快晴』の作文集

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快晴』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

4/13/2024, 3:01:12 PM

風が強い。
色とりどりの洗濯物が
旗のようにはためいて
雲ひとつない快晴の空によく映えた。

帽子が飛ばないように押さえながら
家々の建ち並ぶ細い路地を歩く。
劣化した舗装の隙間から
小さな花が顔を覗かせていて
そこだけ少し明るく見えた。

誰を訪ねに来たわけでもなく
私は知らぬ街、知らぬ住宅街を歩いている。

馬鹿みたいに空が青一色だから、
白昼夢でも見ているような気分だ。

天気がいい割に人はまばらで、
すわゴーストタウンかと疑うほどだった。
コツコツと私が歩く足音と、
びょうびょう、パタパタと
強い風とはためく布の音がいやに耳に残る。

それでふと、なんだってこんなに
私は怖がっているのだろうと思った。

だって昼間なんだから人が少ないのは当然で、
ヒールのある靴で舗装された道を歩いたら
そりゃあ音もするだろう。
帽子も被っていることだし、
風の音が大きく聞こえるのも不思議じゃない。

だのに、私はそれらを何故か、
気味が悪いというか、
うっすら不安に思っているようだった。

気がついたからには
理由が気になるというのが人間というものだ。
だもんだから、ぼぉっと上を見ながら
私はしばらく考えて、理解した。

私はあの、絵の具をぶちまけたような
現実味を感じさせないほどの“快晴”が
なんというか、落ち着かなくて
怖くて、気持ちが悪かったのだ。

それがわかった時、本当に驚いた。
だって、今日ここは、気持ちがいいほどの快晴と
言われるような天気をしているのだ。
それに恐れを抱くことがあるのかと、
そう思ったのだ。

けれど、美しすぎるものは、
ある種の威圧感というか、
まあ畏れを抱かせるものらしい。

現実感が無くなるほどの青は、
私にとっては畏れを抱くに足る、
強烈に侵蝕される美だったのだろう。

そう納得したころ、
路地が途切れて大通りに出た。
広くなって更によく見えるようになった空の端に
白い雲が一切れ漂っているのが見えた。

多分、そこでようやく、
私は夢から醒めたのだ。

「快晴」

4/13/2024, 3:00:47 PM

快いとか、晴れやかとか。
どちらも人の心を表す言葉としても使えるけど
突き抜けるような青空を見て
「今日は快晴だな」と思えるのなら、
多分その時の自分の心も快く、晴れやかなんだろうと思う。

#快晴

4/13/2024, 3:00:10 PM

「目視観測」



「東京と大阪以外の全国の気象台では、目視観測が終了し「快晴」や「薄曇」などの観測項目がなくなってしまいました」

ラジオのニュース番組で気象予報士が残念そうに告げる。


快晴が無くなってしまうわけでもないのに、寂しさと同時に時代の流れを感じつつ、思考はあさっての方向へ。

自分の気分が天気に反映されてしまうような能力を持っていなくて、よかったと思う。

ちょっとしたことで、簡単に乱高下する気圧。
他人の言動で朝晩の気温差が激しくなったり、前日との気温差が激しくなったり。
 

予測できない、変わり過ぎる天気。
夏に雪が降ってしまうかも。
それこそ快晴が無くなってしまうかも、なんて。

見上げた空は、雲ひとつない青い空。


────快晴

4/13/2024, 3:00:10 PM

『快晴』

あたしの名前はモブ崎モブ子!

親戚の伝手で今日からこの
私立ヘンテコリン学園に通うことになったの!
貴族や王族が通うとされる格式高い学校に
平凡な自分が入れるなんて夢にも思わなかった。

空を見上げると初日に相応しい快晴!
これからどんな出会いが待っているんだろう?

