『始まりはいつも』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
始まりはいつも。真実はいつも一つみたいなお題だ。このお題に続けるとしたら突然にかな。始まりはいつも突然にって感じで。
始まるのは出会いと恋が定番だな。どんなジャンルでも色恋は大抵あるし。
この手の話は現代学園ものがお約束って感じするけど今だとなろうかな。異世界に転移して女の子と出会って、というパターン。
でも最近はこれ古いんだろうな。昔は結構なろう見てたけど最近はまったく見なくなったし。
前にちょっとなろう見に行ったらランキングが女性ものばっかになってたな。女が参入したら廃れる、なんて聞くけど本当かね。
今のところなろうはまだまだ主流に思えるけどそのうちあっさりブームが消えるのかな。現代の流行り廃りは速いからな。
テレビなんかも廃れるなんて昔はまったく想像してなかったけど今はもうテレビなんて見なくなったしな。
ゲームなんかもそうだな。まさか実況動画が主流の時代が来るとは。未来を予測するのは難しいものだね。
ザァァ…
雨音で目が覚めた。ふと外を見ると昨日より雨が強くなっていた。
ボクはベッドから起き上がり顔を洗い、歯を磨きながらパンを焼いて、服を着替える。
雨で広がった髪を一つにまとめ、髪飾りを留めたところでノックの音が響く。
きつね色に焼き上がったパンを皿に乗せ、いつの間にか座っていた友人の前に皿を置き、自分もテーブルに皿を置きながら席に着く。
「こんな天気じゃ今日は来ないと思った」
「あなたと一緒に朝食を食べないと一日が始まった気がしないから」
そう言って微笑みながらパンを頬張る。
あぁ、いつもの朝が始まった。そう思いながらパンを口に入れた。
【始まりはいつも】🏵️
光
風
音
子供の頃から大きなものが怖かった
鯨に始まり海の広さ、太陽系の星の比較、もっと遠くの銀河系、最新の望遠鏡で見た巨大な…
今いる所を想像しただけで身震いしてしまい、怖くてご飯が食べられない
食べなくて病気ばかりで困るので、
もう何にも考えないようにと家族は言った
今でも当然だろうとは思う
だけどそういうフリをやめ、あるがままでいようとすると、この「怖い」がつっかかってしょうがない
窓から向かいの庭を見る
葉っぱがはげしく揺れている
吹きつける風 風の塊
窓枠の中に見えている風景
この目の解像度
それを超えて確かに感じている
とてつもなく大きいこの…
うわ怖い、無理!
けどそれはある
目を閉じても耳を塞いでもどうしたって、それは「ある」
そんならもう、怖がるのはやめにしない?毎回しんどいし
うん、もうやめよう
では今後、その感覚を私は採用しないことにします
オレは見えないし聞こえないし感じないし何も分からんし、そんなこと
どうだっていい
そうなんだ
そうなんだね
不安だ。
上手く
やっていけるかな?
今のほうが良かった
って後悔しないかな?
