『時計の針』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
掛け時計の針が止まっている。
正確に言えば、4時36分12秒あたりで
ビクッビクッと痙攣している。
いま、何時なんだろう?
部屋の明かりをつけたまま、寝てしまっていた。
外はまだ暗く、とても静かだ。
…と言うよりは無音だ。
……たぶんまだ寝てても大丈夫だろう。
だって時が止まったままなのだから。
#23 『時計の針』
ひきだしを開けたら
学生時代の時計が入っていた
どこか冷めた目で見ていた文化祭
目標や将来にまみれた教室
ただただ無心になった部室
針はまだ動いていた
ところどころ
鋭利な記憶をちらつかせながら
#時計の針
チッ、チッ、チッ、、
今日も時計は現在(いま)を刻む。
過去には戻らない。戻れない。
人生もまた同じ。
あの時ああすれば…あの時こうしてたら、、
現在何を思っても、それはすべてたられば。
だったら、後悔しないように現在を一所懸命生きようか。
だって過去には戻れない。
そう、時計の針のようにね。
#時計の針
針がカチカチ鳴る時計は嫌いなんだ
集中できない。
そもそも時計ってやつがあまり好きじゃない
アイツらいちいち主張してくる上に決まり事を押し付ける、どこに行ってもデカい面してぶら下がってる
針が進むたびに憂鬱だ。
極力、視界に入れたくないし
できれば世界中の時計を壊して回りたい、きっと最高に気分がいいよ。
どんなものにも終わりが来る、一分一秒進むたびに細胞が破壊と再生を繰り返し、いつか限界が来る、終わりが来るんだ。
カチカチ
カチカチ
カチカチ
想像するだけで憂鬱だ、
だからさ
時計の針がカチカチ鳴る時計は勘弁だよ。
[時計の針]
止まれば
電池を入れ替えて
あるいは
太陽の光をあてて
いつだって
思い立ったときに
動き出せる
動けるようになるから
今は
動くのをやめてしまった自分を責めないでね
気づいたら
いつも 時計の針を見ている
いつも 時間を気にしている
いつの間に
時間に支配されてしまったの?
もしも 時計がない世界になったなら
もっと 心にゆとりが生まれるかな
もっと 幸福を感じられるかな
『時計の針』
時計の針は
まわるものと思っているでしょう
我が家の掛け時計は
15時12分をさしたまま動かない
時計の役割は
そこにあること
時間をさすことじゃない
祖父が愛用していた時計
私の気が変わって
いつか動き出すことが
あるでしょうか
「時計の針」
時計の針を巻き戻すように
眠ったままの君に会いに行く
長い長い旅を今終わらせよう
君という名の家に帰る Way Back Home
人にとって時間は指標
人に伝える手段のひとつ
大切なものを間接的に表す
何かに集中しているとき
時計の針は進み人を作り上げる
仕事も遊びも恋愛も無駄も
限られた時計の針を振り分けて
止まる
時計の針
時計の針。じぃーっと見てると・・・・何かを忘れてしまいそう(笑)
時計には絶対に長針と短針が重ならない時間がある。
それが11時。
人生にも人生の11時があるようで。
何も上手くいかない時、辛く苦しい時、大きな挫折を味わった時、それは人生の11時なのかもしれない。
でも時計は動く。ずっと11時にはいない。
辛く苦しい時を過ごす人達もいつかは抜け出せる時が来ると信じて。
『時計の針』
雨の朝。
雨の日は音楽は流さず、
雨音と時計の針の音だけの中、
glass pen でカリカリと書く音がとても心地よい。
涙を吹くときに耳元で響く秒針に、両の掌で抑えた頭の中にあるぐつぐつした感情と相反した混ざりようのない正確な音が余計に事態を深刻にしている気がして、急いで手首に巻いたその音を投げ捨てた。
『時計の針』
その時、時計の針が動いた。特に意味のないそれっぽい感じの書き出しで始まる今日のお題。
時計か。昔は持ってたけど今はスマホので十分だ。時計って置場所にも困るし電池の問題もあるしな。スマホが最適解よな。
ただまぁ壁掛け時計とかはちょっと欲しいし、でかいちくたく時計はかっこいいね。
はっきり言って機能面では必要ないけどインテリアとしては優秀だよな時計って。インテリアにかける金も心の余裕もないけど。
おしゃれアイテムとしてなら懐中時計とか欲しい。昔あれがやたらとかっこよくみえてな。
片眼鏡をつけたインテリがさっと懐中時計を取り出すわけだ。あのかっこよさは腕時計とかスマホにはないよな。
腕時計に関しては昔からかっこいいと思ったことがないし興味を持ったこともないんだよな。昔Gショックとかあったなぁ、ってくらいか。
時計といえば有名な歌があったな。たしか平井堅が歌ってたやつ。おじい~さんの~時計~ってやつ。あれってカバーだっけ? よくわからん。
「時間は、人類に与えられた平等なものだ」
という人がいる。
これは半分正解で、半分不正解だ。
1日24時間、1年365日といった時間ならば平等だ。
しかし、命に与えられた時間は、平等ではない。
平和な暮らしをしていると忘れがちだが、
そもそも人は、自分がいつ死ぬか分からない。
今日、病と戦い力尽きる人がいる。
今日、事故で命を落とす人がいる。
今日、自ら命を絶つ人がいる。
今日、産声を上げずに天へ還る子がいる。
今日、理不尽に人生を奪われる人がいる。
今日、明日……
見えない未来に怯える必要は無いだろう。
しかし、それは必ず、ある日突然やってくる。
奇跡を期待出来るほど、幸運も平等ではない。
我々に与えられた時間は、決して平等ではない。
時に残酷なほど、あっという間に過ぎていく。
時計の針を戻すように、遡ることは出来ない。
この瞬間も、刻一刻と未来が今に変わっていく。
私は、あなたは、
今日、どう生きるか?