期待に胸を弾ませながら門を潜ると、
そこには別世界が広がっていた。

まず初めに目に飛び込んできたのはそびえ立つ大きな城。屋根は澄み渡る空のような美しい青色をしている。
こんなおとぎ話に出てくるような
場所が学校だなんて信じられない!

壮麗な佇まいに圧倒されていると、
誰かとぶつかってしまう。
「あ、ごめんなさい」
「……ちっ」
えっ、今舌打ちされた?
そこにいたのは、銀髪に金色の瞳をしたイケメン。
制服を着崩した感じのスタイルが様になっている。
不良イケメンはあたしを睨むと
人混みの中へと消えていった。
なんなの、あいつ。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
教室に辿り着き、簡単な自己紹介が終わった。
まだ皆手探り状態でどこかよそよそしい。

あたしが緊張でそわそわしていると、
前の席に座る金髪碧眼の正統派美少女が
振り向いて、笑顔で挨拶してくれた。
「これからよろしくね!」
わあ、可愛い。
アイドルみたいな子でモテそうだなあ。

そんな事を考えているとあっという間に時は過ぎて、
待望のお昼休憩がやってきた!

この学園に来て初めての昼食に心躍るモブ子。
今日は数量限定の日替わり定食があるそうだ。
A定食のビフテキが美味しそう!
B定食のロースカツも気になる!
悩んだ末にモブ子はA定食を頼むことにした。

「ご注文は?」
「「A定食お願いします!」」
横を見ると、高飛車な性格(偏見)のお嬢様が
燃えるような目つきでこちらを睨んでいる。

「私が先にA定食を頼みましたわ」
「え、でもあたしの方が前に
並んでましたよね?」
「あなた、私に逆らうおつもり?」

これは一触即発の予感。

「そうよ、メア様に譲りなさい。 この平民が!」
「あんたにはもやし定食がお似合いよ!」
彼女の取り巻きたちが後ろで囃し立てる。

「いじめは駄目ですよ」
凛とした低い声に振り返れば、そこには黒髪の
美青年が立っており、あたしたちの仲裁に入った。

「べ、別にいじめてませんわ。
ふん!行きますわよ、貴女達」
決まりの悪い顔をしながら取り巻きたち
を連れて逃げていく高飛車お嬢様。

「あの、助けてくれてありがとうございます」
礼を言うと、優等生風美青年はにこりと微笑んだ。
「先程のことは気にしなくていいですからね」

はあ、かっこいい…。
立ち去る彼の後ろ姿に見惚れていると、
正統派美少女が心配そうな顔をして駆け寄ってきた。

「モブ子ちゃん大丈夫?」
「うん、全然平気だよ」

それからあたしは正統派美少女と
中庭で一緒に昼ごはんを食べた。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
青空がオレンジ色に変わっていく姿を
眺めながらモブ子は今日の出来事を思い出していた。

初日から色んなことがあったなぁ。
とぼとぼと河川敷を歩いていると、
橋の下で今朝の不良を見つけた。
あんな所で何してるんだろう?
バレないように観察していると、
なんとあの不良が箱に入った子犬を
大切そうに抱えて餌を与えているではないか!

その優しげな表情に不覚にもキュンと、
ときめいてしまった。

これが、恋?
もー、ないない!

