『懐かしく思うこと』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
反省は好きですが回想はあまり好きではありません。
日々の忙しさに救われるタイプの人間です。
思い出という情報の羅列は自分にとっては甘美的で、浸り始めると時間を盗まれてしまうので、普段は接しないようにしています。
今回のようなテーマで短時間のみの思い出しなら精神衛生上よろしいのかもしれません。
さて、懐かしさに焦点を当てて物を観察していくと、一つの物体は色んな自分の過去を覗かせてくれます。
例えば、我が家の卓上の醤油。
昔の自分が使っていた商品と違えども、醤油をうっかりこぼして服にシミを作り、母に怒られた記憶が蘇ります。
父が道の駅で買ったみかんを見れば、昔は家族でみかん狩りに出かけたなー、幸せだったなぁとかです。
普段何気なく自分が囲まれている物体も視点を変えて観察すると、その物体以外の情報も重ねているのがわかります。
物事の物だけでこれですから、これに事象などを当てはめてみると、思い出の情報量は手に負えなさそうですね。
懐かしさという観点からしてみると自分という存在は色んな思い出に包まれているのかもしれないなと考えたりしました。
そのように考えてみると、あまり悲観的にならず気楽に日々を送れそうだなと能天気ながら思ったりしたのでした。
明けても暮れても
大好きだったあの人のことを考えていたくて、
眠る時間すら惜しいと思っていたあの頃。
片想い中のドキドキした時間こそが楽しくて、
恋に恋していたあの頃は、
今はもう、遠い昔。
『懐かしく思うこと』
私が、懐かしく思うこと。
小さい頃に住んでいたアパートの窓辺で揺れるカーテン。
暖かい光の中で、ふわりふわりと揺れている。
私はそれを、母の膝の上に寝転がりながら眺めていた。
保育園に行く前の、卵かけご飯。
水色の茶碗に盛られて、美味しそうにつやつやと光っている。
休日にただただ母と見ていた、テレビドラマ。
幼児だった私が内容を理解していたのかは分からないけど、いくつかのシーンだけは、いまでも鮮明に思い出せる。
父におんぶされているときの、体温と背中の感触。
力強く支えられているような感じで、温かかった。
今はもう重すぎて、おんぶできないけど。
こんな他愛ない、日常のワンシーンでも、今の私には輝いて見える。
いつも気を遣って、ちょっとしたことで死にたいと思ってしまうような私には。
痛いくらいに、懐かしい。
懐かしく思うことと言われても、あまり思いつかない。
強いていうなら、祖父が難病にかかる前私と一緒にアイスを食べたこと
今は家に遊びに行っても出てきてくれなくなったけど
私がいつきてもいいようになのか、アイスを常備してくれているらしい
祖母が笑いながら言っていた
懐かしく想い出す事、
時間がどんな思い出も、
やさしい
オブラートに包んでくれる。
だから、
思い出の中の「わたし」は
どれも、
懐かしい。
『懐かしいと思うこと』
“懐かしい”という感情をなんと説明しよう。
初めて出来た外国の友達に聞かれた。
「懐かしいってどういう感情?どういう意味なの?」
その時初めて、英語には懐かしいという単語は無いということを知った。
私は頭を悩ませてしまった。
感情を相手に伝えることは難しい。
懐かしいという言葉にはなにか、昔のことを思い出す以上の感情が詰まってる気がする。
『昔のことが思い出されて、心がひかれる。』
スマホの画面には、納得できるような、できないような言葉が並べられていた。
「どうしたの?」
私を少し心配そうに見つめる友達が言った。
自分の語彙力の無さと、言語化する能力の無さを憎んだ。
このどこか懐かしさを感じる秋と、切なさ
それを知って欲しかったのに、どう伝えればいいか分からない。
「────っとね、」
結局私はさっき見た、懐かしいの意味をそのまま答えてしまった。
#懐かしく思うこと
電車で新聞をひろげてるおじさん
駄菓子屋さん
テレフォンカード
おばあちゃんの手縫いの雑巾
切符を切る駅員さん
クレヨンの肌色
ありふれた当たり前がなくなって
新しい世界ができていく
『懐かしく思うこと』
10月30日午後7時ごろ
7番街『バー麒麟』のオーナー・きりん
で、聞きたいことって何?
こっちも仕事の休憩時間使ってんだから、つまんない話題だったら即終了だからね。
ははっ。嘘よ。そんなせっかちな女じゃないから安心して。
それにしても、上の人がこんな寂れた店にわざわざくるなんてほんとに珍しいわね。
え?なんで上の人間って分かったかって?
