『夏』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
空白は火花の音で埋めて
『夏』
息苦しいのはきっと生温い風のせいで
前が見えないのはきっと太陽が眩しいせいで
身体が重いのはきっと汗で染みたTシャツのせいで
それでも「走れ、止まるな」と
たきつけるのはきっと夕立ちのせいで
だから、嫌いなんだよ夏なんて
夏なんて…
もう少しで夏が始まる。
夏が始まるワクワク感も好きだけど、夏の終わる間際の切ない感じも好き。
少しずつ夕暮れが早まって、気温も下がってきて涼しくなっていって。
ふと今年はまだ夏祭り行ってなかったって慌てたりして。
花火も買ってみるんだけど、大事なときに出し忘れて夏の終わり頃に思い出すんだよね。
線香花火が一瞬でパチパチ燃えてすぐ消えてしまうのが儚くて。
今年はどんな夏になるんだろう。
一瞬で終わる儚いものだとしても、素敵な夏を過ごせますように。
#夏
「えっ?!2組まだクーラーつけてないの?!!」
ふと辞めたいと思った
それは未来への不安だった
辞めてどうする
辞めて何になる
ここで辞めたら人に迷惑がかかる
ここで辞めたら人に何を言われるか分からない
結局僕は辞める勇気のないまま
今日も無駄な一日を過ごしてしまった
ミーンミーンミーン
蝉の音が暑苦しい
屋根もないバス停のベンチで
足を組み直し腕時計を見た
待ち合わせ時間はとっくに過ぎている
知り合って15年
小学生の時から一緒で
親友というよりは戦友のような関係だ
定時に来たときは一度もない
バスツアーを一緒に行ったとき
パーキングエリアでトイレ休憩から
なかなか帰ってこなかったのは焦った
こめかみから汗が流れる
「あー潰す」
いつもヘラッと笑い
謝りながら来る顔を思い出しイライラしてきた
毎度、遅く来ることは知っていても
来るかもしれないと約束時間に来てしまう
道路は熱で景色が歪んで見える
布から出ている肌はチクチクと
太陽の光がさす
ふと、区役所に手紙を送ろう思った
***停に屋根をつけて下さい
スルメイカになりそうですと
忘れないよう携帯にメモしようと
ズボンのポケットを探った
「ごめん」
遠くの方から走ってくる人影が見えた
さっきの言葉を実行するため立ち上がった
目の前に来たときは
額に髪をつけ胸は忙しく上下していた
「遅れたの特に理由はないんだけど、許して」
笑いながら氷菓をだした
私の好きな檸檬味のものだ
人気もなくてなかなか売っていない氷菓
運がないと買えないものだ
無言で氷菓を受け取った
「バス来るのにあと15分あるね」
そう言いとなりに座った
私は袋から氷菓を出し口に入れた
シロップのように甘く
ほのかに香る檸檬がひんやりと口に広がる
「おいしい?」
へラリと笑い首を傾げている
「おいしい」
目を合わせず青い空に浮かぶ積乱雲を見ながら言った
#夏
夏
セミ
暑い
クーラーを消すやつの意味が分からん
夏、来るの早すぎでしょ。
『夏』
夏
そう聞いて
最初に思いつくのは
ひまわり
わたしの大好きなあなたが
わたしの大切なあなたが
一番好きなお花
わたしが絵に描く
色が着いていても、いなくても、
あなたは綺麗だと言ってくれる
笑顔になってくれる
雲ひとつない
澄んだ青空に
映える
ひまわりいろのそれは
その瞬間に輝く
それをわたしは
絵にして
絵の中に美しさを閉じ込めて
またあなたにわたす
わたしの幸せな
大切な時間
また、この季節が来た。
夏は蒸し暑いし、日差しが強く日焼けしてしまうからあまり好む人がいないが
同時にいい思い出を作ってくれるから夏が嫌いだと言う人は少ないと思う。
あついけど
しんどいけど
何だか笑顔が
輝いて見えるんだ。
「夏」
夏
は暑いから苦手。
暑がりだから寒いほうが好き。
ベンチに座って、
雨が降ったのか?