胸に宿る感情を誤魔化すようにモブ子は
河川敷を時速40kmの速さで駆け抜けた。

モブ子の波乱万丈な学園生活は
始まったばかりである。

つづく

4/13/2024, 2:55:58 PM

【快晴】

アラームの音で目が覚める
また今日が始まる

スマホがひかり誰かから連絡が来たことを私に知らせた

相手は母

〈おはよう☀︎今日はいい天気だよ〉

カーテンを開けると眩しすぎるほどの光が先程まで暗かった部屋へと差し込む

晴れ、か

雨よりはいいか

今日も私は憂鬱
学校になんて行きたくない
行っても友達なんていないし
疲れるだけだ

そんな思いを抱えながら私の体は学校に向かうための準備を進めている

行きたくない
でも行かなきゃいけない

行かなきゃ

学校に向かう足取りは決して軽いものなんかじゃない
それでもしっかり学校へと向かっていく

空を見上げて息を着く
もっと単純だったら良かったのに
もっと自分勝手なら
もっと周りが見えていなければ
そんな事ばっかり考えてしまう

それでも私は変われない
みんな簡単に言うんだ

友達ができないとか
クラスに馴染めないって相談すると
『あなたが変わるしかない』って

変わることってそんなに簡単じゃないんだよ

それでも反抗しきれず
自分を押し殺して今日を生きる

今日は快晴
雲ひとつない

私もいつかこんな晴れ模様の心で楽しく生活することができるかな
その日までちゃんと生きていられるだろうか

いや生きてみよう
変わる必要はないから
自分なりにしっかり
誰かが私を見つけてくれる日まで
精一杯生きていこう

結局、他力本願になってしまうけど…

大丈夫
私なら大丈夫
ここまで生きてこれたのだから

4/13/2024, 2:54:22 PM

頭がとてつもなく痛い。
誰だよ今日の天気を快晴にしたの。
あーなんかまだ酔ってるみたい。
金輪際、深酒はしない。と毎回反省する私を自分で褒めている私。
そうですとも、ぜんぜん反省できていませんよ。
改心していたら、こうも度々二日酔いのまま仕事に行くこともないですよ。

陽の光が痛い。
二日酔いじゃなければ、とても心地よい天気なはず。

もう、ほんとに、改心したい。


お題『快晴』

4/13/2024, 2:51:50 PM

快晴#56
 
今日は珍しく散歩をしようと私は外に出て空を仰いだ。昨日より青がよく見える。明日はどうだろう?曇天かな、それとも快晴かな?空の情緒はわからないけど明日も安定してますように。

4/13/2024, 2:51:35 PM

【快晴】


透明に澄んだ空に
あなたは吸い込まれていった

こんなにも快く晴れたから
わたしの涙は届かない
空のあなたには届かない

4/13/2024, 2:49:07 PM

快晴


ずっとずっと憧れてた先輩。
今迄、遠くから見てるだけだった。
でも、少し前から、
先輩と少しだけ親しくなって。
会話を交わせる様になった。
先輩に名前を覚えて貰えて。
凄く幸せ…だと、思ってた。

だけど。
先輩と親しくなって、知ってしまった。
先輩には、恋人が居るって事を。

失恋したんだから、
悲しくて、苦しくて、
泣いて泣いて…。
俺の心は、雨模様になるって思ってた。

だけど…何でだろう?
幸せそうな先輩と先輩の恋人の姿を見たら。
俺の心は。
見事な快晴。
雲一つない、青空が広がってる。

何故か…。
涙雨なんか、降りはしなかったんだ。

4/13/2024, 2:48:39 PM

快晴。気持ちがいい。外に出て散歩してみよう。
猫が一匹、気持ちよさそうに昼寝をしている。
水彩絵の具で描かれたような綺麗な空がある。
いつもは会わないおじいちゃんにおはようと言われた。

