『天国と地獄』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
あの地獄のような日々は、もういいや。
天国がどんなものが知る由もないけれど、
穏やかな生活を送りたいものだな。
「天国と地獄」
この先が 至る九天 また幽冥
何処(いづこ)となれど 手放しはせぬ
#短歌 #書く習慣 20230527「天国と地獄」
Title 死神の歌
悪い人は地獄行きだとか、良い人は天国に行けるとか誰もが耳にしたことあるだろう。私、夏美はどちらもできないまま、死神からの頼りが来た。
あれは、湿気を含んだ生ぬるい風が吹く夏の日だった。
トラックにひかれたんだったのかな、いや、車だった気も…それどころじゃない、私は死神に連れて行かれてる最中なんだから。
夏美「あの、私は何処に行くんですか?」
死神「!?、おめぇ喋れるんだな」
死神「普通のやつは死んでっから、死者の国に行くまで一言も喋れねぇよ」
夏美(なんでか知らないけど喋れるんだよな、ほんとに死んでる?私)
死神「…まぁいい、死んだ人は皆死者の国の広場へ行く、だがおめぇは例外だ、とりあえず死者の国の王に会いに行くぞ。」
夏美「地獄とかないんですか?」
死神「なに、おめぇ地獄いきてぇーの?ますます変なやつ」
夏美「いや違います、よく聞くので、良い人は天国とか、悪い人は地獄とか…」
私は生前特に悪いことをしてなければ、特別良いこともしてなかった。
こんな私に死者の国での居場所はあるのだろうか。
死神「ねぇぞそんな場所、おとぎ話かよ。あ、でも悪いことした人が罪を償う場所はあるなぁ」
〜死者の国〜
死神「ついたぞ、死者の国だ」
夏美「ここが…」
夏美(沢山の人…世界中でこんなにも?)
小さな子供から老人までそこには沢山の人がいた。しかし皆苦しそうじゃない。死者の国という名前だけど、温かい感じだった。
死神「受付をすませた、早速今から王に会いに行くぞ」
夏美(死者の国の王様か、どんな人なんだろう…)
〜宮殿〜
遠くから離れていても見える立派な宮殿。その下の街では商売も栄えてた。
ここで国王が過ごしているのだ。オレンジ色に反射した湖が綺麗な音を立てていた。
死神「失礼します。」
王「……はいれ」
死神「連れてきました。コイツが例のヤツです。」
夏美(王様、思ったより大きい)
王「お前か…お前が父が言っていた。特別な人間なのかもしれないな。」
死神「大王様がですか!?」
王「10年後死者の国へ来る魂のない人間とな…」
夏美「え!?」(私、魂なかったの!?初耳なんだけど!)
死神「そんなはずは!私は確かに魂を回収しました!」
王「それは父がまだ王のとき魂がないと色々面倒だから、偽の魂をつくり宿らせたのだ。」
死神「そんなことが…」
夏美「じゃあ私はどこに行けば…!」
〜一ヶ月後〜
私は今死者の国で、お手伝いをしています。
死神さんと一緒に魂の誘導をしたり、小さくして死者の国へ来た子達の面倒をしたりしています。そこは天国も地獄もない大きな空間でした。皆温かく、にぎやかです。ここに来たことを悔やんでる人も居ます。将来、天才歌手になると言われていた少年、今は死者の国で歌を叫んでいます。夢を見つけられず来てしまった人も中にはいます。どうか、今日を大切に。
「詳しくはないが、仏教だと、『天国と地獄』っつーより『極楽浄土と地獄』、なんだっけ?」
昨日も昨日だったが今日も今日。固い頭を限界まで酷使して前回の題目を書ききった某所在住物書きであったが、なんと非情なことであろう。
今回の題目も題目で、物書きにとって難題難問。頭を抱え天井を見上げ、ため息をつく案件であった。
「で、詳しくないからこそ分からんのがさ。仏教の輪廻転生思想と極楽&地獄の世界観なのよ。善人は極楽行って即解脱なの?悪人はどうよ?一旦地獄行った後で輪廻に戻るのか?どうなんだろなその辺?」
