『夜の海』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
暗くて静かに波が打ち寄せては引いて
全てをまっさらにしてくれるかのようだ
悩んでいたことは何一つとして解決してはいないが
そんなことを忘れさせるようなゆっくりと長い時間が僕を包む
【夜の海】
最近、疲れが溜まってきているようだ。
だから、僕は同じバンドメンバーを連れて
2人で夜の海に行った。
真夜中にも関わらず、少し眠たそうにして
君は愚痴を言っている。でも、その愚痴ですら
愛おしく思えた。海に到着して、車を降りる。
すると、潮の匂いが鼻を刺激した。
今夜は、満月で1人寂しく輝いている。
「綺麗」と呟いた僕と君は、靴を脱いで
海で遊ぶ。ひんやりとしていた。冷たかった。
僕は、君の手を取って君の腰をこっちに寄せる。
赤く染まる君の頬に、優しくそっとキスを落とす_。
次の曲は、同性恋愛者…だなんてどうだろうか。
『夜の海』
波が立ち
水飛沫が舞う
そうして僅かな海達が
夜空に逃れて光輝く
夜の海は仄暗い
見下ろす月光が与える栄誉は
少ないからこそ価値があるのだ
逃げたくなった。
真っ暗で何も見えないところに。
私を優しく撫でるように波は揺らぐ。
さらさらと。すーっと。
ゆっくりと深呼吸をさせてくれた。
優しい音に身を委ねたかった。
そして私は目を瞑るのが怖かった。
月だけが私を見守ってくれていた。
夜の海は優しい
何も照らさない、優しい黒
命の源
珊瑚の雪
海はすべてを知っている
すべてを静かに見守る
最期には、夜の海に還る
月の光さえ呑み込んでしまうほどの深い闇。
沈めば沈むほど外界の光が届かなくなっていく。
深く 深く
だが何故だろう、地上にいる時よりも身体が軽い。
辺り一帯の静寂、光も音も届かない。まるで宇宙空間の闇のように。
静かに 静かに
呼吸は気にするな、それでいい。
何も考えるな。苦しみも、切なさも、悲しみも。
ただ目を閉じて、身を委ねよ。
毒された意識が夜の海に沈んでゆく。
ここな
いづれ いずこ
を
いま 掻
き
まぜ
て
嵐
夜
よ 生
の れ と
人 踊
魚
「こちら本日のデザートでございます。」
目の前に置かれたのは、暗く深い色をした水信玄餅のようなデザート。ペンダントライトの光が反射して淡くきらめいている。
ナイフが空気をなぞるように通り、口に入れると溺れるような甘さとほんの少しのしょっぱさを感じる。
「これは…?」
舌の上で静かに溶けたそのデザートは、私に何かを思い出させようとする。
「…真夜中の海を切り取ったものです。」
去年の夏の記憶が、頭の中を泳ぐように通り過ぎていく。
夜の海
燦々照りつける太陽の光が差し込む海
真っ赤に燃えた夕日に時の流れを感じる海
水平線も何も見えないさざ波の音だけが残る海
どれも魅力的だ。
数時間前までは色んな人が訪れていだであろうが今では1つの音だけが残っている。
どこまでも続く大海原に自分の心を委ねてみるのもいいものだ
ひとり防波堤に座り海を見つめた。
人も、鳥も、船も、何もいない。
ひとりぼっちみたい。
なんだか寂しい。でもいい気分。
昼間の暑さでにじんだ自分の輪郭が、
夜風できちりと押し固められて、
なんだか別の自分になったみたい。
夜の海のおとは静かで、清らかな感じがする。
風も穏やか。案外暖かでやわらかい。
ぬるい風が涙の跡を拭った。
またね、今日の私。
2023.8.16.夜の海
一人の夜は
暗い、冷たい、そんな海。
そこに一人、足を踏み入れる。
ザザーンと音がしてふと空を見上げた。
綺麗な月。
まん丸じゃない、どこか欠けている三日月。
愛おしげに眺め、ふふっと笑った。
そしてまた、もう一歩、もう一歩と海に入っていく。
太ももら辺まで海水に浸かった。
夏とはいえ、夜の海は凍えるほど寒い。
体温をもっていかれる。
身体が冷たくなるにつれて海と同化していくような感覚を覚える。
足に力が入らない。
海に取り込まれるのかな?
ガクッと倒れてしまった。
冷たい海になってゆくようだ。
息を吐くとゴボゴボと音がした。
苦しい、寒い、何も見えない。
そんな中、一人ぼっち。
夜の海
海に反射するのは、ぐにゃんぐにゃんになった軟体月。
星が沢山煌めいて、いい夜ですね。
波の音も心地いい。
あっ、波がやってきた。
あっ、帰っちゃった。
自分の両腕を精一杯大きく広げてみる。
なんだか、海の支配者になった気分だ。
そのまま鼻から息を吸い込むと、全身が潮の匂いで満ちて、海と一体化する。
〜夜の海〜
夜の海
海の底は夜みたいに真っ暗なのか
それとも、星空みたいに輝いてるのか
確かめるすべもない、ちっぽけなヒトデ
【夜の海】
『呼ばれる』とか『誘われる』とか、『境界線が曖昧になる』とか、そういうオカルティックな噂は聞いたことあるよな。嘘か本当か知らないけど。
そんな話を夜雨に聞いたその日から、春歌にとって、夜の海はいつか必ずこの目で見てみたいものになっている。
その話を聞いてなお、その話を聞いたからこそ。
夜雨のまっくろなひとみは、そのまま嵌め込んだようにそっくりなんだろうなぁと、思うからだ。
夜の海を見ていた
暗い中波だけが動いていた
台風のせいか星は輝くことを忘れたかのように姿を見せず、怪しい雰囲気を見せる雲だけが
空に姿を現している
__私はなぜ生きるのか
ずっとこの事ばっかり考えてしまう
死にたいと思うけど、死ぬのが怖くて
なにも出来ない
これをしたいと思うけど、行動に移せない
あれが食べたいと思うけど、思うだけ
全部全部、思うだけで何もしようとしない
思うだけで変わろうとせず、ずっと同じ日々の繰り返し
こんな毎日の何が楽しいのだろう
何を目的として生きるのだろう
何者に私はなりたいのだろう
誰か、誰か1人でもいいから
この答えを知ってる人はいませんか
つきあかり
ひとすじの
ひかりなり
うみのみち
はてしなく
ほしたちは
みちしるべ
ぼくたちは
えいえんを
さがしてる
なみのおと
おだやかに
どこまでも
どこまでも
『よるのうみ』
去年の冬、わかなと夜の江の島に行ったけど光が当たってない部分の海が真っ暗でめちゃくちゃ怖かった
夜の海を見たのはいつのことだっただろうか、
かつてかわい子ちゃんだった頃の
お決まりのデートコース
車でのドライブ
会話が途切れ気まずい思いだった
何か話さなきゃと思うと
何も思いつきやしない
つまらないオンナと思われてないか
それが気になり
海の景色もどんなだったか記憶にない
名前も思いだせない
ちょっとやり直してみてもいいかも
夜の海
夜の海、なんとロマンティックな言葉だろう
私たちの愛するものを葬るのに最もふさわしい場所
海って好き。
心みたいに浅くて深いから。
大きな波が来ることもあれば
心地いい波が来ることもある。
昼はあったかいけど、夜は冷たいところとか。
毎日違った顔が見れる。
私は夜の海が好き。
黒くて、深くて、穏やかで、冷たいから。
ほんと、君みたいな海なの。
…悪口じゃ無いよ。
それぐらい好きってことなの。
ー夜の海ー