『変わらないものはない』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
世界は流動的だ。一刻一刻、様相を着替える。世界を構成する小さな細胞みたいなどれもが、溶岩のように溶けたり固まったりしながら化けていく。四六時中リアルタイムな速さで代謝し続けているものもあれば、中にはそれがあんまりゆっくり少しずつなので、いつも安定しているように見えるものもあるかもしれない。
でもみんながみんな、揃いも揃って化けていくわけなのだ。
速度が違うだけなのだ。
足並み揃えて、常識に従って、ルールに倣って、人の言うことをよくきいて。
当たり前のような気がしても、これらは全て不安定で揺るぐ。
最後に残るのは自分自身だけだ。
だからその己同士で通じ合った相手というのは、我々が思うより希少で尊いものなのだ。
その相手だって化けていくわけだ。だから通じて重なり合っている時間さえ絶対ではなく希少だ。一瞬一瞬かけがえがないのだ。
だから、今を生きてください。変わらないものなんてないのだから。
(お題:変わらないものはない)
変わらないものはない
あなたの言葉によって
あなたの行動によって
少しづつ、良くも悪くも
気持ちは変わっていくよ
変わらないものはない
私達の関係もね
変わっちゃうんだよ この世界は
変わらないものはない。
――というお題を元に物語を執筆していた。
なかなか良さそうな物語が書けた。ちゃんとした物語だ。
操作をミスした。
一瞬で書いたものが消えた。
これだからスマホは嫌いなんだ。パソコンならCtrl+Zで一つ手前の作業に戻せるのに。
泣きたい。
変わってしまった。物語が、一瞬で、白紙に。
変わらないものはない。
わかっているけど。そうじゃない。
こういうのは、時間が経ち、街並みが変わってしまったとか、人が変わってしまったとか、そういった物語の為にあるもので。
物語を白紙に変える為のものではなくて。
今、その実体験は、いらない……。
『変わらないものはない』
変わらないものは無いらしい、だから君が1人が死んでクラスのヤツらが何も変わってないのはおかしいし、君が死んでも私の考え方が変わらないのもおかしい。まだ、まだ死にたいままなんだ。助けてくれどうか戻ってきて。
いくら時間をかけて作り上げたところで
変わらないものはないのだから
形あるもの、形のないものも
いつかは無くなるか、別のものに取って代わられる
今だけ、この瞬間を切り取って永遠にしようとしても
明日にはきっと忘れてしまう
だからどうか、変わることを許して
変わっていく僕ごと、愛して
(変わらないものはない)
変わらないものはない、絶対だ。
この一文でさえ矛盾しているのはおかしいだろうか?絶対とは何においても必ずという意味である。不変の必ず。クラスメイトたちは納得し確かに、と呟く者もいた。矛盾を子供に押し付けて困惑させる。数学のように複雑にしているだけではないか。
僕は学校が嫌いだ。それはいじめでも勉強嫌いでもない。ただただ人と関わると裏切られるからだ。修学旅行で友達を失った。自分は好きでも相手からは裏切られる。相手は友達が沢山だから切り捨てることに問題は無い。嫌な世界だ。
「しゅうとー。起きなさい。学校行くんでしょ?」
今日も今日とて生ぬるい地獄がやってくる。中途半端な温度が最も気持ち悪い。そして何かが吹っ切れたのを皮切りに学校は向かう…。その足取りは重かった。囚人がつけてそうな足枷をつけているかと思った。
足枷は重力に縛りているんだ。だから自由落下はなんの苦でもない。今まで抱えてきた友だった者に対する憎しみ、彼女への愛情。全ての重みから開放されるんだ。
ーーー〜ー
「しゅうと……。なんで飛び降りなんて……。」
彼女の思いだけは変わらなかったみたいだった。この行動はもう取り返せない。変わらない事実だった。
変わらないものはない、確かにその通りだ
社会や価値観は時が流れれば凄まじく変わっていく
様々な精神病の研究が進んだり、多様性やらを
尊重する社会になってきている感じがする
周囲の人々も変わっている
友人たちは次々に結婚しているし、子供も出来てる
...でも俺だけは変わっていない
陽を閉ざした薄暗い部屋で、薬を噛み心に
せめてもの高揚をねじ込む日々の繰り返しだ
ずっと俺だけが置いていかれる世界がまわるのだろう
(注)長めです。展開が暗めです。
《変わらないものはない》
ずっと、変わらないと思っていたのに。
君だけは、ずっと俺の友達だと思っていたのに。
「お父さんを返してよ! この嘘吐き!!」
涙を伴った悲痛な叫びが、応接室に響き渡った。
どうして、そんなことを言うんだ。
そんな言葉が出かかったけど、ああそうか、彼女は結果しか知らないのだろうと思い口を噤んだ。
彼女の父親は商人で、売れ行きが伸びず生活に困っていた。そこで彼女と親しかった俺が、商品価値を上げる為家の名前を貸してやったのだ。