まぁぶっちゃけ、天国だろうと地獄だろうと、極楽輪廻云々も、信仰してねぇから別に良いけどさ。
物書きは首を傾け、某「カルシウム+サルピス」の乳酸菌飲料によく似た味の般若湯をあおった。
――――――
大抵バッサリ否定されるけど、私は田舎出身っていう先輩の、雪降る故郷をこの世の天国だと思ってる。
夏に酷暑日や超熱帯夜が無いのは勿論、忌まわれし虫Gを東京に来るまで見たことなかったって話は当然、歩く道端にフキノトウやらワラビやらニラやらが取り放題の物量で生えてるのも決定打だけど、
やっぱ一番は、先輩が話してくれる花と静かさだ。
先輩が言うには、先輩の故郷は空き地の片隅でフクジュソウが春顔を出すらしい。
先輩が言うには、お寺の中庭で絶滅危惧種のキバナノアマナが大きな花畑を作るらしい。
あちこちにマルベリーと、山椒の木が生えていて、公園の桜は見飽きるくらい身近で、
昼遊歩道に行けば、山野草咲く道をほぼ独り占め。
夜はバイクの音もパトカーの音も無く、真っ暗な静けさの中で、鳥が鳴き始める朝まで眠るらしい。
先輩は大抵、その故郷を「何も無い街」って言った。
「遠い、花と山野草ばかりの街」って言ってた。
でも24時間喧騒けたたましい、なんなら最近物騒な事件がたて続けに発生してパトカーと救急車が鳥のさえずり代わりになってる東京しか知らない私には、
先輩の故郷は、やっぱり、天国だった。
て話をしたら、先輩は故郷の「地獄」を語りだした。
「夏は確かに酷暑無しだが、冬は、一応、酷いぞ」
「雪降って吹雪くって話?」
「吹雪くどころかホワイトアウトが日常茶飯事だ。その中職場に30分でも1時間でも、自分の車を運転して通うことになる」
「でも皆ちゃんとスタッドレスなんでしょ?」
「そのスタッドレスの車でアイスバーンを走って毎年数百台が滑るし、その何割かが田んぼに突っ込む」
「たんぼ、」
「誇張表現一切無しで、天然のスケートリンクさ。
……綺麗だぞ。路面に、ライトが、反射して。
その交通量多い氷の交差点を、左折なり右折なり」
「むり」
「よって冬は地獄だ。お前が何度天国と言っても」
私も一度帰省中にな。それはそれはスッと、綺麗に180度スリップをだな。
しみじみ遠くを見詰めながら、目を細める先輩。
補足の思い出として酷く恐ろしい単独事故未遂を話してる気がするけど気のせいじゃないと思う。
「天然の、スケートリンク……」
そんな状況見たことないから、脳内妄想の解像度はバチクソ粗いけど、
やっぱり、先輩の故郷は、それでも、まだ、天国だと言い……言……うーん(葛藤)
天国と地獄
「好きだ」
その言葉に僕は地獄に落とされた。
貴方が好き。僕は貴方にずっと恋してる。
でも君と貴方では釣り合わないし、僕を好きになる事はない。僕はいつまでも貴方の親友でありライバルでもある、と思う。
見目も性格も良い貴方はいつも誰かに囲まれている。そんな中でも貴方は、僕と日常は過ごしている。貴方を囲う人たちの中には僕よりも相応しい人がたくさんいるはずなのに、貴方は決まって僕のもとへ来てくれる。それが嬉しくて、いつか離れる未来より今貴方の隣に居る幸せを噛み締める事にした。
なんの事のないある日会話、貴方から「好きだ」と告げられた。
貴方の好きは歯切れがよく爽やかで下心のない、友達としての好き。その言葉を聞いた時に好きな人に言われた事の嬉しさと、僕と貴方への好きの重さの違いに悲しくなった。天国と地獄を一気に味わった気分だ。
ははは僕も好きだよ。と歯切れの悪い後味を引く言葉。その言葉が体にドロっと溶けて僕の感情を蝕む。
わかっていた事なのに悲しむのは勝手すぎる。
そう思っていたのに、視線が下にと落ちる。今貴方の顔を見ていたくない。
僕の恋心はずっと僕の中でくすぐるとそう決めている。
ある人に、
天国ってあると思う?
