『待ってて』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
待ってて
待つって不安で苦しくて
つらい…
諦めたくなるわ
待ってて
『待ってて。すぐ向かうから。』
と言った君は僕の前から姿を消した。
今君は何処にいるの?
僕の声は何も無い空間に
消えていった。
待っててね
すぐに会いに行くから
待ってて
ボクがキミを見つけるから
どれだけの人が周りにいようとも
ボクにとってキミは特別なんだ
一目見ただけですぐにわかるように
ボクらはできているから
安心して笑っていて
笑って待っていて
『待ってて』
不登校になった。
暫く保健室登校していたがそれも辞め
最近は日中、市立図書館へ行っている。
最初こそ周りの目が気になったが
今はもうあまり気にしていない。
そこに行けばあの子に会えるから。
境遇が似ていて歳も一緒だ。
2人で居ることが心地いい。
何をする訳でもないが
1日があっという間に過ぎる。
帰り際、いつもの挨拶をする。
「明日も待ってるね」
「明日も待っててね」
そう言える幸せ。
言ってもらえる幸せ。
待っててね。
ちょっと待っててね。
あなたが他人にいじらめれているのを見ているだけでごめんね。
あなたが親に見放されているもを見ているだけでごめんね。
すぐに、むかえにいくからね。
ぼくの、およめさん。
待っててと
誰にかはわからないけれど、誰かにそうつぶやく
待ってて、という言葉を放つ時の安心感と高揚感
私だけが内包する世界の中だけで響かせる言葉が
細胞のほんの少しの隙間から時々するりと飛び出し
この世の空気に紛れ込みそっと消える
とろけるくらい甘いこの言葉は私をますます孤独にさせる
孤独の開放感と快感を滲ませて漂う
この浮遊感に酔ってしまいそうだ
「待ってて」
待ってて
ちょっとだけ、待ってて
ほんのちょっとでいいの
でも、少しだけ待ってて
ちょっとだけ、待ってて
もう少しだから
待っててお願い
宿題を当日やるのはよくないけど、
二週間で完璧な柔軟性を身に付けろって宿題は
無理にも程があると思わない?
毎日ストレッチはしてるし
ポーズはとってるし
でも、二週間じゃ股関節は柔らかくならないの
1日の半分は柔軟してるの
でも今日、まだぺたんとつかないの
ちょっとだけ、待ってて……
かかっている白い布をとると君の穏やかな顔があらわれた。まるで眠っているようだ。いっそそうだったらいいのに。
普段から大してメイクに興味なんかない君が、今日は薄化粧をして固く目を閉じている。瞳の色は、何色だったか。昔、君の目は綺麗だねと褒めたことがある。そのことは覚えているのに、肝心な瞳の色を思い出せない。見たくても、もう見ることは叶わない。
「綺麗だよ」
いつもより白い今の君も綺麗だ。その綺麗な姿のままで旅立ってゆくんだね。これから君はどんな所へ行くんだろうか。星が見え、花が咲いて鳥も歌うような場所ならいいね。何にしても、君が穏やかに過ごせる場所でありますよう。そしたら、そこで待ってて。僕もいずれそっちへ行くから。だからいずれまた会えるから手向けの言葉は言わないでおこう。今は感謝と愛と敬意を込めて。安らかに眠れ。
待ってて
そういわれて、わくわくしてたら
忘れられていた。
そんなような悲しみが
今でも私の足を引っ張ってる。
彼は私のライバルだ。
私は彼に追いつこうとして
頑張った。
けどやっぱり
追いつくことが出来なかった。
いつか追いつくから待ってて
追いつくどころか追い越してみせるから。
─────『待ってて』
待ってて
「ねぇねぇ!絵本読んで」
「待っててね〜」
きょうだいが生まれて
もう、どれくらいがたっただろうか…
いつも、待たされる。
「ねぇ〜まだ〜」
「もう少し待っててね」
「わかったよ…」
いつまで、待てば良いんだ…
そりゃ年下の方が手がかかるし、大変なのは子供
でも分かってる!でも、やっぱり自分が先だった
のに…取られた気分だなぁ〜
そんな中泣き続ける赤ちゃんの声に嫌気が差す…
そんな嫌気が差す自分にも腹が立つ…
まだかなぁ…まだかなぁ…
もう、どれくらいたっただろう…気づくと夕飯が
出来てた。
夕飯を食べ終わり、家族皆でテレビを見てた。
そろそろ良いかな?
