『春爛漫』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
桜が咲いている。
菜の花も、チューリップも、たんぽぽも、スミレも。
色彩が増え、気温も上がり、街が一気に華やかになる。それは勿論、街に住む人々も例外ではない。
「·····」
大通りを一本曲がって狭い路地に入る。
散乱したゴミの山に埋もれて、一人の男が蹲っている。蹲ったまま、華やいだ大通りに鋭く険しい視線を向けている。
コツ、コツ。堅い靴音が響く。
ゴミの散らばる路地に不釣り合いな、磨かれた革靴の先が自分の前でピタリと止まり、男は目を見開く。
「大丈夫ですか?」
響く低音。
視線を上げれば、スーツを着た一人の男がしゃがみ込んで自分を見つめていた。仕立てのいいスーツがしわくちゃだ。
「·····」
「ほどこしとか、そういうつもりじゃないんです」
差し出された手には、名前の知らない小さな花が一輪と、フィルムに包まれたマフィンが一つ。
「せっかくの春なので」
「·····」
思わず手を出してしまった自分に、男自身が驚いていた。
「美味しいですよ、それ」
男が立ち上がるのを目で追う。背が高い。すらりとした、綺麗な立ち姿だった。
春を体現したような男に、なぜか毒気を抜かれた気がする。
去っていく男の背越しに、大きな月が輝いていた。
END
「春爛漫」
お題 「春爛漫」
春爛漫という言葉は、今の季節にはピッタリだが、自分自
身、今の時期が大変すぎてそれを感じるには、不十分であ
った。
しかし、ある時、車から見えた桜がとても綺麗で、光り輝
いて見えた。周りの景色一面桜というわけではなく、道に
沿って真っ直ぐ一直線に植えられた桜の木で、やっと私も
春爛漫を感じられた。
その時、忙しいから感じられなかったわけでなく、桜にた
だ意識を向けてなかっただけなのだと感じた。
その一瞬だけはほんとに、忙しさを忘れられた。
今年の春爛漫はもう私の中では終わったが、また来年
会いたい。
みなさんも、少しでいいから見に行ってみてください。
とても心が落ち着きますよ。
「春爛漫」
ぎこちない制服も、
歩きなれない革靴も、
今しかない、シャッターチャンスだ。
うすべにの
ふりつもるゆき
かきわけて
ちいさないのち
そっと息づく
春爛漫
春爛漫
私の職場の前は桜並木(とは言っても、数本植わってるだけなんだけど…)になってる。
2〜3日前は、満開、ほぼほぼ満開ってとこだった。
まさしく、春爛漫って感じ。
でも、昨日の雨でほぼほぼ葉桜(桜餅みたい)になってしまった…
本当、春爛漫って一瞬(桜の開花(主に満開)と同じように)だったんだろうな…
春爛漫の空気の中で
あなたは涙した
その涙の中にある感情は
あなたにしかないものだった
桜のような美しい心と
陽だまりのような温かさと
春風のような心地いい声と
誰よりも綺麗な心を持つあなたに
出会えて
友達になれて
わたしは人生の春を感じた
わたしの青春は
春と桜と今日の友だ
春爛漫
三寒四温の言葉通り
温かさと寒さが交互に顔を出し
ようやく桜が満開に咲き誇り
まさに春爛漫といったところだ
それにしても今年の春は奇妙に感じる
暖冬の影響なのか、桜の開花はかなりずれ込んだ
それに雪が降ったかと思えば、
夏日を記録するような暑い日もあった
地球温暖化の影響で
日本から四季が無くなるとも推測されているが
これらの気温の兆候は
春が消えつつある兆しなのかもしれない
春爛漫
薄ピンクの花吹雪。散る、舞う、共に行く。
春爛漫
雪が融けて、いっせいに花が咲き始める。
梅も桜もこぶしの白い花も、時を同じく咲き乱れる春。
生活が制限何かとされ、移動手段も影響を受ける寒い長い冬が明けて、
何もかもが自由で、
活動的で、
なんでも出来る気がしてしまうのが北国の春なのだ。
お題 春爛漫
短歌
春爛漫お弁当持ってピクニック
もし今日が晴れだったなら
『今日さ、外とか出られた?』
『ウチの車にもね、花びら付いてたよ。ほら』
ポンポンと小刻みに交わすメッセージ。
テンポ良く流れる会話の流れから、ほんの数秒の間を置いて読み込まれたのは一枚の写真。
その中で、いくつかの春色が収められている。
