『好き嫌い』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
【好き嫌い】
好きな食べ物は何ですか。嫌いな季節はいつですか。そんなありきたりな質問が、昔から苦手だった。質問者の期待に反しないように、周りの空気を壊さないように、そればかりをいつも考えていた僕には、自分の好き嫌いというものがよくわからなくて。にこやかに笑いながら「だいたい何でも好きだよ」と返してばかりだった。
「キミのそういうところ、ちょっとムカつくな」
不機嫌そうに呟いたのは、人生で貴方が初めてだった。困惑する僕へと、貴方は頬杖をついたままの姿勢で視線だけを流しやる。
「だって定食セットにデザートのゼリーがついていると嬉しそうだし、梅雨になって湿度が上がってくると鬱陶しそうにしているでしょ。そういうのを好き嫌いって呼ぶんだよ」
窓の外では雨が降りしきっている。水滴に濡れた窓ガラスに、貴方の顔が無機質に反射していた。
「別に真実だけを話さなきゃいけないわけじゃないし、人付き合いには適度な嘘は必要だけど。キミのそれは、あまり良くないと思うよ」
どうしてと尋ねれば、貴方はようやく僕へと向き直った。伸ばされた人差し指が、僕の胸を軽くノックする。
「自分自身の気持ちを誤魔化して、自分自身にまで嘘をつくのは。キミの心が可哀想だ」
悲しそうに眉を下げて微笑んだ貴方の表情に、心臓が僅かに収縮する。胸が痛くて、熱くて、感情がごちゃ混ぜになる。
(ああ。僕はもしかして、貴方のことが『好き』なのかな)
いつものようにニコニコと愛想笑いで「ありがとう」と貴方の忠告を受け流しながら。窓ガラスを伝い流れていく雫を横目に、そんなことを考えた。
好き嫌い
「あたしって好き嫌い激しんだよねぇ」
「へー」
「ピーマン入ってたらすぐわかんもん」
「子どもか」
「カレーは3日連続でも食える」
「それは割とみんなそう」
「生クリームは飲み物」
「糖尿になるわ」
「あとこれ、マイ唐辛子パウダー」
「極端すぎない?」
「カカオ99%は食べ物じゃない」
「顔すごいことになってるけど」
「人の好き嫌いも激しんだよねぇ」
「マナ友達少ないもんね」
「みーこだけいれば良くね?」
「良くねえわ」
【好き嫌い】
トマトが好き。ピーマンが嫌い。
赤が嫌いで、紫や黒が好き。
ショートは涼しくていいけど、ロングも捨て難い。
笑った顔も好きだけど、仏頂面も中々好み。
「なんでもいいんでしょ!」
なぁんて、プリプリさせながら話す君。
そんな顔も可愛くて、愛おしくて。
ハープの高音みたいな、弦で弾かれるとポロンと響くその声と。
空の青さを映した瞳で君はいつもそこに居る。
大人になった君は一体どんな美しい人になるんだろう。
将来、君の横にたてる存在のひとりに入ってたら嬉しいなぁ。
俺は思う。俺と同じ白雪を彷彿とさせる絹のような軽やかな髪の毛。
するりと伸びる体躯には洗練さがある。この人をーーーーーー。
◾︎
俺は少年兵だった。
【家族】だったものは、戦争でいなくなり、兵士に拾われ、使い捨ての如く毎日訓練をしてた。
目的もなく、言われるがまま。
何も感じず、何も持ってない空っぽな俺。
無意味な殺戮に、頓着しない冷えた心。
何もかもがどうでもよかった。
そんな折り、戦争の終わりを告げる鐘が鳴る。
俺を拾った大人達。
家族や恋人のいる兵士達。
命令を下す上官らは、どこか安堵を滲ませて。
俺達という存在など、初めからなかったかのように振舞った。
それもそうだ。
優先順位が、元々立っていた土台が違うのだから。想いや、立場が……。
そんな時だった。彼女にあったのは。
彼女とその仲間達と生活を共にするようになって、初めはよく分からなかった。
倫理観や、常識が。
今までの生き方と大きく異なるものだったから。
でも、だんだん知ってくとわかってくるものがある。
……多分。俺にとってそれはとても心地よく、好きな部類だったのだろう。
仲間になった彼らにはよく言われる。
「昔より、良くなった。」
「覇気がでてきたな。」
「ちゃあんと、飯食ってるか?」
「思ってる事が、表情や言葉として出るようになったな。いい傾向だ。」
「強くなりましたね。」
どこれこれも、昔には味わったことの無い言葉と感情。
でも、胸をほんのり温かみが包み込むそんな感じ。
好きでも無ければ、嫌いな感じもしない。
多分、俺はここが好きだ。
ここにいたい。
この仲間達と、世界中を回りたい。
………例え、一生恨んでも恨み切れない【あれ】と共にあろうとも。
彼女らは【武器商人】