「ねぇねぇ!絵本読んで‼」
「今日は学校休み?」
「休ませて」
「わかった。じゃあ私仕事行くね?」
「いってらっしゃい」
弱々しい声で仕事に送られる。
「今日は頑張ってはやく帰ってくるから、待っててね?」
彼女は悲しい目で頷いた。
私には妹みたいな、守りたい存在がいる。
親と縁を切って、一人で家出した高校生らしい少女を路地裏で見かけた。その子から事情を聞き、私の家に迎えた。
私は仕事で忙しいので彼女とはコミュニケーションがあまり取れていない。自己満足な気がするが、代わりに毎日彼女をぎゅっとして、一緒に一人用のふとんで寝ている。普段は弱々しい彼女だが、寝る時は私を強く抱きしめてくれる。猫がゴロゴロ言うように、彼女は低い声で嬉しそうに唸りながら抱きついてくれるのが可愛くてたまらない。
数ヶ月が経ち、以前より彼女はよく話すようになった。私のことをお姉ちゃんとも呼ぶようになった。
よく話すよくになって気づいたが、彼女は結構低音ボイスだった。低音ボイスで甘えてくるギャップが、私をより幸せにした。
「お姉ちゃん、今日も仕事長くなる?」
「そうなの。ごめんね」
「大丈夫だよ。ごはん作っておくからね?」
「うん、いってきます」
「いってらっしゃい」
元気に笑顔で仕事に送られた。
「ただい…うわ!」
ドアを開けた瞬間抱きつかれた。
顎を私の肩にのせ、耳元で彼女は喋った。
「あったかいごはんできてるよ。早く食べよ?」
低音で囁かれたその言葉に、私の体の疲れがぶっ飛んだ。いつもは10分かかる支度を3分でして、リビングに行った。
「毎日残業して疲れるよね?」
食事中に彼女が急に聞いてきた。
「すっごい疲れるよ。でも残業した分の給料はちゃんと出るから頑張れるかな」
少しの沈黙が続いた後、モゴモゴしながら彼女が言った。
「あ、あの…さ、」
「何?」
「残業って、お姉ちゃん以外の人もしてるの?」
「そうだね、まあまあいるよ」
「残業の時って、お姉ちゃんは一人で仕事してるの?」
「たまに複数人でやるけど、だいたい一人だよ。それがどうかした?」
「え…っと、その、…」
「ど、どうしたの?」
「お、男の人と一緒に残業してたりするの?」
急に大きな声で喋ったのでびっくりした。
「ど、どうしたの?急に、男の人とはそんなに残業の仕事してないけど、何が気になるの?」
「いや、その、ただ、お姉ちゃんが、男の人とかとすごく親しい関係だったらって思うと、なんとなく、不安になるから」
「え?」
すごいびっくりした。それっていわゆるヤキモチ?じゃないか。てことは、もしかして、私のこと好き?なの?
「や、やっぱり変かな?ごめんね、忘れて欲しいな…」
恥ずかしそうに、早口で彼女は喋った。
「変じゃないよ、大丈夫。私って、そのくらいには、あなたの大事な存在になってたんだね」
「それくらいじゃないよ。すごく大事で、私の大好きなひ…と…」
その瞬間、彼女の顔が真っ赤になって、持っていた箸を床に落としてしまった。
口を押さえ、目を伏せた。
「早くごはん食べて、お風呂入って、一緒に寝よ?」
「は、はい…」
今日はいつも以上にぎゅーーーーーーーってした。
「私も大好きだよ?安心して?」
「えっと、その、私の好きっていうのはそうじゃなくて、もっと特別な好きで…」
「私もちゃんと特別な好きだよ?今まで、あなたが私のことどう思ってるかわからなかったから色々我慢してたけどね、私ね、実はあなたのこと一目惚れみたいな感じで家に迎えたの。いつか好きって告白したかったけど、怖かったの。でも、あなたも私のこと好きになってくれたなんて、すっごく嬉しいよ」
彼女は常に私の胸に顔を埋めて、見えなくても分かるほど顔が赤かった。
しばらくぎゅーしてると、彼女が口を開いた。
「ちゅー…したい」
「聞こえないな〜、何て言ったの?」
わざとわからないふりをした。
「ちゅ、ちゅーしてみても…いい…ですか?」
「してほしいな」
キスする寸前のところで彼女は顔を止めた。
目をそらしながら、ぶっきらぼうに言った。
「私が…結婚できる歳になるまで…待っててくださいね?」
明日は有給取ろうと思った
ちなみに言うと私は百合が大好物です。
そして、どうだ!平和で甘々なこのお話は!
