『時間よ止まれ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
時間よとまれ
何かの歌にあったな
時間よとまれ
今、この幸せな瞬間に
時間よとまれ
今、この美しい瞬間に
時間よとまれ
どんなに願っても
時間が止まることはない
でも心に刻んだ時間は
今でもその時間で止まって
消えることのない記憶
今、この瞬間に時間よとまれ
美しく、幸せな時間だけを残して
時間よ止まれって魔法使えたらいいのにな
そう思う時がある
でも現実は…
思慕(再投稿)
「くしゅっ」
ある日の兵法学の勉強中。ヴァシリーの部屋に来て、講義を受けている時に小さくくしゃみをした。顔をあげると、向かいに座っていたヴァシリーが怪訝そうにこちらを見ている。
「……ごめんなさい」
「………」
ヴァシリーは小さく息を吐く。体調管理がなっていないと叱られると思った。でも。
「最近、急に冷え込んだな」
「?うん、そうだね」
「お前に新しい服を用意してやらんとな」
「えっ。いや、いいよ。私が……」
「……俺が用意するものは受け取れないと?」
じとりと睨まれ慌てて「そんなことない」と訂正すれば、ヴァシリーは満足そうに小さく笑う。
「お前は俺の与えるものを大人しく受け取れば良い」
「……分かった」
ヴァシリーは椅子から立ち上がって私の背後に回ると、着ていた外套を私の肩に羽織らせた。
「とりあえず、講義が終わるまではそれで我慢しておけ」
「ありがとう」
その後は何事もなく講義は進んで行った。
数日後。季節は秋へと移り変わり、騎士たちの服装も厚着へと変わっていく。
その日に部屋にやって来たヴァシリーもいつもは寛げている外套を珍しくきっちり着ていた。
そして、彼の手には包みが。
「言っていたものだ。くれてやる」
「………」
驚きながらも包みを開けると、そこにあったのは上質そうな黒い外套。襟元と袖口にファーが付いていて、ふわふわしている。
「……いいの?」
「くれてやると言ったんだ。受け取れ」
無表情にそう言うヴァシリーとコートを私は交互に見る。
(でも、無碍にするのも良くない……それに、気になる)
着心地が気になって袖を通すと、とても心地が良かった。体温が外に逃げないから、すぐに温もりを感じるようになる。
「気に入ったようだな?」
「うん!とても!ありがとう、ヴァシリー」
私の反応に気を良くしたのか、ヴァシリーは満足げに笑うと私の頭をくしゃりと撫でる。
「お前はそうやって俺の与えるものに笑って受け取れば良い」
「なら、その分あなたの為に役に立ってみせる。多分、物よりもあなたはそっちの方が喜んでくれるでしょ?」
「はは!よく知っていたな。ミル」
「十年も一緒にいるから。それくらいは」
「そうか。だが、それでこそ俺の教え子だ」
機嫌良さそうに笑うヴァシリーに私も笑い返す。
普通の師弟と言うには少し歪かもしれないけど、少なくとも私は彼のことを師として慕っている。
いつかあなたの隣で戦えるよう、頑張るよ。
あなたはやっぱり私にとっての光。
昨日、過去の投稿を見返してみたんです。それでうっすら覚えていたのですが、、、前、全く同じお題なかったか!?
いや、流石に全く同じはないと思う。まさか、この運営も遂にネタ切れ?いや、分からん。ちょっと時間をください、過去の投稿をもう一回見返します。
ありました。9月19日。お題は全く同じと思われる。
今、一番時間が止まってほしいと感じている人、それは、受験生である。あぁあ、もう1年くらい早く勉強始めておいたら良かった。
時間よ止まれ!……て言ってもまぁ、無理だろうなあ。そういや、ドラえもんの作者は、期限が差し迫っていて、そんな時、時間が戻ればなぁと思ったのがきっかけで、こんなこと、出来たら良いなのドラえもんを作ったらしい。以上、豆知識でした。
時間よ止まれ。時間よ止まれ。時間よ止まれ、、、
止まらないよなあ。そりゃ、そうだよなあ。100年後にでもいかなきゃ。
唱えても止まらない。それなら、この時間を有効に使おう。夢をみるより、今出来ることを精一杯やるしかないよね。残り4、5ヶ月くらいか。頑張ろう。
やばくね。(語彙力皆無)
やっちゃお。
あー、思っちゃったな
これやりだしたら止まらんしな
「楽しーね!」
言うぐらいまでやっちゃったな
あー
楽しいな楽しい楽しい
たのしいたのしいたのしい
タノしいタノしいタノしい
やば
頭ぐっちゃぐちゃだ
ヤバい
“タノシイ”しか考えらんねー
いや考えれてるか
ぇえ
でも1回
うん
時間止まって欲しい
あー
もっとやりたいなぁ
やりたいやりたいやりたいやりたい
じゃないとさ