武器の売買から、買い付け、用心警護などを受け持つ凄腕のプロフェッショナル。
俺はそのうちの一人。
恩人であり、このチームで最優先事項であり要でもある彼女。ボスの護衛だ。
この世界には武器が溢れている。
硝煙の匂いと重く淀む鉛色の空。
この手に、嫌という程馴染んでしまった憎き代物。
そんなものを扱う彼女の事は好きであり嫌いだ。
たいていのものは肉と炒めたりミキサーで粉砕してスープにしたり調理方法次第でなんとか食べれる…こんにゃく以外は
『好き嫌い』
「食べ物の好き嫌いが激しい人は、人の好き嫌いも激しい。」と、聞いたことがあります。
周りの人を見ていると、あながち間違いでもなさそうで、ちょっと面白く思います。
きっと、好き嫌いが激しい人は、自分の心に正直なのだと思えてなりません。
わたしは、「嫌い」という感情を持つことが、何か、なんとなく、負けた感覚になるので、嫌いであっても何度も挑戦します。挑戦していると、いつの間にか克服できたり、できなかったり。負けず嫌いで、無理するクセは、「正直さ」から遠いところにいるのかもしれません。
たまには、正直に嫌いなものを避けてみたいですね。
ラーメンが好き
だけど伸びた麺は嫌い
天ぷらが好き
だけどふやけた衣は嫌い
カレーが好き
だけど水っぽいルーは嫌い
マヨネーズが好き
だけど和え物は嫌い
何の取り柄もない自分が嫌い
だけど何かを好きでいる自分は好き
~好き嫌い~
好き嫌いは駄目ですってお母さんは私に教えてくれたよね。嫌いな食べ物も無くすように頑張って食べなさい、嫌いな人とも頑張って接して仲良くできるようにしなさい。お母さんが言っていることは間違えてるとは思わないよ。だけど、何でだろう凄く苦しくて痛いの、この痛みはどうやったら消せるの?これは好き嫌いじゃないよ。お母さんは私を愛してるから好き嫌いはいけないと教えてくれたの?それとも私を作品として立派なものに作り上げるために駄目だと言ったの?分からないよ。もう、何だか生きるのが辛くなってきちゃったんだ。最後まで好き嫌いがあるままでごめんなさい。でも、最後に一つだけ私のたった一つの好き嫌いを聞いてくださいお母さん。私は最後まで生きることが好きになれませんでした。これはどうやっても直せません。…さようなら。
すきなものは
身の周りに
きらいなものは
そっと遠ざけて
でもね
最近思うの
きらいだったものでも
いつの間にか
すきになっていくものも
あるんだなって
すきだったものが
きらいになることも
もちろんあるしね
だから今では
すきときらいの線引は
かなり
いいかげん(良い加減)♡
# 好き嫌い(173)
✢ ✢ ✢ ✢ ✢ ✢
「おやすみ また明日」と
君は言う
信じられる明日が
あることの
幸せ
✩ 明日 (172)
好き、嫌い。
そんなものが無くなればきっと私の、心の中は平穏だ。
好きは平穏に含まれないのかだって?
そうだよ。
だって好きもいつかは嫌いになるから。
好きでいつづけるのも、結構苦しいから。
感情の変化に好き嫌いが含まれている以上。
心の中は嵐のままだ。
好きなのか嫌いなのかはっきりしてくれよぉ、、
「とほほぉ、」
と机に伏せる私を友達はぽんぽんと背中を叩く、そんな休み時間。まぁ恋バナだ。
『いや、でも嫌いではなくない?普通に話してるしー、何かとピンチの時助けてくれてるイメージあるし!』
「そ、そうだけど、、」
『え、それにこの前イベント行ってたじゃん!もうデートじゃん!嫌だったら誘わないよ絶対!』
「でも、、なんか恋愛に発展してはないと言うか、、好きなのかな?って思う瞬間もあれば、あれ?、なんかちがうかなみたいな、、」
『あいつわかりづらいところあるしね。謎というか。確かにあいつにとっちゃなんてことはないみたいな。』
「でしょーぉーーー?」
うぇーーーーんと変な叫び声とともにまた私は机に笑、、
『じゃあもう言おう!!こっちから!好きって!
か、聞こう!好きなの?嫌いなの?って!!!』
「そそそ、そ、それがむずいんじゃーーん」
なんてこういう悩みを話しているこの期間や時間も
楽しかったりする。恋はそういうものだ、、そしてこの恋バナこそが盛り上がるよね。
あ、
授業始まる。
好きか嫌いか問うのはまた後日。
僕が持ちたくてたまらなかったものを
あなたは持ってた。
性別、容姿、性格、
そして___君からの愛情。
なのに、
「単純にタイプじゃなかったんだよね」
それだけで切り捨てるんだ、
それが死ぬほど欲しかった人がいるのに。
僕はそれが死ぬほど欲しかったのに。
だいすきだって一言でもいってほしかったのに。
断られた時、君はどんな顔してたんだろう?