まだ見ぬ世界は
想像がつかなくて
一歩踏み出すのが
怖い。
―――大丈夫、
今までだって
怖かった。
初めてだから
怖くたって
当たり前。
怖い思いしながら
ここまで
なんとかやってきて
それでも
やってみたい
って
思ったんだから
踏み出せ、
わたし。
#始まりはいつも
始まりはいつも自分から。特に最近は。新しく始めたいことは次から次へと見つかるけど、誰かに誘われたり、巻き込まれたりはしない気がしてる。迷惑なくらい巻き込まれてみたい。自分から始めたことがいつか孤独に変わってしまう前に。
真っさらな
無色透明な
傷ひとつない
何も知らない
期待という余白が残っている
手を伸ばす
足を踏み入れる
汚してしまうと分かっている
でもしょうがない
だってそうしないと、なにも---
『始まりはいつも』2023/10/21
はじまりはいつも唐突なものだけれど、私が絵と出会ったことは、より唐突なことだった。
私は人付き合いが苦手で、自己表現が苦手だった。文章を書くのが上手い友達、かわいい絵が描ける友達、内気な子たちはそういう特技を持っていたのに、私には自分を表現できるなにかがなかった。ただ無表情に黙りこくる可愛げのない子供が私だった。
成長するほどに自己表現を求められることがどんどん苦痛になっていって、比例してどんどん口数が減っていった。
中学校に上がり、一層外に出ていくことの減った感情は、私の中に溜まって、体積を増やしていく。吐き出したいのに、吐き出すための言葉を私は全く持っていなくて息が苦しかった。
そうして、限界を迎えたとき。
私の目の前にキャンバスがあった。
美術部が用意したものの、誰も何も描かなかったからそのまま放置されたらしい真っ白なキャンバス。近くにはおあつらえ向きに筆とパレットも置かれていた。
どうしてそのとき、私がそこにいたのかをよく覚えていない。
私は筆を取って、なにも考えず、衝動的にキャンバスへ振り下ろした。
白いキャンバスに青が一線引かれる。これが私の悲しみ。
白いキャンバスに赤が一線引かれる。これが私の怒り。
白いキャンバスに黄色が一線引かれる。これが私の喜び。
白いキャンバスに緑が一線引かれる。これが私の楽しみ。
真っ白なキャンバスに色を置くたびにすっとした。吐き出したくても吐き出す方法を知らなかった感情がするすると出ていくのだ。色が重なり合って黒く濁っていくのが、感情を溜めすぎていっぱいいっぱいになった私のようだった。
あああ、とか、わああ、とか奇声を上げながら殴りつけるように筆を振り下ろす私に気付いて先生がやってきても止めなかった。
「……できた」
最後に私は、そう言って筆を置いた。
具体的なものがなにも描かれていない抽象画。技法なんてなにも知らない私の作品なんて、子供の落書きと変わらない。それでも私は、生まれてはじめて自分の感情の出し方を知ったのだ。
荒い筆跡で描かれ、端はカラフルだけれど、中央に向かうほど色が混じって黒くなっている。
これが、今の私の感情。
出来上がったものを眺めて呆然としていた私に、先生は「美術部に入らない?」と聞いた。
綺麗な抽象画だね、もっと感情を正確に描けるような方法を知ってみない?
勝手に美術室に入ったことも、勝手にキャンバスに絵を描いたことも怒らずに、チャンスを逃すまいと声をかけてきた先生に私は二つ返事で頷いた。
あれからずっと私は絵を描き続けている。上手いか下手かはどうでもいい。
これが私の感情だと、世界に突きつけるために描き続けている。
「始まりはいつも」
君から始まる小さな苛立ち
しんどくなって終わらすのは僕の役目
こんなに積み重なると
終わらすのももう面倒くさい
君の顔した何かがわーわー言ってる
もうなんにも聞こえない 聞かないよ
始まりはいつも
何かを始める時はいつも、どきどきする。
それは不安だったり、楽しみのどきどきだ。
自分で選んだこの道の先には何が待っている?
どきどきと胸躍らせ、新しい世界に、いざ 飛び込んだ。
始まり始まり。
何が始まる?私の物語?あなたの物語?
ちがう。ちがう。そうじゃない。
これは始まり。
幸せ?嬉しい?苦しい?辛い?
そんな感情の始まり?
入学式?入社?結婚?
そんな一区切りの始まり?
ちがう。ちがう。そうじゃない。
これはちょっとした始まり。
なんの特別もない始まりだけど、
私が、あなたが、みんなが、彩れる。
そんな小さな始まり。
さぁ、あなたもそんな1歩を今触れてみようよ。
その先はあなたしか分からない。
#はじまり
始まりはいつも (10.21)
————はもう彼女いるらしいよ!
