『好きな本』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
退職して休養していた頃、一冊の本を買った。
「心が元気になる言葉」を集めた本で、いろんな
著名人が作品などに残した一文が連なっていて、
とある精神科医が著者だった。
自分の勝手で急に仕事を辞め、周りに迷惑をかけた私は、ある小説家の書いた「人に迷惑をかけるのは、そんなに悪いことなのか?」の一文を読んで
泣いた。著者の補足で「迷惑かけるのはお互い様
です」とあり、それは自分を守ってくれたように
感じた。
女性詩人の「自分のことくらい 自分で守れ ばか
ものよ」には衝撃を受けた。一人ひとりの生き方は違うから、世の中に合わせず、自身の価値観を信じればいい、という補足だったが、周りから変わっている奴と思われるのが嫌な私を大いに揺さぶった。
この二つは、時間が経って読んでも、改めてはっと
させられる。自分に刻み込まれた言葉というのは、
いつ触れても新鮮に感じるものなのだろう。
また、そのうち全部を読み返してみようか。今の自分に刺さる一文に出会うかもしれない。
〈記載した二つの文章は、一部内容を変更して
あります。〉
「好きな本」
中学生のころ読んだ本が好きだった。
いまやっと、それと同じくらい好きな本を見つけた。
#好きな本
「好きな本は?」
随分と唐突だな。
小説家を生業にしている友達にそんなことを聞かれた。
彼女は真剣な様子で僕を見つめている。
好きな本。
重くて、暗くて、痛々しくて。
そんな、
「君の書く本が好き。」
「好きな本」
私がね、最初に買って貰った本。
中学生になって、朝読書の時に読むための本が必要だった。
活字がびっしりと並んだ小説。初めての体験だった。
適当に本屋さんの中を散策して、「これでいいや」と適当に手に取った一冊の本。
「ちょっと今から仕事やめてくる」
なんかさ、物語の中の彼らが面白くて、凄く楽しそうで。
朝読書の時間を適当に潰すための荷物のはずだったのに、いつの間にか時間を見つけては読んでいたんだ。
彼らのおもしろおかしい人生が気になって。
私も追いかけていた。
ヤマモトを追いかける青山を。
待ち合わせは 913.6 ム
海辺のカフカ、前
もしかしたらいま
向かい側の棚の本を引き出しているのが
彼女かもしれない
と思いながら 僕は待った
同じ町の図書館である確率ははたして
どれくらいだろうか
好きな本に告白された。
わたしも好きです。と答えたら、好きな本は真っ赤になって、これからもよろしくお願いします、と言った。
いつか別れる日がくることを、いつか再会する日がくることを、考えることもなかった、若い日のこと。
「最近変な夢ばっかり見るのよね。」
そう言う彼女の好きな本は心理学だったか。いつも鞄に忍ばせては事あるごとに読んでいる愛読書らしい。大学を出て以来暫く会っていなかったけど、相変わらず本の好みは変わっていない。
「フロイトのお墨付きなんだっけ?あんたの絵。」
誰かが話す声を遠くから聞いている。かつて自分の全てだった彼女は、私の馴染みのない人達に囲まれて得意そうにしている。生涯のパートナーとも出会って絵描きの商売が右肩上がりらしい。彼女のキャンバスの表面にはいつも幾何学やら無機物やらが殺風景な景色に溶け込んでいる。正直私には彼女の絵は分からない。おまけに描いた本人ですら素直に分からないなどと言うのだからお手上げである。そんな彼女の絵はかの心理学者フロイトから直々に認められたらしい。なんでも「私の唱えた世界を一番忠実に表している作品」なのだそうだ。
「そいえば、最近好きな本が増えたの!」
言いながら彼女が取り出したのは厚めの写真集だった。表紙を飾っているのはあろうことか彼女自身である。
「ついこの前出版されたばっかり、出来たてほやほやの天才のプロマイド!ほんとは一冊5000円するんだけど、あんたはいつもお世話になってるから特別にタダであげるね!」
彼女を写す本が増えるたび、彼女は可愛げを失っていく。
私はそれを、自分の世界に没頭することで忘れるしかなかった。
――好きな本――
愛するくらい好きな本
自分を見つける
筆者と私
重なり生まれ変わる感性
飾っていたい好きな本
毎日毎日読み上げる
毎日毎日思い出す
きっと誰かも愛してる
いつかいつかは壁紙が見えない程の芸術に成る
好きな本
10代の時、好きだった本、
30代の頃、好きだった本、
40代の頃一生懸命読んだ本、
50代の頃、何度も繰り返して読んだ本
思い出せます。
20代の頃に読んでいた本、思い出せない。読んでなかったの。忙しくて本何て読む暇なかった。
無人島に行くなら持ってく一冊の本は決まってます。
クリシュナムルティの
「自我の終焉ー絶対自由への道」
読み進めるのも大変だけど、深い本です。興味のある方、ググってみて下さい。
「これ貸してあげる!」
之は昨日の記憶
「君なんか大嫌い!」
之は明日の記憶
私達の人生と言う本は
今書き綴られている
#好きな本
「好きな本」
本を読むのは好きな方だけど
読書家にはほど遠く
人にすすめられるほど読み込んだ本もなく
今ここで好きな本を思いつくことさえできない
と思ったけれど
思いついたので書くよ
おーなり由子さんの「モモ」
最近読み直して無かったけれど久しぶりに読もうかな
好きな絵本です
本屋で見つけて立ち読みして泣いたので買った本
犬を飼っている人にプレゼントするためにもう一冊買った本でもある
あとは「新耳袋」というホラーな文庫
これも好きな本ですね
とりあえず以上
好きな本
本当の私は内向的
自虐的
偏愛的
そんな私をぐっとこらえて
世間様からなんとか浮かないように
平凡的
平和的
平均的な私を目指す
好きな本はなんですか?