由緒正しき名家である俺の家は、彼女たち平民と違って貴族だ。そんな家のお墨付きの商人とあらば、誰だって買い付けをそこでしたいと思うだろう。
その狙いは正しかったと言えよう。
あらゆるものが、相場の倍以上の価格で飛ぶように売れたのだ。
だが、それを己の努力の結果だと勘違いした彼女の父親は驕ってしまった。
そして、商人仲間に恨みを買い続けた末に借金を妻と娘に残し失踪したという。
「……たしかに、君のお父さんが失踪した理由は俺の行動にある。感情論で、軽々しく一介の商人に家の名前を貸した俺が悪かった。でもな、しっかりやっていれば問題なかったんだ」
「何言ってるのよ! お父さんは、ずっと地道に頑張って——」
「じゃあなんで、ギャンブルに手を出したんだよ。挙句、借金を作って逃げ出したのはなんでだ。おかげでお前たちは二度と商いなんてできなくなったぞ」
「っ! それ、は」
身に余る権力を得て、おかしくなったのだろう。
持たざる者が力を急激に得て呑まれるというのは、よくある話だ。
「っでも、あなたがお父さんにやったくせに!」
「俺が? 何を」
「とぼけないで! 一生を掛けたって払えない額の借金を背負わせたのはあなたでしょ!? 助けるって言ったのに、嘘吐いて!」
冗談じゃない、俺が、借金を負わせただなんて。
道理で憎そうに俺を睨むなと納得するが、捏造も甚だしい。私財がギャンブルに溶けたからと商人仲間から少しずつ借金をして行った結果だろうに。
とはいえ、今更俺が真実を口にしたところで信じては貰えないだろう。
「……あなたのせいで、お母さんだってっ……!」
「待て、母親の死まで俺のせいにするのか」
「何その言い方! だってお父さんがいなくなったから、頑張って稼がないとって……それで体壊して、風邪を拗らせてっ……!! あなたのせいでしょ!!」
経緯は知らないが、母親が倒れたことは知っていた。家の者に見張らせていたからだ。
なるほどたしかに、間接的だが俺のせいかも知れない。だがここまで責められる謂れはない筈だ。
「俺が仕事を斡旋すると言ったのに、断ったのはそっちだろ。自業自得だ」
「当たり前でしょう!? 誰が、お父さんを追い詰めた奴から仕事を紹介するって言われて頷くのよ。危ない仕事に就かされるに決まってるわ!」
ここまで俺は信用がないのか。
何を言っても無駄だな、と判断した俺はソファから立ち上がる。
「もういい、出て行け」
「せめて謝って! お母さんのお墓の前で」
「俺は出て行けと言った筈だ、聞こえなかったのか」
喚く彼女を回収しに、使用人を呼ぶ。
扉の近くで待機していたのか、直ぐに現れた。
「いいか、よく聞け」
「うるさいっ! 嘘つきな奴の言葉なんて私は、」
「黙れ」
幼馴染で、仲の良かった唯一の少女の首を掴む。
腕は使用人に拘束されている為身動きが取れない彼女に、俺は笑んだ。
「お前の父親は愚かだったんだ。権力に呑まれ、金の亡者となりどこかで野垂れ死んでいるだろう」
漸く恐怖を覚えたのか、表情を強ばらせる彼女。
「お前の母親もまた、愚かだったんだ。俺の誘いに乗っていれば今頃、お前と幸せに暮らせたものを。俺の慈悲を蔑ろにしたのだから、死も当然だ」
怒りなど消え失せ、血の気が引いたその顔。
「そんな愚か者共の娘のお前に、俺が慈悲をくれてやろう」
腰を抜かして立っていられなくなったか、俺を見上げるその瞳に映るは絶望。
「今すぐここを出れば、命の保証と僅かだが金をくれてやろう」
一瞬映った希望は。
「だが、今後謝罪を求めたり俺と関わる様なことがあれば命はないと思え」
震え頷くことで成立した。
後のことは使用人に任せ、俺は手を離し応接室から立ち去る。
「国を出る資金と馬車の手配、追加で平均年収一年分の貨幣、借金返済、父親の捜索隊に増員をしろ」
すれ違い様に使用人に命令を下し、俺は自室へ戻った。ベッドに倒れ込む。
「きっついなぁ……これは……」
はは、と乾いた笑いが漏れるのも仕方がないだろう。まさか、そんなシナリオができあがっているとは思わなかったのだ。
使用人から、幼馴染の少女が俺に会わせろと言って聞かない、と聞いた時は何事かと思ったが。
真面目な彼女のことだ、聞いた話を鵜呑みにしてしまったのだろう。
「言い過ぎたかなぁ……言い過ぎたよなぁ……」
流石に言葉がきつかったかもしれない。
だが、ああでも言わないと俺が彼女を突き放せないのだ。国内にいると借金取りが来るだろうと見越して、早く国を出てもらう必要があるというのに。
「……でも、まあ。変わったのは俺かも知れないな」
昔の関係が、幼馴染だったのに。
今では、方や憎しみを募らせ。
方や、それに甘んじているのだ。
笑って過ごしてくれれば、それでいいのに。
変わらないものはないのだと、理解させられた。
変わらないものがあれば
私は、ここで泣いていなかった。
-2023/12/27