って思うくらい腿の裏に汗かく。
やな季節。
茹だるような暑さ。
いつもより高めに結んだポニーテール。
冷えた麦茶を口に含んだ。
「次はどこに行く?」
今だから出来ることを。
──僕らの夏は、始まったばかり。
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#夏
2022/06/28
全国的にちらほらと梅雨明けしていくらしいが今年は例年より数日早いらしい…
開始が早いなら秋も早めに入ってくれたらいいのになぁ
もう暑さでやられそうだから。
夏の…日が沈んでも明るい空が好きだった
朝でもない夜でもない淡い水色の空
淡い水色の時間
何かが起こりそうな気がして
いつも期待していた
実際は何も起こらないのだけど
いつもワクワクしてた
~夏~
「はぁぁ…」
それが僕の口癖となる
言葉の始まりだ。
最低な人間だと分かっている。
人前でため息なんて
ダメなことなのについてしまう…
誰が僕を求めるのか
ついつい頭の中で問いかけてしまう
けれど僕はこんな
寒い季節がとても好きだ
毛布に包まれれば
心も暖かく
そして…人の気配も
気にせず過ごすことができる
「冬なんて毎年来い!」
なんて願っても押し寄せるように来るのが
夏という四季だ。
「あれ?」
「もしかして僕って頭いい?」
急に思いついた
気になる?気になるよね!
僕は1人のこの部屋で
声を押し殺すように笑っている
「僕のこと必要と思ってない」
「それでもって夏は嫌い」
気づいちゃったかな?
そう!実はね
「冬の間に死のうと思ってるんだよね」
ね!いい考えでしょ!
さて…計画的にやらないとね
バレないように
遺書なんて残すのって
カッコイイかな?
いや…突然の方が
後々の事が楽なのか?
悩みに悩んでいると
ドアの方から声が聞こえてくる
「いつまで起きてるの!」
いつもの恒例の説教だ。
僕は
「もうちょいっ!」
今の気分は
とても『楽しい』に分類される
そしたら僕はお母さんにむかって言うんだ
「死んだらいつでも寝れるからさ!」
おっと…沈黙だ
勘づかれたか?
バレたら面白くないし
頭をひねって
考えていると母親の気配は
薄れていった。
次の日になると
僕はかっこよく死ぬために
色々と工夫を始めた。
紙に助けて欲しかったことを
書き綴るのも良いだろう!
時間が徐々に過ぎていくと
チャイムがなった。
「お母さーん?」
返事はない
仕事か?
それにしてもこのタイミングかよ…
俺はため息をつきながら
扉を開ける
宅配便か
送り主は…っと
なんだ
おばあちゃんか
手紙付きで
ある布状の物が届いた
着物だ。
手紙には
「これを着て行事など
満喫してください」とね
なるほどね…
着物って夏祭りに着るのが
無難だよな?
もしかしたら
おばあちゃんが僕に送る
最後の希望なんだと
息をすることを忘れるほど
驚いている。
それを着て
『夏』まで生きろというのか
しょうがない…人にお願いされたら
言うことをきくしかないだろ
分かったよ
僕は『夏』まで生きようと
心に決めたのだ。
(太宰治さんの名言を元につくりました!)
夏は必ずジャンプのライブ娘と参戦
遠征兼ねての旅行がワクワクして
アリーナ席なれば喜び倍増
夏
夏
出逢えたのは春だけど
楽しかった事が
たくさんあった。
突然目の前から
消えたのは
2年前の夏。
去年の夏の誕生日は
直接
お祝いしてもらえなかった。
梅雨明けしたし
今年の夏は
楽しい事が
たくさん
ありますように。
夕風が 冷んやりと
ほてった体を吹き過ぎて
陽の落ちた 縁側で
お腹を見せたトラ猫が
我がもの顔で寝ております
待宵草の咲く時分
宵闇迫る 夏空を
飽かずにながめるふたりです
一番星 みぃつけた
#夏
夏の曇をじっと見て……
ぼんやりする
それが綿菓子に見えたり
パンに見えたり……
お腹が空いていれば
想像力は
無限である……