……あんた、そんな傷一つない綺麗な顔ぶら下げてよくそんなこと言えたね。まあ、そうゆう空気読めないとこも上の奴らっぽいかな。
ああ。また話が逸れちゃったね。ごめんごめん、こうゆう話す仕事してるとさ、会話がどんどん広がってくのよ。
『あさがおについて教えてほしい?』
あさがおって誰?
いや、なんか聞いた事あるような……
写真持ってんの?見せて見せて。
……あ、ああぁーー!!
いたいた!そうそう、うちにたまに来てくれてたお客さんだよ。
いやあ、綺麗な顔してたから覚えてたんだよね。
月に1回か2回ひとりでやってきて、うちの店でも結構高めのウイスキー飲んですぐ帰っちゃうの。
今思うと、この人も上の人だったんだろうねえ。
え、違うのかい?
へえ。あんたこの子のこと知ってんの?まあ、だからこそ調べてんのか。
何?男かなんかかい?
野暮なこと聞くなって顔してるね。女の性分なのさ、色恋に首突っ込むのは。
というか、なんでこの子のこと調べてんのさ。
この子になんかあったのかい?
……なるほどね。
てことはあんたはあの子の男ではないのかい。なんだ、つまんない。
不謹慎?知ったこっちゃないよ。
あんたらみたいに裕福な奴らはここの連中ほど人の生き死にに慣れてないだけだ。
この街の裏路地でも覗いて見な。だいたい人の死体やらが置いてあんのさ。そんで、それを見つけたらあんたらに連絡するより先に懐の金銭を奪っていく。
あんたにそんな泥臭い連中の気持ちがわかるかい?
謝んなくたっていいさ。偽善者っぷりが気に食わないだけだから。
あ、最後にだけどさ。
あの子…あさがおについて。
あさがおが初めてうちに来た時、別の奴も一緒だったよ。
男か女か?
覚えちゃいないね。
あたしとあの子は赤の他人だ。
もちろん、あの子の連れともね。
思い出?
そんなのある訳ないじゃない。
思い出ってもんはね、その相手に対して自分が向けた感情を言うんだ。
懐かしく思うこともない知らない女に対して、なんの思い出があるっていうのさ。
さ、あたしから出来る話はこれで終わり。
仕事の続きやるからさっさと帰んな。
客としてなら歓迎するよ。
「懐かしく思うこと」
子供や学生を見ると、「あの頃はこうだったな」とか、「あ~、わかる、そうそう。」とか、懐かしく思う。
もう戻れない時代で、その頃の自分の甘酸っぱい思い出を思い出したりして。
もしその頃に戻れるなら、って考えた事もあるけど、結局同じ道を選ぶだろうし、同じ失敗をすると思う。
戻れないからこそ、唯一無二だからこそ、懐かしくて、こそばゆくて。
自分と同じ様な熱さとか、間違ってる情熱とか、行き過ぎた正義感とか。そんなのを見た日には、もう恥ずかしくて「い~っっ」なる。
でも、応援したい。
よく「最近の若い子は」とか、「〇〇世代は」とかって言うけど、みんな自分が通ってきた道だから、温かい目で見ればいいと思う。
自分が通ってきたからこそ恥ずかしいかもしれないけど、自分もそうやって許されてきたんだから、見守ってあげればいいと思う。
ただ、明らかに間違っている時とか、痛い目に遭いそうな時には、助言した方がいいとは思う。
きっと、その子達も懐かしく振り返る日が来るから、その時に悔しい思いとか、悲しい思いをしないで済むように。
そう出来る大人でありたい。
あの頃よりも随分と上手く
絵が描けるようになったけれど
かつて自由帳に私が描いた絵は
髪を揺らして楽しそうに笑っていた
あの頃が懐かしい
【懐かしく思うこと】
駄菓子屋
キン消し
なめ猫
瓶コーラ
ビックリマンチョコ
あの頃のアニメ
あの頃のゲーム
給食
学校・部活終わりのコンビニ
あの頃、欲しくて堪らなかったもの
大人買いすることを夢見てた、あの頃
大人になって忘れてしまったあの頃の思い
ふと立ち寄った場所で
久しぶりに見つけたあの頃の思い出の数々
久しぶりに手に取れば
あの頃の思いが思い出が蘇ってくる
思い出の前では心はいつもあの頃のまま
懐かしく思うこと
沢山の思い出が昨日のことでも懐かしく感じてしまう。
最後の体育祭
最後の文化祭
最後の昼休み
最後のチャイム
最後の放課後
最後の授業
最初で最後の卒業式
泣いて笑って、胸の奥が締め付けられるほど辛い思いして、お腹抱えるほど笑ったあの日々が懐かしくてしょうがない。
この思い出は、消したくても消せない心に残る一ページだろう。
一つ一つの思い出が、懐かしく思えますように。
毎年、日が経つのが早いね。
最悪の年って言われるくらい変なことが起きて、地震も多かったなぁ。
どうしようもないくらい
悲しい日も
もうこれ以上ないくらい
笑った日も
懐かしく思うことができたのなら
それは確かに大切な日々だったって
言えるんだ。
どの日も私で、
どんな気分でも私。
お腹は空くし、
転ぶ時もあるし、
登れない壁もあるし。
あー、
お腹が減ってたらいけないね。
おっと、
すぐ近くに電話が!
