『子供のままで』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
『子供のままで』
昨日母に
カーネーションを
プレゼントした時だけは
子供に戻れた
もう何か買ってと
おねだりすることは
もうないが
親子の会話は
母が亡くなってしまっても
子供のままで
いられることには
変わりはないだろう
ずっと子どものままでいられたら、あの人のこと独占できるのにな。
だからあたしは大人になんかなりたくない。
子どものままなら、あの人が心配してくれるから。
あの人が、あたしの名前を呼んで毎日駅まで迎えにきてくれるから。
今日もほら。
あたしの分の傘まで持って改札の前で待っててくれる。
はずだったのに。
あの人は一人じゃなかった。
隣りに綺麗なお姉さんも立っている。
あんな綺麗な人見たことない。
私に気づくとにこりと笑って顔を傾けた。
同じアパートに引っ越して来たんだって。
それで、意気投合してお付き合いを始めたんだって。
“意気投合”って言葉ですべてを片付けられた気がした。
美鈴ちゃんもいつかきっと素敵な人に出会えるよ、って。
そんな無責任なことも言われた。
大人ってみんなこう。その場しのぎのことしか言わないの。
だからあたしは子どものままでいい。
あの人とお姉さんは、私を送り届けたあとまた駅に戻っていった。
これから電車に乗ってどっか行くのかな。
子どものあたしには分かんないけど、そう遠くないうちに2人は一緒になる気がする。
くやしい。
くやしいくやしいくやしいくやしいくやしいくやしいくやしい。
大人にならなきゃ勝てないじゃん。
子どものままでいたいのに、これじゃ最初からあたしの負けじゃん。
それを知ってから、あたしはもう子どものままでいたいなんて思わなくなった。
明日から、あたしは大人になる。
何をもってして大人に認定されるのか知らないけど、あの人の知らないところでこっそり大人になってやるんだから。
子供のままで
子供のままでいたいってよく言うけれど、
私はそうは思わないな。
苦しいこともキツいことも結構あっても、
大人になってからの方が人生は絶対楽しい。
甘いものばかりじゃなくて、
苦みがあるものも美味しくなるの。
そういうふうに思う人、いないかな?
子供のままでいれたらどれだけ楽なのだろうか…。
でも、大人ってなんなんだろう…。
昔から子供の頃の思いは
忘れてない。
大人になり中高年になり
子供を見ると懐かしく思う
ランドセルを揺らし笑い声をあげながら走ってゆく子どもたちを、私は昼間のぽかぽかとした陽気に包まれながらぼんやりと眺めていた。
【子供のままで】
バイトからの帰り道に気になる路地を見つけた。証券会社のビルと銀行の間にあった道で、それらの建物のことはぼんやりと認識していたのに、すき間の道だけは今の今まで目に入っていなかったらしい。いつも通る道のはずなんだけども。子どもの頃からこういうのを見つけると気になって仕方なくなるたちなので、チャリに跨ったままそこに入ってみた。
路地はごく普通のせまい路地だった。黒ずんだビルの外壁が両側にそびえていて、上の方で換気扇が回る音がする。道の端にはぐちゃぐちゃのレジ袋やコーヒーの缶が転がっていて、俺はそれを避けながら慎重にペダルを漕いだ。
建物三個分くらい進んだかなってところで路地は急に終わった。終わったと言っても、ひらけた道に出たとか行き止まりに当たったとかってわけじゃない。路地の先には3メートルくらいの灰色のコンクリートの壁が立っていて、そこに自動ドアが一つだけついている。建物かな、と自動ドアの方に寄ると、なんの抵抗もなく扉が空いた。オートロックじゃないのか。ちょっとびっくりしつつ、自転車を停めて自動ドアをくぐって、さらに驚いた。建物かと思っていたコンクリートの壁の向こうには、入ってきたのと同じような路地が続いていた。
なんだこれ、自動ドアは一体なんの意味があるんだろう。
変な路地を見つけたってだけなんだが、不思議な空間に迷い込んだ気分で俺はもうわくわくしてしまって、先に進む以外に考えられなかった。自分のちょっとだけ冷静な部分が「まさか私有地とかじゃないよな」と囁いたので、周辺にそういった文言が無いのだけ確認して、俺は意気揚揚と足を踏み出した。チャリも置いていくことにした。そんなに長い間冒険する気はなかったから。
