『手を繋いで』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
手を繋いで …くれない。
徒歩で通う幼稚園から自宅までの道中、私と手を繋ぎたがらない3歳の息子。近所のお友達には自分から「お手手ちゅなご」と可愛らしく迫る。
ずっと私にべったりだったのに、こんなに早く寂しい思いをさせられるとは…と心の中で涙を流しつつ、意を決して息子を抱き上げる。歩道が無い箇所は強制的抱っこで5分。15kgを腕2本だけで運ぶのは体に堪えるが、背に腹は代えられない。
繋いでと手を伸ばしてくれる日が再び来ることを信じて、今日も私は道端で小さな体を抱きしめる。
「手を繋いで」
初めてできた彼氏。
彼氏とイルミネーションデート。
寒いなぁ。
手、繋ぎたいなぁ。
どうやって繋げばいいかな。
ねぇ。
寒いから手繋いでいいかな。
手を繋いで
離さないで
その温もりを
一生忘れたくないから、
双子の私たち
いつでも一緒
私たちは一心同体
お互い思ってることも悩んでることも分かっちゃうもんね
皆、疲れない?って聞いてくるけど、私たちは悩みも好みも全部一緒
だから、疲れるなんて全くない
私の悩みのネタはあの子の悩みのネタ
ずっと一緒
死ぬまで一緒
お互い縛りあうんだ
彼氏なんて作らせない
お互い同じ人が好きだから
ほら手を繋いで。
今日はどこへ出掛けよう
お揃いのコーデ
髪を切ったばかりだから、今日はボーイッシュに行っちゃおう
カッコイイね
それじゃあ、出かけよっか
手を繋いで 思いを確かめ会って
会うたびに嬉しくて 笑顔になれて
箸が転がっても笑いあうような
そんな時間もあったはずなのに
ついには力尽きてしまう…
汝の名は恋?
手を繋いでいると幸せを感じる
初めの頃は
「手汗が」って離そうとすると
「気にするな」ってもっと強く握ってくれた
戸惑ったけど、嬉しかった
その後に
「汚いでしょ」って不安がると
「好きな人だから汚くない」って言ってくれた
だから俺も離したくないと思った
今では
隙あれば繋いでいる
ただ人前はまだ難しい
「手を繋いで」
君と最期に交わした言葉を
何度も思い出す
「必ず、帰ってきます。待っていて下さい。」
必ずと、胸に誓って今日まで耐えた。
本当に、本当に絶対帰ると約束したんだ。
君の笑顔をもう一度みたい。
幼い時に一緒に夏祭りで金魚をすくったね。
君はあまり上手ではなかったから、半べそかいていた。
思わず僕は吹き出したんだっけ……
僕の金魚を渡したら、とびきりの笑顔でうけとってくれた。
帰り道君の手をひいて、家まで一緒に歩いたね。。
僕は、あの時から君とずっといたいと思ったんだよ?
ありきたりだけどこのまま年をとっても……
君と……ずっと……
手を繋いで……いられると思って……
いた ん だ……
祭囃子が聴こえる?
あぁ……
帰ってきたんだね、君のもとへ
ただ い ま……
君とずっと一緒にいれたら、どんなに幸せかな
やっと会えたのに結局別れさせられるの
こんな苦しい思いをするなら最初から会いたくなかったな
なんて思ってももう遅い
今は運命にできるだけ反抗して、幸せになれるのを楽しみに待つしかない
夕焼けが見える学校の屋上
誰も邪魔しない特別な時間
「そろそろ終わろうか」
「うん...」
ああ、なんて世界は残酷なのだろう
神様を恨んでも恨みきれないよ
それでも
2人手を繋いで、見つめあって
子供みたいに無邪気に笑って、
夕日と共に、空に沈んでいく。
『手を繋いで』
いちょう並木の公園を
葉っぱをわさわさしながら
笑って歩く
あの時間がなくなってしまった
今年も話してはみたけど
ゆめものがたり
大切にしなくなった
ふたりの思い出
いちょうは油で滑るよと
手を繋いで
ただふたりで過ごした
時間を思い出したいだけなのに
赤ちゃんの手のひらに指をのせると、
ぎゅっと握って手をつないでくる。
あれは、手掌把握反射といって、
刺激に対して無意識にでる行動らしい。
赤ちゃんが求めてくれてるんだと思ってたのに、
なんかちょっと残念。
そんなことを思い出しながら
先に寝た君の手にそっと触れたら、
ぎゅうっと握り返してきた。
赤ちゃんなのかな?