と、聞かれた。
私は
あると思うよ
って答えた
じゃあ、地獄もある?
そう聞かれて
私は
ないと思う
そう答えた
私は、いくら悪いことをしても
人を馬鹿にしても
最低な人間で幾つもの犯罪を犯した人も
亡くなったら天国に行くと思う。
人間は育った環境が悪いと
おかしくなっちゃうから。
その環境に耐えてきたのは確かだと思の。
無理して無理して
我慢したから
爆発しちゃうんだと思う
そんな思いをしてきた人が
わるいひとなわけない。
逆に、いっぱい愛されて
なんでも自分の思いどうりになって生きていた人も
自分の思いどうりにいかないと
すーぐ怒っちゃって
それでも、
人がされて嬉しいことはしってるはずだから。
人間はみんな仲間だと思の。
考え方と環境で変わってしまう
だから最後の最後くらい
みんなで仲良くすればいいと思の
地獄なんてないとおもう
時間が無い、時間が無い。天国行きはもっと無く、もっと傷つけば行けるのか。地獄へは人を傷つければその資格が与えられるのか?地上ではその狭間でもがいてしまいだから時間が無い。
天国と地獄
一部抜粋
天国
夫の食事作らなくていい
無神経な会話に失望しなくていい
雑で下手な人と夫婦生活しなくていい
離婚しなくても離婚したみたいな生活
現実
家族と食事しない夫
夫との会話ほぼ無し
レス12年
家庭内別居
地獄
家族で楽しく囲む食卓なんて我が家にはない
夫婦の会話もない
レスのまま一生?
家に居るのは夫じゃなくて同居人のよう
最後の夫婦生活の時には爪も切ってなかった。(12年前)
私が顔面麻痺の時もスルーして日常生活送っていた。気付いてないのかと思ったら知っていたのにスルーだった。(11年前)
ぷち、って何かが切れた音がして
地獄だと思った現実はもう天国でいいやと思った。
死んだら天国に、行きたいとか
悪い事をしたら地獄に落ちるとか
言うけどさ
私はやだな
死んだ後にも何か考えなきゃいけないなんて辛いもん
死んだら無に帰りたい
何も考えたくないから死ぬ
嫌、どうせ死ぬ癖に辛いなんておかしいかな
へぇ、君があの丘の上に住む家の子?
大きくなったねぇ、小学生かぁ。
そうかぁそうか、どうだい?
おじさんと、ジュースデモのみに行くか?
お菓子もたくさん食べさせてあげるぞ?
行く?
そうか、そうかぁ。
そういや、あの大きなおうちに住んでたら、運転手とか、お手伝いとか居るんだよな?
たくさんいる?
運転手の子じゃないよね?
いや、悪気があるわけじゃないんだけどな。
割と
こういう時、間違えるのよ。
『天国と地獄』
天国と 地獄のあいだ でうごめく
わたしの命 まだ生きている
咲いた花 届けに走る 土手の道
きみがこの世に いる春が好き
死ぬまでは 生きていて、ただ 笑ったり
そういう日々が わたしをつくる
天国は好き勝手な事が出来る。地獄は常に不自由
私が思う天国と地獄
2つの掌に灯る重さが変わってしまえば反転する。それが、真ん中にしかいれない私の天国と地獄。
どちらにゆけるだろうか
どちらにゆきたいだろうか
現世での善き行いの結果
天国に辿り着けたらなんと素晴らしいことか
だけど、愛する貴方と別れてしまうなら
独りの天国は地獄も当然よ
天国と地獄
あなたの天国はどこですか
あなたの天国は地上の富、
豊かさと喜びと安らぎに満ち溢れています。
一見地獄のように見えても
それは角度を変えると、
違った姿に見えるでしょう。
すべてはあなたの認識次第
すべてはあなたが想像しています
まさにわたしの生活
外は天国、家は地獄
助けてよ
気分爽快痺れ少しは楽になる。よく寝られた。ただ右手首の力がないのだ?何故だ。明日はダビーだ。買うか?