路地は常に同じ景色というわけではなく、入り口と似たようなビルに挟まれていたり、マンションっぽい窓の沢山ある建物の間を通っていたり、あるいはあきらかに一軒家どうしの狭間にあったりした。風景に変わったところはない。おかしな点はやけに長いのと、一定区間進んだところで最初に入ったのと同じような自動ドアをくぐらされるところだった。
流石に飽きてきたな、と思ったところでまた扉が現れた。そろそろ路地の終わりだろうか。自動ドアの前に立つと、ドアの向こうの景色は今までのとちょっと違っていた。
地下道みたいな下りの階段が続いている。電灯が点いていて明るいけれど、相当に長い階段なのか先の方がどうなっているのかはよく見えない。覗き込もうと自動ドアから半歩踏み出した足音がよく響いた。下の方からカビっぽい匂いのぬるい風が吹いてきて、俺の頬を撫でてそのまま空気に溶けた。
そこで急に冷静になった。路地を見つけた時の好奇心は完全に萎んでしまっていて、今何時かな、なんて帰りのことが気になり出す。早く帰らないと、行きつけのスーパーの惣菜が売り切れてしまう。今自分はどの辺にいるんだろうと地図アプリを開いて絶望する。圏外表示だ。
ここはどこだ。変な空間に迷い込んだなんて有り得ない妄想が急に現実味を帯びてくる。がくがくと震える足をどうにか踏ん張って、来た道を引き返し始めた。一本道なので間違うことは無いはず。大丈夫。自動ドアが内から開くかどうか確認しなかったことを後悔した。
幸いにも扉は全部問題なく開いたし、来た道は寸分たがわず引き返すことが出来た。いちばん最初の自動ドアでチャリを回収して路地を出ると、まちがいなく見知った通勤路に出る。ほっとして思わずチャリに寄りかかった。
家に帰って無事に手に入れた惣菜を食べつつ、今日の出来事を振り返る。特に怖いことは起こらなかったのに、最後は急に怖くなってしまった。思い返せば、俺は昔からそういうところがある。探検といって近所の竹林に入ってみたりして、途中まではやる気いっぱいなのに、ある程度進むと不安になった。迷子になったらどうしようとか、動物が出てきたらどうしようだとか。つまんねー人間だな、と自分で思うけれど、生まれつきの性質なんだろうから仕方ないし、身を守るすべとしては恐怖も重要なんだろう。
あれからもずっと同じバイト先に通っている。路地は相変わらずそこにある。たまに入ってみようかって思うけれども、いまだに再挑戦はできずにいる。
(子供のままで)
昔はこんなこと考えなかったのに…
昔はこんなことで悩まなかったのに…
昔はもっと綺麗な目でいたはずなのに…
小学生の低学年は何も考えなかった。人前に出ることも、失敗することも何も怖くなかった。
中学年は先生が嫌いだった。汚い言葉を覚えた。それでも、まだ純粋で綺麗な子供だった。
高学年になると、人間関係がすごくめんどくさくなった。女子の関係はカースト制度ができて、男子とは距離ができた。
中学生…人間関係も勉強も、親も全てめんどくさいと思った。
高校生は地獄だと思う。こんなこと考えたくないのに、悩みたくないのに…嫌だって、やめてってこれ以上私の中に入ってこないでって何度も何度も悩んで苦しんで、これ以上どうしろって言うの?
何も知らない子供のままでいたかった
子供のままでいられたら楽なのになぁ
勉強もしなくていいし
人間関係悩まなくていいし,楽なのになぁ
いつか子供のままでいられるような薬とか発明されないかな
【子供のままで】
最近の事だが、私は知り合いの住んでいる町で高校生くらいの女の子に出会った。
いつも笑顔で私を見かけると走り寄って来るその姿が可愛くて、ずっとこのままがいいと思った。
あの姿が可愛くてずっと見ていたいから大人になんてならないでほしい。子供のままでいて欲しい。
本当にお願いだから大人にならないでよ。
私は子供のままなの。気づいてよ。早く大人になるのを強いられただけ、私だってバカやって笑い合ったりしたい。いろいろ勉強してるのはそういう欲求が強すぎるから、本当は私もそういったことしたいんだよ。連れてよ、私を。あなたの世界に。知らない世界に。
私は子供の頃、たくさん夢を持っていた。
看護師や薬剤師、アイドルやぬいぐるみ屋などなど····。
たくさん夢を持ってた頃は、随分楽しかった。
─今とは違って····。
なんでこうなってしまった?
夢なんて一つもない。(追記:いや一つはあるか。)
純粋だった。子供の頃は。
女子なんて、ただの騙し合いだ。
信じてた子も、すぐ裏切る。
何?急に「絶交しよっ」って?