そんな時は迷わず
ピザを注文!
トマトソースたっぷりの
マルゲリータを丸々一枚食べる。
食べ物なんて全部同じ、
お腹に入ればなんでもいいと思ってた。
でもピザを知っちゃった!
ピザを食べてる時間は
楽しくてしょうがないの!
パスタ?ラーメン?
なにそれピザが1番!
8等分にカットしていったら
人生のバランスが取れてる感じ。
ひとくち食べたら
もう手が止まらない。
ピザパーティーもいいかもね。
美味しいものを
シェア、シェア、シェア。
ほら、私もうワクワクしてきた。
だって今日は
週の中間だよ?
こんなの食べるしかないでしょう?
ストレスなんて
8等分にして
食べてやればいいのさ!
"Good Midnight!"
ドミノピザ、ピザハット、ピザーラ、
沢山のピザ屋さんのチラシを抱えながら
受話器を手に取る。
さぁ、次はどのピザを食べようか。
オレンジの空はまるで海の様だ。
空なのに、海なんておかしいと君は笑っていたが
その光景があまりにも懐かしくて心が痒い
車の窓から何気なく外の景色を見ていると、あ〜、此処はいつか来たな〜あの時は確か。子ども達がまだ小さくて窓の外を食い入る様に見ていた。
私は、運転免許取り立てで余裕のない運転だった。
それでも、子達はドライブを楽しみにはしゃいでいた。
懐かしいなぁ〜、今は孫の運転でドライブ中だ。
う〜ん、足が勝手にブレーキを踏む。
懐かしく思うこと
最近ご近所の博物館でやってる埴輪と古墳の時代展を見に行った。一人で行ってもよかったんだけど、ほんとはちょっと怖い気がして夫と行った。埴輪はそんなに怖くなかった。あんまり思い出さなかった。でも歪んで黒ずんだ土師器のお椀を見たら懐かしくて懐かしくて、ぶわっと涙があふれてきた。そう、あんなふうにお椀は歪んでたの、あのころ。夫と一緒に来てよかった。彼は私に何が起きたかわかってくれた。私はもう二千年くらい生きた。私には懐かしく思うことがありすぎるのだ。
親近感だなんて勝手に期待しておいて
サービスしていたのにお代くらいちゃんと置いて行って
純粋なその正義も 遠回しな言い方も
いつだって殺してあげる
リボンに隠されたその気遣いももう要らないよ
幸せだなんて勝手に決めつけて来ないで
勝手に同情して距離取って
隣に立って笑ってるその偽善にも
散々吐き気がするから今のうちに辞めなよ
虚しいだなんて余計なお世話
何もかも捧げて貢ぐくらいの意識を持って欲しい
けどそれも気持ち悪いね
選んじゃったの、センス無いね
幸せになれそうなのに
関わるって決めたなら何を見ても引かないで
今更何もかも遅い気がするから
愛だなんて軽い言葉を使わないで
泣き顔に騙される程単純そうだから
その反応、引いちゃうよわたしが好きなんて
学生時代が懐かしい
ちょくちょく用事で顔を出すがそのたびに懐かしく思う。教室、トイレ、グラウンド、自転車置場や渡り廊下。ひとつひとつがいちいち懐かしい。
懐かしく思うことは人それぞれだろう。
思い出の場所や物、曲や絵。
徒歩で約10分の距離に小学校はある。
毎日、毎日、6年間歩いた。
友達と喧嘩して1人で泣いて帰った時もあれば、一緒に帰った時もある。高校生になった今、その通学路を通るとあまり懐かしく感じない。
ーあぁ、そっか。私も大人になったのだ。
身長は伸びて見える景色が変わったのだ。
でも、やはり懐かしいと思うことはおかしいのだろうか?