここは真っ暗で何も無いし、表に連れて行くよ』


 そう言って俺の手を優しく、けれどしっかりと掴んだ男は、明かりを消したカンテラを背負うと外套を"羽撃かせた"。
 驚いて思わず目を瞑った俺を見て、男はやわらかい声で『目を開けてみな』と言った。言われるがまま目を開けると、一面の星空と月明かりに照らされた青紫色の砂漠が広がっていた。


『運が良いな。最初に見るのが《星月夜の砂漠》なんて』


 『"王子様"の導きかもな』と、男はゆっくりと地面に降りると俺の手を緩く引きながら、砂漠の奥にひっそりと佇むバラの庭園へと足を進めた。



【暗がりの中で】



✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼

【定期】着地点見失いました(タイムアップ)
いつか書き直したい(切実)

星の子の容姿は現時点では特に決めてないです。

10/29/2023, 9:27:56 AM