『時を告げる』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
この時期になると思い出す
大好きだった貴方の誕生日
もう傍にはいないのだと痛感して
時の流れを知る
朝、目を覚ます。
布団に入ったまま、真っ直ぐ前の壁に掛かった時計を見る。『5時か…』
窓側の方に目をやると、外は少し薄暗い。5月6月なら、景色が隅々まで見える時間なのに…9月ともなると、さすがに、明けるのが遅くなってると感じる。「さて、起きるか」
布団をあげ、パジャマから家着に着替えていると、覚まし時計のアラームが鳴った。5時15分に設定している目覚まし時計。
近頃は、それより早く目が覚める。「年かな…」そう思える今日この頃。『もう要らないか?俺には…』
もの心がついた頃からずっと付き合って来た「時をつげる」目覚まし時計。私は、その見慣れた古時計を、しばらく、ぼーっと眺めていた。
秋の風のにおい
鈴虫やコオロギの鳴き声
木々の色づき
朝のひんやりとした空気
いつも自然が教えてくれる
春夏秋冬のあるこの国に生まれて
私は幸せだ
ほぼ一定で刻まれている。
変わることのないそれは、とても無機質で。
昨日も今日も。
明日も、きっと。
そう思っていたのに。
淡々と刻まれていたはずの音が、
ひとつ、長く、鳴り響く。
二度と、声が聞けない日々の。
二度と、会うことすらできない日々の。
その始まりを。
苦しそうな、辛そうな姿を見る日々の。
明日が来るのが怖い、そう思う日々の。
その終わりを。
ひとりの人生の、その終わりを。
機械音が、告げる。
時を告げる
時を告げる
朝の収集車の響く音
昼時の鰻屋の香ばしい香り
夕暮れの部屋の点灯
流れるテレビニュースのキャスターの声
時計の針を見ることよりも、漠然とした時の流れの幅を感じることが、日常の告げるリズム
さあ、そろそろおはようのメールを打とう
きっとあいつにとってのひとつの時の刻だから
クールラン
隣で起き上がる
煙草を吸う
咳をする
それが私の、目覚めの合図
「時を告げる」
雲間から日が差せば
鳥はさえずり
羽ばたき飛び立つ
静かな郊外でも
ざわめく街中でも
未開の森でも
山ほどもある言いたいことを
抱え込んだら堕ちてしまうだろう
だから適度に削ぎ落として
フル軽装備で
朝日が洗い流した後の
輪郭鋭い交差点
青に変わる信号
どこへ向かうかなんて
鳥は自由なはずだ
時を告げる
卒業したあとまだ君にはまだ一回も会えていない
君は卒業式に来なかった
ちがうな来れなかったんだよね
色々あったから
また会えたらさ
また3人で遊ぼうよ
その時は「あの頃の私たちはバカだったな」
って笑おうね!
待ちあわせ場所にアキは来ない。
いたのは、鈴虫とコスモスと十五夜で、
爽やかな風が吹いていた。
ああ、そうか、
ぼくが立ち去る時がきたと、
ナツは思った。
最近目覚まし時計を買った。
寝過ごさないようにだ。
スマートフォンで動画を見ながら寝落ちし、朝電源が切れたことが何度か有る。
うっかり寝過ごしたら大変だ。職場になんと言えば良いかわからない。
デジタルよりもアナログの方が良い。
文字盤が見やすい時計が好きだ。きちんと数字が書かれているもの。
結局、ごくシンプルなものを選んだ。
今日も私に、朝が確かに来たことを告げてくれる。
これからもよろしく。
あったまにきた。絶対に許さない。
私はそう思いながらも、その場にしゃがみ今日のノルマを果たした。
「まだ近くに、いるはず」
立ち上がると、周りを見たが、アイツはやはりいない。
くそっ、くそっ。
首を揺らし、忙しく探しまわった。
どこ、どこにいるの?