私はミステリーとか
災害や怪物に立ち向かう話も好き
誰かを純粋に愛して死ぬ物語も好き
自分嫌いの主人公が
自分を超える物語が好き
さあ、あなたの私への見方は変わりましたか?
もしまだ
私をその優しい目で見てくれるなら
私も知りたい
あなたの本当に好きな本
あなたの世界を私も知りたい
_好きな本
好きな人に教えて貰った本。
初めて会ったときの優しさがずっと心に残っていて、いつの間にか目で追いかけるようになっていた。
勇気を出して自分から話しかけたあの日、お話できたことが嬉しくて沢山質問しちゃったよ。
その時に教えてくれた本。
同じ本好きで同じ図書委員なんて、私ついてるよね。
そんな些細なことでもすごく舞い上がっちゃった。
教えてくれた本、すぐ買って読んだよ。
さすが、すごく面白かった。
まさかここであの場面と繋がってくるとは。
今まで読んだ本の中でいちばん興奮したよ。
素敵な本を教えてくれてありがとう。
わたし、ますます本が好きになっちゃった。
片想いの恋だけど、絶対振り向かせてみせるよ。
好きな本を手に取った。やることがなかった。本を読む気力も起きなかった。本を手にした瞬間腕がガクンと下に落ちてかろうじて本が手についているような感覚だった。床に座り込み伝わる静けさと冷たさ。君が居ないだけでこんなにもこの図書館が寒く感じると思っていなかった。立ち上がることもできず下を見ていたら急に涙が溢れた。止まらないただ涙が流れるだけ感情の変化は何もなかった。好きな本が色褪せて見えるのはこの本を好きだと言っていた君が死んだからだ。
本を見て回るときの
あのワクワク感。
本を手に取るときの
あの緊張感。
新しい世界へ踏み込むときの
あの高揚感。
そして、
本を読み終わったときの
あの達成感や余韻。
この一つ一つの感情や感覚が
たまらなく好きだ。
新しい本に出会う度、
新しい世界を見て回れる。
読む旅をしているような、
そんな楽しさが心をあたためる。
あぁ、やっぱり
私は本が好きだ。
紙上で活字が踊る
頁を繰る度に
脳が潜水する
深く深く
感情の海へ
―好きな本
本棚に並べてある一冊一冊には
わたしが忘れられない恋をした主人公達が
悠然と佇んでいる。
#好きな本
「好きな本」から連想する言葉たち
誰もいない図書室の窓際
君の気持ちをなぞりたくて
下から二段目の一番端の絵本
貸し出し記録の名前
色褪せた表紙
私の思い出を貴方に贈る
貴方が視た世界を覗く
夢に飛び込む
記憶は色褪せない
映画版もとても好き
アヒルと鴨のコインロッカー
いまだに読む
あくまで暫定、でありますように
※好きな本
ベリアン×主
~夢シチュ~
あぁ...この人とずっと一緒に居たい。
いつの日からか、そう思うようになった。
でもこれを恋と呼ぶにはまだ早い。
執事と主の関係...いつか天使狩りをしなくてもいい日が来れば、きっと叶う恋。ベリアンが優しすぎるから...恋に落ちてしまうんだよ...。
デビルズの執事達は皆優しい、頼もしい。
でも、辛い時、楽しいことがあった時、いつも話を聞いてくれるのは、ベリアンだった。
彼の優しい表情、振る舞いを見る度に、私の心はズキズキと疼いていた。
「お帰りなさいませ、主様。」
「ただいま、ベリアン。」
「本日もお仕事お疲れ様でした。私の前ではそのままの
主様でいてもらっても大丈夫ですよ。」
屋敷に帰ると、ベリアンが出迎えてくれた。
会って早々優しく話しかけられると直視できない...
ドキドキする心臓を抑えつつ、私は話しかけた。
「帰る途中友達からお菓子貰ったんだけどさ、
一緒に食べない?」
マドレーヌということを知ってとても喜んでいる、
あぁ...可愛いなぁ...私はベリアンが注いでくれた紅茶を手に
ゆっくりと口に運んだ。
「今日も一段と美味しいね~」
「ありがとうございます。」
...ふと部屋にあるドレッサーの鏡を見た。
こんな私は...ベリアンに相応しくない気が...
と改めて思った。
やっぱり、この恋は叶わない? 嫌になって私は俯いた。
「おや?どうなさったのですか?」と聞いてくる。
何でもないよぉなどと適当な言い訳をつけ、
笑って誤魔化す。
「本当でしょうか?何かあったのでしたらお話を...」
ベリアンは心配をしつつ、私の隣に座った。
腰あたりを摩ってくれる...
「嫌なことでもありましたか?」