『愛を叫ぶ。』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
愛を叫ぶ。
人並みになんでも出来ると思っていたんですけどね。
ぼんやりとコーヒーを飲みながらポツリと呟いた声が聞こえたので何が?と応える。
人気がない街角にひっそりと立つ純喫茶は
私たちが女学生の頃からの馴染みの場所。
コーヒーもパンケーキもスパゲッティも変わらないのにマスターだけはあの頃のご子息に変わっている。
いや、私たちもか。
キラキラと何もかもが輝いて見えていたセーラー服がのぞく指に過ぎた日々を懐かしむように皺が刻まれていた。
貴女、昔からなんでも出来たじゃない。
カップから香るコーヒーの匂いに癒される。
辛いことも楽しいこともここで二人で話してきた。苦手だった勉強も、貴女にここで教わったかしら。
そう笑いかけると懐かしそうに微笑む目尻に皺が寄る。
そうだったかしらね。
それでも私は誰かを愛することだけはできなかったわ。
目線は私の左手の指に。
そこには傷だらけの結婚指輪があった。
独身貴族を貫いてしまったわ。
寂しそうに口元にカップを運ぶ姿に
思わずそうかしらね、と返す。
疑問符を浮かべる瞳を前に私は言う。
私は貴女のまっすぐに伸びた背中に憧れたのよ。
ひたむきで、正直で、優しくて、いつも公平たらんとして生きてきた自慢の友達。
引退してなお生徒に愛される先生になり
最愛の家族を見送り
懸命に生きている姿を誰か見初めた人も居たかもしれないけれど、それでも自分の道を貫いた。
周りの人間を愛していなければできない事よ。
年老いるというのは素直になる事に
恥ずかしさを感じなくてよくていいわ。
悪戯めかして舌を出せば
目の前の瞳はそう言えば、私も学生からずっと貴女のそこが大好きだったわと笑い出した。
目元に同じような笑い皺を二人で刻みながら
二人で女学生の頃に戻ったように笑い転げた。
「愛を叫ぶ。」 #364
愛はただ一人、心に決めた人に届けばいいの。
すぐ近くにいるのなら、
囁くだけでいいけれど
とてもとても遠いなら、
叫ばないと届かないものね。
私の喉は痛まないみたいだわ。
愛を叫ぶ。
「好きだ!!大好きだあああああああああああ!!!!!」
もうすっかり暗くなってきた屋上に、女子高生の声が響く。
「あああ…あああぁぁぁ〜…」
満足するまで叫び終わったのだろうか、彼女はフェンスから手を離し、私の隣に座り、私のジュースを奪って飲み干し、ぺらぺらと喋り出した。
「もうちょい残しといてくれてもよくない?ちょっとしか入ってないじゃん!」
「それ私のなんだけど」
「たまにはいいでしょー?可愛い女の子が失恋中なんだからもっと優しくしてよー…モテないぞー?」
「自分で可愛いとか言っちゃうんだ」
また性懲りも無く男子にアタックして撃沈したらしい彼女は、また性懲りも無く私に話を聞かせる。私もまた、性懲りも無く付き合う。
「うぅ…こんなに可愛い子に告白されて断るとか信じられない…ねぇ信じられないよねぇ」
「ちょ、あんまベタベタくっつかないで」
「わーん」
…だいたい、異種族同士で付き合えると思っている彼女のほうが変だ。獣人族は獣人族同士、ヒト族はヒト族同士で付き合うのが常識…彼女は確かに可愛いが、獣人族は美の基準が違う。ケモナーというのは難儀なものだ。
「ごめんねぇ、いつも付き合ってもらっちゃって。もう暗くなっちゃったね…」
「…いいよ別に。誰もいない校舎は割と楽しいし…」
「優しい〜!大好き〜!」
「そりゃどーも…」
大好き、ね。これはあくまでも親友としての好き…さっき叫んでたやつとは種類が違うんだろうな。
あぁ、私なら付き合ってあげられるのに。私なら彼女を可愛いと言ってあげられるのに。もうこんなに“大好き”なのに。私も獣人族だったら良かったのかな。
「そろそろ帰ろっかー!ありがとー!」
「…ん、元気そうでなにより」
せめて、こんな関係がずっと続けばいいな。
お題「愛を叫ぶ。」(雑記・途中投稿)
……世界の中心って、原作は確かオーストラリアの意味のはず。
愛を叫ぶ。
愛とは?