それとも夢の中で私の手を握ってるのかな。
どちらにせよ幸せだ。
手を繋いだまま眠りに落ちる。
私の宝物
あなたをこの手でずっと守ってきました
無垢な心で私を信じて、一生懸命追いかけては
小さな手でぎゅっと握ってくれていましたね
私の宝物
いつのことでしょう
私の手を振払い、慣れない暴言を吐いた事もありましたね
ちょっぴり悲しかったけど、成長したんだなと嬉しくも思いました
私の宝物
余命幾許もない、私の手を握るあなた
どうか離さないでいて
今はただ、あなたと手を繋いで
あなたとの日々を思い出していたいのです
手を繋いで
僕の冷えた指先があたたかい君の手のひらに包まれる。
今日はなんだか、一段と帰り道が冷えて感じた。12月に入って一週間。日本ではところどころで雪も降り始める季節になった。
制服を身にまとっている一組のカップルは、この寒い日にも関わらず、微妙な距離感を保っていた。
(手、繋ぎたいなぁ……)
男の子の方が一歩前を歩き、後ろで女の子はそうぼんやりと思っていた。
吐く息が白く宙を舞う。
「そんなにため息ついて、なんだよ」
男の子は、後方を見ずに問いかける。
「さっきから後ろで、はー、ってため息ついてるだろ」
怪訝そうな口振りの男の子。しかし女の子は、すぐさま、違う!、と否定する。
「ため息じゃなくて、寒いから、息をはーって手にやってただけ!」
「……そうなの?」
「こっち見てくれないからわかんないんだよ!」
今度は女の子の方が、泣きそうな声で訴えた。
その声に思わず、男の子は振り返る。
「やっと、こっち見てくれた……」
女の子は歩みを止めて、男の子を見つめる。男の子もそれにならう。
「私達、付き合って一週間だよね? なのに、どうしてこんなに素っ気ないの?」
違う!、と、今度は男の子が否定した。
「素っ気ないんじゃなくて、その……恥ずかしい……恥ずかしくて、顔が見れないだけ……」
最後の方はゴニョゴニョと男の子は言った。
「……そうなの?」
「不安にさせてごめん」
女の子ははにかんだ。
男の子も女の子も、頬が赤いのは寒いからなのか照れているのかは、本人達にしかわからない。
「じゃあ、仲直り、しよ?」女の子は男の子に手を差しのべる「手を繋いで?」
今にも雪が降りだしそうな空から、温かな太陽が顔を覗かせ、二人の様子を見守っていた。
【手を繋いで】
戻りたいのは
手を繋いで帰った日々の頃
暖かい体温にずっと甘えていたかった
今、私の手を握るのは
冷たくなった空気だけ_。
人間の行動は訳がわからないと言うと、
友人は「どのあたりが?」と聞いてきた。
まず国境というのが理解できない。
渡り鳥からすれば無意味で無駄である。
人種も理解できない。
何がどう違うというのだ。
平和も理解出来ない。
手を繋いでもすぐに殴り合い殺し合う。
そこまで言うと、友人はケタケタと笑って言った。
「人間の事わかってるじゃないか」
やっぱり私には、理解出来ない。
手を繋いで
あなたの手…温かい
もう触れられないの…
切なくて…さみしくて
あなたの手の温もり
忘れられないの…
「寒いね」
そう言って握ったあなたの手は
とても暖かかった
僕が手を握る前に
誰かに握られたような暖かさだった。
今日はどこに行こうか
海かなぁ
寒くないっ?!笑
今年はどこに行く?
やっぱ雪降ってるし綺麗なとこ行きたくなーい?
君は毎年僕を連れてどこか遠くにドライブする。
どんなに寒くてもどんなに暑くても
僕の行きたいところに連れて行ってくれる。
今の幸せな空間も君が僕を
暗い過去から連れてきてくれた。
君の手はとても大きくて僕はその手にいつも守られてきた。
なぁに?
なんだか君とならどこへでも行ける気がする笑
どこへでも連れてくさ
【手を繋いで】
✂︎----------------ここから下⚠⚠僕の実際に会った話です。------------------✂︎
僕は手伝ってって言われたから卒業のイラストを手伝った。
案が何個も欲しいと言われたから
クラスの表紙を描いていくつも提案をした。
下書きを描いて欲しいと言われたから描いた、
期限までに描いた。
でも委員会の人達は先生に期限外に提出した。
ちゃんとやっていた僕がバカバカしく思えた。
ペンなぞりくらいはさすがにやってくれると思った。
最初は
「それやっとくよ」って言われたから任せた。
でも、任せた僕が馬鹿だった。
アイツらはなぞらないでと言ったところも全てなぞってくれやがった。
僕は一生懸命描いた絵が台無しにされ涙が止まらなかった。
悔しさと生き苦しさと絶望で埋め尽くされた。
任せなきゃ良かった。
結局残った部分は
「え?うちらがやるの??笑(僕の名前)にやらせればいいでしょ?!笑」
と言われ、僕がやることになり
今日もまた母に怒られながら絵を描きつづける。
嫌いな人達のために、いや
卒業アルバムを楽しみに待っている生徒のために。
【絶望】
手を繋いで
コートにマフラー、ホッカイロ。
今季のわたしの戦闘服。
手袋はあえて置いていく。
君に触れるたった一つの口実。
手を繋いで
誰かと手をつないだ時のことはよく覚えている。恋人、ではないけれど。
黄色の学生帽子をかぶっていた懐かしい帰り道、おばけ屋敷、休み時間、テーマパークでお互いに気持ちが最高潮になったあの時、旅先神社の急な階段で咄嗟に手をとって降りきるまで握っていた。どれも私からじゃなく、相手からだった。自分から手を握った記憶はそこにない。
人が苦手な私にはそれくらい特別だった。自分が認められたような気がした。自分と手を繋いでくれた、人のことは絶対に忘れないし、その時を覚えている。
しかしもうその人たちと繋ぐことはないのだ。相手が離れていったのだ、と思っていたが、自分からだった。気づけなかった。仲良くしようとしてくれていたことに。
みんな心の底ではきっと自分が嫌いなんだ、些細なことで気を落として変な意地をはって心は知らず離れた。好きでさえいれば、信じ続ければ良かったのに。
これから先、誰かと手を繋いだ新しい記憶は更新されないかもしれない、と後悔と寂しさが胸につたう。
手を繋いだときの感触と温度は正直覚えていない、あんなんだったなと想像のうちで生きている。あたたかくて、緊張で手が汗でびっしょりになって笑いあったあの眩しい日を。