『時計の針』
『時計の針』
「うっそ、まだこれしか時間経ってないの?あ~早く仕事終わんないかな~」
「え!?もうこんなに時間経ってたの!?やっば!まだ一緒にいたいのになぁ」
「マジかよ・・・この時計、時間ずれてんじゃん。」
皆、『時間』を気にするけれど、その時間を確かめるために絶対に欠かせない存在が『針』なんだ。
普段は空気のように気にされない存在だけど、実は人間を突き動かすための絶対的存在。
デジタル時計よりもアナログ時計の方が好きって人は、その理由を、時計の針によって時間が『見える化』しやすいからだって言う。
針がどの方向を向いているかで、自分の行動指針が決まる。
ちな、私もアナログ派です。
ただじっと見ている。
少しずつ動いていく、長い棒と短い棒と細い棒を。
あれはぐるぐる回る。
じっと見ているのは他に見て良さそうなものがないから。
この部屋には他に動くものがないから。
あれがぐるぐる動いて、今と違うところに行けば、多分このドアは開く。
そしてあの人も帰ってくる。
しばらく見ていたけど、細いのは動くけど、長いのと短いのはあんまり動かない。
少し大きい声で動くように言ってみたけど、声は出なくて、空気を噛んだ。
ここは、体を思い切りたてにすることもできない。
小さい頃は、そんなことはなかった気がする。
小さい頃は、あの人以外にも誰かがいた気がする。
もっと小さい頃は…。
やることがないので、手を舐めている。どんどん舐めていると少しは何かが動きそうな気がする。
まわりのものをつついたり、かんでみたりする。
長いのと短いのは少し動いたかなと眺めてみるけど
何が何だかわからなくなってしまった。
目を閉じてあけて、目を閉じて開けて。
何にもすることがない。
お腹も空いたし、喉も乾いた。
「あーもう、何これ…何でペットシーツボロボロにするのよ…」
「散歩もしなくていいし、大きくならないって言われて飼ったけど、どんどん大きくなるし…。はー失敗した」
時計の針って常に何を考えてるのか?
とりあえず、擬人化してみよう。
まず秒針は若い社畜。
長針は器用で、社畜より早く昇進するタイプ。
短針はパソコンでゲームしながら、とりあえず任された少しの業務をやって定時に帰る上司。
これなら考えやすいな。
秒針はやる気があるからずっと回っているし、実は(何で回り続けてるんだろう?)とか矛盾をある程度考えているのでは?
長針はやる気あるけど、時間とか回りの状況を見て自分の仕事を割り振るから(これは非効率だし、ちょっと削ろう)とか思ってるのでは?
短針は(なんで自分はここにいるんだ?)とかかな?
時計の針は面白いな!
最後に、時計を見ている私たちは向こうから見たらどう思われてるんだろう?
時計の針がチッ、チッと音を奏でる。
私はこの音が嫌いだ。昔からこの音を聞くと恐怖に駆られるから。
最近は慣れてきたのだけど、心の奥底ではまだ恐怖を感じている。
そんな時だった。ピコンとスマホの通知が鳴る
今暇なんだけど、一緒に絵描かない?
君からのLINEだった
OK!でもどっちの家?
俺ん家でいいよ〜
ありがとぉ~!
と返して急いで準備をする。ハンガーに掛けてあったパーカーを羽織って私は外に出る。
その時鳴っていた時計の針の音は、私を励ましている気がした。
そう思うと次第に、時計の針の音が好きになった。
ー時計の針ー
カチ、コチ、カチ、コチ。
柱時計の振り子は揺れて鳴っているのに時計の針は動かない。時間が経っているはずなのに可視化するものが動かなくて不思議な感覚を味わう。
もしかして、私たちと時計の振り子以外の時間が止まっているのかも。
部屋がとても静かなのもそう思う要因だった。
「私たち以外の時間が止まっちゃたね」
「このまま時間の中に閉じ込められて閉まったらどうしようか」
俺としては願ってもないことだけど君は
「そこまで考えてなかった…!時間がないからお腹は減らないとして、あなたの手料理が食べられないのは悲しいな。そろそろ咲きそうな花を教えようと思ったのに…。花びらが開く瞬間が見られない…」
しゅんとする君に「止まった魔法を解く方法があるよ」と
「それって私には難しいこと?」
「ずっと簡単で、単純なこと」
流れるようにキスされて不意打ちに固まる私。
「簡単だろ?」と彼が笑って
カチリ
1㎜も進まなかったはずの『時計の針』が動いていた。