おかしいよ。
子供のままで、居たかった。
純粋な心のままで──
『子供のままで』
わたしが幼い頃。
といっても、小学一年生位までの話ですが、わたしの
身の回りのものは、全て膜が張ったような、不思議な
感覚でいました。
(その当時そうだったという訳ではなく、それ以降に、ふと昔のことを思い出した時そうだったというだけなのでした。)
わたしは小さい頃から「大人びている」「変わった子」
として周囲に認知されており、実際、変だったように
思います。
今思うと大分斜め上の方向に思考が飛んでいました。
まあ、それは今でもそうなのですが。
幼い頃はそれに拍車がかかっておりました。
まあそういうのもあって、この可笑しな話は、きっと、
共感されることは少ないでしょう。
幼い頃の記憶は、きっかけがないと思い出せなくなった
というのに、その感覚は、楽しくも、羨ましくも、
懐かしくも、万能とも見えるような気さえする、
記憶があまり思い出せなくても、兎に角、そんな奇妙で
不思議で楽しい感覚であったことだけは鮮明に覚えて
いるのでした。
そして、その感覚を、もう一度味わいたいと、思って
いました。
小学校中学年程になる頃、わたしは、不登校というもの
になっておりました。
この世のものを全て見透かしたような、そんな態度。
今思うと、早めの反抗期というものでしょうか。
厨二病らしきものも併発していました。
めっちゃ黒歴史です。
まぁそんなある日、ふと思ったんです。
あれ、あの感覚って幼い頃だけなんじゃないかって。
大人になりかけてしまった今はもう、…いや、
もしかするとあの感覚を自覚してしまった時点で、もう
とっくのとうに手遅れで。
きっと、奇妙でも不思議でもなんでもない。
ただ、幼さ故に楽しそうに見えていただけなのでは。
まあ気付いてしまったものは仕方が無いわけで。
そんな風に少し残念がりながらも諦め切れると、そう、
当時はそう本気で思ってたんです。
でも実際はどうか。
私は今も未練がましくあの感覚にしがみついている。
どうか明日が来ませんように。
明日が来れば、幼い頃が消えていってしまうような気が
して。
ああ、やっぱりずっと、気づかなきゃ良かったんだ、
あんなこと。
気付かない方が幸せなことだってある。
おかしいね。感覚ひとつでここまで執着するなんて。
いや、私が執着していたのはこどもであることか。
ああ、ああ、願わくば。
ずっと。
ずっと。
ずっと。
ずうっと。
ずーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっと。
えいえんに。
こどものままでいれたらよかったのになあ。
夜中に目を覚ますと、彼が床に落ちていた。ひとつのベッドで寝たのはいいが、思った以上に寝相が悪い。しかもそのまま寝続けているからある意味大したものだ。起きて戻って、このままでは体を痛める。まだ覚醒しない彼に声をかけ、放り出された両手を取ってやる。薄ぼんやりと目を開けると、大人しく縋って体を預けてくるからまるで子供のようだ。やれやれと再びベッドに彼を転がし自分も横に潜り込むと、おもむろにその手がこちらへと伸ばされた。頭を胸元に抱き抱えられ、おまけに優しく背中をとんとんと叩かれて思わず噴き出してしまう。自分のことを何だと思っているのか。言ったところでもう聞こえていない様子。それでもあやされてしまうとどうにも心地良く、そのまま本当に子供のように寝こけてしまった。
(題:子供のままで)
子供のままで
あの子の心はあの時のままで時間が止まってるんです。
でも…だからこそ…あの子が全てを受け入れるまでは…
子供のままでいてほしい…
子供もままでいたかった
まだ精神的に大人とも言えないけれど子供のころ好きだったものが分からなくなってただやるべきことに向き合い続けてやりたかったことを抑えていた
こんなことをやってるときじゃない
これをしないといけない
こんな生活を続けていたらやるべきこともやりたかったことも何もできなくてただただ泣いてやるべきこともやりたいこともできない私を更に嫌いになる
子供のまま、やるべきことが多少やれてなかったとしても自分の好きなことをやって自分を好きでいたかった
子供のままで
戻りたい
こどものままでいたかった
こんなに働くの辛いって知らなかった
子供に戻って、勉強したり運動して
これだ!っていうもの見つけて
自信をもって大人になりたかった
「子供のままで」
今日が過ぎた。
明日になった。
昨日、明日と呼ばれていた それは今日になった。
そうやって、日が過ぎていく。
でも僕は時間のなかで今日も、今を暮らしている。
連続的で変化が無いように見えて、
本当は何もかも違う。
あのときのままではいられなかった。
海の幸福を踊り
愛を歌えば泡となりて天へと昇る
海の祝福戴いて
愛を謳いて泡とともに天へと昇る
愛に溢れた天の上では
海の祝福呪いとなりて
その両脚で前へと進めど
その両脚で喜びを踊れど
最早遅しと海へと罷り
声にならぬ声を泡にのせて
届かぬ愛を叫ぶ。
愛を叫ぶ。(5/11お題)
[子供のままで]
私は、今、お姉ちゃんだ。おかあさんがさいきん赤ちゃんを生んだ。でも、そのせいで
私のなのにおかあさんが、「お姉ちゃんだからあげなさい」と言う。
私は、そのことばにたいして、嫌だな。と思った。でもしかたなくあげた。
わたしもまだ子供のままがよかったな