近くの美味いラーメン屋もわかるし、いつも買い物するスーパーもわかる。何年も住んでいるから。なのに、少し歩いただけでこんなにも発見があった。

また雨の日も散歩してみようと思った。

4/13/2024, 2:48:08 PM

きみと僕
こんな空の下じゃ
会えないね

だって
何かに隠れてなきゃ

すぐに秘密がばれちゃうもの

僕はもう
それでもいいのだけれど

『快晴』

4/13/2024, 2:47:48 PM

快晴


照らされた腕が白い
おそろしいほど、外を嫌うタチが
隠し事のできない明るさに暴かれる

昔は日焼けをしていた 
赤くなるくらいに

4月だというのに真夏のようで
考え込みたくなくて早歩きをした僕は
垂れるほど汗をかいていた
もわもわとした温かい大気で
息がしにくい

犬の散歩をする人とすれ違った
胴の長い犬と目が合った

もう少し、歩いてみるか
犬の意見も借りたいよ

探しているんだ
何かを探しているんだ
しっくりくる何かを。

4/13/2024, 2:47:42 PM

【僕の物語の一節】

「快晴」

空に向かって咲く君の笑顔が、

どこまでもどこまでも広がる

快晴のようで、

僕はその広い広い空に

綿雲のように浮かんでみたかった。

4/13/2024, 2:46:18 PM

本日快晴心は曇天気分は大荒れ大嵐。ごうごうと響くドライヤーの音色を聞きながら鏡の中のどんより顔を困ったように眺めてる。お弁当の下ごしらえも準備万端、着るものだって用意済み。あとは気分を変えるだけそれが一番難しい。

4/13/2024, 2:41:31 PM

自分で荷造りした荷物は混沌としていて
大体のものは必要なはずなんだけど
なんとなくとにかく煩わしくて

全てを今日の快晴のせいにして
あの世もこの世もない場所で
あの子もこの子も忘れてしまって
ただただ漂う私はナニモノ?

『快晴』

4/13/2024, 2:40:10 PM

【快晴】

手をのばす
出来るだけ高いところを目指すように
のばす、のばす
見上げた先には青、青、青
雲一つ見えないいちめんの青
届くはずなんてないのに
遠いあなたに
届きそうな気がしてしまう
快晴の空の下


月見里湊

4/13/2024, 2:36:38 PM

【260,お題:快晴】

快斗、という名前を自分でもそれなりに気に入っていた。

俺が生まれた日、ずっと嵐だった空が嘘のように晴れ渡り美しい快晴が見えたそうだ
その"快晴"からとって、晴れ渡る大空のような澄んだ心の持ち主になってくれ、ということで"快斗"

俺が見る空はいつも晴れ、雨を見たことは数えるほどしかなかった
周りからは、生粋の晴れ男などとよくもてはやされた
自分でも、俺には雨を退ける何かがあるんだと少し思っていた

ある時超大型の台風がきて、会社も学校も休みになるような大嵐になったことがある
流石に台風は退けられなかったらしく、俺は無心でガラスに打ち付ける雨粒を見ていた

その時に見た、荒れ狂う灰色の世界が見とれるほどに美しかったことを覚えている
時折黒雲を切り裂く稲妻、木の葉や小石を巻き上げて唸る暴風

晴れた青空を見続けてきた俺にとってその光景は、世界の崩壊のようで
昼でも夜のように暗いその光景に目を奪われ続けた

それから俺は晴れより雨が好きだ、快晴だけど俺は雷雨がいい

4/13/2024, 2:36:28 PM

-快晴-
雲ひとつない青い空。
心がすーっとなるから、私の好きな空。
ではあるのだけど…
いろんなかたちの雲が少しあって、わくわくする空の方が私は好きだな、とちょっと思う。

4/13/2024, 2:32:04 PM

快晴
久しぶりの青空…桜が満開になる手前から、降り続く雨…一気に咲開く桜が、あっけなく散って…例年よりも、早く咲き始めて、一気に咲いて散った桜が、余計に儚くて…
大方散った桜には、新芽が勢い良く萌てきた…そして、久しぶりの青空…コントラストが眩しくて、目を細めてしまう…本当は、青空をバックに、花を愛でたかったけれど…毎年、そんな事を思い乍ら、青空を見上げている…

4/13/2024, 2:28:28 PM

快晴

―――ミーンミンミンミンミン

空は雲一つ無き快晴
うだるような暑さとセミの大合唱

墓前に花を供える
祖父と祖母が眠る

墓誌には平成と令和
奇しくも今日は二人の命日

この時ばかりは心安らかに掌を合わせる

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