『寂しさ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
細雪のとける路傍を眺むれば
あぁ吹き抜ける、窓をゆらして
指にも絡まぬその侘しさよ
土と成り行く枯れ木の如く
布団をかぶってやりすごす。
湯たんぽのぬくたさが優しい。
「寂しさ」という言葉は国語辞典には載っていない。代わりに「寂しい」という言葉が載っていた。考えてみれば当たり前で「嬉しい」「嬉しさ」だとか「書く」「書けば」だとか未然連用終止連体仮定命令全てを載せると国語辞典が東大の赤本くらいに厚くなってしまう。
ここで考えたい。「寂しさ」と「寂しい」の違いってなんだろう。例えば、「大きさ:100メートル」は度合いだけれど、「大きい」は感想みたいな。「寂しい」という言葉にも、その違いはある。ただ、もっと深いところで決定的に違うものがあると思う。
……そう、「寂しさ」は何処か他人事なのだ。「寂しさを感じる」これは小説やアニメで入るナレーション。でも「寂しい」というのは、完全に感じた人の感想。生の声。そんなイメージを抱かずにはいられない。
「寂しさ」などという、他人からのイメージ、そんなものに踊らされてはいけない。「寂しい」という、現場の本当の姿だけを信じることが大切だと思う。
【寂しさ】
何をしていても。
誰といても。
満たされない。
この心に燻る、空虚感。
手に入れば、心は満たされるの?
追い求め続ければそれは手に入るのだろうか?
きっと、何も、誰も。自分でさえもこの寂しさを埋めることなんて出来ない。
寂しさ
あいつがいなくなった。
いつも騒がしいあいつ。
いなくなって静かになった。
私は静かな方が好きであり、あいつの事も特に好いてはいなかった。
それでも、突如静かになると寂しさを感じるものだ。
そばに
あなたがいるのに
この寂しい気持ちは
何故だろう…、
このすきま風を
うめたいのに
どうすればいいのか
わからない…。
集団における個々の大切さ
決して侮ることなかれ
80の個性溢れる存在
誰も彼も、どれも彼女も
数人に囲まれた屋内でも
結局1人で十分
78が欠けるより
1、欠ける方が辛い
――サメの言うことにゃ、
寂しさ
寂しいって感情がなかっら、きっと寂しいだろうな。
題:寂しさ
寂しいって、人前で簡単に言っちゃダメだよって
友人に言われたことがある。
世の中には色んな人がいて、それにつけこまれるよって。
その通りだと納得した。
だから、あまり言わないようにしていたけど、
寂しい時はどうすればいいんだろう。
寂しいって叫ぶ訳にも行かず、自分で解決しなければいけないけど、それにも限界がある。
寂しさを抱えた僕たちはどこへいって、どう生きていく?
あなたを想えば想うほど
寂しさが募るばかり
でも寂しさに支配されてはいけない
そんな心に、いつだって蓋をして隠してしまう
【寂しさ】
自分の味方は自分
私を肯定するのも否定するのも
私しかいない
何かを失う寂しさは他の何かで埋められるのだろうか。寂しさは時間が経てば感じなくなるものなのだろうか。久しぶりに思い出してしまった。あの時しまった大切な宝物のことを。その写真や日記を見て寂しさが蘇ったりする。いつまで経っても忘れられない私の宝物。寂しさは他の何かで誤魔化せるけど無くせはしないんだな。それが大切であればあるほどに。
テーマ【寂しさ】
付き合いたてのあなた
幸せなはずなのに、不安でいっぱい
どうして私なんかを好きになってくれたの……?
ほんとうに私でいいの……?
それでもほんとうに大好きで
そばに居たくて
心が寂しいって言っても、あなたがいるから頑張れる
2024/12/19『寂しさ』
【寂しさ】*192*
年齢差だったり、自分の今の環境だったり、立場だったり
色々考えずに突っ走ることができなくなって
1人になった時…ちょっぴり寂しさを感じる今日此の頃
でも、このはっきりしない危うい状況が
実は私の気持ちを最も高ぶらせてくれるんだなぁ〜
なので、寂しさも悪くはない♪
「胸に手を当てて考えてみて」
そうして、乱暴に扉を閉めて彼女は出て行ってしまった。今日は記念日で、最近は仕事が忙しかったから一ヶ月ぶりに会う予定だった。私は浮かれて彼女が好きなチョコケーキと苺のタルトを一つずつ買った。甘い物はあまり好きでは無いから、彼女が食べて嬉しい物を選びたかった。普段持たない花束なんかも買って、少しぎこちなく向かった玄関口での出来事だった。
現実味を帯びない様な感覚で、どうしたら良いか分からなかったけれど胸に手を当ててもただ置いて行かれた寂しさだけがそこにあった。
寂しさ
(お題更新のため本稿を下書きとして保管)
2023.12.20 藍
『残響』
朝の公園でストレッチ 通勤快速が通り過ぎ 歪な風だけが残ってる 枯葉舞う小さな竜巻 その光景がリフレイン 冬の万華鏡が頭を巡る 真冬はもう目の前だ
#84 寂しさ
あのスーパーがなくなったね、
あそこ家建ったらしいよ、
大好きな街が知らない土地に
変わっていく。
寂しさを紛らわせたくて、あなたの遺した日記帳を開いた。私のことは何一つ書かれていなかったけれど、それでもあなたの生きていた証だと思うと愛おしく思えた。
(寂しさ)
「ねぇ、ここの縦の10って何?」
僕らの静寂をやぶったのは彼女の問いだった。どうやら新聞についてくるクロスワードを解いていたらしい。週末恒例行事だ。
「どういう問題なの?」
「"寂しい"の対義語だって。はい、雑誌を閉じる」
雑誌を読むことを強制的にやめさせられた。いかなる手段のカンニングも許さない。
そんな真面目さを彼女は持っている。
「"たのしい"じゃないの?」
「違う」
彼女がいるソファの横に座るやいなや即答された。
「"に"から始まるの」
彼女の左手にある日曜版の新聞を覗き込む。新聞は片手で持ちやすいよう、縦に二回たたまれた形になっていた。
「その"に"が間違ってるんじゃない?」
「海にいます。イガイガしてます。だって」
「"うに"だね」
「"うに"でしょ」
縦の10の始めの言葉は"に"で決まっていた。彼女の右耳にはクロスワード専用のボールペン。悩む姿は競馬場で予想をしているおじさんのようだ。
そんなオチャメさも彼女は持っている。
「だったら"にこやか"かなぁ」
「それは違うでしょ」
今回は根拠もなく否定された。
「わからないから調べてみよう」
僕には雑誌を閉じさせたのに、自らスマホを取り出した。ルールを簡単に変えていく。
そんなおおらかさを彼女は持ち合わせている。
「"にぎやか"だって……納得いかない」
「へぇ、''寂しい"の反対は"賑やか"なんだね」
「いま私たち賑やか?」
「賑やかというには落ち着いてるよね」
「寂しい?」
「寂しくない」
「納得いかない」
自分の考えにそぐわないことを否定する。
そんな頑固さを彼女は持っている。
そんな彼女といる生活は賑やかではないけれど"寂しく"はない。