始まりはいつも、酷くあまい匂いがする。
くらくらする頭ばかりたっぷりとあまくて、何かがチクチクと胸を裂いてくのを不気味な笑顔で誤魔化している。
————ごめん、他に好きな人がいるから。
始まりはいつも、耳が燃えたのだと思う。
かっと熱くなったと思えば、羽虫がたかるようなぶうんという音で何も聞こえなくて。異様に顔が赤いのを自覚して、そっと握った指先の冷たさに震える。
始まりはいつも、すきま風が吹いて。
カチカチと歯を鳴らして、ベッドを恋しがりながら古びたふとんに体を縮めている。
————別れて、くれないか?
始まりはいつも、終わりさえわかっているのに。
あまくあたたかくとろけた時間に脳を溶かしこんで、喜んで思考を放り捨てるのは何故なのだろう。
今抱える気持ちを言葉にしようとして、ふと不思議に思った。
この『気持ち』の始まりは、どこからなのだろう、と。
一体いつから? 昨日? 一昨日? まさかとは思うが、出会った時からだろうか。
「いつから好きになってくれたの?」
昨日、彼にそう問われた時、私は何一つ答えられなかった。
この気持ちは、いつ生まれたんだろう。
最初はただ楽しかった。
一緒にいるのが楽しくて、居心地よかった。
次第にもっと、彼を知りたいと思うようになった。
彼を知っていくうちに、他人と彼の関係に嫉妬した。
この気持ちは、いつ始まったのか。
好きの始まりが、私にはいつもわからない。
始まりはいつも
始まりは
いつも
胸のふわ〜っと
あたたかくなるような
感覚から
ハートが望んでいることなら
たとえそれが
どんな結果になっても
良い体験できたね〜
と次の始まりへと
進める
始まりはいつもきみが目の前にいる。
この光景も何度見たことか。
さぁ、意味は分かるかな?笑
始まりはいつも君
僕を散々振り回す
僕の気持ちなんてなんにも
考えてない
だけどそんな君が
好きだったりする
僕は新しいことにあんまり挑戦しない
失敗することが怖いから
彼女といるとそんな気持ちを持つ前に
終わってしまう
今日はどんな日が待っているだろうか
─────『始まりはいつも』
何も見えない
わからない
何かを求めて
手さぐりで必死に
掴んだものは
―始まりはいつも
逃げる
王道に疲れて逃避するための迂回
その紆余曲折の道中で出会う新しい道
それは時限爆弾の導火線なのか
それとも可能性なのか
※始まりはいつも
《始まりはいつも》
何もわからない
何一つ持っていない自分に
もどかしさを感じて
やめたくなる
でも昨日わからなかったことが
今日はほんの少し理解できる
成長というのは
上手くいかなかった経験の積み重ね
始まりはいつももどかしくなる
そのもどかしさが
「もっと知りたい」という欲求の根源となる
【始まりはいつも】
始まりはいつも橘の花の香りと共に訪れる。清涼感のある、けれどどこか儚く清らかな誇り高い香りが風に乗って届くたびに、遠い昔に微笑んだあなたの声が私の耳元でよみがえるのだ。
『何度生まれ変わろうとも、心よりあなたを慕っているよ。必ずあなたを迎えに行くと誓おう』
橘の香りを纏った、美しい人だった。刀を持ち戦場に立つことなど決して似合わぬ人だった。それでも帝の治める都の安寧のため武器を手に取り旅立つと強い覚悟で決めたあなたに、行かないでほしいとはどうしても言えなかった。
(嘘つき。もう何度目になると思っているの)
この世に生まれ落ち、橘の香りを感じるたびに、忘れることができていたはずのあなたのことを思い出す。平安の世からいったい何度こんなことを繰り返したか、いいかげん数えるのにも飽きてしまった。いつのまにか街にはガラス張りの背の高いビルが立ち並び、電気自動車が往来するようにまでなったのに、あなたは私の前に姿を現さない。
(寂しいよ、馬鹿)
叶うことのない約束を胸に抱く切ない日々の始まりは、いつだって橘の香りと共に訪れるのだ。
『始まりはいつも』
『ねぇ~~一緒に遊ぼうよ!』
「はいはい。そこまで言うなら……。」
始まりはいつも、君の声。