「待っててね、私もすぐにそっちに行くよ」
友達が引っ越してしまった。
私の唯一の友達だった。
悲しかった。
次の日、知った。
彼女は、私の悪口を言っていたんだって。
悲しかった。
けど、それ以上に怒りたかった。
なんで。
信用してたのに。
友達を作った。
頑張って、彼女がいなくても友達を作れた。
嬉しかった。
友達が死んでしまった。
私の唯一の友達が。
ただ一人歩く覚悟を決めた君
今度は迷わず隣に立つまで
【待ってて】
待ってて…
待ってても月の見えない夜もあり
私の時間は少しかたむく
【待ってて】
前に何気なく彼女が欲しいと言っていた、可愛らしい小ぶりのアクセサリー。
今は綺麗にラッピングされて僕の手元にある。待っていてね、もうすぐ来る記念日に渡したいから。
彼女の喜ぶ顔が思い浮かぶ。
…なんて、待っていてとか、これを用意している彼女は知らない。待ち遠しいのは、僕のほう。
早く彼女の笑顔がみたいな。
待ってて
おはよう。こんにちは。挨拶をしよう。
握手しよう。苦手な相手ともできれば笑顔で。
食事しよう。同じテーブルで。互いの故郷の料理を勧め合うのもいいかもしれない。
ピアノをひこう。ギターでもいい。大きな音を鳴らして同じ歌をうたおう。
飛行機に乗ろう。同じ窓から大地を見よう。線なんてどこにもないことを確認しよう。
こんな小さなことからはじめよう。
待ってて、平和さん。まだまだ時間はかかるけど、みんなで必ず会いに行く。
私達に残っている明日(テーマ 待ってて)
待つ人は、待ち続けてはいけない。
自分が「何時までも待てる」とは限らないから。
待たせる人は、まるで我々が永遠に生きるかのように待たせてはいけない。
我々も、待つ人も、限りある今日を生き、減っていく明日を待っているから。
*
我々はほとんどの個体が100年も生きない。
具体的には、2020年生まれの日本人の平均寿命は男性81.64歳、女性87.74歳。
日に直すと、男性29,798.6日。女性32,025.1日。
( あくまで平均のため、あてにはならないが)産まれたばかりの男の赤ん坊は、29,797.6日の明日を持つ可能性がある。
時は2065年。この子が成長して45歳になると、寿命まで36.64歳。
日に直すと13,373.6日。
残された「明日」は13,372.6日。もう半分は過ぎている。
一方で、この子の親は1990年生まれ、30歳年上の70歳だ。
1990年の日本人の平均寿命は、男性75.92歳、女性81.90歳。
残された「明日」は、父親なら334.8日、母親なら2,517.5日。
父親には、もう1年もない。
この子( と言ってももう45歳の立派なおじさんだ)が父親に「待っててね」と言っても、待てる期間はもう1年もないのだ。
まさに「明日をも知れぬ命」というやつだ。
『来年の誕生日にはあれをしてあげよう』と思うのは構わない。
しかし、そこまで待てるとは限らない。
だから、今日、今が大事なのだ。
私達は、仕事や勉強ですぐ『計画』を立てる。
それが悪いとは言わない。計画がないと物事が進まないことがたくさんあるし、大事なことだ。
しかし、計画は主に集団のためにある。
私達個人は、連続した今日を生きているから。
*
現代は、待つことばかりだ。
人を待ち、信号を待ち、踏切を待ち、電車を待ち、料理が来るのを待ち、席が空くのを待ち、商品が来るのを待ち、約束が果たされるのを待つ。
そして、同時に人を待たせている。
少しでも早く、「待たせてごめん」と言えるように、私達は歩いて、走って、動かなくては、伝えなくては。
明日の月日は、多くない。
( 平均寿命は厚生労働省ウェブサイトより)
ねえ、先生
3年後バイトするんだからもう少し辞めるの待てない?
待てないかあ
わがまま。
わがままはわたしか。
え、3年後、ご飯連れていってくれるの?
奢り?
ふーん。
じゃあ3年待っててあげるから。
まってて。
もうすぐ逝くから待っててね
『待ってて』