※ポケモン剣盾二次創作 マクワとセキタンザン
歓声は鳴りやませない。目を見張るような祝福の波が、スタジアムに渦を巻いた。
切りそろえられた緑の芝の上に立ち、マクワは片手を振って応える。はるか昔、子供のころ一度だけ連れて行ってもらったオーケストラの指揮者がタクトを振る姿を思い出した。
鍛錬を重ね、奏者を束ねて奏でる音を一振りで操り、感情を思いのままに演奏させて波を打つ。
今ここにいるのは観衆の指揮者に違いなかった。委員長がキャスター付きの台の上に置かれていたトロフィーを持ち上げ、マクワに渡した。
ずっしりと重くて大きい、自分のゆがんだ顔が映る金属の曲線を受け取った。
「優勝おめでとうございます」
「ありがとうございます。皆さんのおかげです。これは……ファンの方に捧げます」
マクワがひとつ指を振れば、黄色い歓声が高まった。
今ここにいるのは、聴衆の指揮者に違いなかった。
◆
トロフィーはすぐにガラスケースの中に閉じ込めた。今日の記者はやや口下手なのか何度も同じことを聞いてきたがマクワは難なくインタビューをこなした。少しでも時間は惜しいのだ、ここで手間取っているわけにはいかなかった。
それから優勝者には、テレビや雑誌、インターネットなど多数の記者が来ることが必ず決まっていた。中規模の大会で、リーグ公式のものであり興味のある人間は多い。
しかしここでもやたら同じことを何度も聞くインタビュアーが多く、マクワはつい顔をひそめそうになってしまった。こういう時にサングラスは役に立つのだった。
昼に終わった大会も、野暮用や片付けをしていればあっという間に夕方になってしまった。
勝てたからといってやることは変わらない。特に勝利の後だ、ファンの人たちも気持ちが昂っていることが多いのだ。ファンサービスとして必ず設けているミーティングは、今日も無事時間通りに開かれた。想定通り、今日の試合についてファンは嬉しそうに語ってくれる。
功労者であるポケモンの中でも、まだ幾分余裕がありそうなセキタンザンを連れ出して、実際にファンと触れ合えるように手はずを整えた。
ファンから今日のセキタンザンがよかったといわれたとき、セキタンザンについて、ついつい歯止めが利かないまま長々としゃべり続けていた。しゃべりすぎたことに気づいたときは、思わず咽ってしまったし、かっと顔に血が上ったのを感じていた。
生暖かい視線が主催を包んだファンミーティングの片づけを終えて、それからはいつも通りのトレーニングだった。マクワは自分のジムに戻り、トレーニングルームの扉を開けた。
ジムリーダーに就任してから、もう何度も繰り返し続けているルーティンだった。
人間とポケモンの筋トレ用の機材がずらりと立ち並び、籠る空気に乗って独特のゴムの香りが鼻を擽った。マットの上で軽くストレッチをして、まずは腕の筋力から全身満遍なく動かしてゆく。
錘の繋がったバーを掴み、胸を広げるように前に押し出す運動だ。
だがしかし、慣れたはずの錘がいつもよりも妙に重たい。軽快に繰り返せるはずの往復運動が、緩慢で、途方もない時間を要していた。
流石に疲労が溜まってしまったのだろうか。背中の上に見えない何かがのっかって、どんよりとしているように感じた。今日は早めに切り上げよう、そう考えたマクワは残りの普段のメニューの基礎トレーニングをサクッと終えると、これを最後にしようとウェイトトレーニングに手を伸ばした。
バーベルを担いでしゃがむ運動は、バク宙などのパフォーマンスに必要とされる下半身や、体幹を養うものだ。試合の時に必ずバク宙を成功させるためにも、絶対に欠かせない訓練だった。
左右の大きな丸い錘に橋を渡すように、金属の太い棒が伸びていて、いくつも支柱に掛けられている。マクワはそのうちの今一番重たい錘の棒を掴む。鋼の重さがぐうっと床から伸びていて、思わず傾きかけた。両方でバンギラスのくらいのものだ。もう何度も持ち上げたサイズだった。
そしてマットの敷かれた広いスペースに運んで床に置く。額からだらだらと流れる汗を片手で拭った。
「……ふう」