あ、
「飽きちゃった」
あーあ
時間よ止まれ
作・白石由貴
愛犬が死んだ。それは本当に急な事だった。
ずっと一緒にいると思っていた、
ずっと一緒に居た者が急に居なくなった。
少し前から愛犬との時間が少なくなっていた。
だから後悔が募る。
ああしたら良かった。ああしなきゃ良かった。
ずっとずっと後悔だけが募るだけ。
昔に戻りたい。生きていた頃の愛犬に会いたい。
火葬したくない。ずっとそばにいて欲しい。
時間は無慈悲に進む。
時間よ止まれ。止まってくれ。
途中でやめた本の中に挟んだままだった。
句読点のない君の嘘はとても可愛かった。
後ろ前逆の優しさは少しだけホントだった。
初めて呼んだ君の名前、
振り向いたあの顔、
それだけでなんか嬉しくて
急いで閉じ込めた
時間よ止まれと何時思っただろう
君と過ごしてバイバイをする日
別れ際いつも思う
君に抱きしめられて
君と口付けを交わして
その温もりが離れることが
とてつもなく寂しいから
君の腕の中にいる時に
このまま時間が止まってしまえばいいのにと
呆れるほどに願ってしまう
満ち足りて
幸せな気持ちの
今このとき
時間よ止まれ
とは思わない
この幸せが
ずっとずっと
続きますように
………時間よ止まれ
痛いくらい
冷たい
指先から
温まった
心の真ん中まで
マイナスも
プラスも
ひっくるめて
包み込んでいるのは
ぜんぶがあなた
世界が終わってもいいな
明日が来なくたっていいな
あなたがいないのは嫌だな
そんなかんじで
今日も今日とて
愛してるだなんて
ぜったい言わない
今日もとても幸せ
前の方が好きでいてくれた
前の方がドキドキしてくれた
時よ止まれ
もっとあなたの傍にいたい
時間よ止まれ
今日は私の誕生日
時間よ止まれ
時間よ止まれ
今こうして
慌てないでいられるときを
味わっていたいんだ
過ぎた時間は取り戻せないから
大切にさせてくれ
時間よ止まれ
止まっておくれ
小さい頃のままで
ずっとずーっと止まっておくれ
みんなと楽しく
遊ぶんだ
子供の頃は
「大人になりたい」
大人になったら
「戻りたい」
けれどそれでも少しずつゆっくり
前向こう
それだけで偉いよ頑張った
周りの皆
自分自身
全員幸せ
なりたいな
時間よ止まれ
永遠の今なんていらない。
でも、せめて今日がもうひとつあればいいのに。
これから起きるかもしれないこと、親がいなくなること、誰に頼れなくなること、病気になること、友達と会わなくなること、あまり政治も機械もわからないこと、若いだけで許されていたことが許されなくなることがたくさん起きる。それが怖い。
【時間よ止まれ】
また同じ夕暮れを繰り返す。
長く伸びた二つの影。手を繋いで夕陽を追いかけた、いつかの朱い空の下。
「もうすぐ日が暮れてしまうの。さよならだ」
「さよならはやだな。帰りたくないよ」
暗くなる空に文句を溢し、もう少しだけを繰り返す。
いつもと変わらない光景。昨日と同じ二人の細やかな望み。
「このまま時が止まってしまえばいいのに」
「ずっと夜が来なければ一緒にいられるのに」
ね、と二人顔を見合わせて笑う。
そんな事はありえないと知っているからこそ言える、他愛のない言葉。
つかの間の別れを惜しみながら、また明日の約束をしてお互いに帰る。
そうなるはずだった。実際明日は来るはずだったのだ。
長く伸びた一人の影の先が、苔むし朽ちた碑にかかりさえしなければ。
―― カナエテアゲル。
ざらりとした、耳障りな応える声が聞こえ、一人の姿が掻き消える。
繋いでいた手を失い、彷徨うもう一人の手を置き去りにして。
閉じられた一人は、同じ夕暮れを繰り返している。
ぱりん、と何かが割れる音がした。
見上げた朱い空には罅が入り、ぱりぱりと音を立てながらその罅を広げていく。
まるで落として割れた硝子玉みたいだ、と閉じられた子は思う。
それ以上には何も思う事はなかった。同じ夕暮れの中で擦り切れていった心は、酷く鈍磨になってしまっていた。
広がる罅をただ見つめ。その先の怪しく光る黄色の何かに目を瞬く。
黄色。けれども白のようでもあり、赤にも見える不思議な丸い何かが大きな月だと気づいた時には、すでに空は粉々に割れていた。
「迎えに来たよっ!おまたせぃ!」
懐かしいようで、記憶のそれよりもずっと低い陽気な声が、割れた夜空の向こうから振ってくる。
にやり笑い手を差し伸べる青年に、あの日のもう一人の影に重なって、恐る恐るその手を取った。
「よし、行こう!さっさと行こう!」
―― イカセナイ。
閉じられていた子の伸びた影から声がする。ざらついた雑音が影を依代に、形をなして現れる。
手を掴まれる、その瞬間。