愛ね〜
私は愛より情
愛ってさ
なんか違うんだよな
なんで言ったらいいかわからないけど
私は愛だけじゃ長く居れないかな
って思う
誰も見てない教室の端で
隣の貴方に 聞こえてしまわないように
声と頬をノートで守って
呟く愛が 今の限界
#21 愛を叫ぶ
《愛を叫ぶ。》#28 2026/05/11
見ろ、人がゴミのようだ。
なんて思ってる場合じゃない。空が近い、大地は遠い。ハーネスできつく締め付けられた身体は、ガクガクと震えている。
何でこんなことになったんだっけ。
その原因となった聡子は、遠くからニコニコと手を振っている。表情を読み取る余裕もないけど、たぶん、笑顔だ。
長い春休みを持て余していた、大学生であるところの私達は、何となくだが遊園地へと足を運んだ。
東京を名乗るテーマパークではなく、昭和の時代からあるという遊園地だ。
来てみると、意外と楽しい。有名なマスコットが居るわけでもなく、見ているだけで心躍るパレードも無い。
それでも、ジェットコースターに乗り、クレープを食べながら歩いているだけで笑顔になれた。
もっとも、隣に聡子が居てくれたから、というのが笑顔でいられた一番の要因だ。
彼氏に手酷く振られた私を、慰めて、いつも何かと気遣ってくれたのが聡子だった。彼女が居なかったら、私は試験を受けられず留年確定だったはずだ。
そんな聡子が、ふいに立ち止まって、ある一点を指差した。
「ねえ、広海。あれ、楽しそうだね」
その瞬間、豆粒のような何かが、宙に身を投げだした。ここまで聞こえてくる絶叫と共に。
バンジージャンプ、生で見たのは初めてだ。
「楽しくは、ないんじゃないかな?」
ジェットコースターならいざ知らず、身一つであの高さから落下するだけって……考えただけで、怖気が走る。
「もっと近くで見てみたい」
言うが早いか、聡子はさっさと歩き出した。待っ、ちょっと……慌てて私も追いかける。
まあ、見るだけなら。
で、気付いたら、こうだ。
広海が飛ぶところを、見てみたい。
恩人であるところの聡子に、無垢な笑顔でおねだりされ、私は断われなかった。何故なんだ……。
大丈夫。きっと大丈夫。ここは日本、安全基準もバッチリ。スタッフさんが、何重にも安全を確認してくれた。事故るなんて筈は無い。
「ご自身のタイミングで、いつでもどうぞ」
優しく促されて、所定の位置に立つ。
よ、良し、とにかく行こう。これで、聡子が喜んでくれるなら、恩返しとしては安いものだ。
「イ、イキマス」
掠れる声で、宣言した。
スリー、ツー、ワン、バンジー!
スタッフさんの掛け声と共に、身を投げだす。
不思議な事に、目を見開いたまま。
世界がかき回される中、聡子と一瞬、目が合った。
そんな気がした。
その聡子の表情は、笑顔ではなくて、何かを祈るような、真剣な眼差しで。
そんな顔されたら、私、もう……
「さとこー!好きーー!!」
想いが溢れて、絶叫していた。
実際には悲鳴交じりで、言語化されてなかったかもしれない。
でも……落ちきって、二度三度と大きくバウンドしている最中、私は自覚していた、
私、聡子が居なきゃ、駄目なんだ。
地上に無事生還した私を、聡子は泣きべそをかきながら出迎えてくれた。
「何であんたが泣いてるのよ〜」
そう言いながら、聡子のことを抱きしめた瞬間、私も泣いてしまった。
結局、飛んだのは私だけだった。その点については、今でもイマイチ腑に落ちていない。
「広海なら、解ってくれると思って」
バンジーを飛ばせた理由を再度尋ねたとき、聡子はこう答えた。たまに、こういう不思議ちゃんなところがある。
まあ、でも。
今、こうして、最愛の人と一緒になれたのだから、それでまあいっかー、と思うようにしてる。
でもでも、今度の一周年記念日には、私の為に飛んで、叫んでくれるよね、聡子。
ままならない愛を叫ぶ。
恋がしたかった
受験期の今では遅すぎた
だって仕方ないじゃん
親を見てきて
愛がわからなくなって
錯綜してたらもうこんな時間
愛を叫びたかったんじゃなくて
愛されたいから叫びたかった
愛を叫ぶ。
コンクリートの道 歩く 夏
太陽と向日葵
隠れたキミに ボクは 叫ぶ
蝉の鳴き声 紛れる愛
愛の夢を知ってる?
ラ・カンパネラで有名なフランツ・リストが
フライリヒラートが書いた詩に曲をつけたもの
おお愛しうる限り愛せ!