マクワが見下ろすと、曲がることのない棒が大きく弧を描いている。そういえば今日見たトロフィーも同じような曲線だった。ぼんやりとそんなことを思いながら、マクワは両手で再び棒を握りしめた。両手に負荷がかかるが、しっかりと足で床を踏みしめ力を入れる筋肉に意識を向けてゆく。
尻や腹筋がほのかに温かさを持ち、確かにこれを持ち上げるのだと伝えてゆく。
「ふ!」
喰いしばる歯と歯の間から小さく息が漏れる。腰の高さまで一気に持ち上げたかと思うと、今度は頭の方へと持ち上げる。
身体はきちんということを聞いていて、マクワは安堵したが、しかし何かが視界の端で揺らいでいる。一度目を瞑り、それを払うように開いた。
もう少し。もう少しだ。いつも通り。いつも通り。言い聞かせながら、もう一度全身に力を籠める。バーベルは一気に首の高さまで持ち上がった。汗が噴き出て滝のように止まらない。
「は……げほ、ごほ……ッ」
呼吸を整えて息を大きく吸い込んだ瞬間、喉にざらつくような違和感を覚えて、せき込んだ。あともうちょっと。
マクワはさらに筋肉の熱を高めると、頭の上にバーベルを持ち上げた。
その瞬間、視界がぐるりと傾いた。ふと熱が止まって、両肩の力が抜ける。バランスを崩したバーベルは、支えるものを失って、そのままマクワの頭上へと落ちていく。
ガツン!
マクワが目を開くと、青いマットが視界を覆いつくしていた。その端にある黒影は、よく見ると石炭の足だった。
「シュポオー」
「なに……セ……キタンザン……?」
視界を動かすのも重たくて、ぐるぐると回っているが、それでもその先をなんとか見上げた。
巡る世界の中で、バーベルを両手で持った相棒がどっしりと立っていた。ああそうか、自分は倒れたのだ。バディの名前をつぶやくことでようやく理解ができた。
「シュポォ」
セキタンザンの優しい目は、少しだけ愁いを帯びているように見えた。どうやらマクワ自身よりも、マクワの身体について理解していたらしい。ずっと心配をしていたのだと伝わってくる。
「……たしかに……ここのところずっと帰ってませんでした……。1か月くらい……? それにあんまり寝てなくて……ああ……体調悪かったんだ……」
「ポオ」
「フフ、だいじょうぶです。ぼくには……待っていてくれるひとたちがいますからね。……それにきみたちだって……きみのためなら……」
マクワはゆっくりとあおむけになった。青い目は、セキタンザンの背中にある赤い光をたっぷり映す水面に違いなかった。
「今日の……新しいファンのかた……ききましたか? 初めてきみの輝きに気が付いたって……ぼくたちが……結果を残すのは当然のことですけど……もっともっと見せていかなきゃ。
そしたら……みんないわポケモンがすごいって……きみをすごいって……」
「シュポォー」
「そうしたら……ここはどんな地獄だって……きっと天国です」
重たい口端が弧を描いた。だがすぐに噎せ返る声が静かなトレーニングルームに響き渡った。
セキタンザンは慣れた様子でバーベルをもとの位置に戻すと、マクワの頭に顔を寄せた。柔らかい埃のような石炭の香りが、今は濃厚に頭を揺らす泥のような臭いだった。
それから動けないマクワを引っ張り、抱き上げた。そしてなるべく静かに高らかな声を上げる。
「シュ ポォー!」
「……うん。ありがと……」
ささやかな温かい抗議の中で、肉の身体を預けるのだった。
一般的に天国は理想の世界。永久の祝福を受ける場所と言われている。
地獄は罪を犯したものが送られ罰を受けるとされる世界と言われている。
本当にそうだろうか?
現世で良い行いをしたとしても必ずや天国に行けるのか?
罪を犯したものが天国、良い行いをしたものが地獄に行くことは絶対にないと言い切れるのか?
天国と地獄はただの妄想にすぎないのだ。
お題 天国と地獄
#天国と地獄……
天使の囁きと悪魔の囁き
どちらにも耳を貸したくなる
人は窮地に陥った時
悪魔の囁きに弱い
悪いことと知りながら
迷いながらも
引きずられる
天使はダメだと
必死になるが
悪魔の方が力強い
悪魔の囁きに
勝てる力こそが
天国行きの切符と
地獄行きの切符を
分け隔てる要なのに…