すると、肩をつつかれた。
「時間だ」
もう? もうそんな時間? 仕方ないわ。
私達は、外へでた。そしてお腹いっぱいに空気を吸うと
「コケコッコー!!」
また、1日が始まる。
_____時を告げる_____
6月におばあちゃんが亡くなりました。
おばあちゃんはもともと入院していました
亡くなった日私はテストで学校を休めませんでした。
家に帰ると、おばあちゃんに行くよと言われ
おばあちゃんが亡くなったことが受け入れられずにいました
おばあちゃんの家に行くと
おばあちゃんはとても冷たく、苦しまずに亡くなったそうです。
今思えばもっと関わっていればなと後から後悔しました
時間が流れていくと共に事は進んでいき
お通夜、お葬式、時間は過ぎていき
火葬場で最後のお別れをしました。
人はいつかは死ぬ
そう言われていましたが、未だに受け入れられていません
おばあちゃんの家に行けば、いるんじゃないかなと時々思ってしまうのです。
先日母と空を見あげると、母はあれおばあちゃんの笑顔にそっくりと言いました。
私はその瞬間涙が止まりませんでした。
もしかしたら、おばあちゃんが様子を見に来てくれたのかな
と思うと余計に涙が止まらず号泣してしまいました。
実は、私おばあちゃんが亡くなる前に一度あっていて
お姉ちゃんと母と病院にいきおばあちゃんに会いに行くと
おばあちゃんは最後
今度は家で会おうね
って言いました
もしかしたら、もう時間だとわかっていたのでしょうか
今でも思い出すと涙が出てきます。
おばあちゃん、元気にしてますか?
2022.9.6
『時を告げる』
おばあちゃんから譲り受けたボンボン時計
毎週月曜日にネジを巻く楽しみ
少し遅れ気味なので5分早めておく
ネジ巻きを定位置に置き扉を閉める
時刻は11時58分あと2分したら
ボ〜ンボ〜ン・・・
巻き終わったあとの音は
元気に時間を教えてくれる
時を告げる
時は、いつも流れていく。朝が来て、また夜が来る。
おはようと声をかけ、また明日ねと手を振る。
いってきますと出かければ、ただいまと同じ場所に帰ってくる。
時と言葉は、同じように始まりがあって終わりを告げる。
時を告げる
久しぶりだね
最近全然会ってなかったから
心配したよ、元気だった?
僕はね、元気だったよ
君に話したいこととかいっぱいあったけど
まあ、いいや
だって君の顔が見れるだけで嬉しいし
てか、なんで泣いてるんだよ
久しぶりに会えて嬉しかったの?
僕もだよ
でも大丈夫、僕は君が忘れないかぎり
ずっと君のそばにいるから
だから安心して
もう時間だよ
ほら、、
朝が来たよ、
またね…
「時を告げる」
鳥の声
蝉の声
鈴虫の声
廻る季節の声
迎えた季節は何回目?
迎える季節は後何回?
最後に聞くのは誰の声?
辛いんだ。現実世界では既に私は私じゃなくなっていて、ネットに逃げてしまう。
何もできない、弱虫、ただ居なくていい存在。
毎日生きると共に生きる意味を探していて、
でも見つからなくて。生きる意味より死にたい理由ばかり考えちゃうんだ。
限界で限界で、耐えられなくて……
私は、最後の時を告げた
時を告げる
コケコッコ
鐘の音 鳥の声
コケコッコ
日の光 砂時計
チャイムの音
人の喧騒
アラームの音
夕焼けの色
窓を閉める音
鈴虫の鳴き声
静かな夜
お題《時を告げる》
時の歯車が狂いだす。
なんて滑稽な物語だろう。
「――騙したの」
蒼白の表情で、やっとの思いで紡ぎだした少女。
目の前にいる青年はにこにこしているのに、氷のように冷たい。
「人聞き悪いなあ。オレはちゃんと、君の望む恋人だったでしょ」
“やさしくて、あたたかい。一緒にいると、すぐ笑顔になれる人がすき”
ちがうちがうちがう――……私が!
私が本当に望んだのは!!
「ソルトは、こんなこと望む人じゃないっ」
「――君の知ってる“ソルト”は、でしょ。君は一体“ソルト”の何を知ってるの?(時は告げた)」
「ソル……?」
「夢は終わりだよ。――もうすぐ夜明けだ(さよならオレが、ほんとうに愛した人)」
時は告げる。――終わりの始まりを。
君に触れ合ってできたときの擦り傷が今ごろ痛みだしたの
身体中切れあって、擦れて、喚いても結局残ったのは一欠片程度の愛情だった
惨めな英雄は私を攫っていつしか半端に時を刻んで傷を付けていったんだ
それでも私は救われたの、裏切ることなき純粋な恋に