お裾分けされた光景へ感謝のスタンプを返しながら、一人そっと想いを寄せる。
いつ来るのかと待ち焦がれていた季節は、どうやらもう既に身近な存在となっていたようだ。
まだ外では雨風が窓を叩いている状態であるが、どうか朝日を迎えるまで、木々の枝先にその色たちを残してくれていれば嬉しい。
そうしてまた一つ、明日への楽しみが増えていた。
【春爛漫】
久しぶりに、ここの感想を
2024/04/10㈬日記
ここへ来て2ヶ月が過ぎて、
嫌だなーと思うような作品は全く
見ないので、ここは本当に居心地が良いです。
お題の捉え方も作者さんで違っていて面白い。
勿論、お題に関係ない作品も楽しい。
作品を読んでいて作者さんの
作者名の由来がね、僕なりに
推測できたときの喜び。
例えば、ある作者さんの作者名は
お子さんへの愛情が込められていると思ったり。
推測が当たっていると嬉しいな。
作品と作者さんの一致は、まだ少ないので(一致できるようになるまで)
楽しみは、これからも続くよね。
本当の気持ち、体験を綴ってくれて
いる作者さん、ありがとう。
おやすみ。
暖かい日射し
ふわりと香る春の匂い
桜の木々は
今年も光り輝いている
……ねえ〜〜〜……せっかく来てんだから、花くらい見ながら歩きなさいね。
『ゲームするので忙しい』 って 笑
お前らしいな 笑
今年は良い時期に咲いたな。さくらが。
卒業も入学も、あ、あと進級も。ちょうど咲いてる時期と被ったからなあ。
あ、お前肩に花弁が。
とれた。『彼氏みたいなことは彼女できてからにして』て…こんくらい普通じゃね??
…え、違うの………??
ちょ、『うわあ』ってヤメテ!!
なあ。
今年叶えたい願いがあるっつったら驚く?
そんな顔しないでクダサイ傷つく。
『そもそもその願いってなんなの』ってか?
そりゃあもちろん。
全国制覇、お前らと一緒に、
行くぞ。
#2024.4.10.「春爛漫」
HQクロネコちゃん。
これ、二択で別れると思うんですが…
最後のセリフ、こいつの性格上ちょこっと(胡散臭い)笑いながら言ってる気がするけど、マジで真剣に前を見据えて言ってるような気もする…っていうね。あなたはどちら派???
今年の桜、私の地域ではマジで綺麗に咲いてる。花弁が頭に乗りそうになって躱しました。
桜が綺麗
虫がいっぱい
病気もするけど仕方ない
春爛漫
爛の漢字が難しい
春爛漫
花が咲き乱れる、春の麗らかな昼下がり。
外から聞こえる、とても愉しげな声。
なのに、ボクは独り。
病気に冒され、ベッドに横たわる。
春らしさの欠片もない、殺風景な部屋の中では、
窓から見える爽やかな青空さえ、恨めしい。
皆、みんな。友達もあいつも。
今頃、満開の桜の樹の下で、
花見とかに、興じているのかな?
そう思うと。熱に浮かされた身体よりも、
心の痛みの方がずっと辛くて。
思わず、泣きそうになる。
だから、ボクは、何も聞こえない振りをして、
無理矢理、目を瞑った。
目が覚めると。
ボクの枕元に、花束が置かれていた。
早く元気になって下さいーー。
嫌と言う程見慣れた、あいつの字で書かれた、
メッセージカードと一緒に。
決して、立派な花束じゃない。
だけど…。
ボクにとっては。
どんな立派な満開の桜より、
野に咲き乱れる春の花々より、
ずっとずっと…綺麗に見えた。
ボクはそっと花束を手にして。
誰も居ない部屋で、独り微笑んだ。
今、ボクの心は。
…春爛漫。
-春爛漫-
桜の花の色は、桃色だというイメージがあるけれど。
実際、花びらの一つ、半分以上が白色なのが可愛らしい。
またそれが、たくさん集まって桃色に見えるなんてところが私はとても好きだなと思う。
春爛漫
ぽかぽか
ばたばた
からから
ひらひら
ぬくぬく
【春爛漫】
春がそこかしこに溢れている
暖かな陽射しに
空が笑う 山が笑う 花が笑う
春を祝って桜が咲く
まだ
朝晩は
冷えるけど
ダウンジャケットや
もこもこの上着は
片付けて
トレンチコートや
パーカーを
引っ張り出す。
昼の日射しは
もう
夏のように
暑くさえ
感じる。
どうしてだろう?
暖かくなると
外へ出かけたくなる。
今週は
お花見でもしようか。
ピクニックもいいな。
キャンプもいいよね。
さぁ、
何から始めよう。
#春爛漫