お題「変わらないものはない」
私は変わらないものなど無いと死ぬほど分かってる。
だって友達との関係だってすぐに変わってしまうし地域の街並みだって同じ日なんて一日もない。
いつもいつも変わってしまうものばかり。
心底嫌になる。
毎日毎日違うことが起きてその度なにか大切なものが
崩れてゆく。
変わらないものがあれば
私は今こんなに苦しんで悔やんでない。
変わらないものがあれば
今こんなに泣いてない。
だから
変わらないものなどこの世に存在しない。
変わらないものがあるのなら今すぐ私を救って......。
変わらないものはない
そう聞くと嫌なことを想像していた。どうせ君ともいつかは、、ってでも今と変わってもっと幸せになれることもあるはず、だよね。
「変わらないものはない」
いやいや、自分の中の5歳児みたいな感性は
変わってないと思う
「変わらないものはないんだよ。」
「過去も変わるの?」
「過去か…過去は変わらないかもな…。
何事も例外はあるからね。」
「じゃあ私の、君が好きって気持ちも例外?」
「……」
『変わらないものはない』
埃を被った学習机の引き出しを開けると大事に大事にしまい込んでいた宝物の数々が出てきた。つやを失って変色したキーホルダーに、白けてしまったプラスチックの人形。いい香りのするティッシュはもうただのポケットティッシュだ。部屋を見渡せば住み着いた小動物のふんでどこもかしこも汚れてしまっている。
「持っていく物、何かあった?」
「いや、なんもないね」
こども部屋を共用で使っていた兄はだよねぇと相槌を打って隣に並んだ学習机の引き出しを閉じた。
生まれ育った一軒家はもうじき解体されてその跡地には兄夫婦の新しい家が建つ。古びた思い出を捨て置くことに後ろめたさはあるけれど、いつかは手放すものなのだと誰に言うでもない言い訳をする。
玄関から外に出ると父が感慨深げな顔つきで家を見上げていた。つられて見上げた家は小さな頃と比べて少しだけ縮んで見えた。
世の流れは常に変わり続け、変わらないものなどないように見える。
ただ、私は変わっているように見えてその本質は変わらないように見える。
人々が安寧の生活を送るための技術は進歩しているが、それは人々がより良くあろうとした結果だと思う。
なので、人々の想いはきっと、変わらないものであるのだろう。
変わらないものは無い。その事実は、何よりも恐ろしく、何よりも綺麗だと思う。人も老いる、物も廃れる、土地だってどんどん変わっていく。私自身も、いつ何があって死んでしまうかも分からない。それはとても恐ろしくて、怖い事だ。それでも、不滅というのは絶望だと思う。自分だけ取り残されていくのを、何度も、何度も繰り返すのは。だから、死は救済、とまでは言わないけれど、いつか訪れる死というのは、一部分的に救いなのかもしれない、というくらい。
《変わらないものはない》
どうしようもないくらいに失敗して
明日が来て欲しくないと思うことがあった
でも 20年経った今では 笑い話です
大丈夫
未来は変えられる
過去もあなたの成長とともに変わっていく
人は大きくなるにつれて変わる。
物は年月が過ぎてゆくごとに壊れていく。
どれも歳をとってなくなる。
だから変わらないものはない。
#『変わらないものはない。』
No.17
変わらないものはない。この前掛け布団と毛布を買い換えたことを書きたかったからちょうどいいお題だ。
この前までは安い掛け布団と毛布を使っていたけどふと買い換えたくなった。毛布の肌触りや掛け布団の性能に疑問を抱いたからだ。
今年は暖冬だったけど最近はそれなりに寒い。そんな寒さの中で布団に入っていても寒さを感じる時があった。
それで掛け布団の性能を疑問に思いいっそ毛布ごと買い換えようと思い立ったわけだ。
予算は掛け布団二万くらいで毛布は適当。そんな感じでどんな掛け布団がいいか調べるとニトリの羽毛布団にたどり着いた。
どうしてニトリかというと単純に近くに店があるからだ。別に他のメーカーの商品を通販で買ってもよかったけど店で買う方がなんとなく楽だしすぐ手に入るからニトリにした。
ついでに言うと今使ってる枕がニトリの物で体に合っていると感じているというのもある。枕についても書こうと思ったけど長くなるから省略。
掛け布団と毛布はニトリで大体一万五千円と五千円の二万円程度に収まった。値段は安すぎず高すぎずでいい感じだ。
何日か使ってみた感想だけど値段分の価値はあったと思う。羽毛布団は羽の様に軽く暖かさをキープする。羽のようにというか実際羽だな。
毛布は肌触りがよくこれも暖かさをキープしてくれる。良いものを買えて満足だ。
ただ正直言うとまだ違和感がある。今までの掛け布団は重くて毛布はごわごわしていた。だから急に軽く肌触りがよくなって若干気持ち悪さを感じている部分もある。
でも慣れれば間違いなく今の物のほうがいいはずだ。今回はいい買い物ができてよかった。