泣いてたのかな。やっぱりってなってたのかな。
何よりも嫌なのは、
僕もあなたが好きになりそうだったってことだよ。
ー好き嫌いー
あれは好き、これは嫌い。
人も食べ物も好き嫌いで見ていたけど、
嫌いが好きに変わる瞬間が私にはやってくる。
一度嫌いだと思うと、好きになるのに時間がかかるけど、
好きになれば簡単には嫌いになれない。
【好き嫌い】
僕が好き嫌いをするのはその度に君が叱ってくれるから。君が僕を叱る時はいつも仕方なさそうな顔してなのに、愛おしそうな顔をするんだ。
「野菜好き嫌いあんまりよくないよ!」
「いいじゃん、別に。」
決して否定することは無かった。だって、彼女も好き嫌いがあったから。彼女が食べれないものを無理矢理僕の前では意地っ張りに食べているのを知っていた。少し大きくなってからは
「この人苦手だな。」
「人前で悪口言わないようにね。」
これだけ。彼女は上手く生きる術を知っていた。いや、知らされていた。高校になって気づいたんだ。なんで、彼女がこんなにも俺の事、自分、彼女自身のことを守るのか。小学生の頃は気づけなかった。中学生の頃は見て見ぬふりをした。高校生は気づくしか無かった。
「痣、増えたね。」
「もう、わかっちゃうか。」
守るための好き嫌い。守られるための好き嫌い。俺が彼女を守るため。彼女に俺を守ってもらうため。大人しそうな顔をして今日も好き嫌いをして生きる。彼女の顔を窺いながら。
好き嫌い
嫌いなことは、子供の頃から変わらない。
強制されること。
頭ごなしにものを言われること。
一方的に否定されること。
好きなことは、
料理だったり、バイク、アイドル
ファッション
いろいろ変わるけど、これからもどんどん
見つけていきたい。
お題︰好き嫌い
好き嫌いしちゃだめよ。
出された料理は食べないと。
毒を食らわば皿までね。
好き嫌いしちゃだめよ。
どんな人でも丸呑みしないと。
骨の髄まで平らげてね。
好きな人は気付けば追っている
嫌いな人も気付けば追っている
それが背中なのかどうかは関係ない
私はただ
誰かと横並びが嫌なだけ
好き嫌い
何気ない一言で
傷ついて…隠してしまう
好きの気持ち…
わたしだけの秘密の
部屋に好きを隠してる…
誰にも傷つけられ
ないように
取られないように…
でも…
好きの裏側きらい
つらい、くるしい
こわいもの…
涙溢れて…
それでも
好きなの…大好きなの…
秘密の部屋にきらいと
同居…
大嫌いなの…きらいなの
どちらのきもちも
大切…
表裏一体…
「好き嫌い」
好きだから...今でも好きだけど...
だったら嫌われて終わる方が良かった。辛くなかった。
好きだから...嫌いになってよ...
よくわからなかった。
好きとか嫌いとか良いとか悪いとか。
ぜんぶぜんぶ楽しかった。
どれもこれも面白かった。
何もかも興味があった。
全て どうでも良いけれど
正直何にも思い入れがなかった。だって固執したところで疲れるだけで 期待するだけ裏切られて 信じたところで何も変わらない。
なら,おいしいところだけ 綺麗な面だけ 欲しいものだけ見つめていたら幸せになれる。不幸も不快も知らずにいられる。世界は美しいだけで完成する。それが己の思う箱庭の幸せだった。
「なんで嫌いなものに関わるの?」
それは純粋な疑問だった。君は僕が嫌い なら距離を置けばもっと楽に過ごせるのに。無意味な労力を消費せずに済むのに。個人的に,嫌いは無関心に似ていた。
単純な思考回路で動く僕には,いちいち嫌味を言いに来る目の前の人物の行動はどこまでも奇怪に映る。
「あ? そんなの決まってるだろ」
嫌いなくせに反応は返してくれる。目を逸らしたりはしない。僕にとって複雑極まりない感情を教えてくれるのはいつだって君だった。知らない気持ちに名前をつけるのは毎回君だった。
無関心と嫌いに境目を引いたのも君だった。
「きらいだからだよ」
彼の言う好きや嫌いは僕と違って選んだものだった。だからそんな言葉ですら少しだけ眩しくて不思議な気持ちになる。それは不愉快ではないから きっと明日もこうしているのだと思う。
それを "好き"だと気づくのはもう少し先の話。
テーマ : «好き嫌い» 110
好きと嫌いが人を作る
好きと嫌いで人がわかる
この世に生まれたその日から
快不快と好き嫌いは
世界をはかり 自分を守る
大事な物差し
日々の選択
日々のスパイス
好き嫌い無きゃ平坦な道
好む嫌うは生きる力
だめ?
選り好み?
文句を言うな?
好き嫌いする感覚
選り好みする判断力
黙って全てを受け入れない
好き嫌いと選り好み
それがあるから自分になれる
それがあるから
人生は面白い
「好き嫌い」
#133