「行くんだよ。邪魔すんな」
笑みを消した目の前の青年が、腰に差していたナイフを抜いて影へと躊躇いなく投げつけた。
ぴしり、と音がして。影に罅が入る。
声も出せずに崩れ落ちていく影を冷めた目で見下ろして。けれど次の瞬間には再び笑顔を浮かべて子を、あの日失ってしまった友人の手を話さぬようにしっかりと繋いだ。
「これで邪魔されなくなったな!よかったよかった」
繋いだ手を引いて歩き出す。
空が割れ、影が消えた事で閉じていた空間にもあちらこちらがひび割れていく。
「早く帰ろう!んで、おいしいもの食べたり、遊んだり…とにかく一緒になんかしような!」
「なにか」
「そ。なんでもいいや!」
足取り軽く、青年は割れた空の向こう側へと歩いていく。手を引かれるままの友人は、擦り切れた心でかつてのあの手を繋いだ影を思い出し。今手を繋ぐ彼との差異に、戸惑うように目を瞬かせた。
夕焼けの向こう側。猫の目のような不思議な色を湛えた、望月の妖しく輝く夜の下へ。
繰り返していた擬似的に止まっていた時間が、正しく流れていくのを感じる。聞こえてくる虫の声に、吹く風の涼しさに夏の終わりを知り、繋ぐ手に縋るように力が籠もる。
振り返るその場所に、夕焼けは欠片も見つける事が出来ず。ただ苔むし朽ちた碑が粉々に割れているのが見えるだけだった。
「あれからさ。いろいろあったんだ。いろいろあって、一人になった。でも新しく出会いもあって、師匠って呼べる人もできて、たくさん出来る事が増えた。だから夕焼けを壊して助けられた」
「師匠」
「ん。すごい人なんだ。なんでも出来て、何でも知ってる。優しい人」
「優しい、人」
見上げる目と見下ろす目が合う。変わってしまったと、同じではないのだと示すその差に、手を離しかけ、手を強く繋がれる。
「師匠に会いに行こう。で、一緒に生きていこうな」
「生きて、いく」
言葉をただ繰り返す友人に、青年は強く頷いた。
足は止めない。彼が生きてきた時間と同じように、前に進み続ける。
「もう二度と時間が止まってほしいなんて我が儘言わないからさ。だから一緒にいよう?」
「一緒に、いる」
―― あの子のように。
繰り返す言葉の後に続く囁きを、必死に聞こえないふりをした。
笑って、誤魔化して。都合の良い言葉だけを拾って、大げさに繋いだ手を振って歩いて行く。
止まる事なく流れていく時間と、繰り返し停滞していた時間。
多くを経験し大人になった青年と、夕焼けに囚われ子供のままの友人。
けれどその実、青年の心は擦り切れた友人のそれよりも壊れている。あの夕暮れ時に今も置き去りにされている。
「これからはずっと一緒だ。ずっと」
何度でも繰り返す。言い聞かせるように、呪いのように。
月に照らされた青年の表情は、笑っていながらも。
一人残されて、泣いているようにも見えた。
20240920 『時間よ止まれ』
わあ、幸せ!鍵を探し当ててしまった。旅の結末を迎えて扉がきぃと開いてしまったみたいだ!これがエモーショナルの頂点だね。上がりきってしまえば下がる温度。ああどうか時間よ止まれ!積み木を崩さないで!
不安定だ。ミルク溜まりの迷宮を指先のスプーンで転がした、砂糖よりははちみつが好きだ、このときは。夢見る獏みたいに眠りに矛盾を抱えてしまうけどほんの人生を歌うように鳴らす銀のベル。
おさない夢は覚めてそのことを嘆くばかりしないで、手のひらに握った一番星でふわふわのクリームを買おう。それでがんばってかき混ぜて、とびきりのケーキを贈りましょう!そんな素敵な未来が来るから!終わりなんかじゃないから!!
-時間よ止まれ-
気づいたら更新時間…
時を止めたい気分
更新したいけど、ジャンプの某マンガのスタンドが頭に浮かんで離れないので、もう暫く考えます。
だいぶ人を選ぶ内容になってしまったので一部のみの公開に致します。すみません。
──止まれ、とまれ。
頼むから、止まってくれ。これ以上は死んでしまう。
「ことわる。おまえのそんなかおは、めったに見られない」
もう無理だって。親より先にあの世に行きたくはない。
「いやだ。もっと、みせろ」
ほんとに、まじで、もうやめろって。心臓がおかしくなる。
「おかしくなったら、医者をよんでやるから、あんしんしろ」
「っこの……! 安心できるわけねえだろうが!」
思わず大声を出しても、ぽやぽやしながら首を傾げるだけ。その様子に気が抜けてしまい、椅子の背もたれに思いきり体を預けて深い深い溜息をついた。
***
「じかんが、とまれば、いい……」
「え?」
伏せられていた水色がこちらを向いて、とろんと融けた。
「そうすれば、ずっと……おまえといられる」
2024/9/23 #5