その時は来るのだ
その時は、来るのだ
お前が墓の前で嘆き、悲しむときが
君を喪う前に、この曲を知れたら
後悔せずにすんだのかな
『愛を叫ぶ。』
愛を叫ぶ。
届かない思いを
波に乗せて
泣きじゃくって
視界が歪んでも
また立ち上がるために
愛を叫ぶ。
No.84
声が出ない。ガラガラだ。昨日愛を叫び過ぎたのだ。迎え酒で喉を潤す。つまみも食い尽くしたので食塩を舐める。うはあ。ジャーキーにも鱈チーズにも劣らないこの脳天を突きつけるこの塩気。塩だもんな。塩気しかないよな。
「、、、…」
愛、
と呟いたはずが、ボロボロになった声帯は音を成さず、枯葉の擦れるような息が喉から漏れるだけだ。
スマホの小さな画面でニュースが流れている。一人のアイドルの引退を報じている。大好きな、いや大好きだった彼女が、画面の向こうで最後の笑顔を浮かべていた。
【お題:愛を叫ぶ。】
声にならない小さな叫びであっても
愛を叫び続ける私でありたい
稲葉山 星の降る夜 君とふたり
これから育む愛を叫ぶ
#愛を叫ぶ。
1つ2つ
積もり負けたの
静寂に包まれた部屋で
1秒2秒
数え飽きたの
1人より2人でいるほうが
寂しいなんて
変な話でしょう
2LDK
折りたたんで
お開きにしよう
あなたがそうやって
ドアを閉めるたび
もうだめだって思うの
料理も冷めちゃって
手がつけられないよ
1つ2つ
崩れ落ちたの
静寂に包まれた部屋で
ため息ばかり
数え飽きたの
1人より2人でいるほうが
苦しいなんて
変な話でしょう
2LDK
折りたたんで
終わりにしよう
私がこうやって
ドアを閉めるたび
もうむりだって思うの
涙も枯れちゃって
元に戻せないよ
一緒になりたくて一緒になったのに
離れたくて離れていくの
2LDK
折りたたんで
お開きにしよう
あなたがそうやって
ドアを閉めるたび
もうだめだって思うの
料理も冷めちゃって
手がつけられないよ
君の鼻先におでこをこつん
今日も一日おつかれ様だね
君の愛の伝えかたが独特すぎるから
君のテリトリーに飛び込んで
今夜もダンスに付き合ってあげる
いつだって振り回されて大変だけど
結局、僕もおかしなステップ
誰かと同じになんてできないけど
僕らの愛が明日を回す
誰とも同じになんてしなくていいんだ
僕らの愛よ、誰かに届け
そして巡り巡って
僕らに届け
「愛を叫ぶ」
実際に叫ぶ事って
ほぼ皆無に等しい。
皆愛を欲しがる。
愛に飢えているようにみえる。
愛は確かに必要。
だけど愛ってすぐ憎悪に
変わってしまう事も多い。
愛って目標や目的
対象次第で
すぐに別のものに
変わってしまうものなのかも。
願わくば本来の愛とは
そうでないと思いたい。
ずっと想ってた。
間に合わないか、
髪を直す仕草も、
困り顔も、
高い声も
意外と、インドアなところも、
あげればキリがないほど、大好きだった。
走れ、
動け、
届け
まだ勇気が出ないか、
心臓が破れそうなのは、走ってるからか、
緊張からなのか、
君への想いからなのか、
わからない。
でもどうでもいい。
どうせ、
終わりが来るのなら、
俺から終わらせてやる。
ずっと、
ずっと、
愛してた、
大好きだった。
取られるのがいやだった。
こわれるのが怖かった。
でも、君を失っても、2人の思い出は消えないから。
俺は、それだけで生きていけるから!
0%でもかまわない。
君は、笑って受け取ってくれるから。
そんな人柄を好きになったから、
これからも出せないような、
大声で、この重すぎた想いで、
愛を叫ぶ。
俺の全部を届けて。
ぽっかり空いた煙突の穴。
ここから入って行く前に愛を叫んでやろうか。
「あぁぁいしてるんだぁぁぁぁ君たちをぉぉぉぉ!!ハハハハハ!!」
盛り上がってきた!煙突へ飛び込む。
(愛を叫ぶ。)
3匹の子豚のオマージュ、主任、いまどちらに?
「愛を叫ぶ」
愛、愛。
愛、愛。
おさーるさーんだよ♪
(JASRAC不許可)
愛を叫ぶ
愛する人に思いを伝えられなくて どうしていいかわからないときに いらいらしながら 愛を叫ぶ